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(短編集)
十二人の手紙
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十二人の手紙の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.12pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全59件 21~40 2/3ページ
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いつもの著者の長編ほどおもしろいわけではないが、貯めていたストーリのアイデア12編をある水準を保って発表した、という感じ。ハッピーに終わるわけでなく、必ず変な方向に進展する。肩肘をはらないちょっとしたどんでん返し。 最後のまとめを持っていて、そのうちの一つのストーリには落とし前がつけられるし、他の登場人物もそれなりに落ち着いていることを匂わせたりもする。 電子メールやSNSの時代に、手紙の文体というのは、いったいいつまで受け入れられるものなのか?湊かなえさんの作品にも多いが、そろそろ、我々が最後の読者世代かな? | ||||
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大傑作ではありませんが、丁寧な文章で引き込まれました。 | ||||
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最近、新聞で頻繁に広告を見るので、読んでみたいと思って書店で購入しました。 ストーリーの構成は面白く、話に引き込まれました。 このような物語を考えつくことに恐ろしさも感じましたが、ありそうなことなのかもしれません。 こうならないように気をつけようと思いました。特に結婚を考えている方にはオススメです。 けれども、子どもには読ませたくない内容です。 「手紙」は事実の歪曲に使えるものだとも気付きました。例えば歴史を考証する際も、「手紙」の信憑性には気をつける必要がありますね。 | ||||
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本屋に行ったら、この本が目に留まった。20年以上も前に上梓されたもので再販である。学生時代、「青葉繁れる」や「ぼっこちゃん」などを読んだ記憶がある。それ以来懐かしくなって買って読んでみた。短編集だがそれぞれ実に面白い。どこからこのような発想が思い浮かぶのか不思議でならない。 悪魔……最後に結ばれる予定であった会社の社長の娘を絞め殺す。全く予想だにしなかった。 葬送歌……決して手紙を書かない作家の直筆の文面を手に入れ、それを展示する。そこまで至るのにこの作家の過去の名もなき戯曲を模して手紙を送り付け、怒りに触れさせる。実にお見事。 赤い手……あんなに修道女として誓った女子が、どうしていとも簡単に1階の男と結婚したのか、さの理由は? ペンフレンド……北海道旅行をするにあたり、求めたペンフレンドが、いつも目の前に座って仕事している同僚の無口な男だったとは… これには驚いた。 第三十番 善楽寺……全然喋らなかった古川さんがしゃべった。鬼気迫るものがある。自分が決めたことを今まで頑なに守ってきた。それが崩れるほど怒りに震えてのだ。凄いぞ、古川さん。 隣からの…新婚の花嫁は、先験的な恐怖症患者だった。 桃…43年振りに児童文化研究会というのを目にして感慨無量。というのも学生時代このサークルに所属していたから。東京のある女子大というのが、お茶の水女子大学に該当するに違いないと思えてならない。自分たちも山梨県の塩山市の山奥、最寄りのバス停から歩いて2時間もある一之瀬集落に出向いた思い出がある。冬場は学校の校庭に水を撒いて天然のスケートリンクにできるほど寒いところ。この文中の宮城県の山奥はNHKの電波も届かないというくらいだから、相当な山間僻地と思われる。そこで女子大生たちが食べた桃を巡って繰り広げられる話。その時のリーダーが現在の施設に勤める女性。この展開が凄い。 鍵…鍵の置き場所から、全てが推察される話。これもグッド。 玉の輿…封建的な家柄で、先が読めるような内容だった。!! 里親…「砂糖屋」と生涯またとない傑作の作品「里親」との聞き違いで中野先生を殺してしまった。ああ悲しや田中和子と藤木英夫。 泥と雪…佐伯孝之が3年前に亡くなっていたとは全く予想だにしない展開だった。 エピローグ…すべての登場人物がホテルの一室に集められ、直接手を触れない殺人事件が実行された。あっぱれ!!! | ||||
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井上ひさしさんがこういう小説を書かれるとは思いませんでした。意表を突かれました。スリラー風に味付けされて面白かったです。本棚に並べておいて退屈したときまた読み直したいと思います。 | ||||
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新聞広告で見かけて気になり、購入しました。評判通り、裏切られました(笑)この頃、お手紙を書くことも、頂くこともないので、新鮮でした。楽しめました。 | ||||
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どの物語も結末は想像がつかず、びっくりさせられる内容でした。 おすすめします! 最後の方になると、今度の結末は? と想像しながら読んでも見ましたが、その想像はかすれる事もなく大はずれ!! 面白かったです。 | ||||
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手紙の往復で物語の推移を楽しむ内容で、どんでん返しが効いて面白いです。 殆どの手紙の内容が長文で綴られています。 大正時代だったら有りそうな長文の手紙のやりとりですが、 現代では感情移入し難くて少々無理が有ります。 | ||||
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短い時間、 夜寝る前の、ちょっとした時間に読んでます。 短編の中に全てが濃縮して入ってるって感じで、お得な面白さでいっぱいです。 | ||||
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井上ひさし氏の作品を初めて読みました。その面白さと圧巻の筆力に感動しました。 | ||||
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本文はない。 特に行間=舞台装置と読者の補助線からストーリーを浮かび上がらせる手法を突き詰めた「赤い手」は、深く胸に刺さった。 | ||||
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井上文学はすごい、この人にかかると自由自在ですね、、 | ||||
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手紙で構成された短編集である。ドンデン返しあり謎解きありで、一気に読み終えた。 どれがそうかを書くとネタバレするので、内容にはなるべく触れない。 手紙文を読むだけで様々な人生模様が浮かび上がってくる。 不幸で無残な結末が多いが、「そうきたか」とニヤリとさせられる洒落た明朗なコントも二編ほど含まれている。どれも夢中で読んだ。上手いなあ。 特に鮮やかなのは「赤い手」だ。 出生届や請願書といった無機質な手紙によって、ひとりの薄幸な女性の生涯を描き出す。 「桃」は善意を伝える難しさがテーマだ。養護施設で育った作者らしい秀逸な掌編である。 日本画家の鹿見木堂がいい。古式ゆかしい本格推理のような謎解きを披露してくれる。 井上ひさしはこういうのも書けるのか。多才な人だなあ。この先生を主役にした連作推理小説が読みたかったな。エピローグに嬉しい趣向が凝らされている。 | ||||
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古い小説ですが、書店の平台に積んであったので手に取ってみました。 ミステリーファンおすすめ、という宣伝文句で、「コメの話」の井上ひさしさんとミステリーがうまく結びつかなかったのですが、どんでん返しが実に見事で、ただただびっくりしました。また、必ずしもすべてのお話がミステリーというわけではなく、感動的な人間ドラマ的なお話しもけっこうあって、飽きずに楽しめました。 書簡スタイルの短編小説で、一見すると別々の物語ですが、微妙にお話がつながっているだけでなく、最後のエピソードで各短編の登場人物が登場して、しかもその物語が上質のミステリーになっている、という、今ははやりのミステリー連作短編集の原型のような本です。何十年も前にこのスタイルが確立されていたなんて!、と新鮮な驚きもありました。ぜひ読んでください! | ||||
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プロローグとエピローグを含む14の書簡体の短編で構成される短編集。世評ではミステリと呼ばれている様だが、意外なオチを用意してはいるものの、それが狙いではなく、作者らしい人情味と軽妙さに溢れた滋味溢れる短編集で、何より、作者の特長である丹念で練った創りが光る。 冒頭の「葬送歌」は、前例がある気もするが、軽妙な出だし。「赤い手」は驚く体裁の短編だが、事務的な体裁に反してヒロインへの哀れみとキリスト教への帰依という救いを感じさせる佳作。「ペンフレンド」は、仕掛けよりも、青年の心情を汲むべきだろう。「第三十番善楽寺」は、身体障害者のプライドと運命の縁を描いた佳作。作者自身の養護施設体験を基にしているらしい「桃」は、人間のエゴと慈悲とを対比させた味わい深い秀作。「玉の輿」は、奇想天外な傑作。これには騙された。「泥と雪」の構成も巧み。また、登場人物の幻想(妄想)に逃げた短編が幾つかあり、これにはガッカリした。更に、「里親」には「葬送歌」で登場した作家が再登場し、イヤな予感がした(→エピローグ)。 エピローグで全ての短編を繋ぎ合わせる試みをしているが、これは流石に無理がある(無茶だ!)と思った。冒頭で書いた事とは異なるが、作者は大トリックを用いたミステリを執筆する野心マンマンだったと思う。作者の凝り性が悪い方向に出た感が強く、ミステリは味付け程度に留めて、作者本来の味に徹した方が良かったという印象を受けた。 | ||||
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30 数年前読んで、人に勧めて差し上げたり、また読んで、何回も読み直して 最近本屋に平積みになっていて嬉しかったなあ 自分が認められたようで お勧めします | ||||
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物語の全編が、手紙や報告書のやり取りのみで構成される短編集。 井上ひさしは、放送作家、劇作家として有名であるが、この作品にはどれもミステリーの要素があり、むしろ推理小説ファンが充分に楽しめる内容となっている。 知る人ぞ知る名著かもしれないが、もっと有名になってもいいのかも。 読みやすく面白い! 第一級のエンターテイメント! | ||||
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それぞれの短編の持つ面白さ、多様さは、手紙という形式によるところが大きいと感じた。 手紙は、その内容が本当であれ嘘であれ、等身大の人間のあり様を相手に生々しく伝える。 誰かが誰かに、想いをもって丁寧に語り掛ける。手紙にしたためられた言葉に込められた ものの意味の大きさが、各短編にはふんだんに表されている。 まさに、手紙は書き手の「分身」だと思う。 三島由紀夫著『三島由紀夫のレター教室』にも、同様の味わいを持ったが、手紙を軸とした 「コミュニケーション小説」なるジャンルが、もっと広がってほしい。と同時に、「手紙」 のもつ価値への再評価が必要ではないか。ネット社会になり、なんとなく手紙の存在感が 薄れつつある現在だからこそ、そう感じるのかもしれない。 この作品については、エピローグがなくても十分魅力的だったと個人的には思っている。 | ||||
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たいへん美しく、版も新しいもので結構でした。価格も適切で、これがあるからアマゾンの中古本はやめられません。 | ||||
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晩年の泥沼私生活の話題しか知らなかった、井上ひさしが、こんなに才能ある方だとは、これを読むまで知らなかった。 手紙1つで、こんなに色んな形で、人の人生が表現出来ることに驚いた | ||||
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