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(短編集)
いつか陽のあたる場所で
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いつか陽のあたる場所での評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全47件 41~47 3/3ページ
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大好きな乃南さんの連作作品集です。 かつて刑務所に服役していた芭子と綾香 出所はしたものの世間の目を絶えず気にしつつの生活を送ります。 作品全体に派手さはないけれど、いつもながらの風景描写・人物描写の上手さには関心させられてしまう。 終始に渡って脳内映像が途切れる事がない所に乃南さんのすごさがあるんだろうな。 | ||||
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暗かった…前科を背負ってるんだから仕方ないが… 綾香の行動が痛々しかった…70万持ち逃げされちゃう事や、パン屋の若者に 「ばばあ」なんて怒鳴られて、謝ってる姿…。 頑張って!!という気持ちより先に痛々しさだけが残った。そして心にくるものナシ…。 乃南さんの文章はもっと深みが必要ではないでしょうか…? | ||||
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芭子と綾香には前科があり、二人は刑務所で知り合いました。 二人とも贅沢もせず、まじめにひっそりと生きていて、とても罪を犯した人のようには思えない。 だから読者は二人を応援するでしょう。 家族は連絡もよこさないし、なんてかわいそうな二人とすら思ってしまう。 だが、家族とそんな関係になってしまったのには、 どんなに二人が今をしっかり生きていたとしてもぬぐえない理由があるから。 事件を犯し、刑務所に入るということは被害者と加害者だけの問題ではない。 家族を含め、周囲の人々の人生まで狂わせてしまう。 もし犯罪を犯してしまう瞬間に、一瞬でも家族の顔が浮かんだら思いとどまる人はずいぶんといると思うんだけどなぁ。 刑期を終えたからといって、犯した罪がなかったことになるわけではない。 塀の中でどう過ごすかより、刑期を終えて外の生活に戻ってからどう生きていくのか・・・。 本当の意味での償いはそこからの生き方にあるのだ。 二人のこれからを応援したい気持ちになりました。 | ||||
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東京の下町谷中を舞台に、前科を持つ2人の女性が、自分の犯した罪の重みと向き合い、 苦しみながらも助け合って、明日へと少しずつ歩みだす物語。 同じ釜の飯 小説新潮2005年10月号 ここで会ったが 2006年 4月号 唇さむし 10月号 すてる神あれば ヨムヨム vol.2 に初出 どんな事情があっても、一線を踏み越えてしまい、前科を持つ身になるということの重さを、 明日を見つけていくことの難しさを、見事に描き出しています。 罪を犯したことで家族に捨てられたと思っていた主人公芭子が、 その真実に気づき愕然とするくだりには、本当の罪とは何だったのかを考えさせられます。 現実の厳しさに何度もくじけながらも、明日に向かおうとする二人に 陽があたる日が来ることを願わずにはいられませんでした。 | ||||
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嫌味の無い道徳の教科書…といったような読後感。 小さな町に普通に暮らしているひとたちを背景に 前科を持つ女性二人が静かに普通に生活している …様々な不安や哀しみを胸に秘め、自分を戒めながら。 読みやすい文章で、さりげなく深く優しい内容だから、イッキに読めます。 最終話で、芭子(ハコ)が綾香の本当の姿を垣間見てからの成長するさまは ホンの数ページなのに嬉しくなりました。 | ||||
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かつて刑務所に服役していた芭子は、人との関わりを避ける為に、あまり人が訪れない、マッサージルームで受付をし、同じ釜の飯を食った綾香は、いつかは、自分の店を持ちたいと願いパン屋で働いています。 年齢も性格も違う二人ですが、励ましあいながら出所後の人生を模索します。が、生活をしている以上、世間との関わりを避けて通ることは出来ず、どうやって折り合いをつけて行くのか ・・・。 罪は償ったが、公になれば、職も家も失うことになりかねない、もどかしい現実。更生することの困難を二人のキャラクターを通して描かれています。 | ||||
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芭子と綾香。谷中で新しい生活を始めた二人には、誰にもいえない過去が あった。いつの日か胸を張って堂々と生きていける日が来ることを信じ、 前向きに生きる二人の女性を描いた作品。 償いの日々は終わっても、心が晴れることはない。そんな切ない日常の 中、希望を見つめることだけは忘れない。芭子と彼女の家族との関係、 綾香の犯した罪など、考えれば心が重く沈んでしまいそうなこともある けれど、二人の明るさには救われる思いがする。どちらかがくじけそうに なったときには、どちらかが励ます。そんな持ちつ持たれつのほほえましい 関係が、ずっと続くといいと思う。これから二人がどんな人生を歩んで いくのか、それを静かに見守りたい。「ボクの町」「駆け込み交番」で おなじみの高木聖大巡査も登場し、この作品にほのぼのとした雰囲気を 与えているのもよかった。 | ||||
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