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99%の誘拐
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99%の誘拐の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.88pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全81件 1~20 1/5ページ
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刊行された1988年以前は、パソコンは一般的なものではなかったし、携帯電話もない。コードレス電話がアナログ方式でやっと出始めた時代。無線機で超音波を転送できるか不明だが、37年前に書かれた本という前提のフィクションとして受け入れられれば、斬新なアイディアが詰まったトリックとして読めるのではないかと思う。 | ||||
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三分の一ぐらいで筋は読めるので、あとは犯罪の手口に集中して読むことになる。 これ1988年に書かれているとは思えません。今見ても少しもほころびがないばかりが、先端すぎるという感じもしない。 | ||||
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出だしの掴みはワクワク感あります。後半はコンピュータ利用が完璧すぎて、 私にはあまりドキドキ感がなかった。誘拐された子供はこんなに素直に監禁 され続けるものかなという疑問も持ちました | ||||
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犯行に使われた機器類やネット関連の話が古さを感じさせますが、この作品が描かれた当時ではかなり先取りだったのではないでしょうか。 出版してすぐ読んでいたらちんぷんかんぷんだったかも。 そして30年以上経っているにも関わらず、面白さが全く損なわれていないのも凄いです。 ストーリーもトリックも大変面白くて、最初から犯人は分かっているのに、飽きさせずにどんどん読み進めたくなります。 そして全体的に情景描写が多く心理描写は控えめなのですが、どうかこの犯罪が成功しますように!復讐が果たせますように!と願うくらい犯人に感情移入してしまいました。 少々ネタバレになるかもしれませんが、犯罪による死者が出ないのも、陰鬱な気持ちにならず良いですね。 偶然にも少し前に、子供が誘拐される別の作品を読んだのですが、そちらは殺されてしまい、フィクションといえど居た堪れない気持ちになったので。 人質が殺されることは無いだろうという安心感がある上で、テンポの良い文章に身を委ねられるので気持ち良く読めました。 ラストもとても良かったです。 後味が悪いことになるのでは…と危惧していたのですが、これ以上ないほどキレイに幕を閉じてくれました。 スピード感のある展開なうえ途中で一切ダレることがなく、最初から最後まで惹き込まれてしまうくらい読ませる力の非常に強い作品でした。 名作というのも納得の作品でした。 | ||||
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古いところもあったが、頭脳戦には手に汗をにぎらさせられた。 現代風に脚色して映像化すれば、スキーのシーンも映えていい映画になりそうだ。 | ||||
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約40年前にここまで予見できるとは。 テクノロジーの進化を、 とにかく先見するのが上手い。 現代はどうこうでなく、 私が生まれる5年前の時点で、 ここまでリアリティを感じる文章には感服します。 | ||||
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使われているテクノロジーがさすがに古くなっていますが、その点を気にしなければ、優れたエンターテイメントとして、一揆読みできる面白さだと思います。 進行する事件がどのように展開するかを見守っていくような筋なので、犯人探しなどの謎解き要素は少なく、それらを求める人は若干肩透かしになるかもしれません。 | ||||
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1988年にパソコンを駆使した犯罪が描かれたわけで、今ならなじみのパソコン用語がぽんぽん出て来て当時としては新しかったのだろう。娯楽小説・人情ものとしてはまあまあで、犯人は第一のほうも含めて半ばで分かってしまう。後半の犯人が精神的緊張に耐えられるかというのが一番疑問だが、まあいいだろう。吉川英治新人賞らしいテイスト。 | ||||
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読みやすい小説です。極端に現実離れしてなく 共感できテンポ良くて楽しいですね。 | ||||
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加害側被害側両方の視点から描いているものだから、簡単に言うと最初から犯人がわかっている。 その場合は犯罪の過程に相当なオリジナリティがないと読者を引っ張っていけなくなる。 本作の場合はほとんど読者を引っ張るほどの要素はない。先の展開を予告しながら進めているような感じだから、読んでいてつまらない。 執筆当時にIT知識ゼロの状態で読めば楽しめたのか? そうは思わないけど。 | ||||
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長い時を経て、子供が父の恨みを晴らす作品です。 みんなに好かれるストーリーといていいでしょう。 中小企業の社長だった主人公の息子が誘拐され、それを小説の前半部分の「父の手記」として知ります。 この前半部分の描写が見事で、どんどん引き込まれます。 凝った誘拐犯罪になっておりで、ドキドキです。 後半は息子が、新しい社長の孫を逆に誘拐し、お金を奪うことになるのですが、その間に沢山のコンピュータを使ったトリックが含まれています。 警察や相手を傷つけることなく、実にスマートな犯罪を犯すのです。 コンピュータの話は、かなり時代を感じさせるもので今では陳腐な感覚を否めないのが残念です。 刑事コロンボと同じように、犯人が誰かは早々に読者にわかるのですが、どうやって受け取るのかが最後まで分からずに一気に読むことができます。 前半に比べて後半はやや助長すぎる感じで、満点とはいきませんが、高校生あたりにはとっても読みやすくておすすめです。 | ||||
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この小説、1988年の刊行とは驚きました。 自分のパソコンを持ってネット接続したのがそれより10年後の私には、とても信じられないくらい時代の先を行った小説だったんですね。 本作は、先進のコンピューター技術を駆使したトリックもさることながら、純粋なミステリとしてみても緻密な構成が見事です。動機も自然ですね。 クライマックスの舞台は何十回も通った蔵王なので、そこも魅力でした。 一つだけわかないのは、「左に折れて涸沢コースに入る」というところです。 ここは、どうみても右に曲がるのですが… | ||||
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本作の中で手口は違えど誘拐事件は過去と現実に二度起きていて、どちらもいかにして誘拐を成功させたかについては最後まで読まないとわからない仕様になっている。 そのため終盤になるにつれて要所要所の謎解き描写に唸らされます。さすが上手い。 本作のメインは現実の方の誘拐事件ですが、だいぶ早い段階で犯人は明らかになり犯人視点でも物語を追えるため、真犯人は誰なのか、なんの目的で誘拐したのか、誘拐された子供は無事なのかといった事柄は早々にわかります。なので、事件進行中でもさほどの緊迫感はありません。 つまり犯人の誘拐成功のための綿密な手口を見守るだけのストーリーとなるわけですが、その描写だけで勝負してしまえるからこの作家は上手いのだと思います。先が気になって一気に読めてしまいます。 二度目の誘拐事件はコンピューターを駆使した事件となりますが、コンピューター技術が本書刊行当時とはもうかなり違っていて多少年代を感じさせる描写はありますが、それでも違和感少なく読める仕上がりだと思います。 メインテーマは誘拐事件ですが後味もよくライトな読み口ですので気軽に読めるでしょう。おすすめ! | ||||
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いまさらになって岡島二人さんの作品を読み漁っています。 これ、25年前の作品なんですね。 使われているコンピュータ犯罪は、いまでも色あせた感じはなく、 ふつうに受け入れられてしまうところがすごい! リアルタイムで読んでたらもっと衝撃だったんだろうな、と。 犯人が前半で明らかになってしまう構成を「あえて」とることで、 倒叙モノとしてのドキドキ感だったり、彼の苦悩を表現しているのか と思いましたが、個人的には犯人は最後まで明かさず引っ張った方が よりいっそうリーダビリティが増したのではないかとも感じました。 | ||||
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読みやすく一気に読み進めることができる。 ただし、冒頭の手記がクライマックスと言っていいだろう。 コンピュータの部分は、今となってはいささか時代遅れ感が否めず アイディアへの驚きは少なくなってしまっている。 ミステリとしては、犯人が登場してから、謎の面で弱いと思われる。 | ||||
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私は小説でも映画でもダラダラとしたテンポの悪い描写が続く作品が苦手です。 この作品は、軽い文体でスルスルと読みやすくストーリーもめまぐるしく展開するので飽きにくく 気づけば読了してしまうほど夢中になれる面白さでした。 コンピュータ関連のトリックは時代を感じますが今だからこそ逆に新鮮で楽しめます。 全体的に軽いのに、本格的ミステリーにも引けをとらないよく練られたプロットだなぁと感心します。 読後の爽やかさも中々です。 | ||||
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過去に誘拐事件の被害者になった主人公が復讐に挑むという作品です。 世界観やトリック、スピード感溢れる展開にも引き込まれるのですが 今改めて読むとこれは青春小説なんだなと思いました。 主人公の父親が息子に残したメッセージ、そしてストイックに復讐の炎を咲かせる主人公。 ラストは物足りないという人もいるようですが個人的には爽やかで好きです。 この対峙で20年前に父親が勝てなかったことを思い知ったのでしょうね。 話の舞台は80年代ですがこの話に出てくるコンピュータ関係のエピソード は非常に丁寧に書かれており、この作者は本当に好きなんだなと感じました。 解説が多いので機械が苦手な人にも分かるようになっていますが、やはり 分かっているほうがより高揚できることと思います。 地味かもしれないですが、車を誘導するときの仕掛けが個人的に好きです。 今の時代ならネットワーク越しにモニタリングして指示を出すのでしょうが これをキー入力とタイマー割り込みで組み上げるあたりは渋いなと思います。 もちろん嘘もあるのですが実現の可否を検証したくなるようなトリックが満載です。 ちなみに90年代に火サスで実写化されました。 このとき登場したパソコンはSHARPのX68000でした。 当時、小学生だった自分がコンピュータに興味を持った瞬間でした。 あと実写では共犯者が登場するのですがこれでは台無しですね。 事後に発見されるアジトの電子機器達が美しくも孤独を物語っています。 | ||||
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中小企業の社長の夢を断った1968年の誘拐事件と、 その19年後の1987年に起きた何者かによる誘拐事件。 2つの事件がそれぞれ1部、2部という構成になっています。 この2部構成が本当に見事です。 ざっと箇条書きすると次のような効果が生まれています。 ・1987年の事件のバックグラウンドとなる1968年の事件を、 「失意の父親による手記」という痛ましい形で語ることで、 読者はグッと物語に引き込まれる。 ・読者は1968年の事件を「誘拐される側」の気持ちで読む。 そして、1987年の事件は「誘拐する側」の気持ちで読む。 「する側」に感情移入できるのは、1968年の事件による怒りが読者にあるから。 ・1968年の事件で語られなかった「誘拐された子どもの心境」が、 1987年の事件の最後で描写される。そこに至り、読者は、 先の事件で慎吾が感じたであろう恐怖と恨みをより深く理解する。 ・19年経っても警察はあいかわらず無能だ、という慎吾の言葉の説得力。 とにかく、あっという間に話に引き込まれ、ページをめくる手が止まりません。 よくこんなにしっかりしたプロットを考えられるな、と感銘を受けました。 緻密に作られたプロットだからこそ、人物の行動にリアルさが生まれます。 ぜひ読んでみてほしい傑作ミステリ―です。 | ||||
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一気に読んだ。おもしろかった。 こうしたハイテク・ミステリーは、 よく「諸刃の剣」というふうにいわれるが、 プロットさえしっかりしていれば、 トリックが古くなっても大丈夫だと思う。 この圧倒的なドライブ感とリーダビリティは、 「エンターテインメントとはかくあるべし!」 ということを教えてくれる。 | ||||
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88年に書かれたこの作品、それでも、当時ははしりのハイテクを駆使して前代未聞の誘拐劇を見せてくれる。しかも、一人の 男の情念がめらめらと沸くかのごとき誘拐。内容はある意味非常にスマートではあるが、ディーテールにも拘った作品で読む人間を 飽きさせない。もちろんわずかの確率はありうるものの、そう上手くはいくまいという筋書きではあるも、そういったことは あんまり感じさせない作品となっている。すでにコンビを解消して久しい二人の作家による作品だが、他の作品も読んで見たく なる作者だ。 | ||||
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