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(短編集)
福家警部補の報告
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福家警部補の報告の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.91pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全22件 21~22 2/2ページ
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過去シリーズ2作と比べるとだいぶ落ちる気がする。どうした、大倉崇裕! もっとも感心できないのは冒頭の「禁断の筋書」 常識的に考えれば、あんなに都合よく殴打の痕が一致するわけはないだろうし、偽装工作も無理無理感満載である。 そもそもの設定として、高卒で同人誌書きながら書店でバイトしていたフリーターが、 突然大手出版社に就職して敏腕編集部長として腕をふるうなんてことがありうるだろうか。 出版業界の事情は知らないが、私から見れば、高卒で警察に入った若者が夜学に入り(多分そこから無理と思うが) 卒業前に一種合格してキャリアになるのと同じくらいにありえないことのような気がする。 (つか、二人の生い立ち設定を逆にしたら何の問題もないじゃん。編集者もその辺自分の業界なんだからちゃんと突っこめよ、といいたい。) また、ある程度の人気を誇った漫画家であれば、出版社と揉めても他の出版社に書く事は十分可能なはずだし、 編集者の嫌がらせにひたすら耐えねばならぬいわれはまったくないはずで、犯行動機にもまったく説得力がない。 なんか最後の決め手もしょぼいしね。 他の2篇はまあ、水準には届いているとは思うが、今回はいかんせん最初の一作の出来が悪すぎて、全体としても ひどく至らない印象になってしまった。 堅実な人気を誇るシリーズだと思うので、次は捲土重来を期して欲しい。 | ||||
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「事件」と「犯人」から話が始まる、いわゆる「倒叙形式」のミステリです。 作品中、福家警部補のキャラクタについては客観的な記述はさほど多くないにもかかわらず、ほとんどが犯人からの目線で話が進行しますので、自分自身が福家警部補に追い詰められて行くような気持ちになりながら、主人公・福家警部補の印象ができあがっていきます。 小柄な女性で、持ち物の管理はがさつ、ただ、事件の対応には徹夜もいとわず、さらには雑学知識も豊富と。 犯人と福家警部補とのやりとりを読んでいると、本書は短編2編、中篇1編の構成で、文章の読みやすと、各ストーリーのボリュームのバランスのよさとで、一気に読み進めることができました。 3作品のうち「禁断の筋書」と「少女の沈黙」の2作品は、複雑な人間関係から偶発的に生じた事件です。事件の背景から、犯人側の心情にも斟酌してしまうのですが、福家警部補は事実と論理を淡々と積み上げて犯人を追い込んで行きます。犯罪への憎悪や職務への熱意、また、事件関係者の同情といったことを福家警部補が語ることはなく、語られるのは、淡々とした犯人への問いかけです。ただ、その問いかけは本当にスルドいのです。作品中で犯人が動揺すると、自分まで手に汗をかいてしまいました。 残りの1作品「女神の微笑」こちらは犯罪者との対決型のストーリーです。といっても、犯人は福家警部補に挑戦しようとしたわけではなく、「ある狙い」を達しようとして企てた事件の捜査担当がたまたま福家警部補だった。。。設定に無理がないため、自然に話しに入りこむことができます。 この1作品だけ、さらに、あっと思わせられる結末が。。。続編が書かれることを期待してしまいます。 福家警部補のシリーズ、次作が大変待ち遠しいです! | ||||
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