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(短編集)
十二人の手紙
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十二人の手紙の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.12pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全59件 1~20 1/3ページ
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井上ひさしさんを戦後最高の劇作家の1人に数える人は多い。しかし、放送作家もされていたと思うのだが、時間内に展開をおさめ、そこにうなりを作る能力はすごいものがある。遅筆堂を名乗るほどの遅筆で有名だったが、芝居の初日が決まっているわけでもないので、本になってしまえば楽しむだけだ。手紙というスタイルで描く人間たち。ミステリほど人間の本質を抉り出すのに有効なジャンルはない。ちょっとした休憩に読める短編が詰まっている。筆者の凄さを凝縮して、そこに描かれる人間の怖さを味わって欲しい。 | ||||
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良く出来た作品だと思う。これまで井上ひさし氏の作品に触れた事が無く、何故みんなが先生と言うのかが分からなかったけど、この作品を読んで、私も先生と呼びたくなった。1つ1つが別々の物語の様で居て‥最後まで読んでなるほどと、唸った。みんなに面白いから読んでと言っている。 | ||||
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井上ひさしさんにしては気の滅入るような物語ばかになので少し期待外れだった。 ミステリにしても中途半端であり、物語が暗いものが多く憂鬱になる。 プロローグの「悪魔」では主人公が獄につながれた過程は、絵に書いたように女癖の悪い社長の会社に就職したことが発端である。 第二話「葬送歌」では、女子大生が有名戯曲作家を騙す書簡往復で、その作家の直筆の手紙を展示会に使うという後味の悪い話。 第三話「赤い手」では、薄幸に生まれた少女が修道女になったが、大人になり焼き芋屋の女房になったあげく旦那は失踪してキャバレーで働くが、人生に救いを求めて修道院へ戻る寸前に自動車事故で死んでしまうという救いようのない物語。(5話「第十三番善楽寺に関係する。) 第四話「ペンフレンド」は、平凡なOLが、手紙の縁で良い人と結ばれるという本作のなかで唯一ユーモアのある明るい物語である。 第五話「第十三番善楽寺」は、東京の越年越冬のための収容施設の職員が身体障碍者の行き倒れを助けたが、突然四国お遍路に向かうが、またまた行き倒れて助けられた施設で問題が起きたときに初めて声を出した、この男はどこでも口を閉ざして話すことがなかったが、突然話し出して問題を解決する話。 第六話「隣からの声」は、新妻が結婚後すぐ夫がオーストラリアへ長期主張中、孤独に耐えられず精神に異常をきたす話。 第七話「鍵」は、耳の聞こえない有名な日本画家が京都近郊の鞍馬山へ絵を描きに行くが、奥様が早く帰ってほしいからと、現実にはあり得ない常識外れな手紙を送る話。 第七話「桃」は、エスタブリッシュメントの自己満足にも正しい思慮が必要という話。 第八話「シンデレラの死」は、父が亡くなったあと母が最低な男と付き合い我慢できなくなり家を飛び出すが、自立する苦労から精神的におかしくなり、あげく自死するという救いようのない暗い話。 第九話「玉の輿」は、父親が大酒飲みが縁で秋田の大きな作り酒屋の二代目に見込まれて若奥様に収まったが、旦那が二号を作り、離婚する。文通をしている高校時代の先生と意外なことがエピローグで明かされる。 第十話「里親」は、アルバイトをしながら東京で学生生活をしている女性の話だが、アルバイト先が有名作家などが来るバーで、ミステリ作家の弟子と仲良くなる。 結末は「砂糖屋」と「里親」の聞き間違いから悲劇が起きる話。 第十一話「泥と雪」は、建設会社の社長が情婦(会社のボスのような存在)と結婚したいが、妻が承諾しない。そこで情婦が手紙を利用した姦計を用いて離婚させるという話。 第十二話「エピローグ人質」は、前11話に登場したひとたちのほとんどが、米沢市郊外の天元台スキー場のホテルに滞在している。 11話で登場した人たちのなかで新婚が一組、その後夫婦になったカップルが一組、「隣からの声」で精神異常になった奥様も回復したようで夫婦で来ていた。 妻を追い払った情婦のカップル、第五話「第十三番善楽寺」の身体障碍者と更生施設の若い女性職員とが新婚カップルだったのは意外な展開であった。 ネタバレになるが、獄にいる姉の仇を弟がこのホテルで果たす話である。 日本画家が、帰る列車の中で事件の謎解きをしていたが、ミステリ好きな評者には蛇足だと思えた。 こんなに上手い文章で高校出たての女の子が手紙を書けることに違和感を覚えてしまったのは評者だけだろうか。 ページを繰るたびに先が読めてくる物語が多いし、そのうえ内容も暗いし、楽しく読める本ではなかった。 | ||||
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手紙とは真実を伝え合うものというより、妄想させ、誤解させるためのものなのか? と思うほど、どれも一癖も二癖もありそうな手紙による12の短編。それぞれ別々の話なのですが、エピローグには各短編の登場人物が勢ぞろいするという粋な演出で、彼らの山あり谷ありの物語を締めくくっています。 | ||||
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意表をつく筋立てや手法に唸るところはありますが、「手紙」というフォーマットでいちいちここまで説明的な文章を長々書くか?という不自然さがずっと頭から離れず、入り込めませんでした。 | ||||
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「マリア・エリザベート童貞様」これはなんでしょう?処女じゃなくて童貞。習わしの表現だろうか。始めて見ました。子育ての時、親は女の子のあそこをおちんこって言ってますがそれと通じるような気もします。設定は昭和50年くらいなのにいかにも古臭い。おやじの酒を娘が買い出しに行く場面なんか太宰の時代かって勘違いしてしまいます。 | ||||
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エピローグの悪魔を読んだ時点では「なんだこれは?」状態。 葬送歌、赤い手、ペンフレンド、第三十番善楽寺と読み進めても「イマイチだな、読んでいて眠くなる」と思いました。 しかし、隣からの声あたりからどんでん返しの終わりに拍車がかかり、鍵は傑作、玉の輿や泥と雪もまぁまぁ面白いオチだったと思います。 そして、十二人の手紙は終わるわけですが、 実はもう1話、エピローグ人質というものがあって それが十二人の後日談みたいになっております。 これがまた良かった。 もちろん、このエピローグもミステリーとなっており、面白い話となっています。 | ||||
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初版発行年は古いが構成が面白い。当時の時代背景が懐かしく描写されている。 | ||||
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面白く一気に読んだが、一度読んだら、もう一度読みたいと思わない。アガサ・クリスティーや藤沢修平は、何度読み返しても面白いのだが。細工は凝らされているが表面だけの話で、人情に欠ける。 | ||||
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ワンパターンで残念 | ||||
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手紙だけで描かれたとは思えない濃厚な物語が楽しめた。 各短編が独立しているのかと思いきや、ところどころで繋がりのある人物が登場する場面もあって、なぜそういっていたのかという経緯が分かるのもよかった。 男女の機微を描いたものが多かったが、いかに手紙だけで状況を説明して完結させるのか読み応えがあった。 エピローグの「人質」で今までの登場人物たちが一堂に会する場面があり、そこで登場人物たちの後日譚が少し分かるようになっている工夫も素晴らしかった。 | ||||
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最近新聞広告で散見するので「どれどれ」との思いで購入。 果たして内容は、う~んこれほどの評判とはどうしても思えません。 手紙のフォーマットが全て同じ(本文の後に日付、差出人、あて先の順が律儀に守られている)。書く人が変われば変わるものだと思うのだが、そこでもう気が散る。「大どんでんがえし」なんて帯にあるものだから実はこれ全て同じ人が書いた手紙なのでは?なんて気になったりして(違います(笑))。 基本的に一話完結なんだけれど連作なんじゃないか、とか。何しろ気になる。 まあそれを差し引いても僕には楽しめませんでした。 最終章の「しかけ」も名探偵コナン級。 ぼくはダメでした。 | ||||
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13人の生き様が、リアルに書かれて、単行本は移行があったのですが、吸い込まれるように読んでしまいました。 | ||||
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この頃この作家さんの文庫をいろんな書店で見かけます。何かのキャンペーンなのでしょうか…?ということで、個人的には新しいもの好きなのにも関わらず、随分前に書かれた本作を読んでみました。 全く関連性もないような12人の手紙が短編的にでてきて、最後に…というやつですが、別段、古さというものは感じませんでしたし、手紙という体裁なので読みやすいは読みやすいのですが…結構ワンパターンといいますか、最初は騙されていたことでも何回目かになると、ああ、あのパターン?的にわかってしまいますし、12回も全く関連性もないような人の手紙を読み続けるのに疲れたというのと、日にちをまたいで読んでしまうと、誰が誰だったかうろ覚えになってしまい、せっかくの最後の見せ場で最大限の驚きを体感できなかったのが残念でした。 | ||||
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評判ほど面白くなかった | ||||
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おすすめです 手紙を使ったどんでん返しのお話しです 最後まで読むとさらに驚きですよ | ||||
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普通 | ||||
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息抜きに読める | ||||
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タイトルだけは存じ上げていましたが、新聞書評で見かけてこの機会を逃すまいと取り寄せました。面白い。さすが我が東北が生んだ先輩。数冊読んだようなお得感があります。 | ||||
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正に当代一の戯作者、井上ひさしの本領発揮の作品でした。 面白くて、ついつい引き込まれていくと、最後はドカンと落とし穴に落とされる。 捻りとどんでん返しの繰り返しで、その後の不幸が跳ね返る物が多いのに、一冊を一幕物に納めようと締め括る技法まで、井上ひさし流で、この人の創造力の無限にいつも驚くばかり。 AIが絶対に敵わない発想や芸術の持つ意味合いを実感する。 | ||||
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