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道化の館



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【この小説が収録されている参考書籍】
道化の館(上) (集英社文庫)
道化の館(下) (集英社文庫)

道化の館の評価: 2.89/5点 レビュー 9件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点2.89pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全4件 1~4 1/1ページ
No.4:
(5pt)

無駄な描写、を楽しむ本

この作者は細かい心理描写であたかも自分がそこにいて、一刻一刻をリアルタイムで味わっている様な
心の揺れを楽しむ作風。
捜査の解決は二の次。
それを無駄で読みづらいと感じる方には向いていないでしょう。
自分が館の一員になったスリルが面白かった!
道化の館(上) (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:道化の館(上) (集英社文庫)より
4087606163
No.3:
(5pt)

Tana French: The Likeness

アイルランド警察のキャシーは、潜入捜査のさいレクシ・マディソンの偽名を用いたことがある。ところが、刺殺事件が起こり、死者の名はレクシー・マディソンでしかもキャシに瓜二つであった。古い広大な屋敷を、五人の血縁のない大学院生たちが所有し、知的で豊かな生活を楽しんでいた。レクシーはその一人だったのである。彼らの複雑な人間関係、一見合理的でありながら未来の崩壊を予見しない生活が、見事に描かれている。ミステリーとして面白く読みやすい反面、これはアイルランドだけでなくすべての現代人に共通な悲劇であることに気付くとき、読後感は極めて重い。巧みな構成、引き込まれる筆力、完璧流麗な訳文は、この「道化の館」を一流のものにしている。
道化の館(上) (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:道化の館(上) (集英社文庫)より
4087606163
No.2:
(4pt)

読み終わって残るのは・・・。

読み終わるのが惜しい。長い時間をかけて語られる独特な世界から出たくない。そんな気持ちで読んだ作品だった。作者の感性が素晴らしかった。同じ作者が前作で作り出した森を巡る世界。今度の「ホワイトソーン館」の世界。どちらも充分に楽しんだ。殺人、潜入捜査という推理小説としての要素が面白かったのはもちろんだが、何よりストーリーそのものに引き込まれた。背景の自然描写や、各場面の鮮明な描写の見事さ。生き生きとしたリアルな人物描写、繊細でクリアな心理描写。どれをとっても、文学として読み応えのある作品だった。「悪意の森」の読後感として残ったのは「切なさ」であり、「道化の館」で残ったのは、「懐かしさ」だった。もう2度と戻ることのない空間への懐かしさ。ホワイトソーン館に住んでいた5人の若い男女が共有していた、非現実的で不思議な、でも美しい空間。その空間が終わろうとしている最後の場面が忘れられない。映画で見たら、こんな感じかなと何度も想像した。館の継承者であり、犯人として死ぬことになったダニエルが、キャシーに向かって小さく、ほんの小さくうなずく場面。さあ、これから全てを一緒に終わらせようと告げる彼の思い、それを受けとめたキャシーの思い。それらはしっかり読者に伝わった。その筆力が、推理小説の形をとった文学作品だと感じさせたのだと思う。
道化の館(上) (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:道化の館(上) (集英社文庫)より
4087606163
No.1:
(4pt)

翻訳が・・・

プロットも主人公も魅力的だと思いますし、登場人物も単純な人は一人も出てきません。
物語は次々展開され、その都度、突飛なはずの設定にリアルさが付け加えられていきます。

そういう描写がされているはずなのに、読みにくい・・・
読むのに時間がかかりました。何度かページをめくり返したところも。
読みにくいなあ、なんだろうなあと思いながら解読して初めて、上記のような感想に至ります。
翻訳者の文体がまどろっこしいのが一番の原因だと思います。
人によってはこの文体、受け付けないかも。

せっかくの原作者の筆力とストーリーの魅力を殺いでいると思います。
面白かっただけにそれがあまりに残念。星がひとつ少ないのはそのためです。
道化の館(上) (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:道化の館(上) (集英社文庫)より
4087606163

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