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(短編集)
都市伝説セピア
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都市伝説セピアの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.41pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全32件 1~20 1/2ページ
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「昨日公園」を読みたくて購入。結末は知っていたが、読んでよかった。むしろ、もっと早く読むべきだった。作者はこの先は考えていないんだろうが、結局、主人公は「いつ、どんなふうに」? 気になる。 常識的に考えれば、公園から自宅までは翔一と一緒に帰っただろうから、そこでとは思えないんだが……。翔一の行動からもしかして帰路で? って気もするし。地方の単身赴任先へ向かう途中での出来事なのかな? 作者もマチの死因をガス事故(一応、理由が設定してあるが、無理がある気がするぞ!)とかに設定するからな。本当に主人公の身に何が起こったのか。 それに、主人公は「昨日公園」の特性、自分の経験から自分の身に降りかかる災難は最初から知っているはずなので、翔一があそこまで疲弊するのに違和感がある(絶対に早い段階で気がつくはず)のだが、細かいことは言っちゃいけない。とにかく、余韻が素晴らしい。 しかし、主人公もまだ40代半ばで小学生の息子がいるのに、悲しいね。この先、どうなるんだろう。 | ||||
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ノスタルジックな雰囲気は味わえますが、パターンが似ているので、読んでいるうちに終わりが読めてしまう人も多いと思います。 | ||||
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世にも奇妙な物語で映像化された昨日公園のお話が好きで購入しました。 読んでみると、映像で観るのと違った感覚を味わう事が出来ました。 また、本書は短編小説で他にも幾つかお話が載っています。昨日公園だけでなく、フクロウ男のお話が面白く、とても刺激を受けました。 世にも奇妙な物語が好きな方は、結構嵌まると思います。 短編なので、文字を沢山追うのが苦手という方にもオススメです。 | ||||
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絶版になっているらしく、やっと見つけたので購入しました。 丁寧に梱包されており、購入者宛のメッセージも同封されておりました。 丁寧な対応に本を読む前から心が温まりました。また機会がありましたらぜひ利用したいです。 | ||||
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朱川湊人さんの作品は多数所持してますがこの作品だけはなかなかゲット出来ずにいたので嬉しいです。 | ||||
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五編からなるホラー短編集。ホラーと言ってもおどろおどろしさ一律なものでなく様々なテイストの「都市伝説」が味わえる短編集。 「アイスマン」 心を病み高校を中退した少年が、夏祭りの神社の境内で10歳ほどの可愛い少女に魅せられ誘われて行った見世物バスで目にした「河童の氷漬」。一目見て偽物と分かったが人間の子どものようなリアルな小さな手が気になった。後年、大手印刷会社のサラリーマンとなった主人公がある夕、荒川土手に見世物バスを発見し「河童の氷漬」に再会する。それには「メス」と表示され胸には小さな膨らみがあった。主人公は25年前の少女との約束を守るため「河童の氷漬」をもらい受け、印刷会社を退職し倉庫会社の冷凍庫の管理人となり少女の永遠の守護者となる。ちょっとマニアックで薄気味悪くも切ない味わいの短編。 「昨日公園」 放課後の公園で共有財産のゴムボールで親友とキャッチボールをして遊んだ少年。夕食時に親友「マチ」が自転車に乗って自宅へ帰る途中、タクシーに撥ねられて死んだとの悲報が入る。少年は「マチ」を偲んで翌日同じ時間に公園に出かけると不思議なことに昨日のキャッチボール場面が再現される。少年は「マチ」を死なせないため今度は自宅まで送るが、「マチ」はお使いにでかけダンプカーに轢かれてしまう。三度目、四度目とタイムスリップは繰り返されるが、少年の努力は叶えられず火事、ガス爆発と「マチ」はより酷い死にざまで死んでしまう。少年時代の友情をタイムスリップのSF仕掛けでたっぷりしみじみ描いた作品。 「フクロウ男」 江戸川乱歩の小説の愛好者の主人公。「口裂け女」、「赤マント」等に続く新たな「都市伝説」を作るべく、それも単なる伝説でなく自分が主人公となる「フクロウ男」なる都市伝説をと積極的に演出かつ実演。遂に「フクロウ男」その物に化し母子惨殺劇まで起こす。この主人公が身を隠すアルバイト先のコンビニで親しくなった友人への手紙で真相を告白する形式で小説は展開するが、このフクロウ男が最後に告白する意外な事実とは? 最後のミステリー風の肩透かしには「ヤラレタ」と唖然として笑ってしまいましたが。どこかファンタジックな味わいもある作品。 「死者恋」 若くして雪山で頸動脈を切って睡眠薬自殺した画家に恋してしまった二人の女性。当事者の一人で死体のみを描くと言う老画家が彼女を訪れて来た女性フリーライターに恋敵の異常さをこれでもかと披露する。やがてウイスキー入りの玉葱の茶色の薄皮で作った紅茶だと言って飲まされていたフリーライターに異変が生じ硬直状態になる。そのとき老画家はニヤッと笑う。 最後のどんでん返しが印象的。上品な猫が化け猫になるって感じでしょうか。乳房を墓石にこすりつけるなどちょっとおどろおどろしい場面もあるオカルト味の短編。 「月の石」 障害者の家族持ちの課員をリストラの対象として名簿に載せたことに後悔の念を持つ課長。毎朝の通勤電車から目にするマンションの窓に佇む社員の幻影を見る。やがて田舎の独り暮らしのままに病死させてしまった母親が社員に入れ替わって現れる。 ある朝、主人公は思い切ってそのマンションの部屋を訪ねる。そこで目にしたものはーーーー 題名は主人公が子ども時代に家族で出かけた大阪万博で月の石を陳列するアメリカ館の入り口に殺到した時の母親の思いがけない「走り」に驚嘆したエピソードから来ているんですね。 不治の病で入院中の妻を抱えてもいる主人公の心の揺れを母親と言う郷愁感そのものを交え豊かに描いたしみじみした作品。 | ||||
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朱川湊人。直木賞受賞作の「花まんま」を読んで以来の大ファンである。本作はそんな彼のデビュー作。 文字通りのデビュー作である「フクロウ男」は、何だか禍々しい匂いのする作品。最後の落ちも素晴らしい。でも、凄いのは「昨日公園」。フジの「世にも奇妙な物語(2006.10)」で映像化もされているが、私としては断然小説の方が好み。泣けます。 本書解説には往年のTV番組「ウルトラQ」の香りがする、とあるが、それを言うなら米TVシリーズ「トワイライトゾーン」でしょう。「ウルQ」自体がそもそも「トワイライト」の模倣で、「世にも奇妙な・・」はその現代版。 最後のお話「月の石」はファンが多そうだけれど、あの発想はおそらく藤子マンガ「パーマン」に出てくるコピーロボットだと思う。年齢が近いのですぐにわかってしまうよーん。がはは。 | ||||
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短編5編 都市伝説セピアという名の通り、昭和っぽい雰囲気はいつもの作品と同じですが、少々怪奇小説の味付けがしてある朱川氏の持ち味を十分に発揮しているちょっと怖い短編集です。 アイスマン 村の祭りに来ていたいかがわしい見世物小屋に惹かれて、入ったカズキは、そこで見た「河童の氷漬け」に魅入られてしまう。その河童は実は、 昨日公園 小学校の時親友を失った遠藤は、2-30年後にその失った友人と良く遊んでいた公園へ息子と遊びに来る。そこで、彼はタイムトラベラーの輪廻に巻き込まれてしまい、結局は自分も親友と同じ運命に陥った事を息子の表情から知る。 フクロウ男 最初はネットにフクロウ男をアップして、その情報拡散ぶりに満足していた。やがてそれだけでは、物足りなくなり、遂には殺人を犯してしまう。 死者恋 神秘の女流画家 鼎凛子は、中学生の時に買った本の著者 朔田公彦に恋をする。しかし、彼は若くして命を絶っていた 高校生以来死者に恋してしまった凛子は、複雑な経緯を経て画家になっていたのだが、その彼女が住む家は。 月の石 いつも何となく見ていた通勤電車から見える風景のマンションのベランダに 他人の空似とは思えない人物が、立っている。 どうしても気になって訪ねると 若いけど老けた女が現れる。彼女は慣れた感じで招き入れると意外な話を始めるのだった。 | ||||
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このはなし、気に入った。 同じこと何回繰り返すんだ。 もう終わりにしないと、疲れて倒れちゃうよ。 などと思いながら読んだ。 | ||||
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これほど素晴らしいホラー短編小説は他に知りません。 恐ろしくも切なく悲しい、そんな秀逸なお話がこの一冊に詰まっています。 特に最後の話。 「月の石」 宮部みゆきの「たった一人」(とり残されて)や高橋克彦の「妻を愛す」、乙一の「未来予報」 みんな大好きな短編の話ですが、中でもこの「月の石」は一番好きな話です。 主人公にとって、子供の頃連れて行ってもらった大阪万博の思い出は、アメリカ館でも、ソ連館でもなく、 自分の前を颯爽と走る母親の逞しいふくらはぎで、ゲラゲラ腹を抱えて笑いながら、そのふくらはぎを追いかけた・・・・ どうしようもなく楽しくて、どうしようもなく嬉しくて、それが抑えきれない笑いとなってこみ上げてくる。 そんな幸せな思い出が誰にでもあると思うけれど、この作品では、どうしようもない後悔や悲しみにつながっている。 少年時代の大阪万博での母親との幸せな思い出とその母親の孤独な晩年の対比があまりに残酷で悲しいが、 その残酷が、母親との思い出を明るく際立たせているのかもしれない。 この主人公の直面する後悔や悲しみは、大人なら多かれ少なかれ経験することだし、誰にでも起こりえることなのだと思う。 だからこそ、彼の苦悩が容易に想像できるし、だからこそ、少年時代の幸せな思い出が切ないくらいに眩しい。 親の庇護のもと、何の不安も後悔もなく過ごしている子供には幸せとは何か、きっと分からない。 母親の逞しいふくらはぎを笑って追い駆けていた少年にとって、そのふくらはぎは当たり前の日常だったはずなのだから。 | ||||
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朱川センセイのファンの母が文庫を楽しみにしています。 中毒性すらあるのかもwww | ||||
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21番目に内容を書いても仕様がありませんので割愛します。 当方朱川作品の大ファンでございます。 しかし私がデビュー作の収録された「都市伝説セピア」を読んだのは本当につい最近でした。 そのデビュー作「フクロウ男」は、朱川さんの小説作りに対するポリシーが述べられているように思えてなりません。 それは「事実」の存在。 フクロウ男さんは、徹底したリアリティの追及に尽力しています。 このお話を読んでいると、朱川さん自身が見え隠れしてくるようです。 「花まんま」、「わくらば日記」、「満月ケチャップライス」、「かたみ歌」等々 一見不可思議な現象が起こる朱川さんの作品。しかし物語に実際の地名、事件を絡めることで、それらに輪郭を持たせています(そこが好き!)。 まさしく朱川湊人の原点と言える作品群。 虚構と現実の融合を、どうぞお楽しみください。 | ||||
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短編集なのだが、雰囲気としては乙一と恒川光太郎を混ぜたような感じで、 ちょっとダークファンタジーを入れながら、ときに叙述トリックも用いてあり、実に楽しく読み終えることができた。 ちょっと怖い話もあるが、お勧めできる。 | ||||
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ミステリーとか、ホラーとか言われるものに精通しているわけではありませんが、 楽しかったです。怖かったです。面白かったです。 「世にも奇妙な物語」を観ているようでした。実際に、朱川さんのかたみ歌のうちの 一つは、世にも奇妙な物語で映像化されているようですね。 氷付けの河童に始まる「アイスマン」、何回も時間を巻き戻す「昨日公園」、 ねずみを殺す「ふくろう男」、死者に恋する「死者恋」、ざんげの心を揺さぶる 「月の石」。 一体河童の正体は?友達を助ける方法は?ふくろう男の正体は?どんな恋にも 困難はあるものよ?あなたの懺悔は何ですか? それぞれに、ちょっとほっとしたり、どうしようもなかったり、行くところまで 行ってしまったり。 昭和の時代を舞台に、今に通じるミステリー。ちょっと懐かしさを覚えます。 とても安定した筆運びで、最後まで連れて行ってくれる一冊でした。 ミステリーとか、ホラーファンでなくても、楽しめます。 | ||||
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この年になってこんなに好きな作家に出会えるとは思ってもみませんでした。 人間のおろかさ・醜さに寄り添う優しいまなざしがあって、あたたかくて、読んでいて癒されます。ちょっぴりほろ苦いところもありますが、それすらも心地よい。 同じ作者の「花まんま」「かたみ歌」もお薦めです。 | ||||
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これはまた・・獣舟以来の、久しぶりの贅沢で珠玉の質の良い短編集に出会えてラッキー! ひとつひとつのエピソードの要素自体はそう、目新しいものではない。 オール読物推理小説新人賞を受賞した「フクロウ男」は、都市伝説がテーマ。 「昨日公園」は、人生のあの時をもういちどやり直すバージョン。 「月の石」は人の後ろめたさを映す人形。 文章は平易でさらさらしている。読みやすい。 シーンはゆるやかで、ぎちぎちと説明は詰め込まれていない。 なのに、その柔らかさに流されて読む読者は、最後であっと驚き、時にぎゅっと胸を掴まれるはずだ。 私にとってこの作家さんの初見は、角川ホラー文庫の「白い部屋で月の歌を」。 正直、そのまま古本屋に売ってしまった。軽いノベライズ以上のなにものでもない、そう思ってしまった。 この文庫本にも正直期待はしていなかったのだが、いい意味で完全にノックアウト。 物語として美しく、叙情的なのは何といっても「月の石」だが、 私は「昨日公園」が、本当に素晴らしいと思う。 時間という軸に翻弄され、友達への想いと自分の無力さに苦しむ主人公。 しかしその苦しみが最後、あっという間に悲しい、しかし限りなく優しい必然へと昇華する。 なんと秀逸な。 リプレイ、7回死んだ男、リピート・・ 今まで読んだどんな鮮やかなタイムトリップ物も、ここまでは美しくはなかった。 筆者は「花まんま」で、直木賞を受賞しているとのこと。ちょっと、読みたくなってきた。 | ||||
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自分はホラー大好きなのでその筋で読みましたが、 泣きました。 ここに収録されている「昨日公園」 最高です!! 懐かしい子供時代を思い出す会話ややりとり、友達への純粋な思い。 そしてラストは大ドンデン返しで、本を片手に色々並列してやってたんですが もう手が止まっちゃったっていうかね。泣けて泣けて。 この一作だけでも是非!! 自分は他も面白かったですけど。 ホラー好きでなくとも、朱川さんのモノクロームと蜂蜜色の懐かしい空気は 是非堪能していただきたいです。失敗なしでっせ。 | ||||
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珠玉の五つの物語が詰まっています。’フクロウ男’は秀逸。この本は値段に見合う面白さです。なんというか心の奥底をクスグルような、どこか懐かしささえ感じるような、それでいてちょっと不気味な不思議な話。「花まんま」に続いての読了ですが「都市伝説セピア」はデビュー作だそうで。 「花まんま」方がちょっと好きかも。 | ||||
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よく言えば、なつかしい香りのする、悪く言えば古めかしい、そんな幻想小説集です。 作品の中で、登場人物が江戸川乱歩のことにふれていますが、実際、作者は乱歩の影響を受けているようです。異形の世界や狂気への憧憬が感じられます。 ただ、乱歩には、エロスという強力な武器がありましたが、この作者には何があるでしょうか? 読めば確かにおもしろいのですが、読ませる力となると、少し心もとない気がします。 何度も休み休み読みました。 これからに期待します。 ちなみに、個人的なお気に入りは、「アイスマン」です。 | ||||
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ボクは世にも奇妙な物語で「昨日公園」を見てからこの本を買いました。 放送されていた内容とかなり異なる設定でしたがこれはこれで面白かったとおもいます。 「昨日公園」以外の作品も面白く、世にも奇妙な物語がすきな人には是非オススメしたいと思います。 | ||||
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