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スケアクロウ
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スケアクロウの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全22件 1~20 1/2ページ
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『ザ・ポエット』から12年後。再びジャック・マカヴォイとレイチェル・ウォリングの共演。 本作はふたつのことがテーマになっている。 ICT時代のハッカーが及ぼす犯罪と、新聞紙終焉への危惧。 本作が発表されてから11年経過しているが、時代は正にその方向まっしぐらだ。同時に私たちはシステムトラブルやサイバーテロ、さらにニュースウェブ版の内容の薄さや無責任で偏った記述も目の当たりにしている。 今回は犯人が明らかになっており、どんでん返しはない。ICTに長けた強敵であり、敵の陣営での戦いに勝算はあるのか…? レイチェルは女性の視点から見てもさほど魅力的だと思わないが、エレノアなんて忘れ去られるほどシリーズをまたいでコナリー作品に登場している。彼女は二股をかけているわけではないが、本作の中でボッシュの名は伏せて話題にしているシーンがある。 ふつうは別の女性を立てそうなものだけど、あえて同一人物にして、それぞれのシリーズに繋がりをもたせるところがコナリーの遊び心なのか。…私はもちろんこの方がおもしろいと思うが。 | ||||
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マイクル・コナリーの『スケアクロウ』下巻を読み終えた。 この作品に登場する異常殺人者を、読者に最初のページから知らせながらストーリーをすすめてゆく。 読者は、主人公であるロサンジェルス・タイムズ記者のジャック・マカヴォイが、この犯人にどのようにして迫っていくのかと興味津々で読み進むことになる。 かって詩人事件で知り合ったFBIロサンジェルス支局捜査官レイチェル・ウォリングの協力を得ながら、このサイコパスを目の前にして二人とも気が付かないことで読者を惹きつけるプロット構成の上手さは、やはりコナリーならではのものであろう。 二人をミスデレクションへ導きながら、残りぺージ字数が少なくなったころに、マカヴォイが段ボール箱に私物を入れて新聞社を去る時、社会部部長ドロシー・ファウラーに呼び止められ、ファウラーの部屋に入り、かけてある『オズの魔法使い』の写真で犯人が誰かを気が付くストーリー展開にもコナリーらしさを思わせてくれる。 本書『スケアクロウ』は、コナリー自身の経歴にある古巣(ロサンジェルス・タイムズ)を、描くことで新聞業界の現状を読者へ伝えたかったのだろう。 ハリー・ボッシュ・シリーズとリンカーン弁護士シリーズとは少し視点を変えた『スケアクロウ』は、コナリーの作品のなかでも指折りの出来栄えだと思いながら読み終えました。 | ||||
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ハリー・ボッシュ・シリーズにもリンカーン弁護士シリーズにも登場するジャック・マカヴォイ(ロサンジェルス・タイムズ社記者)と、レイチェル・ウォリング(FBIロサンジェルス支局捜査官)が主要登場人物の本書『スケアクロウ』(2009年)を、読むことにした。 二週間の猶予をもってレイオフを勧告されたジャック・マカヴォイは、ジャックの署名で警察広報そのままの新聞掲載した記事にたいして「息子は殺していない」と、容疑者の母親(本当は祖母だったが)ワンダ・セサムスという女性から怒りの抗議の電話を受けた。 ジャック・マカヴォイは、退社を前にして最後の記事として調べ始めたところ容疑者のアロンゾ・ウィンズローが無実であることを知ることになる。 ウェスリー・カーヴァーは、企業データ管理会社のウェスタン・データ・コンサルタント社最高技術責任者である。 真犯人と思しきこの男がストーリー幕開けで一人語りするところから物語は始まる。 異常者である犯人がIT世界に精通していることからジャックの身に危険が迫ってくるが、かって「詩人」事件で知り合ったレイチェル・ウォリングに危ういところを助けられる。 本書『スケアクロウ』には、個人情報や企業内のデータまで侵入する恐ろしい犯人像を描くことで、コナリーのシリーズもの番外編として読者の興味を惹く作品に仕上げているようだ。 まあまあ、楽しみながら上巻を読み終えました。 | ||||
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私のお気に入りの作家マイクル・コナリーのメインシリーズであるハリー・ボッシュものとは異なるとものしては、 リンカーン弁護士シリーズ物が有名だが、新聞記者ジャック・マカヴォイを主人公にした「ザ・ポエット」は かなり優れた作品であった。そしてやっと出たそのマカヴォイもの第二作がこの「スケアクロウ」である。 コナリーの作品をすべて読破している私には些か遅めの読書となったが、やはり面白い。いつも 言うが、コナリーの作品には「はずれ」が全くない。二番煎じもない。時代を反映させ、主人公や 登場人物の闇を描き、素晴らしいプロットで、大胆なアクションも混ぜて超一流の作品に仕上げる。 この「スケアクロウ」もまさにその通りの作品だ。新聞業界の構造的不況のあおりを受けて、 ジャック・マカヴォイが解雇通知を受けるところから物語は始まる。記者生活も後2週間という ところで、黒人の老婆からの電話で、一人の黒人少年が濡れ衣を着せられて逮捕されている という情報をつかむマカヴォイ。FBI捜査官でマカヴォイの恋人でもあるレイチェル・ウォリングと助け合い ながら、彼の捜査が始まる。スピーディな展開、会話の妙、そしていつも感心するコナリーの 専門的知識の習得の凄さ、こういったことすべてがこの作品を卓越したエンターテインメントに仕上げて いるのだ。コナリーはまだまだ元気で次作、次々作を書きあげているという。楽しみである。 | ||||
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マイクル・コナリーシリーズを作年順に読んでいます。予想外の展開は少なかったですが、期待通りの面白さでした。 | ||||
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現代的な話題が盛り込まれていて楽しく読めました。下巻が楽しみです。 | ||||
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ページ・タナー本、 マイクルコナリーに老いは感じられない。 帰ってきたコナリー、 私は、この本を数部購入、サークルのメンバーに配りました。 この主人公の作品を今後も読めたらと期待しています。 読者に惚れられるヒーロー、ヒロインが作品の中で動き回ることが、大衆文芸の求められる所以と想います。 間違った読み方かもしれませんが、私は中年を過ぎてから そうしています。 | ||||
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まだ「上」しか読んでいませんが、すでに脱帽状態。 主人公同様に、わたしも新聞社で20年以上働いているんですが、社内での記者同士のネタの奪い合いや嫌な上司の描写など、リアリティーたっぷり。ハッカーの手口も分かりやすく挿入されていて、すっと話の筋に入り込めます。いやいや、うまい。 | ||||
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書店に行かなくても希望の本がすぐ探せてたいへん便利です。 特に最近は翻訳本はなかなか本屋にないのでこれからもAmazonが頼りです。 | ||||
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2009年に発表され、2013年に邦訳が刊行された本作品。 著者の代表的なハリー・ボッシュシリーズではなく、1996年に単発ものとして発表された「ザ・ポエット」の主人公、新聞記者ジャック・マカヴォイが再び主役を務めるサスペンスです。 この「ザ・ポエット」という題名は、殺人犯のコード・ネーム。 詩人(ポエット)という名称からは思いもよらぬ凶悪犯が浮かび上がってくる様が印象的な作品でしたが、今回の「スケアクロウ」=案山子(かかし)も、殺人犯のコード・ネームで、その穏やかな雰囲気とは全くかけ離れた不気味さが全開の凶悪犯です。 なぜ、案山子なのか? その表面的な意味は物語の早くから明らかになりますが、後半に明かされる真の意味には慄然とさせられるのではないでしょうか。 ストーリー展開としては、ハリー・ボッシュという人気シリーズでなくても、コナリー節は健在。 いつも「上手いな」と思わされるのは、上巻から下巻に差しかかかるあたりで、大きな見せ場を作り、上巻を読み終わると、すぐに下巻のページを開きたくなるように構成されているところで、今回も、若者なら、「マジかよ!」と叫んでしまうような展開が待っています。 ハリウッド映画には、2時間の映画を面白くみせるための工夫がいくつかあるそうですが、そのひとつは、映画が始まって1時間経ったあたりで、物語を急展開させるシーンで観客を惹きつけることだそうです。 これが2巻ものの小説であれば、正に上巻から下巻につながる部分。 著者がハリウッドの法則を真似ているわけではないでしょうが、同じような構成で、読者を惹きつけているのは、大変に興味深いところです。 また、今回は、昨今のネット社会の浸透により、新聞社を取り巻く状況が様変わりしており、経営危機さえ招いている状況を作品の中に取り入れているところも、印象深いです。 実際、下巻の「作者質疑応答」を読むと、新聞業界への危機感という意識を持ちつつ、本書を執筆したとのことです。 下巻の巻末解説を読むと、著者の筆は衰えることなく、新作は書かれており、未訳も何作かあり、近日刊行予定なので、しばらくはコナリー節を楽しむことができそうです。 | ||||
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何の気なしに選んで読んだ(上)が終わり、いろんな本屋さんで(下)を探しましたが、見つかりませんでした。 時間をおかずに読みたかったので、amazonで購入できてよかったです。 最後になって、登場人物の今後の展開が少し薄い感じでしたが、結構面白かったです。 | ||||
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残念ですが3ヶ月ほど前に読んで、今 手元に無し。無責任な事はかけず勘弁してください。 コナリーの作品野中で、不自然なプロットにあったことはありません。 | ||||
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殺人事件で未成年の少年が警察に捕まり、それをベタ記事にした新聞社に祖母から苦情の電話が入る。担当の記者・マカヴォイが電話番号を聞くタイミングを失して祖母の居所を探すのだが、この事件を新たな視点で追うことになる。 マカヴォイが真犯人に辿り着く過程が読みどころであるが、上巻200頁あたりまでは少し我慢が必要である。FBI捜査官・レイチェルが絡む段になって俄然、面白くなってくる。 下巻に入り、手がかりを掴んだマカヴォイはレイチェルを伴って犯人の牙城に行くのだが、この時点で二人は犯人を知らない。逆に犯人側は二人を知っており、読者はそれらが俯瞰出来る位置にある。このシチュエーションの巧さはM・コナリーの独壇場で、読書の醍醐味でもある。 さて本書を読むと、つくづくコンピュータ・インターネットの世界は、個人情報が簡単に裸になり、ブログひとつ開設出来ないのだなと思う。高度なシステムを構築しても、それを動かす側が病んでいたら何もならない。 さて、M・コナリーに対して拙い比喩だが述べたい。処女作はタイムリーヒットであったが単打だった。やがて回を重ねていく度に、2塁打を量産し、ホームランも打つようになり、いつしか期待を裏切らない打者になった。 タイトル裏に、「さらば甘き口づけ」のジェイムズ・クラムリーへの献辞があり、一頃、夢中になって読んだので、格別嬉しい。 | ||||
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あっというまに読んでしまいました。もっとゆっくり読めばよかった。 | ||||
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いつものハリー・ボッシュ刑事でも、最近人気のミッキー・ハラー弁護士でもない、新聞記者ジャック・マカヴォイが主人公の本作。名作「ザ・ポエット」で大活躍だったジャックが本作でも活躍する。「ザ・ポエット」同様FBIのレイチェル捜査官とともに、ネットを駆使して犠牲者を選び殺人を続ける犯人を追いつめていく。コナリーといえば、どんでん返しの末に意外な犯人像が浮かび上がるのが定番だが、今回は犯人が早々と明らかにされ、犯人側とジャック側の視点で事件が交互に語られていく。犯人が明らかになっていても、ジャックがどのようにその犯人に迫っていくのかが興味をつなぎ、最後まで飽きさせない。 また、ネットでの情報獲得の自由さ速さにより衰退する新聞業界の内幕も語られ、その点も興味深い。今回の犯人はPC操作、情報操作に堪能でそれを使って罪を犯していくのだが、最近は、アメリカのジェフリー・ディーバーが「ソウル・コレクター」、スェーデンのヘニング・マンケルが「ファイアー・ウォール」と、同様のネットを駆使した犯罪を扱った作品を書いている。日本でもPCの遠隔操作で他人のパソコンから書き込みをしたという犯罪が明るみに出ており、ネットを駆使した犯罪は、もはやフィクションではなく現実のものとなりつつある。そんな点からもこの作品を読んでおいて損はないと思う。ディーバー、マンケルの作品と読み比べるのも一興かもしれない。 | ||||
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誰にでも起こりうる社会の二極化。弱者と強者のなかの真実を切なく表現している。リストラ、貧困、人間臭い登場人物に共感する。ジャーナリズムの役割を再考できる。マイクル・コナリーファンの期待に応えてくれる。 | ||||
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コナリーの常道として、序盤30ページ位までに登場する人物で、絶対に真犯人には成りえない人物、という人物が どんでん返しの末の意表を突いた真犯人ということが多く、いつもコナリーの新作を読む時は、この法則(?)に従って 色々犯人を推測するのを楽しみとしていたのだが、今回はなんと、第一ページの一行目から怪しげな人物が... もちろん後半に仕掛けはあるのだが、今回は早々と仕掛けも開示されており、何時もの”ドンデン返し”の妙には あまり重きを置いていない印象。 今回はそれよりも、リストラ退職あと10日というところで、(記者としては幸運にも?)かかる陰惨な事件に遭遇、最後は新聞社からの リストラ撤回の甘い申し出も蹴り飛ばし、男の矜持を見せるダイ・ハードな男ジャック・マカヴォイ、 FBI勧告退職の果てに(色々あって) 屈辱とも受け取るべき復職の申し出を、一も二もなく受ける、これまたダイ・ハードな女レイチェルの 活躍をもって良しとすべき作品なのでしょう。 そこを評価できれば良し、私のようになんだか、仕掛けが小粒で、犯人の動機付けも1/2(半分ではない。二分の一)しか語られておらず なんだか不完全に感ぜられる者にとってはこなりー作にしては、並+アルファぐらいの出来にしか... 最後はもちろんハピーエンド、ここには[サ・ポエット]ほどの盛り上がりも、読後の暗い余韻も無い。ドアーズの楽曲の歌詞に引っ掛けて、余韻を演出しては いるが、ジム・モリソンのチョット寄り目気味のあの物悲しい顔を思い浮かべられないと、さして印象には....今年のベストテン入は無理。 | ||||
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コナリーの小説は全て読んでいます。 内容自体は正直「??」なシーンもいくつかあります。 ネタバレになるので詳細は書きませんが、そんな理由でその場所に現れる?といった ちょっと予定調和的な都合が良すぎといったシーンが無いことはないのですが・・・・ 全体としてはコナリー節健在と言えます。今回も途中で止まらなくなり、結局徹夜で読みました。 字が大きいので上下巻ありますが、1晩で充分に読める量です。 (版権が非常に高額なコナリーなので、日本語版をこうして出版してくれるだけで出版社には感謝しています。 上下分けずに1冊でまとまるだろ、とか出版ペースが遅い、とかそういう不平不満は言いません。 とにかく講談社には今後も安定したコナリー小説の日本語訳の出版をお願いするしかありません・・・) 犯人とマカヴォイが1人称で書かれるシーンが交互に構成されているため、どうしてもコナリーお得意のドンデン返しは無く、 犯人が二転三転するストーリーにはなりずらいのですが、これはこれで充分に楽しめます。 またアメリカにおける新聞業界やメディア、インターネットのあり方が見えてきて、 最後の解説と合わせて非常に興味深く読みました。 私の場合、マカヴォイが主役の1作目「ザ・ポエット」の詳細をほぼ忘れていたので、往年のコナリーファンで 私と同様に「ザ・ポエット」を忘れてしまってる方は、まずそちらを再読した上で、本作を読むと 細部でのコナリーの仕掛けに気づいて楽しめます。 私は本作を読後に「ザ・ポエット」を読み返してみて、初めて本作の仕掛けに気づいたことが多々あります。 もちろん本作がコナリーの小説は始めて、という方でも問題なく楽しめますし、興味をもてば 過去の作品を最初から読むと、コナリーワールドは全てが繋がっている、ということに気づくでしょう。 推理小説好き、欧米小説好きの方ならきっと楽しめます。 またマカヴォイと同様に主人公級のFBI捜査官レイチェル・ウォリング、過去にハリーボッシュと絡んでみたり、 非常に優秀な捜査官であり魅力溢れる女性ですが、本作ではちょっとこれまでの性格や受ける印象に ブレが出ている?と感じる場面もいくつかありました。 作者のコナリーはこのウォリングという女性のキャラが非常に好きなようで、 今後マカヴォイシリーズが続くとしたら、彼女抜きには話にならないと思うのですが、 この性格のブレが少し気になります。 私個人的にはイマイチ彼女に好感を持てないのですが、まぁこれは人それぞれでしょうか。 インターネット、ITテクノロジーが本作の犯人の根源にありますが、 私自身がその方面のエンジニアであることから、ちょっとリアリティに欠けており、現在の IT技術やIT業界では絶対にありえない・・と思う描写もありますが、 まぁそれは小説を面白くするためのフィクションということで、そこが気になっても 仕方ありませんね。 最後にコナリー小説のほとんどの翻訳を担当されている古沢氏。 シリーズを通して非常に簡潔に分かりやすい翻訳で、私はコナリーの英語による原文も何冊か読んだことがあるのですが、 コナリーワールドの雰囲気を非常に的確に日本語に翻訳されており、非常に読みやすい翻訳者です。 これまでは古沢氏の翻訳に何の違和感もなかったのですが、本作では唯一、犯人が被害者に対して使用している、 ある医療器具の日本語訳がどうしてもイメージつきませんでした。医療用専門用語であり、普段はどうしても 目にしないモノなので、難しい訳になってしまうのが仕方無いのですが、犯人の異常性を表すのに 重要な道具となっており、そのままカタカナ読み、又は例えば「下半身用コルセット」とかと訳したほうが、 イメージが付きやすかったかもしれません。 ここは訳が非常に難しいところで非常に悩まれたのかもしれません。翻訳という作業には頭が下がる思いであり、 今後のコナリーの新刊も是非とも古沢氏による翻訳で読みたいという思いに変わりはありません。 | ||||
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本書(原著:The Scarecrow (2009))は、『ザ・ポエット』( 1997、原著:The Poet (1996))に出てきた新聞記者ジャック・マカヴォイおよびFBI捜査官レイチェル・ウォリングが主要登場人物として活躍するシリーズ第2弾である。本作もコナリーらしく意外な展開となるが、細い脚に性的な興奮を覚える殺人犯を追及するという犯人の視点が最初から用意されているので、足元をすくわれるような、どんでん返しは少ない。むしろ、新聞記者ジャックが新聞社から解雇通知され、新聞業界の将来性をめぐるという話に読者は興味を魅かれるであろう。なぜなら、社会の木鐸(ぼくたく)としての新聞のありかたが、本書では、至るところで議論されるからである。そんな堅い話は御免だゼ〜と思われる方もいるでしょうが、是非上下一気にお読みください。新聞記者小説としての面白さも十分にあります。お薦め。 | ||||
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本書(原著:The Scarecrow (2009))は、『ザ・ポエット』( 1997、原著:The Poet (1996))に出てきた新聞記者ジャック・マカヴォイおよびFBI捜査官レイチェル・ウォリングが主要登場人物として活躍するシリーズ第2弾である。本作もコナリーらしく意外な展開となるが、細い脚に性的な興奮を覚える殺人犯を追及するという犯人の視点が最初から用意されているので、足元をすくわれるような、どんでん返しは少ない。むしろ、新聞記者ジャックが新聞社から解雇通知され、新聞業界の将来性をめぐるという話に読者は興味を魅かれるであろう。なぜなら、社会の木鐸(ぼくたく)としての新聞のありかたが、本書では、至るところで議論されるからである。そんな堅い話は御免だゼ〜と思われる方もいるでしょうが、是非お読みください。 新聞記者小説としての面白さも十分にあります。 | ||||
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