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(短編集)
家族八景
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家族八景の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.31pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全91件 1~20 1/5ページ
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心理描写がとても細かく面白かった。流石に文章が,巧み。 でも性欲に流される登場人物がやたら多いなと思った。誰しも心の中を覗かれたらそんなものだろうか。 | ||||
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七瀬三部作のパート1です。 人の心を読めるのもラクじゃない…。 | ||||
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グッドでした。表現が上手く、描写もイメージがしやすい面白い内容。 また他の作品も手に取りたいです。 | ||||
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筒井大先生は、日本人の美学の引き算がお嫌いらしい。文章の削除等も基本的に嫌いと思われる。 かのモーツアルト大先生のように、これでもかこれでもかとアイデアが湧いて来て 又サービス精神が過剰な文章で、読者をお竜巻に巻き込んで空中に放り投げてしまう。 七瀬さんに決して感情移入することができないで、常において行かれる読者というか私です。 | ||||
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とても満足しています。 ありがとうございました。 | ||||
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NHKの筒井康隆特集に感化され再読。思った以上に各短編がよく出来ていた。 | ||||
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なぜか、日本の敗戦が思い浮かぶ。母親に徹底的に教育され、母親にのめり込むように異常なマザコンに全身もろとも頭から突っ込んでいた息子。母親の葬儀に幼児のようになりふりかまわぬ泣き喚く醜態――もう、周りの列席者からは笑いがこみ上げるしかない醜態――を演じる息子。 精神感応力(テレパシー)を身につけた主人公(家政婦として働いている年若い娘)は、今まさに炎に焼かれんとする、そして、断末魔の叫びを上げ、死なんとする棺に閉じ込められた母親の心の内をただ一人知る羽目になっている。そんなとき、主人公の心に過る思いは、棺には生者が閉じ込められていることを叫べば、周りの人に自らの精神感応力がばれ、それが自らを抹殺しかねない、そんな保身から見殺しにすることへの罪責感に責められ、それから逃れるように、塗炭の苦しみのなかにある、その死につつある母親に、息子を愛していたのだから、息子のために死んでくれ、早く死んでくれという叫びであり(息子の自立のために)、そして、「南無帰命無量寿仏、南無帰命無量光仏······」と唱えることであった。 つまり、そんなことはなかったかのような、戦後社会をも見てしまったのである。 とすれば、ひとり、純情ぶった、真面目ぶった七瀬(主人公)の心の裏を暴かぬはずもないだろう。この「······」のうしろに、作者の精神感応力が沈黙によって暴露しているのかも知れない。(戦後は終わったのよ)(どうして私だけお下げの地味な格好をしないといけないのよ)(見てよ、私のこの体、はちきれんばかりに成熟して、男たちを誘惑してるわ)(敗戦を見てしまったからって、それを見なかった者たちと同じように、私がふるまうのを誰も邪魔できないはずよ)(私だけ、性欲や金銭欲や物欲や支配欲やがないとでも思っているのかしら、ない訳ないじゃないの)(私のこの美しい体がそれを証しているわ)とでも言うように······。もちろん、こんなことはどこにも書かれていない。 筒井康隆がどういう人か知らない。わたしは、歳をくってるので、名前ぐらいはもちろん知っている。しかし、本を読んだことはなかった。しかし、わたしのこの勘は、当たっているのではないか。つまり、彼は日本の敗戦を見たのだ、見てしまったのだ。そして、その後の戦後というものも。これが、彼の心をもうくちゃくちゃにとらえてしまったのだと。(ウィキペディアによると、所謂終戦時、筒井氏は十一歳である。具に見たに違いない、もちろん、彼自身も含めて)そうであるなら、上のようなわたしの空想も、あながち外れているとは言えないのではなかろうか。彼は冷徹な人なのだ。 | ||||
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10代に読んだきり、久々に読み返したくなり、再読。 あの時理解出来なかったはずの、老い、妬み等の精神、感情が今はよく分かる。 時代の流れ、違いはあるが、それを超えて凄みは色褪せません。 | ||||
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大好きな岡村ちゃんおススメの書籍であり、気になっていたので購入。読み始めると止まらなくなるからたくさん時間のある連休中に読む予定です。 | ||||
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中学生になり初めての筒井康隆に衝撃を受けた。現在の職に着いたのもこの本の影響を受けていたことに、40年ぶりに読み返して気付いた衝撃の大きさよ。 | ||||
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タイトルから、ほのぼの系SFかと思いましたが、とんでもなかった。人間の内側のドロドロが描かれたサイコホラーです。見た目は普通の中高年の性欲が生々しく書かれていて、ちょっとえげつない。リアルすぎて気持ち悪くなりました。面白かったけれど、読後感が悪いので、再読はありません。 | ||||
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「七瀬 三部作」の最初の短編集です。この後に繋がる「七瀬ふたたび」「エディプスの恋人」に繋がる入門的な物語です。まだこの三部作を読んでいない方に是非とも読んでいただきたく思います。 | ||||
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七瀬再びのイントロ的な作品。 | ||||
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中学生の時に読んだことがあったのでとても懐かしく読みました。 | ||||
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テレパスという設定で、人間の本心や醜悪さを抉り出す手法は斬新。何十年ぶりに再読しましたが、精神分析的な観点から見ても素晴らしく、筒井康隆の傑作として色褪せない秀作だと思います。 | ||||
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Masculin:こないだ松本清張の「神と野獣の日」の話してて、ちょっとこれに脱線したでしょ? Féminin:えぇ、家政婦さんが主人公の「熱い空気」からね…。 M:で、如何です? F:うん、良いわよ。でも読んだの随分昔だわ…。 M:僕もですよ。単行本の初版で読んだから、高1の頃。 F:私は大学入った年ね。後の七瀬シリーズも出たらすぐ読んだけど。 M:そう言えば‘82年の春でした?筒井の「ジーザス・クライスト・トリックスター」の舞台上演、ご一緒したでしょ? F:うん、行ったわね。確かラフォーレ原宿ミュージアムで…。 M:まあ、原作主演で名の通った演出家立てて脇も新劇関係で固めて…。 F:もともと大学時代は演劇青年だったのよね、筒井さんて。日活ニューフェイスも受けたとか。戯曲もかなり書いてたし、念願叶ったんじゃないかしら。 M:まあ面白くなかったとは云わないけど、幕のあっちもこっちもいい気なもんだなって口に出さねど顔に書いてあったような…。後の断筆期間も出まくってましたからね。ところで舞台がはねた後覚えてます? F:勿論よ。南青山のラ・Mだったわ。後に有楽町のAに移ったTシェフの。そうそう、可笑しな話があるの。その少し前に知り合いの男の子って云ってももういい大人だったけど、青山辺りで良いフランス料理店ご存知ありませんかって訊かれてあそこの名を教えたら、その子ビックリして何か失礼なこと言いましたかって。どうしてって聞いたら「ダマレ!」って聞き違えたらしいの(笑)。 M:(笑)よっぽど貴女を常日頃から崇め奉ってたんじゃないんですか?罪だなぁ、前途有為な青年に。 F:誰かさんみたいにナマイキじゃなかったのよ、その子は。真面目な人だったし…あ、もしかしたらデートに誘おうと思ってたのかしら…。だったら可哀想なことしちゃったわ…。 M:ホント、意を決してデートに誘おうとしたのに「ダマレ!」ってにべもなく一喝されたんだから。まあどっちにしても食い逃げだったんでしょうけど…。 F:失礼ねぇ、そんなことばかりじゃなかったでしょ?現に貴方とだって…。 M:…あんまり大昔のことなんで、記憶が定かではないなぁ…。 F:…ほら、やっぱりズルいのね…。ところで「家政婦は見た!」の原作「熱い空気」とこれの関係、さすがに清張さんが十年近く早かったのよねぇ。惜しかったわね、逆だったら面白かったのに。 M:でも「熱い〜」はそもそも最初に望月優子が演って、それから東芝日曜劇場で森光子が演ってるんですけど、これも同じ枠で「芝生は緑」一話だけ多岐川裕美が演ったんですよ。それもわずか三週違いで。だから何となく縁があったのかも? F:筒井さんがアイデアにした可能性は無きにしもあらずかもね。でもテレパスってある意味過酷な運命を背負った少女七瀬が、家政婦として様々な経験をして成長していくのは連作としては悪くない構成よね。更には美女になってシリーズ化もされたし。 M:これも続編の「七瀬ふたたび」も度々映像化されたけど、完結編の「エディプスの恋人」は難しいのかなぁ、やっぱり。ところでこれ、当時の下馬評では直木賞本命だったらしいんですよ。 F:そうだったの?全然問題にされなかったのかと…。 M:前の「ベトナム観光公社」や「アフリカの爆弾」よりはずっと有力だったらしいんですけど、筒井によれば某選考委員の裏切りに遭ったと(笑)。まあ、二〜三は好意的な評もあったんですけどね。で、ノミネートもそれっきり。 F:ほら「大いなる助走」で、銀座のクラブで編集者相手に大暴れするSF作家が出て来るでしょ?そういう恨みがつのってなのかしら? M:映画化じゃあ自らその役を演じてましたからね。それでとどのつまりは主人公が選考委員を散弾銃で撃ちまくるんだから、恨み骨髄だったのは確かなようで。でも改めて実際の選評読むとかなり辛辣ですよ。いわく「場ちがい」「暗すぎる」「現実感が出ていない」「計算ちがい」「後味が悪い」「いささかちぐはぐ」…。みんなそれぞれ別の委員の言です。 F:あらぁ…。それじゃホントに小説の主人公に散弾銃持たせたくもなるわねぇ。読者からは支持されてシリーズ化もされたのに、随分評価に開きがあったのね。まあ老大家ばっかりだったんでしょ? M:選考委員十人の平均年齢62.6歳です。最年長は74歳の「天狗の小父さん」、最年少は48歳で筒井を裏切ったとされる「○○史観」のひとです(笑)。 F:ウ~ン、それじゃ仕方ないわねぇ。昭和47年でしょ。最年少でも大正生まれってことだし明治生まれの方も沢山いらっしゃるんだから、SFアレルギーが強いのも無理ないわよね…。 M:実際SF畑の作家が直木賞を受けたのは半村良が最初で、しかも「雨やどり」ってSF臭皆無の作品だったから何とも。純然たるSFらしき受賞作は景山民夫「遠い海から来たCOO」まで無く、その後もあまり…。 F:ねぇ、石川喬司って人が日本のSFの歩みを面白い例え話にしてたでしょ? M:えぇ、最初は星新一がコツコツと手作業で道を切り拓き、次いで小松左京がその名のままにブルドーザーで一気に開拓し、その後を筒井康隆がスポーツカーで颯爽と駆け抜けたって。 F:その後、純文学にも接近して意欲作を発表してたら、確か教科書に採択された若書きのジュヴナイルの記述にクレームが付いたのよね、関係団体から…。 M:その団体がひどく高圧的で、本人の個人全集の絶版まで要求するなんてことを言い出し、どこの版元も腰が引けてて守ってもくれないんでついにブチ切れて断筆宣言しちゃったんですよ。その宣言の場が今は無き「噂の真相」だったのも象徴的でしたね…。 F:…で、断筆して沈黙を保ってたら今度は同業者が「馬鹿」「二流のSF作家」と言いたい放題で、何も言えないのを良いことに後ろから弾丸が飛んで来るってこういうことなのねって…。 M:まあ苦難の時代だったんでしょうけど、その間も芸能プロに籍を置いて色々出まくり、今や大家として尊敬を集めてる?んだから長生きはするものですねえ…。 | ||||
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生まれながらにしてテレパスを持った主人公が、一見普通の家庭、普通の人に見えるものの内面の汚さ、人間というものの弱さを垣間見る話。あっという間に読み終わりました。 | ||||
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私自身が年を取ったからだろうが、初めて読んだとき(多分高校3年くらい)のインパクトは感じなかった。本は若いうちに読んでおくものだと痛感した。 | ||||
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テレパシー能力をもつ主人公が、お手伝いさんとして各家庭を観察するという七瀬三部作の一作目です。登場人物の心理が、括弧付きの表現で描写されます。この表現は、今では珍しくありませんが、自分がまだ小学生の頃、これを読んで、あまりのえげつなさに衝撃を受けました。今、考えると、先進的で優れた表記方法だと思います。この作品を読んで、人間の表面だけを見ては、人間はわからない、と子供心に自分に言い聞かせるようになりました。本作を読むと人によっては、または、体調や心理状態によっては、人間不信に陥るかもしれません。 | ||||
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