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残穢
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残穢の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.36pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全160件 141~160 8/8ページ
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ノロイ プレミアム・エディション [DVD] 放送禁止 DVD封印BOX 等のニセドキュメンタリー手法の映像作品を楽しめた方には特にお勧め。 この手法の小説への適用はありそうでなかったもので ホラーだけで無く、ミステリー等にも応用出来そう。 小野先生の普段の作家活動に詳しい方ならよりリアリティが高まり この手法で得られる特有の感覚を味わえます。 本作品に関する作者インタビューが掲載されている↓もおすすめです 波 2012年 08月号 [雑誌] | ||||
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置いてあるだけで、そこから呪いが発動しそうな恐ろしい本です。 十二国記やゴーストハントのようなエンターテイメント性のある物語ではありません。 簡潔にいうと、怪奇現象とその原因究明の為の調査にまつわる経過・結果報告書です。 しかしこれが、面白くて、怖くて、読み終わるのがもったいなくて、毎晩寝る前に、ちびりちびりと読み進めていました。 実話・怪談系が好きな方には絶対おすすめです。 鬼談百景の前に読んでしまった事をひたすら後悔。 同時に2冊買った方、気を付けてください。 | ||||
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小野氏自身も言及していますが、([...])本書は怪談です。 それも、おどろおどろしい表現で怖がらせるような類ではなく、不可思議な事件・現象を淡々とレポートしていくものです。 内容は、著者自身が遭遇した不可思議な体験(フィクションだと思いたい)を追いかけていくというもので、 著者の視点で、実際の近況(『幽』での連載など)とともに語られていくという形式が、なんとも言えない臨場感を醸し出しています。 単体としても十分面白いと思いますが、他の方のレビューにもある通り、是非とも同時発売の鬼談百景を読了の上で (ついでに小野氏の来歴なども確認しておくとなお良い)本書に取り掛かることをお勧めします。 より、怪談としての薄ら寒さを感じられると思います。 | ||||
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星が4つなのは、やはり悪霊シリーズが読みたいな、という欲からです。 悪霊シリーズから20年。 確かにあのあとがきは酷かったなと本棚を漁りたくなりました。 あの当時、あとがきで怪談話を募って、よくある怪談の発生や派生分布を集めてらした集大成がこの作品に繋がったか、と読み始めから非常に感慨深かったです。 久しぶりの新作と言うのもありましたが。 今回の作品は、十二国記を好む方はがっかりされると思います。 悪霊シリーズのコミックからハマった方は微妙かもしれません。 ただ、小説での悪霊シリーズや屍鬼や東京異聞などを好む方には面白く読めるかと思います。 最初は理詰めで追うのに、徐々に感覚や感情が織り込まれ、読了後に形容し難い恐さを味わえました。 大変美味でした。 ごちそうさま。 | ||||
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ストーリーの内容的に手元に置いておくのが怖くなって、 読み終わってすぐに売りに行きました。 本当の話なのか確かめたいけど、怖くて確かめられないです。 ホラー好きの方にお勧めの本です! | ||||
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この本は 鬼談百景 (幽BOOKS) とセットで読むべき本。本書の主人公である作家(名は出ませんが、まぁ、小野不由美さん)の仕事のアウトプットが鬼談百景となる。ノンフィクションタッチなので、どこまでが現実かわからなくなる。 ラスボス的な幽霊が出てきたり、対決したりという、いわゆる盛り上がる形での恐怖というのはない。抑制された文章と、冷静に徹しようとする登場人物たちの言動のなか、しかし怪異の存在が如実に目につくようになっていく。読んでいくにつれ、家の中の小さな音、遠くの微かな声、背後、ふと目に付く鏡の向こう側が、ついつい気になってしまう。 大きな恐怖はない。けれども、読んでいて、日常のなかに小さな恐怖が紛れ込んでしまう。ああそうか、穢に感染しまったのか・・・。 引越しに慎重になってしまう1冊。家探しの前に読んでおこう。 | ||||
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最初は正直、がっかりしたんです。 待ちに待った小野先生の新刊でしたが、 1ページ開いたところで、なんか期待してたものとは違いそうだと。。 でもそこは小野先生。 淡々と進んでいくのに、じわじわと怖くなってくる。 話が進むたびに次々と出てくる怪異、つながっていく、というか それこそコピーどおり、伝染していった怪異の様子が明らかになるたびに ぞっとしました。 途中でてくる、触穢や死穢の話も興味深く、 今度調べてみようかと思わせられました。 うーん、悪霊シリーズ、新刊でないんですかね。。 とてもとても読みたい。。。 | ||||
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内容は、心霊現象の原因を探る…というものですが、じわじわと怖いです。 派手な怖さっていうのはないんですけど、地味にめちゃ怖かったです。 また、私は小野先生デビュー以来のファンなので、怪談を募集していたとか、送ったファンレターや怪談に対してご丁寧に お礼のお手紙頂いたー、等等当時を思い起こさせる内容があり、ニヤニヤしてしまいました。 でも、一番気にかかったのは、先生の体調。あのかつての指の湿疹はまだ続いていたんですね。 体調に気を付けて過ごしていただきたいと思いました。 | ||||
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好奇心をかきたててくれる小説を探していたところ、店頭に平積みされていたこの作品に出会いました。 「伝染し、拡大する」「この家はどこか可怪しい」という帯の文句が気になり購入。 互いに関連のなさそうな複数の家・土地で似通った怪奇現象があらわれる。怪異の震源をつきとめるべく作者自身とその関係者らが奔走する、というノンフィクション(?)小説です。 意外だったのは、長編ホラーというくらいだから何かワクワクゾクゾクしたものを得られるのかと思いきや、そういった読者を怖がらせる類の作品ではなかったという点です。「どうだ怖いだろ!」というよりは「怪異と土地にはこんな因果関係があります」というのを淡々と説明し、ホラーというジャンルを探偵物語風に仕上げた印象でした。 ストーリーの進展が早く、進展ごとに「次はなにがあるのだろう」と読者の好奇心を刺激させる内容展開で、結果的に怪異の種も明かされます。最終的には消化できる意味で、作品そのものの完成度には納得。 ただ、スリルを期待して購入しただけに多少の物足りなさを否めない点が若干の心残りでした。確かに不気味な内容ではありましたが、そこにエキサイティングを求めていた私の感想としてはあと一歩、というところです。 あと、あまりにも登場人物が多く、それら人物の関係図なるものを自分の力ではつかみきれなかった点で、理解に頭を痛めるところも少々ありました。(そこは私のキャパ不足かもしれない) ということで、作品そのものはすごくよかったものの、自分の描いていたイメージとの間に著しいギャップがあった、という点で減点1です。ただし面白いことには間違いないので、気になる方は一度読んでみるのもいいかもしれません。とりあえず読んで損はないです。 | ||||
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実はまだ読み終わっていません・・・ だって超こわいんですもん! しょっぱなから怖いです!!! そして何よりこの話、 マンションで一人暮らしをする女性の部屋で起こる怪談 から始まる長編になっています。 背後から畳を何かがかすめすれて行く音がするけれど 振り返ると音が止み待っていると聞こえない。 でも、またふとしたひょうしに聞こえてくる。 そしてある時、振り返った瞬間視界をかすめたのは・・・ 現在、同じくマンションで一人暮らししているんで 先を読もうにも1ページ1ページがリアルで怖い。 夏が終わる頃までには読み終わりたい・・・ 途中までですが、ほんと怖いですよ! | ||||
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小野不由美さんの作品はゴーストハントや十二国記を愛読している者です。 今回の作品、評価分かれているみたいですが、私は久しぶりに楽しませていただきました‼特に小野さんは因果のハッキリしたホラーを、民俗学的、宗教学的、歴史的にシッカリと謎解きながら描かれるのが魅力ですが、今回はその謎解きに焦点を当てての論文みたいな展開なので、新しい小説っとでも言いましょうか。グイグイ引き込まれて行きました! 「過ぎる17の春」の、呪いの大元を辿って行くスリルがずっと続くかのような作品です☆因縁の紐解きがこの本の醍醐味です‼ そしてまたノンフィクションっぽく仕上げてあるので、色々出てきた事件を調べずにはおれません!二度楽しいって感じですね。 宮部みゆきの「理由」のような、賛否両論出る作品ですが私は充分楽しめました‼ | ||||
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さすが小野不由美さん。怖かったです。 隣室で畳を帯のようなものが擦る音がする、耳元で息遣いがする、など、気のせい、神経の疲れとも隣接しているようなレベルの事象が、あるマンションの複数の部屋に起きるところから、著者を思わせる主人公と読者のひとりがその因果を探りはじめます。 聞き込みから、奇妙に住民が居着かない建物や部屋、また引っ越ししてから自殺してしまった男性など、ぼんやりした怪しさがいくつか洗い出され、不安感がもどかしくつのってゆきます。調査は土地の範囲を広げ、また時代をさかのぼって続けられ、いくつか原因となったと思われる事件も出てきます。特に大きなニュースにもならない、猟奇殺人事件でもない、それほど珍しくもない社会の影やひずみ。それがうっすらと連関してゆく怖さ。 が、その被害者や当事者は別にたたろうとしているわけでもなく、何かを訴えているわけでもない。そこがほんとうに怖いです。その土地や家に刻印されてしまった「穢れ」がそのまま現象としてあらわれ、感受力のある人に感じられる。何か成仏できないというようなものであれば、お祓いなり供養なりすれば、因果的にけりをつけられるのですが、この怪異は、ただウィルスのように広がってゆくのです。それも人(キャリア)にくっついて。じわじわと広がってゆく、存在そのものにまつわる不安と恐怖。 いくつか不審な事件を洗い出すことに成功した主人公たちですが、それらは実は、おおもとの怪異から派生して感染した人たちが起こした事件が二重三重に重なって、現在の状況を生んでいたわけで、オリジナルの怪異をたぐって、調査は戦前に、そして九州へと・・・ 最後に不安は読者側にどす黒く投げかえされて終わります。一流のホラーのみが描ける実存的不安を、都市伝説的な実話の怖さで追い詰めていった作品として巧いと思います。 自分としては、『リング』とは別の方向性で怖かったです。本を閉じても、その日常性との隣り合わせゆえに、閉め出せないという点で。 | ||||
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これって本当に「小説(つくりばなし)」だよね? ↑の確信が欲しくて、読後レビューを読み漁りました(笑) 「生きてる人間の方が怖い」が持論の私ですが、 夜リビングの電気が消せなくなったり、 一階で寝られなくなったり。 子どもたちに障りがあったらどうしよう… とか。 買って後悔した初めての小説です。 | ||||
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語り手が、作者自身を指していることは、少女小説を書いていたとか、夫も同業者とかで 明確に解るため、途中、作者自身に影響が出てきた描写が噂で聞いていた話と似ていたり、 協力者として実在の怪奇小説家の名前が出てきたりすると、リアリティ感が増して、非常に 怖いです。語ってはいけない話をここで読んでいる私には、何か影響があったりしないか、 とか……。(この根源となる一部に有名な話というのは、本当に実在するのではないでしょうか) あと、この話は、土地の来歴を調べながら、どんどん時代が遡っていくのですが、何度も 「流動民」という言葉が出てきます。ここに、作者の訴えたかった、今の都市の在り方の危うさ があるのかな、とも思います。我々は、土地の記憶を伝える術を失くしていく、が、 「穢れ」のシステムはそんなことにお構いなしに継続していくことの怖さとか…。 土地の来歴が時々、複雑で追いにくくなるので、できれば、手元に紙を用意して、 図を書きながら読むといいと思います。 | ||||
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引っ越してきた一人住まいの新居に何かが出る…と出だしはまるでゴーストハント『悪夢の棲む家』のように始まります。読者からの怪談を収集している作者と思わしき「私」と、私の代わりに調査する久保さんを軸に、怪談を調べれば調べるほど別の怪談が手繰り寄せられていく、小説というよりもノンフィクションのようなノリで進んでいきます。一人一人が知ることは些細なことだし、調査は数年がかりでじわじわと進んでいきます。そして、ゴーストハントシリーズとは違って、実にリアルに最初から最後まで終始淡々とした語り口のまま、結局は何も分からなかったとオチらしいオチもなく終わります。 しかし、これがめちゃめちゃ面っ白いんです。民俗学的に「穢」の概念を延喜式での定義を引きながら解説し、拡大し重なり感染していく怪談の蠢き方が実に怖く、リアルです。というか実在の小説家が2人、それに「私」と作家である旦那さんと……と4名は実在しているのでもしかしてこれは本当にあった出来事なのではないかと強く感じさせるものがあるのです。 「くらのかみ」「黒祠の島」のふたつはミステリ部分とホラー部分がうまくかみ合ってなくて、これが話の本筋だろうと読みながら思っていたこととストーリーの流れがズレてて上手く楽しめなかったのですが、この作品はオチはなかったものの、文句なしに面白かったです! つまらないとすぐに読めなくなる私をして久しぶりに一気に読んだ作品でした。 | ||||
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別出版社から同時発売された『鬼談百景』が百物語(正確には99物語)短篇集となっているのですが、それをメタストーリーとして含むつくりとなっております。怪談と現実、メタと現実の間を意識が行き来する内になんとも言いがたい圧倒的なリアリティ、恐怖が奥底から湧き上がるのを感じます。 小野先生の熱狂的なファンとして、この新刊が出るまでの長い長い9年以上の空白期間を説得あるもの、埋める近況報告として、愉しむことも可能でしょう。 本当は、久方ぶりの新刊ということで、1日1ページずつぐらい大事に読もうと思っていたのですが、1日で読み終えてしまいました。次の十二国記の新刊発売まで一日千秋の思いで待たせて頂きます。 | ||||
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小野不由美さんの本は全て読んでいます。今回の残穢は今までとは作風が変わってドキュメンタリー風。特にこれといった事件もなく淡々と進んでいき、最後まで淡々と終わります。読む人によっては何も起こらないまま終わった、盛り上がらない、怖くない、面白くない、という感想も出るのではないでしょうか。 でも私は超怖かったです!じわじわと背筋にくる寒気、おそらく日本人にしか理解できない穢れが伝染するという感覚、夜中に仕事中の休憩時間に読んでいたので恐怖もひとしおでした(夜中の病院で読むという愚行を犯した私) 先に鬼談百景を読んでいたのですが、そちらはさほどなんとも思わず不思議な話をまとめただけか、と思っていたのですが、リンクしているのは帯にも書いていたけど、終盤こんなところでまで繋がっていたのか?!とぎょっとし、なんとも思わず読んでいた鬼談百景が急に怖くなってきたりと、伏線?の張り方も見事です。絶対に先に鬼談百景読んでおくべきです。 あまりホラーは読まないほうなのですが、これまでの読書人生の中で最恐だった加門七海の「祝山」と同じ匂いのする作品でした。しっかし、触らぬ神に祟りなし、をモットーとして生きてきたので、わざわざ心霊スポットに出かけていく心境だけは理解できません(苦笑) | ||||
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実に数年ぶりに出版される小野不由美氏のホラー書き下ろし。 ジュニアノベル時代にホラー(悪霊シリーズ)を執筆していた小野氏があとがきにおいて 「感想や知っている怪談を教えてくれると嬉しい」と呼びかけたことに答えた読者からの手紙を端緒に その不可解な「体験」の大本を調べていくというもの。 実在の作家さん達も登場するノンフィクションというか怪異レポートのような体裁。 「屍鬼」や「悪霊シリーズ」と比較すると物語性にやや乏しく、結末も解決したとは言い難いままで終わる。 とは言え、一つ一つの怪異は「どこかで聞いた」ものであるにも関わらずジワジワと怖さが迫ってくる感じがするのはさすが。 日本には「穢れ」という考え方がある。人の死にまつわるものがそうだ。 この「穢れ」が怪異となり広がっていく。感染していく。土地に広がり、人によって運ばれ拡散していく。 日本の代表的なホラー「リング」や「呪怨」も感染する「穢れ」を取り扱った作品と言えるだろう。 普段、幽霊や呪いなどを信じない人はいても、葬式の帰りにお清めの塩を体に撒いたことが無い人は そうそういないだろうと思われる。 つまりはそういうことなのだ。 信じてはいないけれどもやっておかなければ具合が悪い。落ち着かない。 特定の宗教に属してはいなくても万物には神が宿ると言われ、奪った命に「頂きます」というのは日本の 文化だろう。同じように「穢れ」という考えの文化を無視するのは難しい。 この話を読んだ後には風呂場のすりガラスやクローゼットの隙間、子供や猫が見つめている何もない空間、 家鳴りといったものが気になってくるかもしれない。 同時発刊のメディアファクトリー「鬼談百景」は99話から成る短編集。 表紙も連動しており、表紙カバーを外して見る楽しみもある。 百物語的な意味でもこちらも読むことをお薦めする。 個人的には「残穢」のほうが楽しめた。 小野氏の物語を愛する読者にはちょっと物足りなく、しかし読んで後悔することは無いと思われる作品。 たった一人、夜に家の中で読むことをお薦めする。 | ||||
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この本は、ホラー/オカルト作家としての小野不由美が好きな人にはたまらない一冊だと思います。 待望の新作!待った甲斐があった!と快哉を叫ぶファンがいる一方、エェェー!散々待たせてこれなの!?と思ってしまう伝奇ファンタジー作家小野不由美のファンの顔も思い浮かんでしまいます。 スタイルはこれまでのどれとも違うものですが、読んでいる最中ページを捲ることに躊躇してしまうようなそこの知れない怖さ、気持ち悪さや、背後や窓の反射が気になって仕方がなく落ち着かない気持ちにさせる語り口は、著者の過去作の中でも グリーンホームの亡霊たち(緑の我が家)、悪霊がホントにいっぱい!(ゴーストハント2 人形の檻)、悪霊と呼ばないで(ゴーストハント6 海からくるもの)、悪夢の棲む家、黒祀の島などと共通するものを感じました。 ただ、終始淡々と話が進み(?)、物語としての盛り上がりなどはあまり考えられていないようにおもえる構成なので、十二国記や屍鬼が好き、過去作は読んでいない……という方にはお勧めしにくい内容であることは間違いありません。 私は悪霊シリーズ当時に、こんな可愛い文でこんな怖い話を書くなんて凄い!とガツンとやられたくちなので、こういうお話には☆5をつけざるを得ません。 話の導入は悪霊シリーズを当時リアルタイムで読んでいた古い読者にはたまらないものがあります。その部分だけですこーんとお話に引き込まれてしまいました 作中に出てくる助っ人達は現代実話怪談を好む層にはぐっとくる名前です(そしてその働きっぷりは悪霊シリーズの安原さんのようでとっても頼もしいのです……や、むしろオカルトに肯定的なナルの集団?) 同時発売の鬼談百景に99話のお話が入っているので、この残穢と合わせて100話駆け抜けることを想定されているのかな。読む順番は鬼談→残穢を断然お勧めします。 ……こういうテイストでゴーストハントの続きが発表されていくことを悪夢の棲む家の発刊の頃切に期待したのですが、前シリーズの主たる読者さんの期待とは違ったようで、続かなかったことが本当に残念です。 前シリーズは改稿版として再発売されたことですし、続きも仕切り直しとかされる予定は無いんでしょうかね? | ||||
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一気読みでした。短い話の多い怪談モノとしては珍しく長編でしたが、寝る間も惜しんで読みました。 中山市朗氏の「なまなりさん」くらい読み応えのある、また「怖い!」と思った内容でした。 こんなふうになっていくといつかは自分の身の回りにまで…と考えちゃいますねぇ 今晩からは同時発売された「鬼談百景」読み始めます。 | ||||
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