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信長の棺
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信長の棺の評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.56pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全118件 41~60 3/6ページ
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| 続編の『秀吉の枷』『明智左馬助の恋』と共にセットで手に入れて読み始めた。信長の死を巡るミステリーという設定ながらフィクション特有の史実からの乖離を感じさせない緻密な描写に読ませられる。 が、この『信長の棺』ひとつだけを物語として取り上げると、ちょっと肩透かし感が否めない。秀吉の陰謀を匂わせるところで盛り上がりを見せるが、全貌は明かされずに物語は終わる。勿論、これは全三部作での完結を念頭に置いた筋書きなのだろうが、文庫二冊使ってまだ長いプロローグか、という印象残る。 『秀吉の枷』に期待。 | ||||
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| 主人公の牛一が、信長より受け取った木箱を巡るサスペンスのような展開から始まるこの作品。 受け取った物は何なのか? 本能寺の変の真相とは何なのか? そんないかにも面白そうな疑問を提示しておきながら、途中からその件とは別の展開である信長記執筆が始まってしまうなど、理解しがたい構成をしており、中だるみ、いまひとつのめりこめない作品。 また全体的に説明不足で、どの部分が史料を元にしているのか、推測なのか良くわからず、そのせいで納得するという気持ちが物凄く少ないのが大きな問題。歴史に詳しければ関心する部分が多いのかもしれないが、そうでもない読者である私には胡散臭い読み物という印象しか抱けなかった。 おそらく歴史に照らし合わせれば面白い解釈なのだろうが、牛一の信長記執筆の姿勢もキャラクター性も、主人公にしては物足りず、なんだかいま一つ感情移入しきれない。 話の展開もなんだか唐突で、新たな情報を得る場面に偶然性が高く、ぼけっとしていると何故こんな事になったのか理解出来ない事もしばし。 真相があきらかになる終盤も中々本題にうつらない退屈さで苦痛以外の何物でもなかった。 歴史に詳しく、何処が史実に基づいており、何処が作者の空想なのかが良くわかればもしかしたら面白いのかもしれないが、普通の読者には辛い独りよがりな作品という印象。 私が読んだ限りでは、面白くなりそうで、最後まで面白くなる事は無かった。 | ||||
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| 日頃、ほとんど歴史に触れることのない、あまり知識のない人間の感想であることを、お断りしておきます。 時代ものでさえ、池波正太郎や藤沢周平、山本周五郎くらいしか、読んでないもので… 歴史の「なぜ」の部分に関しては、非常に練られた「可能性」「真実ではないかもしれないが、あり得る話」という感想を持ちました。 これまで腑に落ちなかった部分が、見事に埋められた感があります。 それに対し、主人公が「真実」にたどり着くまでのストーリーは、少々(かなり)都合が良すぎるのではないか? たまたま関係した「女」の絡みから、謎の真相が他力本願的に もたらされていくという展開です。普段、ミステリーを中心に読んでいるので、その辺りの構成に物足りなさが残りました。 また、「女」も若いといっても「30代後半〜」というイメージで読んでいました。20代だとすると、やっぱり、なにか「壮年の願望」みたいな嫌らしさが、払拭できない気がします。 先に挙げたような「時代物」と比し(個人的には池波『その男』などが好きです)、人物の魅力・人間味、彼らに対する共感という部分で物足りなさを感じたのも、事実です。 とはいえ、そうした不満も読後しばらく経ち、冷静に振り返ってからのものでありまして… 読書中、特に全体の4分の3を過ぎる頃からは、劇中の「真実」に対する欲求が強まり、ページが進みました。 「娯楽作」として、NHK『タイムスクープハンター』的なノリで楽しむ分には、面白いと思います。 | ||||
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| まだ歴史小説をほとんど読んだことがなく、知識も乏しければ通説もわからない時に読みました。 そのせいか、こんな見方もあったのか!と思えるところが少なかった。 ストーリーも躍動感がなく、主人公に魅力もなく、物語全体に爽快感や痛快さがなかった印象です。これの前に、司馬遼太郎の新史太閤記を読んだばかりで秀吉熱があったのも原因かもしれません。 主人公が本を書く人ということで、地味に感じ、時代の担い手が活躍するようなものを読みたかった私は本選びを間違ったということでしょう。 知的好奇心というよりは娯楽感覚で読み始めた私には、面白く感じられませんでした。 読むのに忍耐が必要で時間がかかりました。 今読んだら、もう少し面白く感じるかもしれません。また読んでみようかな。 なぜか金平糖のくだりが印象に残ってます。 (日本史もの感想 3作品目) | ||||
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| 本能寺の謎を扱った作品で、歴史好き、信長好きにとっては惹かれるテーマです。 太田牛一の実直な人物像も魅力的でした。 序盤まではとても引き込まれました。 しかし、中盤からの安っぽいラブシーンで一気に興ざめ。 老人と若い娘のそんな場面見せられても困るだけです。 物語の展開上必要だったのかもしれませんが、 牛一のストイックなかっこ良さを潰す残念な展開だったと思います。 | ||||
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| 信長の遺体が見つからなかった本能寺の変での謎解きを主題に,『身長公記』の作者である太田牛一を主人公にその謎を解明させる歴史小説です.ではあるのですが,筆者はかなりの史書を読みあさっているようで,信長に関する史事書(書き方にも依りますが,歴史研究書にもなり得る?)との印象です.小説のような流れにはなりきっていない印象です.並行して山岡荘八の『徳川家康(全26巻)』を読んでいるのですが,歴史小説とはこちらの方かな? みたいな感想です. 本能寺の変直後,信長の屍が焼け跡から見つからなかったことは良く耳にしますが(ドラマでも),『なぜ?』を解明した取り組みは表沙汰になってこなかったように思います(小生が知らなかっただけかも?).この謎解きに正面から望んだのが本書のようです.ただ,落ちは期待していた謎解きからするとちょっと期待はずれ的なところはありました.もう少し落ちに深見が欲しかったな...みたいなところはありましたが,書かれている推察自体は『そんなもんかもしれないなぁ〜』と思いました.ベストセラーと言われたことには納得できる一冊です. 412ページに渡る筆者の作家転向後の処女作,読むに値することは間違いありません.内容としては実におもしろいので時間を忘れて直ぐに読めてしまいます. | ||||
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| 織田信長の伝記「信長公記」を著した太田牛一という実在した人物を主人公に据え、この人が信長の死の謎ーー具体的には本能寺で殺された信長の遺体はどこに消えたのかーーに迫るミステリー仕立ての物語。太田牛一が信長公記を書き上げる部分と、遺体の謎を追う部分に大別できる。単行本の刊行当初、当時の小泉純一郎総理が愛読書と述べたこともありベストセラーになったうえ、75歳のデビューということもあり話題を集めた作品。きっと面白いんだろうなぁと期待していたのに、イマイチだった。 信長の死体の所在という「戦国期最大のミステリー」(解説)に迫ろうという着眼点と、それに関わる物語(主に下巻)は一定の面白さがあった。ただし、読み終わってみれば「なあんだ、そういうオチか」と思えなくもない。少なくとも遺体(遺骨)の所在自体は「なるほど、そうだったのか!」と驚くような結末ではない。うまく纏まってはいるが。。。 しかし、いかんせん上巻を中心とする信長公記の成立までの話がつまらなすぎる。あまりに退屈で読み進まず、上巻を読み終えるのに1ヶ月弱もかかった。(ちなみに、ようやく面白くなってきた下巻は1日で読了)というのも、物語全体に臨場感が足りない。読んでいて興奮するような場面がほとんどなかった。物語の主人公も地味な人物で魅力を感じなかったし、伝記の成立に個人的に興味を持てなかったということもあるだろう。純粋に信長の遺体を探すだけのミステリーにした方が面白かったんじゃないか? また細かいことを言えば、物語は三人称で進んでいるはずなのに、信長のことはいつも「信長さま」と表記され、まるで太田牛一が回想しているようである。これは太田牛一による一人称の物語なのか、三人称なのかきちっとしてほしい。何となくごちゃ混ぜになっている印象があって、作品にのめり込めなかった一因だ。下巻だが70歳を超える老人である太田牛一が若い女と臥所を共にし、何度も契り、しまいには子どもまで授かってしまうという現実離れした内容も、興ざめだった。 下巻の解説で縄田一男氏が「〜伏線の張り方は見事という他はなく、本書は読者が再読された時にこそより一層の真価を発揮するのだ、といえるのではあるまいか」と述べているように、もう一度読んだら面白さがよくわかるのかもしれない。そういう僅かな期待も込めて、星は2つ。ただし、私自身は当分再読するつもりはない。 | ||||
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| 織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の三人は何かと比較をされます。 信長は、明智光秀によって天下布武の野望が絶たれます。 そのことは歴史的な事実ですし、光秀は主君殺しの汚名を背負い、弔い合戦に勝利した秀吉が一気に天下人に上り詰めます。 これも歴史的な事実でしょう。 さて、その点と点を結ぶ間に何があったのか。 著者は、緻密な資料点検により、歴史のIF(イフ)に挑んでいます。 信長の生涯を示す拠り所は、太田牛一が著した『信長公記』です。 その太田牛一の口を借りて、著者は本能寺に挑みます。 非常に面白い推理ですが、秀吉の中国大返しなどやや不明瞭な点も残されたままになってしまいました。 しかし、本能寺の変を奇怪な事件だと感じている向きには、定説とは異なる視点を与えてくれるものと思われます。 一体、あの時何があったのか、興味は益々大きくなってきました。 | ||||
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| これは面白い作品です。 主人公、太田牛一。織田信長直臣の戦国武将である一方で、『信長公記』の作者として後世に名を残しています。 彼は後に豊臣秀吉に仕え、秀吉の軍記を著しています。 言わば、戦国のジャーナリストかルポライターでしょうか。 この作品の見事さは、本能寺の変で移り変わってゆく天下の情勢が、創業家スタッフの立場にある太田牛一の目を通して語られてゆく点があげられます。 これは新視点とも言えます。創業家秘書のような存在の太田牛一にしてみれば、光秀、秀吉、家康等知己ですし、信長の本心など最も察せられる立場にあったはずだという解釈で話が進められています。 そして、ペンに生きるものとして『信長公記』執筆時の真実の探求という、信長の生涯を推理する面白さが上げられます。 本能寺の変、桶狭間合戦、秀吉の中国大返し。これらの大事件は、歴史的事実として伝えられながらも、知れば知るほど謎も多く残されています。 上巻は、信長訃報を受けた安土城留守居役の場面から始まり、大事件に巻き込まれてゆく太田牛一。そこから始まる信長の残した歴史の謎に迫ってゆきます。 安土桃山時代の歴史好きの方にはお勧めです。 | ||||
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| 欠点も多いが、面白い要素も多いという小説。新人のデビュー作としては合格点以上です。 欠点1) 信長の時代の宮廷人が南朝正当側の見解を開示するところ。著者が焼け跡〜団塊世代であるため、受けた教育のせいで起こった誤解だと思われる。 歴史を知っている人には、相当違和感のある記載である。 欠点2) 70才をすぎた老人に20代前半の女性が初対面で恋をする。しかも世慣れていない女ではなく、それなりに世渡りに苦労してきた女性が、である。 大変不自然である。また、読者から見れば著者の願望ではないかと思えて気持ち悪いようである。 主人公に若い女性への思い入れを持たせるためなら、幸い主人公には亡くなった娘がいるのだから、それで充分理由がたつ。この恋愛は余計である。主人公の魅力を大きく損なうことになった。 欠点3) 絶対に誰にも話さなかった事、殺されてもすべての人が守ってきた秘密を、ほぼ初対面の人にべらべら喋る口の硬い慎重な人物の存在。ありえないキャラクター設定で、人格に矛盾がある。 この性格の人物に話をさせるためには、主人公とその人物の間には何年もの交流が必要である。 なぜかこの小説には、初めて会った人といきなり深い心の交流ができる描写が多い。そのくせ主人公の側は、たいした秘密でもない事を打ち明けない。秘密はほぼ一方的に手に入るのである。これまた作家の願望と思われる。 と、欠点を書き出したらきりがない。が、 長所1) 明智左馬が信長の遺体を必死で探したエピソードは有名であり、本能寺の敷地はそれほど広くはないので、この謎は歴史マニアには大変興味があった物である。 回答もエレガントであり、なんとはなく納得がいく。 長所2) 人殺しを職業とする武将が身よりのない孤児を育てるにいたるいきさつの説明が納得がいく。また育てられた孤児、のちの僧侶の行動理由も説得力がある。 長所3) 展開には意外性もあり、やや引っ張り方がくどいにしてもミステリ仕立てであるために興味を持って最後まで読める。 長所4) 充分な時間をかけて書いたらしく、多くの人物の動きが非常に要領よくまとまっています。 長所5) 変な日本語がなく、方言もむしろ少なすぎるくらいで、妙な時代劇言葉もないから、読みやすい。 | ||||
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| 遅咲の大型新人、小泉元首相の愛読書、本能寺の織田信長の新解釈など多くの前宣伝を思い起こしながら読み始めました。 第三者の目からみた織田信長像という手法は辻邦生の作品であった手法でそれ自体は驚きではありません。 また、熱烈な織田信長ファンでないため、新解釈といわれてもどうだか。 上下二冊を夏休みに読了したので、それだけの物語展開であったと評価しますが、下巻で丹波の女性を絡めてまとめてゆくというのは少々無理があるように思えました。 | ||||
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| 織田信長の伝記「信長公記」を著した信長の家臣であった太田牛一、その人の目を通して本能寺の変の真実に迫る奇想天外な小説である。信長の近臣であった太田牛一の立場から、彼の目を通して真実に迫る展開は、着想として創造的と言えよう。太田牛一を主人公に配することで、時代状況の描き方が新鮮になっているように感じられる。 織田信長の将来構想に始まり、明智光秀の本能寺の反乱を経て、豊臣秀吉の時代へと移行する歴史の過程が太田牛一の目を通して語られていく。本能寺の変における明智光秀の表面的な反乱とは別に、織田信長を死に追いやる影の人物も強ち嘘とはいえない時代状況であったかもしれない。圧巻は小説のタイトルにも連なる信長の遺骸が秘密裏に埋められていたことだろう。多くの材料を用意し、読者に先へ先へと読み進む興味を起こさせる小説である。本能寺の変にかねがね関心のある方にも、また入門的に興味を持つ方にも、読んで楽しめる小説であると思う。 | ||||
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| 本能寺の変を題材とする歴史仮想小説はあまたあるが、その中では読んでよかったと納得できる出来だと思う。少し前に雑誌で桶狭間の合戦についての特集があったが、その中でも議論百出で実際のところは今もって謎という所のようだ。本作はそもそも正式な合戦というものが無かったという設定で、本能寺の変と共に秀吉の策動が背後にあり、その秀吉の出時も藤原氏の末裔というまさかとはいえ、面白い設定になっている。歴史に興味のない人でもミステリーとして読んでもおもしろいだろう。ただ、作者が高齢(失礼!)だからではないだろうが、老人と孫のような小娘との情事の部分はやけに念入りに描かれており、ひょっとして作者の願望が炸裂したのかと失笑してしまった。この手の小説にありがちなあきれ果てるような突拍子もない設定や物語進行ではなく、こういうこともあり得たかもしれないとうならせてしまう力量はすごいと思う。本能寺の変三部作を全て読みたくなった。 | ||||
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| 上下巻を読んでの感想。 本能寺の変で信長の亡骸はどうなったのか? 毛利と和睦し、中国大返しが秀吉にできたのか? そもそもなぜ光秀は本能寺を襲ったのか? この本を読んで余計に頭の中が疑問だらけになった。 主人公が『信長公記』の太田牛一という設定は面白かったのに、 なぜに白昼夢を突然見るのだ。 読んだ人はみなここで突っ込みを入れたくなるのではないだろうか? それもとても都合の良い白昼夢。 白昼夢を見るまでは面白かっただけに残念。 | ||||
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| 多くの信長小説で本能寺の変での信長の遺体について踏み込んだ作品はこれまでほとんど無かったが本作品では本能寺から南蛮寺までの地下道説を取り入れたところが面白い。結局地下道での遺体回収となったが着目点が面白い。牛一本人の人物描写に少し物足りないところは否めない。歴史小説224作品目の感想。2010/02/01 | ||||
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| 信長の遺体が見つからなかったというところがこの物語のきっかけになっていますが思ったとおりの結末でした。本能寺と南蛮寺の地理的関係まで知りませんでした。本能寺に抜け穴があったんじゃないかというのは小学生の頃から想像していたことでした。それからどうやら秀吉が明智光秀の謀反に少なからず関わっていたんじゃないかというのも同様です。その抜け穴を秀吉の部下が横から塞ぐというのはちょっと難しそうに思うな。無理がある。前後するけど桶狭間の奇襲は信長のだまし討ちだったというのは考えたことが無かったです。大田牛一の「信長公記」は持っているのですがその他にも彼の著書があるのは知りませんでした。概してストーリーは面白かったかな。あまり感動は無かったです。 | ||||
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| 多くの信長小説で本能寺の変での信長の遺体について踏み込んだ作品はこれまでほとんど無かったが本作品では本能寺から南蛮寺までの地下道説を取り入れたところが面白い。結局地下道での遺体回収となったが着目点が面白い。牛一本人の人物描写に少し物足りないところは否めない。歴史小説224作品目の感想。2010/01/31 | ||||
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| 導入部分の上手さから謎へと導かれる前半部分は見事だが、後半の息切れもまた見事で最後は大半が告白シーンに終始するというのはいかがなものか。考えた結末ではあるが、どんでん返しというほどの意外性は感じられずちょっと期待外れ。切り口は新しいが行き着くところはほぼ同じという感じ。 | ||||
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| ハードカバーで出版されたのが3年前。その時も読みたかったんだけど、読まなかった。当時は、小泉首相の愛読書、なんて言われていてそれに乗っかるのがいやだった。 文庫化されたのをきっかけに読んでみた。 生きている信長は一切出てこず、本能寺の信長の死の真相、信長の遺骸を、信長の伝記作者が、追い求めるという話。 作者は、これを書いたとき75歳というから驚き。主人公も老年に差し掛かっているが、若々しく、著者もきっと、精力的な人なんだろう。魅力的な若い女と結ばれるシーンもいい(話としては甘すぎるが...) 時代小説に謎解きを加えて、とっても面白い小説になっている。 公文書の保存という仕事をしていた自分にとっては、後世に記録を残そうとする、主人公の気持ちはよく分かる。こういう人たちがいなければ、歴史って、伝わらなかったんだろう。もちろん、権力者の都合のいい歴史なのかもしれないが、そうではない、書き手もいたのだろう。 | ||||
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| 歴史小説には、通が好むいかめしい雰囲気がありますが、この本は"素人”が手を出しても十分に楽しめると思います。 私も『天地人』から改めて信長や秀吉に興味をもって本作を手に取りましたが、歴史ミステリーの面白さを再認識しました。 解説によると、本作は著者75歳にしての処女作とのこと。主人公の太田牛一ともオーバーラップしてきます。 途中の”お色気”もその辺が関係しているのでしょうか? 一家言をお持ちの歴史小説愛好家には、突っ込み所も多いのかも知れませんが、入門者には納得のお話。 むしろ、読めない漢字、特に人名が多く、どうせなら読み仮名ももう少し振っていただき、とことん初心者に優しくしていただければ助かったと思います。 大河ドラマから、歴史ミステリーに興味持った方にお勧め。文庫ですしお手軽です。 | ||||
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