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夏と花火と私の死体
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夏と花火と私の死体の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.87pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全203件 141~160 8/11ページ
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何と言うか、絶賛している方が多いけど僕はそんなに楽しめませんでした。 いつ見つかるかわからない二人の状況を淡々とした描写で書き綴っているのは非常に良いと思いました。 現に僕もハラハラさせられましたし。 だけどラストのオチが「そりゃねーだろ」と思うようなもので、がっかりしました。('-,_ω-`)プッ もう一つの「優子」についてもオチが釈然としませんでしたね。 この作品から読み始めていたらきっと僕はもっと高評価を下していたでしょう。読む順番を間違えたのかもしれませんね。 まぁ、この作品を書いたのは若干16歳の時だったらしいので、それを加味すれば確かに乙一と言う作家は素晴らしいと賞賛できるでしょう。 だけど読み物としてはイマイチと言うのが僕の感想です。('-,_ω-`)プッ この作品は乙一氏の凄さを再確認するために読むものでしょう。もしくはこれから乙一氏の作品を読もうと思っている方が、まず最初に手に取るべき作品ですね。 | ||||
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この物語には他の作品と明らかに違う点があります。主人公の視点です。この主人公、最初に死体になるんです。そこから先、まるで生きているかのように話を続けるのです。その話し方に引き込まれてしまう、という人もいるでしょう。それ以外にももちろん乙一さんらしいいつものハラハラする書き方で読み手の心を動かします。ただ、最後が私はあまり好きでなかったので星4つにしました。この感じ方は人それぞれだと思いますけどね。 | ||||
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乙一最高!表題作もさながら、「優子」も秀作です!表現が綺麗で、描写が美しくて・・・例えるなら、ガラス細工のような。これを16歳で書き上げるなんて、乙一氏は一体?年齢は作品とは関係ないと分かっているのですが、自分と少ししか変わらないと思うと無視できません。 | ||||
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面白くなかったから、ではない。 儚い夢とはいえ、物書きを目指している身にとって、これは恐怖以外の何者でもない。 「少女が死ぬ」「それを隠す兄妹」「その度に見つかりそうになる」―― これをキーワードにして小説を書きなさい、とヒントを出されたとして、ここまで独創的なテクニックで書けただろうか。 しかも、16歳のときに。 さらに、グロテスクな設定なのに、それを感じさせない語りも恐ろしい。 何故か体験もしたこともないのに「懐かしい」と感じさせる田舎の情緒、夏の蒸し暑い間延びした時間、ひんやりとした夜の闇に虫の声。 読み進めるうちに、犯罪を夏休みの冒険のように過ごす兄妹たちと溶け合って、私のモラルも麻痺してしまう。 『優子』も恐ろしい。 「ふんふん、つまり、『サイコ』ね」なんて鼻歌混じりで読んでいて、最後は唸ってしまった。 どちらも内容はそう珍しいものではないかもしれない。 みっちりと情報が詰まっているわけでもない。 展開が、技術が、恐ろしい。 もし、貴方が物書きを夢見ているなら、決して読んではいけない。 自信を喪失する。 もし、貴方の趣味が読書なら。 是非、読むべきだ。 あぁ、読まなければよかった、と後悔している。 でも、読まないともっと後悔していただろうな。 | ||||
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いきなり殺されてしまった少女が話を紡ぐひと夏の幼い兄弟の死体隠しの冒険、インパクトのあるタイトル、表題作となるだけの事はあり流石、の内容となっている。だがこの本の真骨頂は二作目の優子にある。 語られる怪談物語が最後の最後で・・・ どこか芥川龍之介の「藪の中」を彷彿とさせる内容。ご賞味あれ! | ||||
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短編で、改行も多いから読みやすいということもありますが、やはり読者に一気に読ませるというところがこの作家の力でしょう。私も一気に読み終えました。全体を支配している雰囲気が緊張と不思議な不気味さをはらんでいて、飽きさせません。目が離せなくなります。 「夏と花火と私の死体」についてですが、私は感情移入しやすい性質なので、最初は「わたし」が殺されたことで、この兄妹に怒りを抱いていたのですが、だんだんこの死体を隠そうとする兄妹の共犯者?のような気分になってきて、死体が見つかりそうになると、そのたび鼓動が速くなっている自分に気がつきました。物語に引き込む力を感じました。ラストはなんだかグロテスクというか、こわいですね。 「優子」の方にも一言。結局清音がいっていることが真実なのか、政義がいっていることが真実なのか、私にはわかりませんでした。こんなことをいうのは野暮なのかもしれませんが、どっちなんでしょうね? | ||||
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すごいなぁ、と読むたびに感じてしまう。乙一は非常に好きな作家の一人だ。はじめて乙一作品を読んだのはごくごく最近のこと。しかし、一冊読んだだけで、彼の書く世界観にのめりこみ、その著作を一気に買い集めて、ほぼ読破してしまった。中にはつまらないと思う作品もあったが、ほとんどは期待を裏切らないクオリティだった。それはまた本作にも当てはまる。やはり16歳でこれを書いた、というのはただただ驚きである。私事ながら、16歳の頃の自分に「ちょっと小説書いてみろ」とけしかけたとしても、絶対にこんな作品はかけないだろう。ほんとに嫉妬してしまう作家だな。この衝撃をリアルタイムで経験したかった。これからもなんともいえない変な小説を書き続けて欲しい。 | ||||
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[私]が目撃した、死体を隠す無邪気な二人の兄妹。その死体は[私]。それを見ていたのは[私]。時に残酷な子供は、[私]を物のように扱った。けれど[私]は恥じらいを持ち、彼等を攻めたりはしなかった。死体と自覚しながらも、彼等の行動を見ていた。二人の兄弟の私を隠す為の短くて長い日々を、死体目線で書いた面白い感覚で読める本です | ||||
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物語を『死体』の視点から描くという、いままでありそうで(?)なかった描き方に、一気にひきこまれ、一気に読みました。仲の良い兄と妹、そして1人の少女に起こった事件とは…?そしてその結末・真実は…?良い意味で『裏切られる』作品です。乙一さんの本を読もうと思っている方は、まずはこの本から始められてはいかがでしょうか(^^?) | ||||
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これはびっくりな作品。ちょっとした「はずみ」で友だちを木の上から突き落として殺してしまった幼い女の子が兄とともに、四苦八苦して死体を隠す様を、一貫して「殺された」私が語る。「殺された」私は「幽霊」のように浮遊して、きょうだいが右往左往する様を上から見ているのではない。確かな存在としてきょうだいと共に「私の死体」の行方を追う。それがまた、「殺された恨みつらみ」だの「私の死体」に対する「悲しみ」「哀れみ」だの、そういった一切の「感慨」を挟まず、淡々と醒めて逐一観察は冷静。1人称視点、とか俯瞰(神)視点とか、そんな小説作法の常識を見事にくつがえしてみせた「新作法」にまずは魅せられる。推移は、あくまでも客観視点で語られ、きょうだいの「ハラハラ・ドキドキ」を直接伝えることはないから、読者は「殺された私」側に視点を持ち、事件発覚の「危うき」にかえって何度もはらはらする。読んでいるうちは、ちっとも恐くはないのだが、読み終えてつらつら考えるに、「殺した側」「殺された側」の内側をここまで横にのけておいて、話が完了してしまったことに恐れ入る。長閑な田舎体の舞台設定との妙なバランスというか、コントラストというかとあいまって、後からジワーッと恐くなる。合編の「優子」も読み終えれば、両作抱き合わせの意味に、まずはうなる。何万カラー対応でありながら、モノトーンで語り尽くしてみせる「イジョー」としかいいようのない「力」に圧倒される。 | ||||
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まあ確かに若干十六歳でこの作品を書き上げたのは評価に値する事なのかもしれないけれど、それは今となってはただのステータスでしかない。この作品で手に入れたそんな名誉の残像がいつまでも残ってしまうのはよくないので、読むのなら一作家として見たほうが良いと思う。寧ろそれのほうが楽しめるような気がする。 今も化けつづけて若手の気鋭として活躍している作者だけれど、このデビュー作は他の作品にない何かを感じさせる物があった。「優子」も最後の最後でどんでん返しに成功しているし、表題作では少女の視点から物語を紡いでいるからか、その『何か』を感じさせた。 やはり乙一作品デビューならこの一冊からだろう。 | ||||
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親戚の子など、当時の著者と同年の子供を間近に見るにつけ、とてもこの歳でこのような本が書けるものではないと思う。高校生が現代国語の課題か何かでこんなレベルのものを提出してきたら、国語教諭はさぞビビるだろう。それはさておき、インパクト、トリッキーさという部分では面白い作品だった。が、他の方達はこの物語を「誰視点」で読んだのだろう。私は殺された少女、五月側の視点で読んだ。正確には、五月やその母などの側に立って。衝動的に他者の命を奪い、死者に対する畏敬の念もない幼い犯罪者達。彼等の罪は見つかりそうで見つからない。加害者である兄妹の側に立って読めば、この物語は読者をハラハラさせることだろう。しかし、被害者側に立って読んでしまうとイライラさせられる事になる。そして、読後感も悪い。犯罪者側に立って「捕まらなければいい」という気持ちで読む小説は少なからずある。それは動機や背景による場合もあるけれど、単にキャラクターの魅力だったりもする。この作品の犯罪者達にはその魅力がなかったように思う。未成年者の短慮による犯罪が多い昨今、単純にファンタジーとしては楽しみがたい題材でもある。 | ||||
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もう既にいろんなところで語りつくされていますが、この作品の凄いところは二点。①当時16歳でここまでの作品を書き上げたということ②「死体の一人称」で書かれているということ語り手は9歳の幼い少女。彼女はお話のはじめの方で、親友から殺されてしまいます。そして死体となったその少女が、彼女を殺した少女とその兄の二人があの手この手で死体を隠そうとする姿を淡々と語っていくのです。この斬新な手法には脱帽。そしてさらに不思議なことに、死体自身が語っているというのに読んでいて妙に客観的かつ傍観的な印象を受けました。このへんの新しさ、斬新さ、不思議さ、これが乙一の最大の魅力ですよね。死体は何度も誰かに見つかりそうになるけれど、いつもすんでのことで危機を脱します。そのハラハラさせるスリル感がアドベンチャー的で、この試みもゲーム世代ならでわというか、現代の若者特有のアイデアのような気がします。 | ||||
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この話を16歳で書いた乙一は本当に天才だと思う。死体の一人称。緻密な文体で描かれる田舎の豊かな風景と死体のアンサンブル。雰囲気がとても出ている。16歳とは思えない文章表現の豊かさ。死体を隠蔽しようとする小学生と恐怖と無邪気さと歪んだ心。解説にもあったが死体になった主人公は死体になったからこそ神様の視点を得る。死体、あるいは神の目から見た子供の犯罪は淡々としながら不気味な恐怖感を存分に醸し出している。などと、表題作も傑作だが、その後の「優子」もまぎれもない傑作。 17歳でこの雰囲気の小説は絶対にかけない。まさに天才。 | ||||
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すべてが衝撃的だった。乙一氏がこの小説を執筆したのはたしか中学3年の頃だ。年齢だけを見てもその才能に驚きをおぼえるのだが、年齢をふせていても、私は作者の才能を評価する点においては、他のミステリ作家となんらひけをとらないものだと思う。具体的に描いてしまうと内容がわかってしまうので控えるが、乙一氏の作品を読んだことがない方はもちろん、最近のヒット作品から読んでいる方には、彼の原点とも言うべき冷静な語り口のこの物語を是非お薦めしたい。 | ||||
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死体の主人公から見た視点は、特に違和感はありませんでした。ホラーならではのグロさも無く、万人が読めると思いました。また、終始気になっていた冒頭の「かごめかごめ」。これが最後に私の心のどこかに一欠けらの氷を入れ、ひんやり、そして登場人物達のその後を考えさせてくれる綺麗なホラーだったと思います。私の子供の頃を思い出しつつ読むと、健くんの様ないかなる時も冷静沈着、悪く言えば「ネジが一つ飛んでる」子供を想像するたびに、頭にハテナマークが出てしまうこと。また、物語の伏線がよく言えばきっちり、悪く言えばはっきりすぎたので星を一つ減らさせていただきます。良い意味で学生向きな作品だと思います。本を読んでそうで実は読んでいない、弟に薦めたい作品です。 | ||||
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正直な感想としましては☆をもう一個減らすことも考えられるかな・・・位の内容でした。ですが、他レビュ-でも多く触れられているように、もし著者の年齢を加味するのであれば他の方々同様☆5個ぐらいが妥当であると思います。16歳でこの位の作品が・・・と考えると驚ける所は確かにありました。もしこれからこの作品に触れよう、とされる方は著者の年齢を頭に入れた上で読まれると、面白く読めるのではないかな、と思います。 | ||||
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「死体」になった主人公の立場から語られるホラー。子供の無邪気さの裏側に潜む恐ろしさを見事に描いています。そして、「死」というものを非常に淡々と描いているところにこの作品の魅力があります。一般的な「死」の認識として、とんでもないこと、恐ろしいこと、悲しいことであり、それが「殺し」となると、恨み、痛ましさ、という何らかの意思や、許されないこと、悪いことという倫理的なものになります。しかし、この作品はあくまでそれを「死体」となった主人公の視点から客観的に淡々と描き続けます。この不可思議な視点が物語全体にぞくっとするような冷たさを与えていると思いました。また、実はこの作品を作者が16歳で書いたというのが驚きでした。そういわれてみれば、若手の新鋭ならではの鋭さのようなものが響いてくる気がします。 | ||||
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乙一氏がこの作品でデビューしたのは若干17歳。この作品を書いていた当時は、まだ16歳だったという。年齢詐称しててほしい、と心の中で犯罪を肯定した上で叫んでしまいたくなる。とにかく無駄がない。入りからラストまで、全てが計算しつくされた上で組み立てられた小説だ。普通気にも留めないような伏線が、読み終わった後に「なるほど」と言わせるのは、やはり彼の天性のものであるとしか思えない。意識してやっていないから脅威だ。読んでいる最中から続きが気になり、読む手を止められない。読後、何かが背筋を伝って落ちて、「やられたっ!」と叫ぶこと請け合い。同時収録の書き下ろし「優子」も中々の出来で、文句無し★五!と言いたい所だが、なんかちょっと悔しいので★は一つ削らしてもらおう。 | ||||
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みなさん、とてもこの作品を褒められているので、ちょっと書き辛いのですが、私はあまり好きではありませんでした。私自身がもちろん子供でないこと、都市部に住んでいること、近所づきあいもないことなど、物語の設定とかけ離れた生活をしているので、入り込めなかったのかもしれません。このお話は、夏休みに殺された9歳の少女の死体をめぐる幼い兄妹の4日間の冒険、という内容です。このお兄さんがどうも小学生なのに、物事に動じなさ過ぎるように思うし、見つかりそうで見つからないあたりの設定も「いやいや、そこまでいけば普通気づくでしょう!」的な意地悪な気持ちになったりして、そして多分、前評判の高さに期待が大きすぎたせいもあって、思ったほど良くなかったなぁ、と思ってしまったのだと思います。 | ||||
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