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(短編集)
パーク・ライフ
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パーク・ライフの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.17pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全130件 61~80 4/7ページ
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本書は芥川賞受賞の表題作ともう一つ「flowers」という作。 最近の芥川受賞作が小説の巧みとしてではなく、社会的現象を描写するものとして褒められるようになった現在に、この作品は目立つ。やはり、芥川賞審査員の評判を調べると、特に村上龍の評判は社会的現象に拘るみたい。その視点からみると、ここにレビューを書いた多くのお客さんは何も感じないというのは当然だろう。何も説明をしなく、何も解決を上げない。退屈な人生を生きている主人公は、その退屈に生き延び続くというような内容だ。 しかし、大事なのはその退屈の世界。主人公のまわりの世界はいつも鋭く描写されていて、主人公と同じ目で世界を見てるように読者を魅惑するのはすぐれていると思う。特に描写で微妙なニュアンスを告げるのは得意。 本書を読むのは、『7月24日通り』や『春、バーニーズで』などの作品を読んだ後ので、作者の才能がおそらく本書にキチンと発揮されてないかもしれないと感じる。しかし、この作者の進化について学びたい方へ、この本をすすめる。 | ||||
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本作は芥川賞受賞作である。 語彙が簡単で読みやすい。しかしその深さは計り知れない。一回の読みで内容を把握するのは不可能で、本質を掴むためにはきっと何十回も読むだけでなく、注意深く人物を観察しないといけません。登場人物が魅力的で、表現が素晴らしい。 一読だけでは、ただ単に書き連ねたものにしか見えないが、注意深く見れば、なぜこの人物がこう喋ったのか。が多少なりとも見えてくる。しかし正直言うと面白いものではありません。ただ素晴らしいものなだけでしょう。 表現が簡単にも関わらず素晴らしい。それが本書立派なところだと思った。 | ||||
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世界観が身近なためか、スラスラと読みやすい。 舞台となる場所が近所だったり、 よく行く場所だったりして身近な感覚はあるものの、 読み終わった後に雰囲気にごまかされているような気分になりました。 あまり印象には残らない気がします。 | ||||
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読んだ後に何も残らないという芥川賞作品の伝統を見事に踏襲した作品。 作者は芥川賞を相当意識したんではないかということが、読んでいて痛いほど伝わってくる。 芥川賞とはこんな作品ですという見本だな。 最近評判のいい「悪人」は未読だが、これを読んだ当時(4年前)には、 この作者に可能性は微塵も感じられなかった。 | ||||
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正直言ってパークライフを読みきっても何も感じなかったです。 その後のflowersは読みませんでした。。 何も起こらない小説です。保坂和志さん小説のように何も起おこらないけど、心に残るというのでもないです。 | ||||
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「吉田修一」という作家に興味を持ち、何から読むか考えた挙句、芥川賞を受賞した本作ははずせないだろうと、読んでみました。 淡々とした情景描写、しかしそれを「繊細」とくくるのはいかがなものか。私には「今日は○○へ行きました。そこからは○○が見えました。○○もいました。」的なお子様チックな文章と受け取れてしまったのですが…。 う〜ん、次、何を読めばいいんだろう? | ||||
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訴えかけるものというより、瑞々しい情景描写が心に残りました。良い言い方をすると、「さあ!こう感じ取れ!!」という押し付けがましさがないことが心地よいです。ただこれは俗的な感情という自戒もなくはなく、芥川賞の決め手とはまた別個のものでしょう。 ただ、起伏がない、淡々としているといった感想が、即ち文学賞にふさわしくない理由として主張されるべきものかどうかは疑問です。文学ってそういうことではないと思います。ただ、舞台が現代で、描かれる登場人物が現代人であるがために、繊細なものが見落とされてるのではと。舞台が昔で、出てくる人物が昔の人なら、淡々とした展開にも文学の味を見出そうとするのではないでしょうか。そういう見方には少々疑問を覚えます。 | ||||
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「パーク・ライフ」に関し、ストーリーそのものは大きな起伏がある訳ではないの だが、日常生活の中に散りばめられた小さな非日常、自分のアパートがありな がら半別居状態でマンションを空けている先輩夫婦の家で寝泊りする主人公、 偶然主人公が話し掛け、スターバックスのカフェモカを公園で飲む間柄になった 年上の女性、特に大きな理由も無く、CCDカムをミニチュアの気球に取り付けて 空に飛ばす老人の姿などが作品の随所に散りばめられており、その舞台として 日比谷公園を中心とした銀座・日比谷・有楽町界隈があてがわれている。 そういう意味では読み手によっては退屈な作品なのかも知れない。 『あるあるネタ』が好きな人なら。 後半に収録されている「flowers」は若妻のアングラ劇団への入団を機に、九州 から上京して飲料水のルートセールスの職に就いた男が、巨根で頭の悪い先輩 と上司が別の同僚の奥さんの間男だったり、上司が自分に奥さんを寝取られた 部下をなじったりするなど、職場内の人間関係に巻き込まれる姿を描いている。 以上の2作品や『最後の息子』にも共通する、『日常の中の非日常』が巧く 描かれているが、劇的なストーリー展開がある訳ではないので、その辺に 関しては期待はしないほうが良い。もっとも、その部分は個人の好みによるのだが。 | ||||
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この作品では日常生活では滅多に無い、赤の他人と関わるという“事件”を通して他人だから優しくできたり、携帯電話の番号も知らないから忘れられなかったりするという普段忘れていた感覚と思い出して切なくなりました。携帯電話に番号を登録したら他人じゃあ無くなるという短絡的な考え方を知らず知らずのうちに身に付けている自分に気付きました。 この作品を読むと次の日から道を尋ねられたら今までより少しだけ親切にしてみたくなったり、昔からの友人の知らなかった部分を見つけて少しの距離を感じてドキッとしたりしそうな、希望のようなものを感じます。 | ||||
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芥川賞受賞作ということで、読みました。正直、非常にいまいちだと思います。賞以前のレベルのような気もいたしました。想像力を刺激されるようなところはどこにもなく、なんというかただこまかく都会を描写しいっているだけというきがいたしました。 | ||||
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著者の「パレード」という本の構成やストーリーが非常に面白かったので、芥川賞受賞作の本書には非常に期待していました。その割には何も心に響いてくるものがなかったような気がします。ただ、「パレード」や本書の「パークライフ」「フラワー」のいずれの作品も穏やかな生活から急展開する結末という構成は似ており、読み終わった後に、ゾクッとする感じはどことなく怖いようであり、どことなく気持ちよかったりします。 芥川賞受賞作という期待がなければ、それなりに面白い作品です。 | ||||
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出会いはふとした偶然から始まる。 ついさっきまで隣にいた先輩が降りたことをうっかり忘れて、 電車の中で意図せぬ”独り言”を言ってしまう主人公。 その時傍らに立っていた女性は、何気なく言葉を返して主人公のちょっとした窮地を救った。 なんか、ありそう。あぁ、あるある。 作品全体にこういった空気が流れ、その心理描写は繊細。 舞台となる日々谷公園の風の感じや草の匂いまで感じるような情景描写も見事で、 それらが相まって、何気ない日常の光景の中から、ほんのりと「心の風景」を拾い出している。 この機微がわからないと、この作品はとても淡々として、とりとめがないように思えるかもしれない。 わかるようで、わからない。とどくようでとどかない。 それは日常生活のもどかしさに、そのまま通ずる。 さりげなさの中に、そんな心のゆらめきを描き出した佳作である。 | ||||
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これと言ったオチがないという点で、 まさに吉田修一らしい作品だと感じました。 どこにでもありそうな日常的な風景を捉えつつも、 その中にある細々とした描写とかがうまい! 人と人との距離感も絶妙に表現されてるところも良い。 これは全ての吉田修一の作品にも言えることだと思います。 『パークライフ』は、 主人公が電車の中で偶然知り合った女と、 物語の舞台、日比谷公園で再会するところから物語が始まります。 『flowers』は、 ”人間”がリアルに描かれてる作品だと思う。 私は、主人公の奥さんも実は元旦と…と思ってしまいました; この二編が入ってます。面白いんでぜひ読んでみてください。 | ||||
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この作品は人が不幸になる陥る様や堕落していく姿を描いた作品が世の中に多い中で比較的,そういう部分がなくて穏やかな点はかなり評価できます。 ただ,何か心を打つような場面が何一つないのは感じます。 村上龍の選評もイマイチ伝わるものがありません。 僕の感じ方がおかしいのかなと何回か読み直しましたが何回読んでも同じでした。 確かに情景描写とかは上手いと感じますが人物描写や台詞回しはそんなに上手いとは思えません。 この作品に限らず現代の作家の書く作品のパターンはほとんどこれです。 僕は人物描写や台詞回しが小説の中で一番価値が高いと判断している人間ですから物足りないのは事実でした。 | ||||
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生きているのか、生かされているのか。何かを成し遂げようとする意志を持って自ら生きている人間は少ない。恥じらいから隠しているということを除いたとしても。 臓器は生かされているものの象徴。生きるための意志は受け入れる側の人間にあるのであって、移植される側の臓器はただただ生かされているだけにすぎない。 変わるということ。変化を求める体質は生きる意志に他ならない。スタバ女は変化を受け入れる決心をした。生きることを選んだ。 生きるということは、目に見える綺麗さから一番遠いところにあるのかもしれない。 | ||||
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表題作と「flowers」の二作品。 強い衝撃をうける作品ではないのだけれど、読後感は悪くなかった。 終わり方は、いい感じ。 舞台となる日比谷公園は、非常によく知っている場所なのでその分親近感が沸いた。 「flowers」の方は、あまり感じるものがなかったなぁ。 昔より芥川賞作品から受ける衝撃ってもんが小さいような気がするんだけど、これって、読む側が年取ったからなのかなぁ? 鈍感になってきてる? | ||||
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芥川賞作品てわざとインパクトの少ないものを選んでいるのだろうか? それともいくつか作品を発表していたりいくつかの賞を受けたことへのお疲れ様大賞みたいなものなのだろうか? 本作品も読んでみて、残る、ものは特になかった。 もちろん悪書ではない。 でも妥当でさえあればいいとは思わない。 妥当なものならたくさんあるし、たくさん知られないまま終わる。 今年の受賞作品「沖で、、、」というものも同じく、残らなかった。 本書は文庫だし特に損もないので買って読んだ。 買って読んでみてください。 ps:でもほんとうなら安価になる文庫本なので損でなくていいではないか、というレベルではいけないのですよ! | ||||
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現在外国で生活しているが故に強く感じるが、東京での都市生活、感覚をがありありと思い起こした。この著者は土地に根ざした感覚が薄れた東京、郊外化しつつある東京を描き出している。ひりひりとまではいかないがある種のしょっぱさを登場人物たちに残しながら東京の風景は流れ続けていく。東京には夢踊るような成功物語とかシンデレラストーリみたいなものは無い。そこに日比谷公園はある。セントラルーパークのように華々しいドラマの舞台になるわけでもなく、革命の血が流される広場になるわけでもなく、東京のちょっとエキセントリックな事象を包含し続けている。しかしこの公園はなんらかの新しい接点、偶然の地殻変動から生じる断層みたいなものも生み出す。それが大きなドラマの母体となるわけではない。しかしそれが現在の東京の公園なのだろうと思う。 | ||||
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人間の中身という意味での臓器がこの物語の根幹を成しているように思えます。提供された臓器はその人ではないという事実により本人に受け入れられる。それ以外の人たちは隠すものがないということを必死になって隠している。このことが物語全体を通して様々な形で登場する。ダヴィンチの人体解剖図や公園そのもの、友達夫婦など。 こんなところですか ただいろんなとらえ方ができそうな感じの小説でしたが結論として結局どうなのか何が言いたいのかということがわかりませんでした。よって☆2つです | ||||
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消費生活しか描かれていないのだから、多分有閑階級の話なのだろうが、文化の香が全く無い、外連としても、飾りとしても全く無い。 ただただ卑俗なろくでもない、虚妄者が何人も出てきて、うろうろするばかり、昔で言えば、源氏圭太あたりか、どう見ても、中間小説で、純文学の領域内には入っていない。レベル低すぎ、読者はこんな読み流しの、軽い読み物を望んでいるのか? ドラマ化はおろか、映画化もできない、中途半端なエンターテーメント、これでは連ドラのほうが、余程洒落ていると思います。 | ||||
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