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スケアクロウ
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スケアクロウの評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全29件 21~29 2/2ページ
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| 日本発売のコナリーの作品は全て読んでいるファンとして一言。 かねてよりレイチェル・ウォリングが絡む作品は、何となく全体の印象がぼやける感じがしてしてならなかったが、これも例外ではなかった。 もともとコナリーは男性の人物描写に対して、女性の描写はあまり作りこまない印象があり、それが他の作品ではクールビューティのイメージで成功しているが、このレイチェルに限っては人物像が伝わってこないというか、魅力がない。 他にもいくつか不満はあるが、それはそれぞれが読んでから感じるであろうお楽しみということで。 | ||||
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| いつものハリー・ボッシュ刑事でも、最近人気のミッキー・ハラー弁護士でもない、新聞記者ジャック・マカヴォイが主人公の本作。名作「ザ・ポエット」で大活躍だったジャックが本作でも活躍する。「ザ・ポエット」同様FBIのレイチェル捜査官とともに、ネットを駆使して犠牲者を選び殺人を続ける犯人を追いつめていく。コナリーといえば、どんでん返しの末に意外な犯人像が浮かび上がるのが定番だが、今回は犯人が早々と明らかにされ、犯人側とジャック側の視点で事件が交互に語られていく。犯人が明らかになっていても、ジャックがどのようにその犯人に迫っていくのかが興味をつなぎ、最後まで飽きさせない。 また、ネットでの情報獲得の自由さ速さにより衰退する新聞業界の内幕も語られ、その点も興味深い。今回の犯人はPC操作、情報操作に堪能でそれを使って罪を犯していくのだが、最近は、アメリカのジェフリー・ディーバーが「ソウル・コレクター」、スェーデンのヘニング・マンケルが「ファイアー・ウォール」と、同様のネットを駆使した犯罪を扱った作品を書いている。日本でもPCの遠隔操作で他人のパソコンから書き込みをしたという犯罪が明るみに出ており、ネットを駆使した犯罪は、もはやフィクションではなく現実のものとなりつつある。そんな点からもこの作品を読んでおいて損はないと思う。ディーバー、マンケルの作品と読み比べるのも一興かもしれない。 | ||||
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| 誰にでも起こりうる社会の二極化。弱者と強者のなかの真実を切なく表現している。リストラ、貧困、人間臭い登場人物に共感する。ジャーナリズムの役割を再考できる。マイクル・コナリーファンの期待に応えてくれる。 | ||||
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| コナリーの常道として、序盤30ページ位までに登場する人物で、絶対に真犯人には成りえない人物、という人物が どんでん返しの末の意表を突いた真犯人ということが多く、いつもコナリーの新作を読む時は、この法則(?)に従って 色々犯人を推測するのを楽しみとしていたのだが、今回はなんと、第一ページの一行目から怪しげな人物が... もちろん後半に仕掛けはあるのだが、今回は早々と仕掛けも開示されており、何時もの”ドンデン返し”の妙には あまり重きを置いていない印象。 今回はそれよりも、リストラ退職あと10日というところで、(記者としては幸運にも?)かかる陰惨な事件に遭遇、最後は新聞社からの リストラ撤回の甘い申し出も蹴り飛ばし、男の矜持を見せるダイ・ハードな男ジャック・マカヴォイ、 FBI勧告退職の果てに(色々あって) 屈辱とも受け取るべき復職の申し出を、一も二もなく受ける、これまたダイ・ハードな女レイチェルの 活躍をもって良しとすべき作品なのでしょう。 そこを評価できれば良し、私のようになんだか、仕掛けが小粒で、犯人の動機付けも1/2(半分ではない。二分の一)しか語られておらず なんだか不完全に感ぜられる者にとってはこなりー作にしては、並+アルファぐらいの出来にしか... 最後はもちろんハピーエンド、ここには[サ・ポエット]ほどの盛り上がりも、読後の暗い余韻も無い。ドアーズの楽曲の歌詞に引っ掛けて、余韻を演出しては いるが、ジム・モリソンのチョット寄り目気味のあの物悲しい顔を思い浮かべられないと、さして印象には....今年のベストテン入は無理。 | ||||
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| コナリーの小説は全て読んでいます。 内容自体は正直「??」なシーンもいくつかあります。 ネタバレになるので詳細は書きませんが、そんな理由でその場所に現れる?といった ちょっと予定調和的な都合が良すぎといったシーンが無いことはないのですが・・・・ 全体としてはコナリー節健在と言えます。今回も途中で止まらなくなり、結局徹夜で読みました。 字が大きいので上下巻ありますが、1晩で充分に読める量です。 (版権が非常に高額なコナリーなので、日本語版をこうして出版してくれるだけで出版社には感謝しています。 上下分けずに1冊でまとまるだろ、とか出版ペースが遅い、とかそういう不平不満は言いません。 とにかく講談社には今後も安定したコナリー小説の日本語訳の出版をお願いするしかありません・・・) 犯人とマカヴォイが1人称で書かれるシーンが交互に構成されているため、どうしてもコナリーお得意のドンデン返しは無く、 犯人が二転三転するストーリーにはなりずらいのですが、これはこれで充分に楽しめます。 またアメリカにおける新聞業界やメディア、インターネットのあり方が見えてきて、 最後の解説と合わせて非常に興味深く読みました。 私の場合、マカヴォイが主役の1作目「ザ・ポエット」の詳細をほぼ忘れていたので、往年のコナリーファンで 私と同様に「ザ・ポエット」を忘れてしまってる方は、まずそちらを再読した上で、本作を読むと 細部でのコナリーの仕掛けに気づいて楽しめます。 私は本作を読後に「ザ・ポエット」を読み返してみて、初めて本作の仕掛けに気づいたことが多々あります。 もちろん本作がコナリーの小説は始めて、という方でも問題なく楽しめますし、興味をもてば 過去の作品を最初から読むと、コナリーワールドは全てが繋がっている、ということに気づくでしょう。 推理小説好き、欧米小説好きの方ならきっと楽しめます。 またマカヴォイと同様に主人公級のFBI捜査官レイチェル・ウォリング、過去にハリーボッシュと絡んでみたり、 非常に優秀な捜査官であり魅力溢れる女性ですが、本作ではちょっとこれまでの性格や受ける印象に ブレが出ている?と感じる場面もいくつかありました。 作者のコナリーはこのウォリングという女性のキャラが非常に好きなようで、 今後マカヴォイシリーズが続くとしたら、彼女抜きには話にならないと思うのですが、 この性格のブレが少し気になります。 私個人的にはイマイチ彼女に好感を持てないのですが、まぁこれは人それぞれでしょうか。 インターネット、ITテクノロジーが本作の犯人の根源にありますが、 私自身がその方面のエンジニアであることから、ちょっとリアリティに欠けており、現在の IT技術やIT業界では絶対にありえない・・と思う描写もありますが、 まぁそれは小説を面白くするためのフィクションということで、そこが気になっても 仕方ありませんね。 最後にコナリー小説のほとんどの翻訳を担当されている古沢氏。 シリーズを通して非常に簡潔に分かりやすい翻訳で、私はコナリーの英語による原文も何冊か読んだことがあるのですが、 コナリーワールドの雰囲気を非常に的確に日本語に翻訳されており、非常に読みやすい翻訳者です。 これまでは古沢氏の翻訳に何の違和感もなかったのですが、本作では唯一、犯人が被害者に対して使用している、 ある医療器具の日本語訳がどうしてもイメージつきませんでした。医療用専門用語であり、普段はどうしても 目にしないモノなので、難しい訳になってしまうのが仕方無いのですが、犯人の異常性を表すのに 重要な道具となっており、そのままカタカナ読み、又は例えば「下半身用コルセット」とかと訳したほうが、 イメージが付きやすかったかもしれません。 ここは訳が非常に難しいところで非常に悩まれたのかもしれません。翻訳という作業には頭が下がる思いであり、 今後のコナリーの新刊も是非とも古沢氏による翻訳で読みたいという思いに変わりはありません。 | ||||
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| 本書(原著:The Scarecrow (2009))は、『ザ・ポエット』( 1997、原著:The Poet (1996))に出てきた新聞記者ジャック・マカヴォイおよびFBI捜査官レイチェル・ウォリングが主要登場人物として活躍するシリーズ第2弾である。本作もコナリーらしく意外な展開となるが、細い脚に性的な興奮を覚える殺人犯を追及するという犯人の視点が最初から用意されているので、足元をすくわれるような、どんでん返しは少ない。むしろ、新聞記者ジャックが新聞社から解雇通知され、新聞業界の将来性をめぐるという話に読者は興味を魅かれるであろう。なぜなら、社会の木鐸(ぼくたく)としての新聞のありかたが、本書では、至るところで議論されるからである。そんな堅い話は御免だゼ〜と思われる方もいるでしょうが、是非上下一気にお読みください。新聞記者小説としての面白さも十分にあります。お薦め。 | ||||
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| 本書(原著:The Scarecrow (2009))は、『ザ・ポエット』( 1997、原著:The Poet (1996))に出てきた新聞記者ジャック・マカヴォイおよびFBI捜査官レイチェル・ウォリングが主要登場人物として活躍するシリーズ第2弾である。本作もコナリーらしく意外な展開となるが、細い脚に性的な興奮を覚える殺人犯を追及するという犯人の視点が最初から用意されているので、足元をすくわれるような、どんでん返しは少ない。むしろ、新聞記者ジャックが新聞社から解雇通知され、新聞業界の将来性をめぐるという話に読者は興味を魅かれるであろう。なぜなら、社会の木鐸(ぼくたく)としての新聞のありかたが、本書では、至るところで議論されるからである。そんな堅い話は御免だゼ〜と思われる方もいるでしょうが、是非お読みください。 新聞記者小説としての面白さも十分にあります。 | ||||
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| 物語はマカヴォイが解雇通告を受けるところから始まるという驚きの幕開け。ジャック・マカヴォイとレイチェル・ウォーレスがスケアクロウの正体に迫る。二転三転のストーリー展開、そして、ラストは… 読者には最初から犯人は明かされているのだが、最後まで飽きずに読ませるマイクル・コナリーの上手さに脱帽。 マイクル・コナリーの作品は扶桑社ミステリーの『ナイトホークス』からリアルタイムで読んでいるが、マカヴォイを主人公にした『ザ・ポエット』には驚かされたものだ。そして、十年以上の時を経て再びマカヴォイに会えるとは思わなかった。 解説によると講談社文庫からハリー・ボッシュとミッキー・ハーラーのシリーズが二巻刊行予定らしい。まだまだコナリー作品を楽しめそうだ。 | ||||
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| このタイトルからしてハリー・ボッシュ・シリーズかと思っていたが、何と『ザ・ポエット』以来の新聞記者ジャック・マカヴォイ物ではないか。あれから十年以上の時を経ての続編に驚いた。犯人スケアクロウとマカヴォイの視点で交互に展開される章の切り替えが想像力を掻き立て、ハラハラ、ドキドキさせてくれる。相変わらずコナリーは上手い。 時代を反映してか、今回はインターネットを駆使し、同じタイプの女性を狙う、これまでのコナリー作品には登場したことの無い犯人が描かれている。 マカヴォイとともに再びFBIのレイチェル・ウォリングが犯人を追うというのもまた一つの楽しみである。 | ||||
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