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晩鐘
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【この小説が収録されている参考書籍】
晩鐘の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.52pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全58件 1~20 1/3ページ
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作品はとても深刻なテーマです。犯人探しや推理では無いけど刑事物よりもっと読ませてく感じでした。登場人物の描写、心理がとても細かくて感情移入してしまう。いつか陽のあたる場所でのシリーズ、直木賞の凍える牙、しゃぼん玉…などとの共通点がそこにある気がします。殺人という罪に於ける周辺系が非常に丁寧にデリケートな表現がラストまで続きました。本屋さん、ありがとうございました | ||||
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風紋を読んで、続きはあるのかとか真裕子はどうなるのかとか考えました。下で感想をまとめます。 | ||||
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この前段シリーズ、風紋を読んだのは2年前です。その時も主人公を真裕子とすれば非常に心配な彼女でした。ただ段階、段落によって視点が変わるので、被害者遺族の真裕子と本来の彼女が見つけられなくて。悩みながら読んでいます。テーマが深刻なので速くは進まないですが『笹塚』という実家の地とその姓がリンクして考えながら次本に進んでいます。 | ||||
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綺麗でした | ||||
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上を無くして。下だけ手元にあって困ってました。直ぐ届いて綺麗でした。また、お願いします。 | ||||
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ゴットファザーやスターウォーズのように、はじまり(過去)の物語を執筆いただき、完璧な3部作に!事件は、偶然か、それとも過去に原因があるかなど、昭和から、事件当日までの各登場人物のお話を読んでみたいと思います。 | ||||
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一つの殺人事件が描き出した人間模様と、彼らが翻弄された先に起きた二つ目の殺人事件。二つの家族を襲った“風紋”は、消えることのない“晩鐘”の音色となって引きずり、終わりない余韻を予見させる。 | ||||
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『風紋』から7年、被害者の娘真裕子は母の喪失感を埋め切れず、事件の遠因を姉と父に求め赦せずにいる。他方、“殺人者の子”となった大輔が、母と離れて祖父母の元で暮らす長崎では従兄が殺された。 | ||||
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真裕子の母殺害事件を取材した記者建部は、偶然にも長崎に転勤となり、二つの事件を取材することになる。真裕子、大輔、その母香織など、事件の周囲とその家族を通して見た建部の目に写ったものは。 | ||||
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乃南アサは「凍れる牙」から何年も読んでいましたがこのシリーズは未読でした。「風紋」「晩鐘」で5冊!毎日溺れるように読み進みました。最後の結末も驚きましたが大輔君の気持ちは理解できる気が・・・・しかし頭も良い松永秀之はなぜ殺人に至ったのであろう、どうして?妻の香織との結婚生活は苦しかったのか?香織の自己中心的な性格に振り回されていたのか?そのあたりを作者に聞いてみたい、自分の大切な身内を失っていく松永秀之、愚かな行為の結果としても無残すぎる。大輔君の行く末も描いてほしい、第三部として。大輔君は救われてほしい。乃南アサ、もっと好きになりました。「水曜日の凱歌」も感動的でした。 | ||||
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風紋から読み、ラストは涙が止まりませんでした。最後の10ページは、読むだけでもかなりしんどいです。大輔に、救いがあって欲しかった。これからでもいい、大人になった大輔の様子を書いて、彼を救ってあげて欲しいです。 | ||||
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風紋(上、下)から始まって晩鐘(上、中、下)まで全てが、★5です。あまりに面白くて一気に読んでしまいました。兎に角、素晴らしい作品です。 | ||||
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いつもどおり暗さと人間の底意地の悪さが前面に出ていて、読んでいると不愉快なことも多かったが、これだけの超大作を最後まで飽きさせずに読まされたのだから、最低でも★4は付けないわけにいかない。面白いかと言うと……うーん、個人的に何が面白かったかと言うと「DQNやバカが自業自得や頭の悪さで不幸になっていく過程を見ていくこと」が主だったんだよね。それは作品の本旨ではないはず。 ★新聞記者である建部の視点で描かれる、犯罪の加害者と被害者、それらの近親者の現状・後悔・苦しみ。このあたりはさすがの内容で、取材も作者自身の問題意識も充実しているのだろう。逆に言えば、乃南アサという作家はドキュメントを書くことには長けているが、小説という「現実を削ったり飾ったりした、現実よりも楽しく面白いもの」を描く才覚は、その実績に見合うほどのものは持っていない気がする。もちろん並の作家の次元ではないにせよ、もう少し「魅力的に創作する」ということに力を入れてほしいとも思う。それが面倒なら「小説家」の看板を外し、ドキュメンタリー作家やジャーナリストを名乗るべきだ。頭脳と取材力と、情緒には欠けるが精密な文章力で、充分に一線でやっていけるだろう。なんだか「小説家のほうが儲かるから小説家を名乗っている」という卑しさすら、現状からは感じてしまう。 ★真裕子サイドの登場人物。この作者は「物語の展開都合上、善人もしくは悪人に描く必要性がなければ、基本的に嫌な人間として描く」という姿勢なのだろうか。真裕子当人は別として、読んでいて好感よりも嫌悪感を感じることがはるかに多い人間ばかり。死んだ実母にさんざん迷惑をかけた父と姉、父の後妻とその連れ子の少年、姉の夫と赤ん坊の娘……彼らが一堂に会し、父と後妻から重大発表があり、家族関係のギスギスが表面化して……という展開は本当にうまく、このへんは「腹黒かったりバカだったり感情的だったりする奴らを高みの見物で嘲笑する」楽しみが味わえる。真裕子は本当に誠実で優しい娘なのに、この時点ではなぜこんなに意固地さばかりが目立つのか。人間的再生の感動をより大きくするための意図的な描写だとしたら、やはり周到な作家さんである。そのくせ意地の悪さも感じる。姉の夫というのが「絵に描いたような爽やかな善人」で、家族間の確執を笑顔で説得して鎮めようとするのだが、実に薄っぺらいのだ。彼がその場面以降登場していないことを考えれば、作者も「善人だけど役割は薄い」と割り切って登場させたのかもしれない。真裕子の父は傲慢だったくせに妻の死で気落ちし、還暦まであと数年のところで40歳過ぎの連れ子持ちの後妻を迎え、なんと妊娠させる。避妊もできない中年バカップルに、真裕子の姉が祝福せずに「生まれた子が20歳になるとき、父さんは80歳近い」「その子が大学に行きたいと言い出したら経済的には?」と現実を突きつけるシビアさが爽快。真裕子は真裕子で「両親とも血の繋がった弟か妹ができてしまう」連れ子の気持ちを考えろと怒る。能天気に「男としてうらやましいですよ」などと言っているのが姉の夫。後妻は基本的に悪い人ではないが、別のところで息子可愛さに発狂する。的外れな怒り方ではないのだが、ここまで嫌な態度を描く必要あるのか?とも思う。真裕子は父のことも姉のことも人として信頼していないくせに、ウジウジしてなかなか見限りをつけないのがよくも悪くも人間的というか。 ★後妻の連れ子の俊平。真裕子の義理の弟で、次第に心を通わせていく過程は心温まるが、どうもこの少年の人物描写がピンと来ない。いつも真裕子視点で描かれ、真裕子の感じる心理的距離によって「生意気なガキ」から「可愛い義弟」まで幅があるのは当然だが、当初は内にこもった少年かと思いきや、学校ではお調子者の姿を見せるし(明るく快活、ではなくお調子者としか思えないのが乃南さんの人物造形)塾でも同年代の子供たちから見ると明るい子である様子(大輔談。もっと悪意ある見方をしていたが)。なんだか「描写」と「説明」が乖離し過ぎている。そういえば、この子が真裕子の作ったカレーを建部と一緒に食べるところ。なんで「大食い競争」にするのかなあ。たまに明るい場面があったと思ったら、必然性もなく育ち悪そうな描き方して。 ★殺人者の元妻・香織の人物像は不愉快極まるが、これは人物造形が大成功ということだろう。乃南小説の登場人物の傾向でいちばんムカつくのは「人なみに冷淡で狡猾なくせに、妙に善良ぶってる」ところで、香織ほどクズっぷりが突き抜けているのはむしろ気持ちいい。それでもわざとらしいまでの「人に厳しく、自分に甘い」物言いに、本を破りたいぐらいイラつかされることはあったが(愚かだから犯罪の被害者になるのだ、みたいな)、それも含めて鉄人的なクズっぷり。作中で建部が似たようなことを考えていたが、夫が殺人犯になり自分も世間から謗られる立場になったというのに、ここまで開き直って利己的に生きていられる図太さには、ある意味憧れてしまう。 ★大輔は可哀相な少年だが、殺人者と香織の遺伝子を受け継いだようなクソガキなので、こいつの不幸に心を痛めることなく読み進めることができた。乃南小説全般における長所かもね、登場人物が不愉快な奴だからどんな過酷な状況になっても「ざまあみろ」と気持ちよく読んでいられるのは……小学校高学年にして身長170cm、成績優秀で狡猾で常に人を見下しているが表面は優等生、そして小学生のくせに、ヤリチン。あえてモンスターっぽく描いてあるのかな? 妹に対する真摯な優しさは立派な魅力なんだけど、あまりにも嫌な奴なので目立たない。その妹がまた知恵遅れと同等の描き方されてて、可愛いとか健気とか1ミクロンも思わせないのも大きいと思うけど。そうそう、なにげに「遺伝子」と上記したけど、乃南さんって冷静なリアリストだね。「クズの子はクズ」とまで書かないにしろ、親がクズなんだから子供はこんな境遇で当たり前、と切って捨ててるような。そこに憐憫や救いをあえて持ち込まない……展開上、必然性があれば別なのだろうが、俺の読んだ限り、乃南さんの小説で「遺伝や血の繋がりなんて、人間性や幸せには関係ない」という書き方がされているのは見たことがない気がする。『犯意』という短編集のなかのひとつで、主人公の女が、連れ子がいる金持ちのやもめ男と結婚したものの、その男がDV狂いの本性を現し、義理の娘も成長するとクソ生意気になって主人公は不幸のどん底という話があるんだが(これぞ乃南アサ!って感じの内容だわ)、夫はDVしながら、娘のことは真面目に案じる主人公を「どうせ血の繋がった娘じゃないんだもんなあ、どう育とうが知ったこっちゃないよなあ」と罵倒する…… ★小説家ではないけど漫画家で渡千枝さんという方がいて、俺は大好きなんだけど、この人ってよく血の繋がらない親子関係を描くのね、それがすごく平和。物語の都合上、確執が必要ならそれを描くけど、基本的に「母の再婚相手の男性=新しい父さんにすごく可愛がってもらった」とか「父子家庭で淋しかったけど、父の再婚で母さんと妹ができてすごくうれしかった」とか、亡くなった両親と血が繋がっていないことをはじめて知ったのに、そのことに関しては何の感想もなく、変わらず「自分を愛してくれた両親」と思い続けているとか……ここまで来ると牧歌的すぎる嫌いもあるんだけど、乃南さんのような暗さ、救いのなさばかりを見せられてたら病気になりそう。宮部みゆきも初期の傑作『魔術はささやく』のなかで、遺伝に関する否定的見解をとても粋に読ませてくれたなあ、そういえば。 ★大輔・香織サイドの登場人物。普通の善人すらどこかイライラさせる造形ができてしまうのは才能だな。香織の父であり大輔の祖父であるじいちゃん。大輔と妹の絵里は経済的に裕福な祖父母によって普通に手厚く育てられるんだけど、このじいちゃん、大輔を空港に送って行く場面が印象的だった。意味もなく笑いながら、わざと陽気そうに「頑張れ」と大輔の肩を叩く……すごいな、これだけの描写でここまで頭の悪そうな人間に見せてしまうのは。妹の絵里は病弱であまり学校に行っておらず勉強が遅れて、まわりの子供についていけないしそもそも頭も身体も成長が遅れている様子。乃南さん特有の「読者をイラつかせる描写」は輝くばかりで、舌足らずのガキの口調で「へんなの! へーんなの!」と必要以上に騒いだり、鼻に皺を寄せた表情が「老人に見えた」などと書いてあったり、後半はタガが外れたように親類の不幸を「わあ、怖ぁい」と大笑いで茶化したり……子供ってこんなに可愛くないものだったんですね。乃南さんって正直だよな。物語の発端となる、大輔の殺された従兄と、その両親。大輔と絵里が香織に放置されている経緯を当人たちは知らないが、この伯父夫婦は知っていて(従兄はどうだったけ? 中1だから教えられてないのかな)、兄妹を殺人犯の子供で穀潰しと邪険にするわけだが、安定の底意地の悪さ。この従兄の「殺されてざまあみろ」としか思えない卑しい性格と、そんなんでも大切だった息子を殺された伯父夫婦が心を病んで家庭崩壊に向かって全力疾走する痛快さと来たら。 ★めちゃくちゃ細かいことだけど、もっと読者に配慮してほしいと感じた部分。真裕子の友達が「充子」という名前で、真裕子は彼女のことを「みっつ」と呼んでいるのだが、セリフの最初に「みっつ」という呼びかけがあるたびに、あれ? ひとつめとふたつめはー?と戻って探してしまう(←大げさ)。せめて「ミッツ」と片仮名にすりゃいいのにな(そうすると、マツコの1割も才覚のないオカマタレントになっちゃうか)。乃南さんの短編『夜離れ』のなかにも、同じようにカチンと来るところがあった。主人公の女が「あれ」と感じたというやつ……これって正確には、自分の現状に関して怪訝さと疑問を抱いて「あれ?」と思ったということなのだが、「?」がないせいで指示代名詞に読めてしまい、読むたびに頭のなかで文章の流れが停滞する感じ。ちょっとしたことだけど、だからこそ気に留めてくれないかなあ……と思った次第。 ★終盤で建部の一族が怒涛の勢いで登場する。建部の父親は、息子が新聞記者になるときに「野次馬になるなよ」と諭したという。普通にいい場面だが、ここに至るまでにさんざんドロドロした世界観を見せつけられただけに、このセリフが作者のええかっこしいに読めてしまう。「登場人物はアホが多いけど、作者あたしは本来、こういうセリフが似合う聡明な人格者なんですよ!」とアピールしているみたいな……ああ、俺、本当に乃南アサが嫌いなんだな。たくさん買って読んでるのに。 ★真裕子サイドの結末は妥当かな。いい娘だから幸せになってほしい。でもこれ、やがて心のカサブタを無理やり剥がして不幸のどん底に堕ちる続編が書かれても全然おかしくない気配がする。今まで出版されてないからもうないだろうけど。大輔サイドに救いがないと悲しむ感想が多いけど……べつにいいじゃん、こんなクソガキ一家がどうなろうが。そういう感情論は置いといて、大輔の一線を越える行為に至った動機に関する描写は見事なものだった。最後の最後で、はじめてこの少年に少しだけ心を寄せてしまった。 濃密で緻密で、人間が我を張って争ってちょっと譲歩して、全体に暗くてイライラ、そんな乃南作品の真骨頂がこの作品。乃南さんを称賛するにしても批判するにしても、この作品と前段である『風紋』は読んでおくべきだろう。 | ||||
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『風紋』から7年後を描いた作品。 物量的にも内容的にも読み応えのある素晴らしい作品。 | ||||
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上中下すべて読了していますが、感想はここにまとめます。 まず登場人物がシンプルに幸せになるようなハッピーエンドストーリーではありません。 だれにぶつけてよいかわからないわだかまりを抱えて生きる人の、醜さであったり その中に残された強さなどを描いている作品です。 感情移入しないと道徳的な意味でイライラしますし、移入すると読んでて辛くなります。 そんな作品ですので、好みはわかれると思います。 自分の場合、それまで想像もしたことがない事件被害者・加害者親族の立場・心情を描いているため、 「誰でもこういう風になるのか」「作者の勝手な妄想なのか」ピンときませんでした。 # 特に根拠はないものの、下巻まで通して読んでみるとかなり取材を重ねた上で書かれたことを髣髴とさせるような表現があるため # 今となってはそれなりに典型的な例を描いているのかなと感じています。 作品中では、二人の登場人物(大輔と真裕子)の心の変化が対照的に描かれ、他の方のレビューにあるように、大輔の行く末は非常に暗澹たるものとなっています。 心情的には大輔のラストについて、「救いがない」というのはその通りだと思うのですが、だからといって「そんなシナリオを描いた著者はあんまりだ」という感想も少々安直なのかなと感じています。 持て余した感情を周囲にぶつけながらも、建部という理解者を得たことで自分を客観視し、自分と向き合うことができ始めた真裕子。 周りから事実を遠ざけられ手厚く守られながら生きてきたものの、行きつくところまで行くまで客観的な自分と向き合うことができず「決壊」してしまった大輔。 著者がこの作品全体を通して伝えたかったことは、私が考えるに、加害者側も被害者側も関係なく事件はその後の人生に暗い影を落とすが、少しでも前向きに人生を立て直せるのかどうかは、本人の資質よりも環境が決めるということなのではないかと思いました。 仮にそういった人物に向き合うことになったときは、背景ではなくくれぐれもその人の本質を理解することに徹するのが鍵なのかなと感じます。 この作品自体は完全なるフィクションですが、事件被害者・加害者の心理について関心がある方には、興味深い作品だと思います。 | ||||
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風紋で終わったと思われた物語に続編があり、すごくまた心奪われるほどのめり込みながら読み進むことができます。切なく悲しい運命を背負った登場人物たち。気づいたら彼ら彼女らの幸せを願わずにはいられなくなります。この後に中と下があるというのがまた、読書好きの心を満たしてくれます。乃南アサさんすごいです。 | ||||
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5冊を読み終えて、これほどまでに重みのある読後感を久しぶりに感じてます。今後この読み応えを超える小説に出逢うことができるか心配になる程です。 | ||||
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前作(風紋)を読み、素晴らしかったので…本作(晩鐘)を引き続き読む事になりました。 登場人物それぞれの主観に沿って…度々、話が切り替わるので、長編ですが飽きずに読み続けることができました。 犯罪加害者家族、被害者家族の心理をリアルに描写した…重いテーマとなっておりますが、是非一読する事をお奨めします。 只ひとつ、この小説の欠点は…煙草を吸うシーンが多すぎる事… ハードボイルド小説じゃないんだから(笑) | ||||
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風紋もきつかったが、こちらはずっしり重く、大輔くんのパートを読み進めるのが辛かった。 でも先を知りたくて、休み休み読んでいった。 最後がこうなるなんて、哀しすぎる。 まゆこは救われたが、大輔くんはどうなっていくのだろう。 続きを書いて彼に救いを与えてほしいと思った。 何かまとまらないけど、傑作です。 3冊分の価値はあります。 子供を持つ親には特に。 | ||||
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乃南作品との初めての出会いが「風紋」で、かなりのめり込みました。 続編があったとは知らず、1年ぶりくらいにこの本の存在を知り、読みました。 あれほど強烈だった真悠子の姉の存在感が今回薄かったことや、真悠子の心理描写がくどい感じがして、中弛み状態となりました。 ただ、松永の子供については、新鮮でした。 殺人犯の息子という十字架を背負っいることも知らず、しかも小学生がネグレクトにあっている。 他人にはひどいことを平気で行う少年。 けれど、可哀想で最後の場面では、胸が締め付けられるほどでした。 建部氏の優しさにすがる思いです。 | ||||
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