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晩鐘
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【この小説が収録されている参考書籍】
晩鐘の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.52pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全66件 61~66 4/4ページ
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一つの犯罪が引き起こす波紋。 それは、どこまでも続く。 荒んだ母親の生活。 それと同じように大輔の心は荒れている。 自分ではどうしようもない自分の生い立ち。 殺人犯の息子、人殺しの息子。 外見はいくら大人びていても小学生。 それを背負って生きていくには、まだまだ幼すぎる大輔。 そのやり場のないもやもやが、幼い妹までも死に至らしめる。大輔が最後に実父にいった言葉。 その言葉は、罪を犯した実父にとって裁判所で確定した刑よりも、もっともっと厳しく心に突き刺さる言葉だったに違いない。 ある意味、まだたった12年しか生きていない大輔の、自分の人生に対する復習の言葉だったのかもしれない。犯罪がもたらした悲しみの大波は、周りの誰かが手を差しのべなけれ!ば、けっして一人では乗り越える事はできないと感じた。 そういう誰かを見つける事が出来た真裕子は、苦しんだ分幸せだと思う。 これ以上悲しみの連鎖が続かないように祈りたい。 | ||||
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あれから7年。 父親は再婚し姉は新しい家庭を持った。 真裕子は7年経った今もひとりぼっちで孤独に耐えている。 殺人犯の子ども達は、自分の両親の事は知らされず遠い長崎で祖父母と暮らす。 そしてその妻は、過去に平凡な教師の妻だったことなどなかったかのように、なりふり構わず生きてきた。 一つの犯罪は、何年経っても終わる事を知らない。一人でいる事に耐え切れなくて、好きでもない男と不倫に陥る真裕子。 父親が殺人犯だとも知らず、叔母だと信じていた母親と2人、東京で暮らす事になってしまった大輔。 変に大人びて心の底から甘える事を知らない大輔は、これから先どんな大人に成長していくのだろう。 癒されるはずのない心の傷は、いつか誰かが癒してくれるのだろうか。<P!>大輔は実父の犯した罪をどのような形で知ってしまうのだろうか。 乃南さんらしい心の描き方が最高の作品。 | ||||
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事件から7年、被害者、加害者の家族が負った傷は決して癒えることはなかった。加害者の子供たちは自分たちの親が誰であるかも知らされず、特に長男は多感な時期を屈折した思いで過ごし、表面はいい子だが、内面には怖いモノを秘めた少年に成長している。(他の小説でも乃南アサの描くこういう子供は読んでいて本当に怖い。) 罪は許されることはないのだろうか?記憶は未来をも縛り続けるのだろうか?それでも生きて行かねばならない、人生の意味とは…。考えさせられました。 主人公の真裕子には何とか救いが有って欲しい。そんな思いで上巻を読み終えました。やっぱり乃南アサはすごい筆力(こんな言葉無い?)。 | ||||
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事件から7年、被害者、加害者の家族が負った傷は決して癒えることはなかった。加害者の子供たちは自分たちの親が誰であるかも知らされず、特に長男は多感な時期を屈折した思いで過ごし、表面はいい子だが、内面には怖いモノを秘めた少年に成長している。(他の小説でも乃南アサの描くこういう子供は読んでいて本当に怖い。) 罪は許されることはないのだろうか?記憶は未来をも縛り続けるのだろうか?それでも生きて行かねばならない、人生の意味とは…。考えさせられました。 主人公の真裕子には何とか救いが有って欲しい。そんな思いで上巻を読み終えました。やっぱり乃南アサはすごい筆力(こんな言葉無い?)。 | ||||
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どうしようもない悲劇から7年経った今も事件の被害者、加害者の傷は癒えることはなかった。私は上巻を読んでひたすら真裕子という女性の心の救いを願った。この下巻では真裕子の閉じていた心が徐々に外へ向かい始める。 ああ、やっと一筋の光が射すのだ…と安堵するのもつかの間、また、新たな悲劇が…。私が上巻で怖い、気味が悪いと感じた少年が実はとても脆い存在で、絶望の崖からひらひらと落ちていく。世の中の不条理とはこういうものなのだろうか。この結末は私にはとてもつらく悲しいものだった。でも、生きていくってこんなふうに悲しみがつらなっているものかもしれない。 そして、乃南アサはその悲しみを描く名手なのだ。 | ||||
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風紋を読んだ時に心残りだった人々それぞれのその後の生活がありありと描かれており、とてもとても素晴らしい続編でした。事件に関わった人や当事者達。。。何も解決していない日々、、すべての心境がとても良く伝わってきて本当に本当に素晴らしい一冊です。できたらこの続編が読んでみたいです。乃南アサさんの本の中でもナンバーワンだと思います。 | ||||
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