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玩具修理者/酔歩する男



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【この小説が収録されている参考書籍】
玩具修理者
玩具修理者 (角川ホラー文庫)

玩具修理者/酔歩する男の評価: 3.83/5点 レビュー 120件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.83pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全81件 41~60 3/5ページ
No.41:
(4pt)

見たことがないタイムトラベル法

玩具修理者は世にも奇妙な物語っぽい話でした。
酔歩する男は独特の不思議さがありました。
そのタイムトラベル法もユニークでしたし、理屈も面白かった。
死にたいのに死ねない、いくら努力しても報われない、やがて努力しなくなる、
努力しないから地に落ちる、しかし死ぬことは出来ない。
真に恐ろしいのはこういう八方塞がり状態の無限地獄かもしれません。
玩具修理者 (角川ホラー文庫)Amazon書評・レビュー:玩具修理者 (角川ホラー文庫)より
4043470010
No.40:
(5pt)

奇妙な体験

某漫画家さんの作品にて、本作の題名に触れていたので、興味があり本作を購入させて頂きました。

『玩具修理者』の方は、短編です。
グロテスクな描写が多々あり、読後感もいかにもホラー作品といった感じです。
主観ですが、回想される語り部の子供時代がどこかノスタルジックな雰囲気があり、とても好みの作品です。

『酔歩する男』…。
これは今まで読んだどの本にも当てはまらない奇妙な話でした。
『玩具修理者』に比べて、ページ数が多く、中編になるようなので「触りの数ページだけ読んで、後は今度じっくり読もう…」。
気づいたら数時間経過して読み終わってしまいました。
この感覚を味わえただけで、価値があると思います。
玩具修理者 (角川ホラー文庫)Amazon書評・レビュー:玩具修理者 (角川ホラー文庫)より
4043470010
No.39:
(5pt)

おそるべき短編

「玩具修理者」★★★★  終わり方がよい
「酔歩する男」★★★★★ 冒頭から引き込まれる 

評価が分かれているのは意外だが、
単純なホラーではなく、少し複雑になっているのが原因かもしれない。

ホラーでありながら、SFであり、ミステリー。
玩具修理者 (角川ホラー文庫)Amazon書評・レビュー:玩具修理者 (角川ホラー文庫)より
4043470010
No.38:
(5pt)

問題無く対応いただきました。

問題無く対応いただきました。(玩具修理者 (角川ホラー文庫) )
玩具修理者 (角川ホラー文庫)Amazon書評・レビュー:玩具修理者 (角川ホラー文庫)より
4043470010
No.37:
(4pt)

常識が揺らぐという怖さ

『玩具修理者』と『酔歩する男』の2作品が収録されています。前者は私にとっては「まぁホラーと言えばこんな感じですね」という具合にスムースに読めたのですが、後者の「怖さ」は別格です。「もしかすると、世界とはこのように出来ているのかもしれない」―読後にそんな不安を強く感じた作品です。
玩具修理者 (角川ホラー文庫)Amazon書評・レビュー:玩具修理者 (角川ホラー文庫)より
4043470010
No.36:
(5pt)

2作品とも質が高い

表題作の「玩具修理者」は全体の1/5程度。そして残りは全部「酔歩する男」です。
CDシングルでいうと、1曲目に3分パンク、カップリングに10分超え大作って感じ。
思いのほかカップリングに満足したパターンでした。
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4043470010
No.35:
(5pt)

これまでに読んだホラーで一番かも

怖さの質が異質。精神的にゾッとした。特に『酔歩する男』はかなり新鮮だった。そんなにグロくもないので、ほとんどの人が読めると思う。
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No.34:
(5pt)

最上級のSFホラー

この小説は、他人からすすめられて購入した。
結論からいうと、最上級の面白さに、ホラーでありながら、感動すら覚えた。

■最初から最後まで抜群のストーリー
本のタイトルにもなっている「玩具修理者」は、夏の日の回想を舞台に進行する。
このおどろおどろしい歪曲したような世界観に、急激に引きこまれる。
いったい玩具修理者とは何者なのか、読者はどこに連れて行かれるのだろうか。

その表現に目を背けたくなりながらも、逃げることを許されないストーリーの引力は、
登場人物の対話の先に収束していき、全く息つく間もなく、文字通り恐るべきラストへと
引き込まれる。

本書はホラーでありながら、SF的な要素も丁寧に考察され物語に組み込まれており、
SF好きな私でも SFとしての楽しさも十分感じることができた。
玩具修理者 (角川ホラー文庫)Amazon書評・レビュー:玩具修理者 (角川ホラー文庫)より
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No.33:
(4pt)

読みやすい。小林泰三作品の導入におすすめ

ひたすらグロテスクな表現をさせたらピカ一の小林泰三氏だが、この本に収録された二作品はどちらも読みやすい。小林作品の導入に良いだろう。
 表題作は、オチの効いたホラー。玩具でも生物でも何でも直してしまうという玩具修理者、そこに死んだ弟を連れて行く姉…。その異常性にぐいぐい引き込まれ、ラストのオチにやられる。気持ちよい作品。
 同時収録の「酔歩する男」も、読み応えのある作品である。突然、全く見知らぬ男に親友だと声をかけられる不可思議。タイムトラベル物かと思いきや、物語は思いもよらぬ方向に進んでいく。今目の前にある現実が、突然ぼやけていく恐怖を感じた。
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4043470010
No.32:
(5pt)

大好きな作品です

小林泰三先生の本は基本的にすべて読んでいますが、
個人的に酔歩する男が最高傑作だと思っています。

表題作の玩具修理者ももちろん面白いんですが、
酔歩する男の恐怖は新しい恐怖でした。
登場人物は基本的に3人で3人だけで世界が完結している恐怖です。
ホラー好きでなくても楽しめる作品ですのでぜひお手に取ってみてください。
きっとお気に入りの本になると思います。
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4043470010
No.31:
(5pt)

酔歩する男の圧倒的恐怖

本書を読了後、私は虚脱感から立ち上がることができなかった。
「玩具修理者」でジャブをくらい、「酔歩する男」でストレートを打ち抜かれたのだ。
「玩具修理者」は、スプラッターホラーのグロさと日本的ホラーの不気味さを合わせた様なストーリーに目を奪われる。ただグロいだけではなく、緻密なストーリー展開に最後まで目が離させない。

しかし、これほどの作品が恐怖の序章に過ぎなかったとは…

「酔歩する男」の恐怖は、痛み、不気味さをはるかに凌駕する。
ネタばれになってしまうので、あまり深くは触れないが、人間にとって時間の概念がいかに大切かを改めて実感した。

マラソンはスポーツの中で一番きついスポーツだと言われている。
しかし、誰もが参加している「人生」はゴールが見えない為、途中で苦悩し、見えない未来に懊悩する。そのきつさはゴールが見えているマラソンよりよほど大きなものである。だが、その苦悩もいつかは死が訪れるという救い(?)から、ある人は夢を見、またある人は毎日をただ消化し、その苦しみから逃れることができる。
この最後の救いがないということがどれだけの恐怖か。
積み上げていくことも消化していくこともできないということはどれだけの絶望か。

通常のホラー作品では「死」の恐怖を展開していくが、この作品では「生」の恐怖を展開している。
改めて、そのパンチ力の強さに打ちのめされた。
玩具修理者 (角川ホラー文庫)Amazon書評・レビュー:玩具修理者 (角川ホラー文庫)より
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No.30:
(5pt)

酔歩する男がすごい

酔歩する男が本当にすごいです。 これがきっかけで小林泰三さんの作品を買うようになりました。でもこれと並ぶ話はなかなかありません。 是非読んで見てください。 でも酔いに注意
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4043470010
No.29:
(5pt)

最高傑作だと思っています。

「酔歩する男」は個人的には、小林泰三の最高傑作だと思っています。
「玩具修理者」はオマケです。
玩具修理者 (角川ホラー文庫)Amazon書評・レビュー:玩具修理者 (角川ホラー文庫)より
4043470010
No.28:
(5pt)

酔歩する男。

玩具修理者も面白かったけど、こっちも違った面白さがある。
 タイムトラベル物はありふれていると思うけど、これは確かにホラー寄りのものだった。永遠に時間を行ったり来たりで彷徨うという状態の途方も無い残酷さが伝わる。認め観測した時点で世界が決定するというようなことを『波動関数の収束、発散』という言葉で表している部分が面白い。過去や未来の改変は波動関数の発散、逆に自己が認めて決定されるのが収束という具合に。この話の流れでいくとどうしても、主観の中の世界という考え方をしないと意味が通らない。自然、それぞれ個々人の世界があって、それらが可能性の枝分かれをしているようなイメージを受けた。
 自分というものの主観時間を維持しながら世界の時間間のみを移動できるタイムトラベルは、一つの一貫した時間感覚を持っている自我が可能性によって枝分かれした無数の世界のある一地点に突然ワープするといった状態を想像させる。そこに過去、未来改変といった要素を含めると辻褄が合わなくなる。例えば今から三日後にとんだとして、それまでの三日間の欠落が一貫した自分の歩んだ点としての人生だったなら、周りの状況的にもちぐはぐなものになっていると思う。枝分かれした可能性の世界に於ける無数の自分の自我をその時々でハッキングしている状態という方が正しいのかもしれない。
 とにかく、訳わかんなくても面白いから良し。
玩具修理者 (角川ホラー文庫)Amazon書評・レビュー:玩具修理者 (角川ホラー文庫)より
4043470010
No.27:
(5pt)

精神的にキタ

正直、気が狂うかと思いました。
それほどまでに物語の世界は完成されており、無機質で、蟲惑的で、恐怖のどん底に突き落とされます。
自分のように精神病を患っているor精神的に不安定な方は自己責任のもとで
本書を読まれるとよいかと思われます。

表題作である『玩具修理者』ですが
唐突にはじまる男女2人の会話から女の独白、驚愕と自己崩壊のラストまで
一瞬たりとも興味を逸らさせない作りで、女の語り口が恐さのレベルを数段跳ね上げています。
とても淡々とした口調なくせに不気味さを少しも隠そうしない女の話は
どこかとり憑かれたように、淡白で氷のように冷え切っています。
また、真相に迫るにつれ、聞き手は緊張と期待と不安で心臓が押し潰されるでしょう。
ラスト以降、男女の関係はどうなってしまうのか、、

そして『酔歩する男』は永遠の苦しみを味わうことを義務づけられた男の話です。
永遠に決定されない現在に絶望し雄たけびをあげ、迷宮に迷い込んだ老人は
果たして、いつまで正気を保っていられるのか。
家庭、仕事場、人間関係‥人間とは切っても切り離せないものに価値を見出せなくなると
それは拷問なんて言葉では言い表せないほどの嘆きを味わうことでしょう。
人は弱いから頭が壊れてしまう前に因果律という安全装置をつくったという一文に
深く感心し、また因果関係から孤立した老人の行く末は明るいものにはならない『現実』が
舌なめずりしながら、老人の周りを取り囲むように陣取っている想像をしてしまいました。
話を聞かされた主人公が気が狂いながらも必死に回りと闘ったのにラスト1行が残酷です。
これもまた、観測してしまった現在の一つなんでしょうね。

2編とも読者を置いてけぼりにするかの如くグングン話は展開されていきますが、
現状把握に徹し、内容をしっかり読めばきちんと理解できます。
SFやらグロが苦手な人でも一読の価値あり。傑作です。
玩具修理者 (角川ホラー文庫)Amazon書評・レビュー:玩具修理者 (角川ホラー文庫)より
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No.26:
(4pt)

小林ワールド炸裂

数年前に読んで、再読してみました。

「玩具修理者」と「酔歩する男」の2編が入ってます。

表題作の「玩具修理者」は
大衆向けのホラーとでもいうべきでしょうか。
壊れた玩具を修理してくれる男の元に
死んでしまった弟を持ち込み、修理してもらう。
この修理していく過程が、グロテスクです。
オチの台詞が、ゾッとします。

2作目の「酔歩する男」は、短編というには長く中篇です。
こちらの方は、小林ワールド炸裂で
かなり強いインパクトが有ります。
簡単に言うと、タイムトラベラー話で”終わりの無い世界”
どんな恐怖よりも、怖いです。

ただ、独特の世界なので 好き嫌いがハッキリと分かれると思いますね。
どこかで読んだ世界観…だとデ・ジャブを感じて
途中で「目を擦る女」だと気づきました。

このSFチックで、摩訶不思議な世界は
ハマる人にはハマる世界。

しかし、よくもこんな不思議な着眼点があるものかと
感嘆させられます。

よくわからないところもありましたが、難解な部分がさておいて
エンタメ度的には及第点なんじゃないかな…と思います。
玩具修理者 (角川ホラー文庫)Amazon書評・レビュー:玩具修理者 (角川ホラー文庫)より
4043470010
No.25:
(5pt)

うううん、タイムトラベルは能力の欠如なの

怖い、怖い、恐ろしい。
量子力学やら波動関数やら中二心をくすぐるハードなSFこそ、真なるホラーだと痛感しました。
現実にありそうでなさそうで、あるかもと思わせるヤスミンの文体は、読者の安心を木っ端微塵にしてしまう。
うううん、恐ろしい。
玩具修理者 (角川ホラー文庫)Amazon書評・レビュー:玩具修理者 (角川ホラー文庫)より
4043470010
No.24:
(4pt)

酩酊する恐怖を味わってみてはいかが?

表題作である「玩具修理者」は小気味良いテンポで楽しく読める。
妙に理屈っぽい会話の応酬も小林泰三氏の特色なのでしょう。
グロテスクなホラーでありながら所々笑えますし、オチで心地よい恐怖を感じそのままレジへ。

「酔歩する男」は家でゆったりと寛ぎながら読みましたが、個人的にはこちらの方が好きです。
特に、導入部の不可解な会話は読者を間もなく混乱させることでしょう。
主人公と同様、「こいつはいったい何を言っているんだ?」と理解できずに相手の正気を疑ってしまいます。
ただことによっては、本当に何の説明もされないまま物語を終わらせることもあろうかと少々警戒していましたが、全ての謎が明かされると共に導入部の会話の意味が理解できるようになります。

終盤ではちょっと理解に苦しむ場面もあるのですが、自分が混乱してるのか作者が混乱してるのか、いや、そもそも登場人物が狂気に塗れているのですからそこら辺はあまり気にしないでも物語に差し障りはないでしょう。

ラストの畳み掛けるような主人公の混乱は読んでいる者の現実すら揺さぶります。
読後は暫く前後不覚に陥り”酩酊する恐怖”を味わいました。
玩具修理者 (角川ホラー文庫)Amazon書評・レビュー:玩具修理者 (角川ホラー文庫)より
4043470010
No.23:
(5pt)

酔歩する男

表題作の「玩具修理者」も悪くないですが、「酔歩する男」が最高です。
「自分ってほんとうは何者なんだろう」という気持ちがじわじわ湧いてきます。
例えば人間は一年経てば細胞が完全に入れ替わる、という話があります。
髪の毛や爪が生え変わった自分は自分といえるのか、など、そういう感覚を思い出させてくれます。
永遠に続く時間のなかで、どの瞬間が自分らしくあり、どの世代が自分と乖離したのか、
それは誰にも解らないし、自分ですら解らないと思います。
信じられないほど膨大な時間を経て、絶望と希望を同時に感じながら、
その記憶を持つ自分は昨日の自分とどう違うのか。登場人物が抱く疑問は、そのまま私たちの疑問になります。
「玩具修理者」のファンタジー性に気を抜いていたら、「酔歩する男」で打ちのめされる構造。
是非一度読んで貰いたい作品。そして不安定になって欲しいです。
玩具修理者 (角川ホラー文庫)Amazon書評・レビュー:玩具修理者 (角川ホラー文庫)より
4043470010
No.22:
(5pt)

酔歩する男

表題の「玩具修理者」は散々書かれているので省略します。
個人的にはあまり感じるものはありませんでした。

そして「酔歩する男」。
これには、ただただ震えた。何度も何度も読み返しました。

それから約9年、この時味わった眩暈が欲しくて
似たような題材の本を読み漁りましたが、
残念ながらまだ酔歩するに至っていません。

個人的にはこちらにホラー小説大賞をあげたい。
傑作です。
玩具修理者 (角川ホラー文庫)Amazon書評・レビュー:玩具修理者 (角川ホラー文庫)より
4043470010

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