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悪童 エリカ&パトリック事件簿
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悪童 エリカ&パトリック事件簿の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.14pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
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ナチスの幻影による傷の深さが今もなおスウエーデン人の心の中に沈積していることに驚かされた。 | ||||
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現在進行している事件と、過去のアグネスの物語が並行して進んでいくのだが、アグネスの物語の最終2〜3章がいきなり視点が変わってしまうのに当惑した。 思うに、この最後の2〜3章と犯人の独白でこの犯罪の背景・動機、及び犯罪者自身を総括する意図があったのだと思うのだが、過去と現在の繋がりが中途半端で整合性が取れていない感じがするし、犯行の動機も含めて犯罪そのものにリアル感がない。 あれだけ多くの人物を登場させ、掘り下げて話を大きくした割には、最後の部分は慌てて風呂敷を畳んで事件を終わらせてしまったという感じが否めず、次作につなごうとする露骨なエンディングは、シリーズ物が好きでない自分は少し白け気味だった。 | ||||
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シリーズ第3作を待ち構えて読んだが、結果は期待外れだった。このシリーズ最大の売りである主人公夫妻の生活に、子育てにまつわる過剰で大袈裟なセンチメントが綴られる以外に変化・進展は無く、エリカ〜アンナの姉妹関係にも最後のページ以外にも動きが無い。その代わりに警察内部での人間関係やエピソードにページが割かれるが、メルバリ署長のハプニングもアーンスト刑事の失策も強いインパクトに欠ける。 では、本筋の殺人事件をめぐる物語はどうか。前作同様の仕掛けで語られる「古い物語」には胸にこたえるようなリアリティが無く、「古い物語」と現在の事件との絡まりに緊迫した必然性や因果関係が納得できず、現在の事件における殺人の動機は際立って見えてこない。そのため、新旧の物語の特異性や意外性に拘わらず、すべて「ああ、そういうことか」で済んでしまう。 翻訳者が何故変わったのか、これがこのシリーズ最大の謎であろう。新しい翻訳者の仕事は、首をひねる箇所が数箇所あるほかは総じて無難で、前2作の調子をよく伝えている。但し、タイトルを原作の「石工」から「悪童」に変えた意図が理解出来ない。「悪童」は、必ずしも子供とは限らないところから、現在の事件に出没する子供や怪しげな大人たちに読者の犯人探しの目を導かんがためであろうか、それとも単に分かり易い読者受けを狙ってのことであろうか。「古い物語」の記憶を呼び起こすシンボルを消してしまったのは、単なる「誤訳」にあらず、「悪訳」であろう。第1作の「あとがき」において、シリーズ全体を俯瞰して第3作を「石工」と紹介していた前訳者の見識を諒としたい。 | ||||
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