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ゴーリキー・パーク
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【この小説が収録されている参考書籍】
ゴーリキー・パークの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.80pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全5件 1~5 1/1ページ
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早速の配送手配と中身がきれいでした。ありがとうございます。 | ||||
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冬のゴーリキー公園で三人の謎の死体が発見され・・・というお話。 ペレトロイカ以前のロシアを舞台にしたスケールの大きい推理小説。どちらかと言えば警察捜査小説に分類されると思いますが、スケールの大きさから謀略小説風にも読める圧巻の小説。著者のスミスはこれを書く前に一度だけ二週間ソ連に行ったそうですが、まるで実際にこの時期のソ連で暮らしたことがあるのではないかと錯覚するほどリアリティがあり驚かされます。実際にソ連で暮らしたことがある人から見れば多少おかしい部分もあるかもしれませんが、ソ連もロシアも行ったことのない私のような人間からすると、その迫真的リアリティに驚愕すること必至。警察捜査小説としてもかなり綿密に構成されていて読み手をぐいぐい物語に引きずり込んでくれます。これは偏見かもしれませんが、地理的に寒い方の国なので人間性も冷酷になりやすいのではといつも東欧の方の人を考えてしまいがちなのですが、その辺もこの小説を読むとかなりの偏見であり、且つまた頷ける部分もあることが判ります。これでCWA賞受賞も納得の出来。ル・カレが警察小説を書くとこうなるかも、と思わせる圧倒的小説。その重厚さは鉄のカーテン並みのプレゼンスを誇る威圧感のある作品。是非ご一読を。 | ||||
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週刊文春1982年 総合2位 CWA1981年 ゴールドダガー賞 モスクワのゴーリキパークで男女三名の射殺死体が発見される。死体は身元がわからないように損壊されていた。人民警察アルカージ・レンコは、外国人が犯罪に巻き込まれたことに気づく。 ・・・ 事件の発端からは、比較的地味な印象を受けるのだが、徐々に、国際的な犯罪に発展してスケールが大きくなってくる(表紙の意味がわかった!)。下巻の途中で、事件そのものは真相がわかってしまうのだが、そこからラストにかけては、手に汗握ることに。 まぁ、事件の顛末よりは、冷戦時代のロシアでの捜査活動や、レンコ、イリーナ、オズボーンといった個性的な登場人物が本作品の魅力と思うんだが。特に、不器用な生き方しかできないレンコに魅了されてしまう。不幸をしょって立つ姿がいいんだよなぁ。被害者が外国人であることでKGBへ事件を捻じ込もうとしたり、恋人に裏切られた悔しさに涙したりと、人間味にあふれている。 本作品は、『ポーラー・スター (新潮文庫)』『レッド・スクエア〈上〉 (Mystery paperbacks)』『レッド・スクエア〈下〉 (Mystery paperbacks)』『ハバナ・ベイ (講談社文庫)』とつづくシリーズの第1弾。以降、イリーナやプリブルーダ少佐が再登場するとのことで、今さらながらだけど、読みたいものがまた増えてしまった。 映画ゴーリキー・パーク [DVD]の方は未見。ウィリアム・ハートのレンコがしっくりこないなぁ。 | ||||
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私が知る限り邦訳された作者の唯一の作品で代表作でもある。ゴールド・ダガー賞受賞作。冷戦時代を背景に、レンコと言う旧ソ連の人民警察の捜査官の行動をベースに"壁"の向こう側に存在する暗部を重厚に描き出した作品。 発端はモスクワのゴーリキー公園で発見された三人の射殺死体。死体は顔面と指先が剥がされた悲惨な状態だった。レンコが捜査を開始するまでは普通のミステリの形式なのだが、レンコが上からの圧力を感じる辺りから作者の意図が見えてくる。圧力の正体がKGBだとハッキリして来ると、レンコの困惑がヒシヒシと伝わってくる。捜査官であっても自由が許されない国。捜査の過程で知り合った反体制派のイリーナとの恋もレンコの立場を危うくする。だが、捜査を続けるレンコ。そして、捜査線上に浮かび上がったアメリカ人の毛皮商人を追って、後半、舞台がアメリカに移るが...。後半の冒頭で犯人が分かっても手が出せないレンコ。更に大きな闇がレンコをそして読者を覆う。 作者はイギリス人だが、冷戦時の旧ソ連の社会情勢をここまで書き込んだ手腕は評価されて良い。体制・主義・権力が幅を利かせ、自由が存在しない逼迫した世界をミステリの体裁で描いて読む者の心に迫る秀作。 | ||||
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彼の全作品には共通のクールさがあり、それは一連のロシア物に最もぴったり来ると思う。多作でないが、スリラー作家としては突出して優れている。素晴らしい作品が多いが、この作品にはその後の秀作群の原石部分が詰まっている。その続編であるPolarStarも傑出した出来。 GorkyParkは映画化されたが、原作が勝っている。 | ||||
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