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99%の誘拐
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99%の誘拐の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.88pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全81件 61~80 4/5ページ
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読後の印象が薄い作品です。 トリックが面白く、読み進めるのは苦にならないですが トリックや展開に気がとられすぎてしまうというか 人物描写がもうひとつ物足りないというか どうも今ひとつ心に残らない作品です。 トリックを楽しみたい、このジャンルが好きな方にはお勧めです。 ただ、本を読んで心を揺さぶられたり、何かを得たいと思っている方には少し物足りないかもしれません。 | ||||
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誘拐の仕方、身代金要求の連絡方法、身代金の受け渡し方法など、 どれをとってもそれは驚くべき方法だった。決して警察に所在を つかませずに、ハイテクを駆使して動き回る犯人。1988年に 書かれた作品だが、その斬新なアイディアは今読んでも文句なく 面白い。警察と犯人の駆け引きは、はたしてどうなるのか? 息詰まる展開に目が離せない。特に後半からラストまでの流れは 鮮やか!読後感もよく、満足のいく作品だった。 | ||||
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帯の「はまる確率99%」という謳い文句に惹かれ、買った。 中盤、2つめの誘拐が始まり、まんまとハマってしまった。 誘拐の手口が華麗で、ぐいぐいと物語に引き込まれた。 ただ他の方が仰るとおり、うまく進みすぎた感はある。 優等生…という印象だろうか。 犯人探しやどんでん返し の面白みがなかった分、少々物足りない。 しかし。逆に言うとそういった謎解き等がなく、ここまで楽しめたのは、 やはり岡嶋氏の腕なのだろう。 パソコンを使った誘拐といえど、現在は浸透しているものだし 手荒な手口や、血なまぐさいシーンもなく、若い女性でも楽しめた。 個人的な希望としては、2つの事件後の慎吾の生き方も見てみたい。 | ||||
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学生時代に読んだ本です。今再度はやっているのですね。 懐かしい。 それはともかく、報道によると、2006年1月に起きた仙台乳児誘拐事件でこの小説が手口が似ているとのことです。 関心がある方はどうぞ。 | ||||
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スピード感があって読みやすく、どんどんページを繰ることができる本だ。トリックがややリアル不足な気もするが、お話として楽しめる。 ただ、人物像が希薄で読んだ後には何も残らない。 | ||||
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小さいが最先端テクノロジーを誇りとするイコマ電子工業が、提携先の親会社が倒産したことで存続の危機に。命がけで会社を守ろうとした社長、生駒洋一郎は私財を投げ打ち5000万円で復帰を賭ける。ところがその5000万円を指定して、息子の慎吾が誘拐された。 用意周到にはりめぐらされた犯人の計画に翻弄される洋一郎から無情にも奪われる5000万円。 そしてその約20年後、その慎吾自身が計画する誘拐の計画の意図は? この小説の醍醐味は誘拐犯との緊迫した追跡劇である。しかも昭和40年代の誘拐と、パソコンが大衆化し始めた昭和60年代のハイテク誘拐の二つのストーリーが楽しめる。両方とも非常に緻密で、読んでいてあきることがない。そして、その2つの誘拐をつなぐ過去の真実が物語の柱となっている。欲を言えば、意外性に欠けることと、2つめのハイテク誘拐がうまく出来すぎていること。途中でトラぶったりしたらもっと面白かったかもしれない。 | ||||
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そもそも私はミステリーのサブジャンルとしての「誘拐もの」が大好きだ。理由として、 1.あまり殺人事件に発展しないので血腥さがすくない。 2.犯人と捜査側(誘拐被害者)の唯一の接点、身代金受け渡しの際の双方のやりとりの緊迫感・スリル・サスペンスが現在進行形で進む。 3.加えてその際の犯人側が捜査側をまんまと欺く巧緻な知的トリックの鮮やかさ。が挙げられる。 数多くの「誘拐ミステリー」があるが、私のベストスリーは、高木彬光の『誘拐』、法月綸太郎の『一の悲劇』、原りょうの直木賞受賞作『私が殺した少女』である。これらはいずれも上記三つの「誘拐ミステリー」としての醍醐味を味わわせてくれたばかりかプラスαの魅力にあふれた作品だった。 さて本書は20年の時を隔てて起こる2つの誘拐事件の物語である。当時としては最先端のIT技術を駆使した、犯人側の少年誘拐方法と身代金奪取のプロセスは、巧緻を極めていて、あっと驚かずにはいられないが、もともと’88年に初めて出版された本だが、今現在読んでも全く古さを感じさせない。 加えて本書の最大の魅力はすぐれた「誘拐ミステリー」であると同時に、いやそれ以上に一人の青年の20年間の恨みを込めた執念の復讐劇であるところだ。 著者は’82年に『焦茶色のパステル』で「江戸川乱歩賞」を受賞してデビューした、日本では珍しい、ふたりによる合作作家である。ふたりは’89年発表『クラインの壺』を最後にコンビを解消してしまったが、7年間に27もの作品を上梓した。私としては本書を「この文庫がすごい!」と同じ評価はできないが、二人で一人の合作作家岡嶋二人の最高傑作といっても良いと思う。 | ||||
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徳山諄一と井上泉(井上夢人)の二人によるユニットであった「岡嶋二人」の作品です。最初の時代における誘拐事件と、それから10数年後、その事件に対する復讐のための誘拐事件は、その事件に関わる人物の関連性、時代が移ることによって可能となるハイテク機器を駆使した綿密な計画・準備・実行と、後に考えると関連性がいたるところに張り巡らされており、面白い。また、綿密に実行されているのに、いたるところに危うく感じる場面があり、最後までハラハラドキドキさせる展開がちりばめられている。最初の事件をトレースしながら、現在の技術によって可能にするリモート操作は、今では少し古臭い感もあるが、さらに現在の技術で実行するなら、どうするか、などと考えながら読むのも面白い読み方の一つです。 | ||||
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文庫1位につられて読んでみました。15年以上も前のコンピューターを使った誘拐事件でありながら、古さを感じさせないのは、私がコンピューターに疎いからでしょうか。この手の、犯人が途中で判って、捕まらなければ良いなと思わせるには少し、魅力不足(というか出来すぎでつまらない)かなと思いますが、スピード感があり面白く読みました。 | ||||
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昭和43年、イコマ電子工業社長の生駒洋一郎は5歳の息子慎吾を誘拐される。要求された身代金は5000万円分の金塊。洋一郎は会社の資金をもとに金塊を用意して息子を取り戻すが、犯人はつかまらず、事件は迷宮入りしてしまう。 そして20年後、慎吾の勤務先企業リカードの社長の孫息子が誘拐される。要求されたのは10億円分のダイヤ。しかもそれを運ぶよう犯人が指名したのは慎吾だった…。 20年の時を隔てて二つの謎めいた誘拐事件が結びつく。しかも二つ目の事件は昭和63年、パソコン通信が世に広まりつつある頃。コンピュータによって緻密に制御した犯行というところが売りのミステリーです。 生駒慎吾の年齢が私と全く同じで、昭和末期の社会状況を懐かしく思い返しながら読みました。当時、確かにパソ通をやっている人たちが周囲にいて、「パソコンを介した人々のネットワークがやがて世の中を大きく変えていく時代が来る」と彼らが言っていたものです。本当にそうなのかなぁ、と眉に唾しながら聞いていたのですが、その後の世界はご覧の通りです。 この作品は昭和63年に出版された作品で、当時は最先端のコンピュータ技術を駆使した作品として迎えられたのでしょう。しかし20年経った今ではハイテクぶりにばかり気をとられることなく読むことも可能で、だからこそミステリーの質の点に目が向かざるを得ません。 巻末の解説を執筆した西澤保彦が、知人からの批判の声として次の言葉を紹介しています。 「これは単にハイテク尽くしという趣向をやりたいがためだけの、ご都合主義的設定じゃん」。 西澤自身はこれに反論する言葉を綴っていますが、私にはこの知人の指摘が実に的を射ているものに思えて仕方ありません。 犯人の計算がわずかな誤りもなくこれほど見事に達成されうるものなのか。その疑問を常に頭のどこかに置きながら読み進めたことを否定できない作品でした。 | ||||
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電車の広告で「文庫1位」というフレーズを見て購入しました。1位というだけあって、最初から物語のテンポが良く、どんどん読み進められました。ある意味でこの物語は復習劇ですが、残酷なシーンもなく(誘拐はもちろん許されない行為ですが)、非常にスピード感を味わえます。時代をまたいで話が流れて行きますが、あっちこっちに話が飛ばず、読者は頭を整理しつつ読み進める必要はありません。慎吾と間宮の船上でのラストシーンもなかなかです。久々に面白い本に出合えたと思います。 | ||||
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パソコン通信とか今では懐かしい響きだけど昔はこうだったなぁって今になると新鮮な感じです。トリックも良く考えられてて楽しかったです! | ||||
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早いテンポで、刺激的にストリーは展開していく。新しいテイストの、人身を傷つける意図のない身代金誘拐事件だ。強いて言えば、最初の誘拐事件の犯人が、いまひとつ知的で悪人で、真犯人であるという存在感に欠けること、二つ目の誘拐事件の犯人の意図が事件の最初の偶然であっさりと適えられなくなる点が、やや物足りない点と言えようか。存分に楽しめる、作品です。 | ||||
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全体的には,過去に事件の被害者となった主人公が. その復讐を果たすべく,長年,犯人のそばで機会を伺ってきた, という2時間ドラマにありがちな展開. さすがに15年前ほどに発表された作品とあって, 謳い文句となっているコンピュータを使ったさまざまな仕掛けや 出てくる機器,説明などの古さは否めないが,古い新しいの問題ではなく, これらから作り出され,何重にも絡み合うアイデアとトリックが面白い. 物語は犯人の視点で進められ,トリックも準備シーンが描かれているので, 推理や謎解きといった類のことはあまり期待できないかもしれないが, 中盤あたりからの犯人と警察・被害者というやり取りについては, 焦らされつつも「このあとは?」という期待を持たされてしまう. ただ,最後が今ひとつ. これまた2時間ドラマにありがちな,なぁなぁな感じでスッキリしない. また「こういう仕掛けだったのだよ」というような後日談も, 「なるほど」と思わせる反面「そりゃないよ」という点が. 作品内に描かれていないところで実は…というのは, いろいろとヒントを探しながら読んでいる身としては好きになれない. これはほかの作品でもそうだし,好みがわかれるところではあるのだろうけど. ただ,誰も傷つかず(身代金は奪われるが),自分が手を下さない完全犯罪. これは非常に痛快でテンポもよく一気に読み終えてしまった. パソコン通信に思い出がある人にはなおオススメ. | ||||
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既に発表から20年近い歳月を経ている作品だが、確かにサスペンスとしての出来は見事だ。ただ…正直、ミステリとしての驚きであるとかは薄い。真犯人という部分では、ほぼ序盤で予想がついてしまうし、恐らく途中で動機などに関しても予想がついてしまうのではないか? 少なくとも、私は読めてしまった。また、色々といわれているハイテク云々に関しては、なんか微妙…。書かれた当時から時間が経っているから仕方が無いのかもしれないが、あまりにもコンピュータなどが都合良く出来過ぎではないか? 少なくとも、これだけネット犯罪だとかが言われる時代から見てしまうと、あまりにも警察だとかが無知過ぎる。まぁ…当時はそうだったのかも知れないが、現在の状況で考えてしまう私にとってはその辺りも白けてしまった。ストーリーテラーとしての見事さは認めるが…。 | ||||
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読み終わってみれば、良く言えばサスペンスフル、悪く言えばサプライズ不足です。犯人に感情移入し辛い点も、いわゆる倒叙形式の小説としてはマイナスでしょう。謎を残したまま終わってしまうラストにもう一ひねりあっても良いですし、個人的には若干過大評価されすぎた作品と感じました。しかし、テンポの良さとハイテク満載のアイデアに引き込まれて、ほぼ一気読みしたのは事実で、既に20年近く前の作品にも関らずこれだけのリーダビリティを持続しているのは驚くべきことです。良い作品ですが、期待はほどほどに留めてから読むことをお勧めします。 | ||||
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もう10年以上前に読んだ本ですが、未だにこれ以上の傑作推理サスペンスには、巡り会えません。でも、時代はずんずん進んで、この本で書かれているコンピューター技術も稚拙になりました。でも、引き込まれる世界観は、得がたいものがあります。最初から最後まで一機に読んでしまったのを今でも忘れません。 | ||||
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「クラインの壺」や「そして扉が閉ざされた」の様な突飛な作品を期待していたのですが、方向性が違う作品でした。「コンピュータに制御された~」という謳い文句から「コンピュータの甘い罠」くらいのアイディアを期待してしまったのもよくなかったようです。 この作品はコンピュータを使っているとかは余り重要ではなくて、犯人に旨く犯行をやり遂げて欲しいと思うようなシチュエーションの方が大事なんだと思います。(以下ネタバレまで行きませんが、内容を推察させる表現が含まれます)この作品は、・古畑任三郎形式の、犯人が序盤に分かってしまうタイプ・犯人は自分の犯行である事を気づかれないよう危ない橋を渡るというものなのですが、・犯人の安全対策がしっかりし過ぎていて「ばれそう」感が無い・人質がおとなしすぎて「逃げられそう」感が無い・クライマックスがピンボケしている・トリックを一番暴きそうな人物には脛に傷があって安心・復讐される人物が、そうされるべき人柄だという演出が弱いなど私には気に入らないところが多く目に付きました。 | ||||
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誘拐ものは岡嶋二人の得意とする所ですが、これはその中でも最高傑作との呼び声も高い代表作です。また、俗に「後期3部作」とも称される作品群(他は『そして扉が閉ざされた』『クラインの壺』)の一つでもあります。 誘拐というテーマは、どうやら“本格”志向の人には敬遠されがちのようです。かくいう僕も以前はその傾向があったのですが、まあ兎に角、ミステリ好きならば是非読んで頂きたいのです。ハイクオリティなミステリ・スピリットが横溢してますよ。ジャンルとか関係ないです。言わずもがな、岡嶋二人一流のサスペンスフルな筆の運びにぐいぐい引っ張られてしまう事も保証できます。 また、当時のハイテク技術を駆使したストーリー展開も魅力たっぷりですが、そうした先端知識というものは、時代と共に色褪せてしまいがちなのが宿命でもある中、この作品に関してはその心配は無用です。古臭さは感じられません。知識に依存しているのではなく、何よりも先ず物語の骨格となるプロットが秀逸な故でしょう。寧ろ、当時はそういう状況だったのか、などと純粋に好奇心を刺激されたりもしました。云ってみれば、例えば現在のハイテク技術に置き換えても、物語の輝きは何ら曇る事はない、とも言えるでしょうか。 結末のつけ方も切れ味鋭いですよ。 | ||||
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完全犯罪の誘拐事件ということで、コンピュータを使った誘拐とアリバイ工作が描かれるが、本作が書かれた20年近く前の技術レベルではトリックの要素になる事柄の実現性が疑問に思えた。もし使ったとしてもすぐに露呈してしまうのではないか。また、ラスト近くにスキーによるチェイスがあるが、さすがにこれには真犯人がわかってしまうのではないか・・・全体におもしろかったけどいろいろと強引さが目立った。 | ||||
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