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プリンセス・トヨトミ
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プリンセス・トヨトミの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.42pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全217件 181~200 10/11ページ
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会計検査院の調査官松平・鳥居・旭ゲーンズブールの3人の個性が描かれる箇所で無駄がないだけに、女子になりたい中学生・大輔と幼馴染の茶子・彼らが暮らす空堀商店街に舞台が移るとそこに差異が出て作品が澱んでしまっている。 大阪を舞台にした奇想天外な話を期待させていながら、前置きが無駄に長いのは作品にリアリティーを持たせようと構想を練ってしまったが故かもしれないが、会計検査院の3人の個性が絶妙な味で際立った面白さがあっただけに構想がお荷物になった感が否めない。 | ||||
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私は大阪ではないですが、「大阪」というものが持つ イメージのようなものをうまく使ってる。 タイトルにも表現したように、 男の子から男に男から漢になる時がある。 これがこの作品のイメージでしょうか・・・ 加えて「父親」 自分が父親なら息子に何を伝えるのか? 自分は父親から何を伝えられたのか・・・ そういった感覚を読後に残してくれたような、 なのでもう一回読むかも。 もしかしたら二度目が楽しみな作品。 あと、やっぱ女は偉大だな、、、と再認識。 | ||||
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非常に面白くない。ホルモー、鹿男のわくわく、どきどき感がない。最初から連載の枚数が決まっていたためか、重要でない説明文が多く、リズムに乗れない。 全ての登場人物の心理描写が不足しているので感情移入不可能。 せっかくアイデアは面白いのに残念。タイトルから行けば、日本国と大阪国が戦争してプリンセスが活躍するようなストーリーの方が面白い。 この内容ならタイトルは「三匹の会計調査官」ですよ。次回作に期待します。 | ||||
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本作品は万城目 学氏の前作『鴨川ホルモー』『鹿男あをによし』と比較すると、奇抜さや不可思議さのインパクトはそれほどないと思います。前作の舞台となった京都、奈良ファンタジーの大阪版という視点から読むとおそらく期待を裏切られるのではないでしょうか。 しかし、お上や権力を極端に嫌い、総じて庶民的な「大阪人的気質」がいったいどこに由来しているのか。 歴史上、豊臣方についた真田信繁(=真田幸村)が大坂冬の陣・夏の陣を通じて強大な勢力を誇る徳川家康を相手に、討死覚悟の上で武士道と義の精神を貫いて家康を追い詰めたことはよく知られていますが、本作中で国家権力や東京(江戸)を徳川方に、対する庶民性を軸とする大阪(大坂)を豊臣方に置き換えると、作者の意図するところが垣間見えてくるのではないかという気がします。 特に本作中で主人公父子の姓が「真田」など登場人物の名前の多くが戦国武将からとられており、史実の上で真田信繁(幸村)が父昌幸の精神を受け継いだように、作中「大阪国」の人々も父子の伝承を通じて豊臣家の末裔(ここでは王女)を守ることで、少なくとも精神の上では国家権力や東京中心主義に対峙して現代に至っているのではないかと…。そんな視点から読むと、大阪人気質そのものが万城目ワールド独特の歴史小説としてその中に取り込まれ、前作とはまた違った意味で面白さが感じられると思いました。なお、主人公の少年(少女?)が有する両性具有の設定については意味するところが今もよくわかりませんが。 | ||||
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お友達から勧められました。 最後まで読みましたが、だいぶ現実離れしていて 途中でどうでもよくなってしまいました。 人はいろんな考えを持っていて、一筋縄でいかないもの。 20万人もいれば、同意しない人が千人くらいはいるだろうに。 動画サイトに投稿する人もたくさんいるはず。 松平は、群衆の前で貫いて欲しかった。 | ||||
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荒唐無稽な話なのですが、「大阪」と言う土地柄を十分に生かしきった作品になっています。 実際、空堀商店街の人たち、もっと大きく言えば「大阪国」の人たちは、イメージ通りの「大阪人」です。 それだけこの話が「大阪」と言う町に密接に繋がっており、それ以外の町ではとてもこの物語はなりたたなかったでしょう。 テンポが今まで程良くないという批判もあるようですが、それだけ登場人物がしっかりと描かれており、短い段落で区切られた物語が、読む者をどんどんクライマックスへと追い込んできます。 最初から最後まで、大いに楽しめる作品でした。 | ||||
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初めての万城目学の本。今話題の「鴨川ホルモー」を読む前に、新刊の「プリンセス・トヨトミ」を先に読んでしまいました。冒頭いきなり、東京駅を新大阪に向けて発車する新幹線の中の3人の検査官のキャラが強くて、思わず頭の中でキャスティング。副長の鬼の松平は、吹越満がいいと思ったけどやっぱり柳葉敏郎かも。めちゃくちゃ頭とスタイルのいい旭ゲーンズブールは土屋アンナにやってもらいたい。鳥居は、ドランクドラゴンの塚地しか思い浮かびません。そして、私の頭の中にはまだ映画化されてもいないこの作品の映像が鮮明に映し出されるのです。狭い路地をいくつも抱えた空堀商店街の片隅に建つレンガ色のレトロな長濱ビルも、毎朝、似合わないセーラー服姿の奇妙な男子(?)中学生が手を合わせる巳さんも、真っ赤にライトアップされた大阪城も、まるで映画を観ているように、目の前に浮かび上がって来ました。そして、終盤、こういう荒唐無稽な話は、なんだかな〜とはぐらかされた気持ちがして読み終わることが多いのですが、この本には、大阪人の男と女について実に深い観察眼があり、なるほどな〜。だからこの男の子の設定も、そういうことになってたのか〜と伏線がつながり、すべて府に落ちてすっきりするのです。実際の映画化の話も近い将来ありそうですが、キャスティングがとても楽しみです。 | ||||
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大阪人が守り続けてきたもの。 今の大阪は大阪国としての気概を 失いつつあるのではないですか。 リトルトーキョーなんて大阪の存在価値ない。 | ||||
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設定ならびにストーリーが荒い(雑な)感じがして、もう一つのめり込めませんでした。「地方自治体が断絶(or 独立)」系の話は過去にもいろいろありますが、小松左京「首都消失」のように緻密でもなければ、井上ひさし「吉里吉里人」のようにぶっ飛んでいるわけでもない。かといって村上龍「半島を出よ」のようにスリリングでもない。。。うーーん、消化不良です。魅力的なキャラクターである旭が登場する別ストーリーを期待!! | ||||
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例によって大胆かつ周到な大ボラ噺ではありますが、 根底に骨太な主張が埋め込まれているので、 旧作とは比較にならないほど読み応えがあります。 情で結びついた社会の強さ、あるいは思いやりの共有。 それらが後半に行くほど鮮明に浮かび上がり、重みを増していきます。 終盤、ある人物の落涙に激しく琴線をかき鳴らされたのは、 自分自身が肉親との対話を軽視してきたからに他なりません。 そろそろ親父と膝突き合わせなきゃとマジで痛感しました。 冒頭から仕掛けとギャグで徹底的に楽しませつつ、 思春期の少年が性同一性障害とどう向き合うべきか、 周囲がそれをどう受け止めるべきかなど、 かなりハードな問題提起も成されていて気を抜けない。 それでいて説教臭くならない辺りが、 多くの読者がこの作家に漱石の面影を見る所以でしょう。 膨大な読書量に裏打ちされた端正な文体と 規格外の想像力・構成力で注目された万城目氏ですが、 本作で国民的小説家への第一歩を踏み出した気がします。 マルケス級の才能の萌芽に立ち会えた僥倖に感謝。 | ||||
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以前、ドラマ版の鹿男に夢中になったこと、 そして自分が大阪人であるということで、この本を手に取りました。 作者が大阪出身なので、非近畿圏の作者が書く、 しつこいような(でんがなまんがな調な)違和感のある関西弁ではなく、 関西人にとって違和感の少ない、自然な関西弁で、 地元の人間としては読みやすく、親しみも持てました。 内容については、この作品ではどれを述べてもネタばれになりそうな感がありますので多くは書きませんが、 帯や内容紹介にある、「大阪全停止」というのは、全体の三分の二が終わってからのことで、 それに関する謎解きの類いもあまりありませんので、 帯や内容紹介を見て買おうか悩んでいる、という人には注意が必要かもしれません。 メインは「会計検査院から検査に派遣された三人対大阪」という構図で話は進んでいくのですが、 中盤辺りから、まさに荒唐無稽、ややファンタジーや妄想の域に入るほど、 話は明後日の方向に向かっていきます。 しかし、それも作者の歴史と大阪人気質に関する造詣の深さでなんとかカバーされ、 骨のある話になっていると思います。 特に面白いのはそれぞれの登場人物の名前でしょう。 東京(つまり東)から派遣された三人がそれぞれ松平、旭(これはファーストネームですが)、鳥居、 大阪(つまり西)に住む人々の名前が、真田、橋場、島と、 戦国時代後期の歴史に詳しい方なら、 名前だけで登場人物の大体の立ち位置がわかるような構造になっています。 話の内容的にも、歴史についてより詳しい方が、ニヤリとできる箇所が多いかもしれません。 また、荒唐無稽な話でありながらも、根底のテーマはしっかりとしたものを持っていて、 ただ作者の妄想を書いただけの絵空事に留まらない、面白い小説でした。 | ||||
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万城目作品は今までの作品全部読んでるけど、前2(3)作と比べるとテンポも悪く長いため、 途中で読むのを止めてしまおうかと思った。読んでいるうちに今回は期待はずれだなぁという感じが沸いてくる。 ・よかった点 いつもながら、町並みは丁寧に描かれていると思う。作風も明るくて読みやすいと思う。 ・悪かった点 主役が誰なのかはっきりしない。 万城目の特徴の妄想の世界が、とっつきにくい。 作品中の時間の流れが悪い。 正直言うと失敗作なんじゃないかなぁ。。。 万城目のいい世界って、恥じらいのあるような恋愛、とか冴えない学生とか、 純粋な高校生とか、そういうのが良かったような気がするんだけど… 今回は、ちょっと…そういうのがなくって。 間違った方向に言ってるような気がした。 主人公の設定が悪くてダメ。会計検査院(官僚)なんて、知りもしないものを 無理矢理、書いて良かった作風を壊した。現実離れしすぎで。 今回のは、爽やかさが残らないんだよね。 次回は、しっかり勉強して反省活かして名古屋に関する本をだしてくれるのか 期待して★★★としたいです。 | ||||
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なんかテンポがよくない感じがします。ちっとも読み進まないというか。 前作のように、なんだか分からないけど、不思議な中に引き込まれていくという感じではなくて、妙に説明に終始しているというか。 どうでもいい、必要以上に細かい情景描写、周辺描写にこだわりすぎている感じも否めない。 会計検査院の魅力的なキャラがどう生きるのか、最初はワクワクして読み始めましたが、登場のさせ方が中盤までは中途半端な感じだし、少年のセーラー服願望も、今ひとつ感情移入できない(クライマックスの100頁は一気に読めましたが)。 それから、赤い大阪城とか、大阪国の議事堂とか、妙にビジュアル…最初から映像化を意識しているような雰囲気も感じられて、なんか純粋に楽しめないと感じもしましたが。 ちょっと気合いが入りすぎたかなぁ、という印象の出来で、私には今ひとつでした。 | ||||
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はじめて浅田次郎を知ったときと 同じような読後感を持った。 空堀商店街も巳さんもタコ焼き屋も、 幼稚園も公園も十二軒町も、松屋町筋も谷町筋も上町筋も、 大阪城も森ノ宮駅も噴水も府庁も府警もNHKも、 ビックマンもグリコの看板も浜寺公園駅も、全部知ってる、 日常利用している、行ったことがある。 (唯一、蜂須賀組の事務所が特定できず残念) すべてが、自分の生活圏の中で展開される物語ゆえ、 たぶん他の人の数十倍、数百倍もリアルな錯覚を楽しめたことを、意図的に思いっきり差し引く作業をしたとしても、 星5つ。 大阪を知っているものには、 一見、無理目ないろんな設定も妙に腑に落ちる。 知らない人でも実際の街、 路地を歩いたなら「ありかも」と思うんじゃないかな。 大輔の存在、設定に「?」をもつ人がいるようだけれど、 彼はさまざまに“大阪”のメンタリティを体現してるし、 すべては必然に帰結すると思う。 (森下裕美の『大阪ハムレット』の影響もある?) 「お前らアァッ、お父ちゃんの言うこと聞けエェェェッ」は、まんま、大阪のおばちゃんの強さやからね。 最後のゲーンズブールの展開する大団円は、 まんま浅田次郎調。 クサイけど、うまい!大衆演劇のようだ。 | ||||
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男子中学生の大輔がセーラー服で登校することより、大輔は性同一性障害かという議論もあるが、大輔は自分のことを「ぼく」と呼んでいて、性同一性障害にしては、ややおかしい。 しかし、大輔が真田である事を考えると、筆者の意図がわかる。 つまり、 セーラー服=女子の服=赤色の服=真田の赤備え、 という図式。 すなわち、大輔君が学校にセーラー服で登校していく姿は、真田隊が大阪夏の陣で、赤備えで徳川本陣へと突っ込んでいく姿に重なる次第である。 | ||||
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作者の著作を初めて読みましたが、手軽に読めてスピード感があり楽しめました。 大阪の方が読まれるといっそう面白いでしょうね。 鳥居くんは、鳥居強右衛門の子孫なのかな? 旭は、秀吉の妹で家康の正室の朝日(旭)姫? 島くんは、島左近かな? あとはみんなわかるよね♪ | ||||
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これは現実?空想?自分のいる世界が実は架空の世界なんじゃないか?本の中の世界が現実なんじゃなか?と感じるほどのめり込んでしまう魅力的な本です。 万城目作品の登場人物はいつも多彩ですが、「こんなのありえない!」と突っ込みつつも、実はどこか自分にも思い当たるふしがあるから、本の世界に入り込めるのでしょうね。 大阪で生まれ、京都の大学に通う万城目氏と同じような道を毎日通っているはずなのに、自分にはこのような発想がありません。同じものを見ていたとしても、人とは違うような観点から見つめ、それをアウトプットできる能力に脱帽です。 父親と一時間、二時間かけてゆっくりと歩いてみたくなる・・・うーん、やっぱり恥ずかしいかな?会話がなくても、まぁいいか。 お勧めです。 | ||||
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前作は京都、この作品は大阪。それぞれに古都を舞台とした奇想天外物語。私としてはこっちの方が面白く感じました。少し前まで、10年ほど大阪に住んでいたからそう感じるのかもしれません。 大阪を知らない人は、大阪の地図を片手に、またWEBサイトで空堀商店街のイメージを掴んでおくと、雰囲気が分かるのではないでしょうか。 | ||||
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ウソと歴史を上手に織り交ぜた万城目ワールドの奇想天外さは健在。 よくしゃべり、いつも冗談ばかり言っているように思われる大阪の人たち。 実は普段は口に出せない大きな大きな秘密をもっていて、それをカムフラージュしたいから・・・ そう考えるとこの物語の舞台は大阪以外には考えられない(笑) 私が本気で吹き出してしまった「大阪国内閣総理大臣」という単語が出てきて、話がどんどんおかしい方向へ行くまでが長すぎる。 会計検査院の仕事風景とか、前半の長さは余計でしょ。大阪国の歴史と法律の件も解説じみていて冗長すぎる点は残念。 が、ありえない・ばかばかしい設定の中にも男が男として守らればならないもの、父と息子の強い強い絆・・・それを思うと熱いものがこみ上げてきます。 地域とか家族とか、時代が進むごとに失われつつ絆の大切さを再認識。 まさか万城目作品でこういう気持ちでいっぱいになれるとはっ!! 最後の最後の大阪女の懐の深さと強さに感服。やっぱ大阪のおばちゃんはサイコー(^o^)/ | ||||
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大阪国って本当にあるんじゃないの!?って信じてしまいそうだし、信じたい!特に大阪国のルールが何か大阪っぽい人情溢れる方法で家族って良いと感じました。大人になると自分のオヤジと2人っきりで話すことなんてないですからね… | ||||
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