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舟を編む
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舟を編むの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.14pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全433件 121~140 7/22ページ
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2012年の本屋大賞。すでに映画化もされているが小説は読んでいなかった。本屋大賞受賞作の共通点は、ページ数にかかわらず、すらすらと一息で読めるということだ。この本もそう。辞書作りという職人的で浮世離れした世界を舞台にした話でありながら、その特殊でおそらくは相当複雑な仕事の独特の内容をストレスなく読者に理解させながら、登場人物の心の動きに集中させてくれる。辞書編集という仕事の組織内での位置づけや社会的意義などの説明も、タイミング、分量ともに丁度いい。相当取材をして書いたのだろう。同じく本屋大賞の『鋼の森』もピアノの調律という特殊な職業に携わる若者の話だが、ピアノの調律の仕事の中身がいまいちよく伝わってこず、読みやすいけど没入できなかった。音の世界よりも字の世界のほうが小説にしやすいのだろうか。 入稿が早い「あ行」から校正作業が進んでいくため、「ら行」や「わ行」に着手する頃には刊行期限が迫ってきて手薄になるという話は面白いと思った。日本語には「あ行」から「さ行」で始まる言葉が多いため、辞書は「た行」になるあたりで半分くらいの用語が収録されているという。なるほど、言われてみればそうだ。電子辞書ではそういうことはわからない。いまだに「用例採集カード」を使って日常生活のなかで言葉を拾っているというのも驚きだ。なんとアナログな作業だろう。ここまでデジタルだAIだという時代になっても、辞書づくりは人間の言葉を相手にしている以上、自動化できない。なぜなら人間の言葉は自然に生まれて多くの人に話されるなかで変化し、進化し、退化もする。さまざまな用語が入り混じり、変化する。言葉は生き物なのだ。そして、限られた紙幅のなかに何を残し、何を落とすかを決めるのは編集者の経験や学習に基づく価値観や感覚だ。「用例」はこれまで言葉を使ってきた人たちへの敬意であり、これからその言葉を使うであろう人への思いやりである。AIには、敬意や思いやりをもって、限られた紙幅のなかで最大、最良の情報を伝えるといった芸当は少なくともいまのところできない。「愛」の定義を「異性を慕う気持ち」から「他者を慕う気持ち」に変えるという判断もAIにはできないだろう。辞書では、「ある言葉がはじめて文献に登場したのはいつなのか」を重視するというが、その文献デジタルかされてインターネット空間になければAIはお手上げだ。また、指でページをめくりやすくする紙の「ぬめり感」や、視認性を高める書体といった辞書の物理的なスペックは、微妙な身体感覚を通してしか感知できない。仮にAIにできるとしても、私企業の予算では無理だろう。これだけ人の知恵と感覚と感情が必要とされる仕事がまだ地上に残っていたのか、というのは言い過ぎかもしれないが、なんだか元気が出る。 読んでいるうちからいろんな言葉が気になりだした。収支トントンの「トントン」ってなんだろう? 「とんとん拍子」と関係あるのか? 「とんとご無沙汰してまして」の「とんと」ってなんだろう。アタマのなかに馬締さんか、松本先生が宿ってしまったかのようだ。辞書で調べてみるべし。 | ||||
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童貞くん“走る”。 いや、この場合“疾る”か? 「言葉」は、想いを伝え、時代を紡ぐもの。 時の移ろいと共に意味合いが、使われ方が変遷する。 そこに生命を、光を与えることができるのは、熱い気持ちの持ち主たちだけ。 天職とは探すものではなく、呼ばれるもの。 いかに懸想しても、縁がなければ、その職につくこと能わず。 今、目の前の仕事に情熱を燃やし没頭することなくして、本当の向き、不向きは解らない。 自分たちの造りたいようにだけ仕事をする者を、プロとは呼べない。 顧客の利便の為に、全力を注げ。 仕事に終わりはない。 永遠に成長する余地がある。 誰もが、誰かを必要としている。 誰かは味方。 時間を惜しむな! 人生は思うほどに、長くはない。 | ||||
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一つの言葉でも色々な捉え方があり、日本語の難しさ、面白さ、日常の言葉の捉え方等により辞書編纂の大変さが よくわかりました。 | ||||
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書籍は必ず、図書館で物色します。 本が売れない時代、、と言われて久しいですが。 まず、どんな本も奥付けページを読んでどんな方が執筆されたのかを確かめます。 ですが、この書籍は一目惚れ…でした。 おお、国語辞書の話か! それも製作にまつわること。 早速、借りて。 どこに出掛けるにも持ち出して。 そして読破。 この書籍に限らず、本に対する姿勢です。 スマホを忘れても書籍は忘れない。。 辞書に対して、苦手意識を持たれる方が多い様ですが私は辞書が好きです。 | ||||
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ふだん気にしていなかった言葉の大切さに気づかされました。情熱の大切さも。 | ||||
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長くサラリーマンをしていると、お客様の喜ぶ姿や世の中のために、良いモノやサービス、仕掛けを作り上げることに情熱をかけて誠心誠意取り組み、多少なりともそれを実現させることと、会社で出世したり、世の中で認められるための基準は別のものだということ。こういう小説を読むと一見損な役回りに見える前者の生き方も悪くない、と思えてくる。不器用だしアウトプットも今ひとつだが、一所懸命な部下たちが、世のため人のために貢献できるように導き、達成感とやりがいを感じられるために頑張りたくなる。デトックスになりました。 | ||||
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馬締光也の言葉との壮絶なる戦いを描いた作品。 辞書編纂という地味なテーマからも、人々の心の動きや交流をユーモア溢れる筆致で見事に描き出している。 とても大胆なドラマに描き切っており、エンターテイメントに昇華させている所は、著者の技量の素晴らしさである。 人間は何事も打ち込む時に熱くなり、輝くという事をしみじみ感じた。 | ||||
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まず、日本語が美しい。日本語の美しい小説は読んでいて胸が清々しくなります。 出てくる登場人物も魅力的です。 話も、全く知らない「辞書づくりの裏側」を覗かせてもらっているようで、とても面白く最後まで一気に読めました。 映画を見てから読んだのですが、映画の良さとはまた違った人間臭さがあり、映画を楽しめた人にもオススメです。 | ||||
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冴えなかった主人公がいつの間にか信頼される中心人物に。奥さんの描写がもう少し欲しかった | ||||
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面白かったです。辞書はどのように作られているのか? 考えてもいなかった事でしたが、なるほど・・・そうね!?大変な月日と編集者、研究者やその周りの人達も絡んで作られたものなのだなあ~と少しだけだと思いますが解りました。 +辞書の用紙の事なども垣間見ることが出来ました。内容も堅苦しくなくほのぼのと。本屋大賞という事に惹かれましたが面白く、楽しく読ませて頂きました。 | ||||
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好きな作家さんの本は一通り読まずにはいられないたちですが、三浦さんの本は「大好き」と「好きではない」のどちらかに振れてしまいます。なので、この本が話題になった当時、なかなか手を出せずにいました。しかし。ずっと気になっていました。 たまたまプライムリーディングで飯間浩明さんの「辞書を編む」を見つけて読んでみたのも、この作品を意識したタイトルだったからです。 実際に辞書を編纂された飯間さんの本を読んだ直後、もうためらわずに手に取ることができました。そして、その順番で良かったと思っています。そして、早速二冊の辞書を買ってしまいました。蔵書を整理しようと電子書籍に移行中なのに、紙の辞書を! 結果、一つの言葉を調べるときに、二冊の辞書を並べて引くことの面白さにハマっています。ああ、もっともっと、たくさんの辞書を並べてみたい! 辞書の編纂、言葉に取り憑かれた登場人物と、それに類する没頭型の人物、彼らを敬遠しつつ影響される人物のバランスが心地良く、世界がうんと広がりました。 | ||||
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国語辞典を作るというテーマが、「言葉」や「文字」が好きな人には、たまらなく面白いと思います。 そして、登場人物全員がとても魅力的。 優しい優しい読後感に浸れる作品です。 | ||||
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料理屋のシーンがすばらしい。 こんな思い出があれば、生きてゆける。 | ||||
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面白かったです。 特筆すべきは、本来の辞書作りは(多くの刑事モノや医者モノがそうであるように)本作とは異なるのでしょうが、それでも辞書作りが膨大な年月をかけて完成に辿り着き、その瞬間から未完成に変わる…という1つの真実を、登場人物を通して見事に書き上げていると思います。 読み終えた後は、身近にある辞書の見方が変わりました。 | ||||
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本には、それぞれ好みがありますが、一気に読んでしまいました。 | ||||
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遅まきながら、実は不用品交換会で手に入れて読みました。一見変人に見える人物の十年を超える苦闘の末にようやく出来上がるのが大辞典というモンスターなのでしょうか。まるでパピルスの舟を編み上げるかのような地道な作業。言葉の一語一語のカードを積み上げることによってしか辞書というものは出来ないのだということがいまさらながらにわかりました。そして後半、たった一語の不備から、改めて欠損がないかどうかを確かめる泊まり込みの作業のエピソードには、どれほどの労力が払われているのかも思い知らされました。確かに地味な作業ではありますが、日本の国の大事な言葉を写し取るというまさに本当は国家的大事業を担っているのだということがよくわかりました。興味が尽きない実話に基づく小説だったなと思います。 | ||||
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2012年本屋大賞受賞作品ということで購入(失敗したくないのでどうしてもこういうきっかけに頼ってしまいます・・・)。 最近、読書していて、本当に作品を深く理解できているのか、と自分の軽薄さを怖く思うこともしばしば。そんな私でも読みながらツ~っと涙が。 当該作品においても、私にとっては少し硬い表現も散見されて、自分の理解が不安になることもありましたが、それでも伝わってくるんですよね。 辞書づくりというにわかには見当もつかない世界。しかし、一歩引いた目線からも世界が描かれ、グッと身近な感覚になります。そして、生活感ある登場人物の喜びや苦悩には普遍性を感じます。私は、西川さんの心情に特に共感しましたし、励まされたりもしました。 本作の登場人物は、ひとりひとりが丁寧に深く描かれ、後に有機的に結びついていく。同じ本屋大賞受賞作でも、登場人物についての考え方が少し異なるように思われる2005年受賞のよりも、コチラの方が私は好き。 文章のリズムもいい。映像や音楽はないのに、ストーリーの熱の上下を読み手に感じさせる。そういえば、どこかで読んだことのある文体だな、と思ったらも読んだことがあったのでした。 読み終えた後は言葉と辞書の見方がきっと変わります。 巻末の解説も素朴でよかった。最後のページの演出もシブい。 レビューだけ読んでネタバレして読んだつもりになってしまうことがもったいないくらい素晴らしい作品。おススメです。 | ||||
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つい最近DVDで映画を見て、原作に興味が湧き、本も読んでみました。 辞書がこんなにも大変な行程を経てつくられているのかと知り、その後はふと辞書を引いたときにも、なんだか感慨深いものが…。 映画を先に見てしまったけれど、キャスティング、結構適役な気がしました。とくに主人公の松田龍平さん♪ | ||||
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辞書を編むための長期間にわたる努力と苦労が淡々と掛かれておりこの作品にも辞書政策スタッフの経緯に感銘を受けました。 | ||||
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しをん先生は直木賞などもありますが、この舟を編むが一番のヒット作です。彼女は腕のいい良心的な作家さんですが、ヲタク腐女子の気があるので、エッセイは腐の気がない人は辞めておいた方がいいのもありますが、この作品は、本好きな方は楽しく読めるかと。舟は辞書、編むとは編集? 辞書を何年も時間をかけて作るという話です。主人公がまじめ(馬締)という名字で、本当に真面目堅物の、少しギャグ入ってますけど、本当に真剣に辞書という物に取り組む人々の話です。一見、チャラ男の西岡さんも意外と真面目で、メインキャラは、全員根は真面目です。多少、恋愛結婚の話もあり、馬締さんも西岡さんも、いい奥様をめとり、形は違えど幸せな家庭を築きます。馬締さんと奥様の香具矢さんは、王道の素敵な夫婦という感じですが、西岡夫妻は少し面白い。実は奥様の麗美さんが、外では化粧技術でまあ美人でも、素顔はおブスで。頭も性格もいい女性ですが。私のお気に入りの文 離れられずに今までずるずる続いてきたのは、好きだからだった。この世の何よりも俺を苛立たせる時があるのに、どうしても手放せない。手放したくない。麗美が好きだ。ブスだけどかわいい。 最後の、ブスだけどかわいい、に悶絶しました。麗美さんにとって、西岡さんは、安心して素顔をさらして信用できる男性で。主役の王道カップル以上に萌えました…。他の老夫婦もなかなかいい味を出していたり、100%のハッピーエンドではないですが、辞書はちゃんと出来上がり、救いのあるラストです。三浦しをん先生に興味のある方は、読んだ方がいい作品です | ||||
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