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アルカトラズ幻想



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アルカトラズ幻想の評価: 3.65/5点 レビュー 20件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.65pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全4件 1~4 1/1ページ
No.4:
(3pt)

不明な動機

最後のどんでん返しを食らったのは初期のドキドキワクワク感を感じさせてくれたが、冒頭の陰惨たる事件は果たして必要だっただのだろうか?という疑問に至る。
研究者としての探求心を満たすためにしても、難攻不落のアルカトラズに投獄する動機にするにしても例として比較するが暗闇坂の人喰いの木やアトポスに比べたら切っ掛けにするには弱い。上下巻での繋がりが薄いのと、一人目の犠牲者との関わりが見えず、後の鍵となる人物と出会った時に驚嘆していたが何故そこまで拘ったのかすら書いていないため腑に落ちない。探求心を満たすためだけなら一人目の犠牲者は単なる女性であり驚くことも少ないと感じた。
アルカトラズ幻想Amazon書評・レビュー:アルカトラズ幻想より
4163816607
No.3:
(3pt)

島田荘司の初期の作品群に有った輝きを今となっては懐かしむばかりだ。

島田荘司は軽々に批判出来ない。何と言っても「占星術殺人事件」に驚愕し、「斜め屋敷の犯罪」で絶句し、「死者が飲む水」で頭を殴られたからだ。それから、御手洗シリーズは言わずもがな、「北の夕鶴2/3の殺人」等の吉敷竹史シリーズに嵌り、加納通子が好きになり、一方、「火刑都市」や「網走発遥かなり」の抒情性、「眩暈」、「アトポス」、「水晶のピラミッド」等のストーリテリングノの巧さ、「秋好事件」等のノンフィクションの見事さや、その余りのマルチさに、リスペクトはするが、批判など出来ないからだ。

とはいえ、以前に較べれば島田荘司にドップリと浸かった読書生活は無くなったが、それでも、これだと思う作品は読みたいし、本書がまさにそうだと思ったが、正直、肩透かしを喰らわされた。

1939年11月2日早朝、ワシントンDCの森で、中年女性の死体が発見された。両手と首がロープで枝に吊られていて、性器が楕円状に切られていた為、スカートから膀胱と膣が棒状に垂れていた。

発端はそのような状況だが、ひとつの小さな手掛かりから、次の手掛かりへ正攻法の連鎖で進むので、いたって読み易い。島田荘司の作品はいつも読み易いので、長編でも億劫ではない。
異様な幕開けはより異様な状況で連続する。

ただ事件は、異様に長い「重力論文」であっけなく終結し、タイトルでもあるアルカトラズへ舞台は移る。難攻不落の刑務所だが、好むと好まざるに関わらず、主人公は脱走計画に乗り、当初のオーソドックスな事件の展開から随分かけ離れていく。

それからの目まぐるしいストーリー展開をどう受け取ったらよいか、部分的に面白い箇所は有るが違和感だらけで、期待値から大きく外れた着地は、カタルシスのない茫然自失だけが残り、島田荘司の初期の作品群に有った輝きを今となっては懐かしむばかりだ。
アルカトラズ幻想 上 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:アルカトラズ幻想 上 (文春文庫)より
416790313X
No.2:
(3pt)

エピローグは面白かった。

本書は、1.意図不明の猟奇、2.重力論文、3.アルカトラズ、4.パンプキン王国、の四章とエピローグから成り立っています。1で女性の死体が発見され、その事件と生物の進化の問題とが、第2、3章で関連づけられます。第4章は謎のような章で、その謎解きがエピローグでなされます。問題は、文章がくどくて長いこと。それは、第2章に象徴的に現れています。科学論文は、簡潔な説明が要求されるので、くどい記述で、著者が優秀な科学者というのは、少々無理があります。しかも残念ながら、この「論文」で示唆される、恐竜の絶滅の原因は、間違っています。(The Chicxulub Asteroid Impact and Mass Extinction at the Cretaceous-Paleogene Boundary で検索すると、本当の論文が見つかりますが、この論文が発表されたのは2010年で、島田氏の小説が刊行されるよりも前です。)エピローグで、日本に投下された原爆に関する、かなり重要な裏話が書かれていたのと、アルカトラズ島と、別の地域とを結びつける着眼が面白かったのを評価しました。
アルカトラズ幻想 上 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:アルカトラズ幻想 上 (文春文庫)より
416790313X
No.1:
(3pt)

一気に読み終わりました

とある雑誌でおすすめになっており購入しました。物語に引きこまれ一気に読み終わりました。途中でなんとなく気づいたところはありましたが、ラストまで気持よくページがめくれました。惜しむらくは、前半と後半では物語のトーンが異なり、違う小説をマージした感じがしました。いろいろな科学的論議が緩衝になっていますが、ちょっと強引な感じも否めません。読み終わったあとの満足感はありますが、読み返すことはないと思います。とはいっても面白く読め、夢中になって読めます。文庫であればお勧めです。
アルカトラズ幻想Amazon書評・レビュー:アルカトラズ幻想より
4163816607

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