■スポンサードリンク


ナニカアル



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
ナニカアル

ナニカアルの評価: 4.00/5点 レビュー 25件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.00pt


■スポンサードリンク


Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全25件 1~20 1/2ページ
12>>
No.25:
(5pt)

林芙美子ワールドに夢中です。いいね。

史料を読み込み鮮やかに林芙美子の時代を再現していますね。何処までが事実で何処からが創作か境界が感じられません。夢中で読んでいます。あっぱれ‼️
ナニカアルAmazon書評・レビュー:ナニカアルより
410466703X
No.24:
(5pt)

迅速丁寧 美品でした

読むのが楽しみです。 有難うございました
ナニカアルAmazon書評・レビュー:ナニカアルより
410466703X
No.23:
(5pt)

桐野さんの作品を読むと女性のことが怖くなります

作家林芙美子の評伝小説。芙美子についての愛人の噂を元に戦時下の日本を舞台に創作した。芙美子自身がその噂の真実を回想録に残し、没後40年たって見つかる。戦争という檻に閉じ込められた、芙美子と愛人の情熱と破局を描いた。そんな女が身近にいたら、もちろん嫌なのだが、、自分の気持ちの赴くまま男をくわえ込んではばかるところのない芙美子のふてぶてしさが読み所。センチメンタルに流されすぎないところがまた、女性のリアリズムを見るような気がした。
タイトルは、中国に従軍した際の芙美子の詩の一遍から
「刈草の黄なるまた 紅の畠野の花々 疲労と成熟と なにかある… 私はいま生きてゐる」。
従軍作家として強制的に派遣され、陸軍の強烈な監督と監視の下、ストーリーにそったルポや小説を書くように強制されるシーンと、芙美子の反駁は、「表現の自由」をめぐる桐野の小説観を表現しているよう。
その南方の鬱屈とした生活の中、愛人の毎日新聞記者との再会と逢瀬の官能的表現。そして、戦争の時代に女性として生きることの難しさ。家柄も、学歴もなく、私生児という出自を持つ、たたき上げの芙美子への蔑視。女性の声なき声を描いてきた桐野ならでは筆致だった。特に、女性作家差別が愛人の口から出る別れのシーン。インドネシア・バンジェルマンでダイヤモンドの原石を「二人の子どもみたいなもの」と買い求めるかわいらしさ、破局した後に身ごもったことを知ると、知人の娘にそのダイヤを惜しげも無くあげてしまう場面は素っ気ない描き方だけど、別れの悲しさがにじみ出ていた。
作中、芙美子の愛人の斎藤謙太郎は、毎日新聞記者から東大教授に転じた高松棟一郎との由。あとがきによると、戦後に書いた「浮雲」は南方での恋を描き、発表当時から芙美子の体験談?との噂があったという。あとがきを書いた佐久間文子はこの噂も創作のベースになっているのだろうと推測する。
ナニカアルAmazon書評・レビュー:ナニカアルより
410466703X
No.22:
(4pt)

この作家の展開面白い

私が応援している作家より紹介された作品であったが、確かに面白かった。
ナニカアルAmazon書評・レビュー:ナニカアルより
410466703X
No.21:
(5pt)

林芙美子って知らなかった。

ざつと知ってはいたのですが林芙美子の私生活をノゾいた気がします。戦争中って戦後世代にはわからないことが多いですが垣間見た気かします。戦争ってしてはいけないですね。
ナニカアルAmazon書評・レビュー:ナニカアルより
410466703X
No.20:
(3pt)

女の性(さが)を書くというのが得意とは思いますが・・・・・

処女作以来、女の性(さが)というものを描かせたら、現代の作家では著者が随一なことは確かだと思います。しかし、いつものパターンでしょうか、出だしは少々思わせぶりなミステリー調で読者を惹き付けますが、中盤は妙に登場人物の饒舌とも言える感慨とセリフで、いつもながら間延びした退屈さを感じるのは自分だけでしょうか?
 確かに週刊誌の連載と言うことで、ある程度話の展開を引っぱらなければならないのでしょうが、せっかく林芙美子という一時代を風靡した作家を主人公としながら、しかもその周辺の作家たちとのやり取りを描きながら、廻り道をし過ぎです。戦中の作家たちの海外派遣という重いテーマを描く中に、妙な恋愛と心理の相克を延々と記述しています。こういった所が「スタンダールもどき」という面を、この作家に感じてしまうのは自分の偏見でしょうか?
 そして最後にはどんでんがえしのような終わり方をしてしまいます。「デインジャラス」という作品もそうでしたが、こういった所はミステリー作家としてやむを得ぬの性なのかもしれません。資料も相当に読みこんでいるのは認めますが、それだけにもっと面白い作品になったのでは、となんだかモッタイナイと感じる一作でした。
ナニカアルAmazon書評・レビュー:ナニカアルより
410466703X
No.19:
(5pt)

やっぱ好きな作家ですね

結構長編で戦時中の回顧録がメインだけど
非常に読みやすい筆致でサクサク読めました。
個人的には戦時中の物語をテーマにした
作品は説明口調であるものが多いと感じます。
どうしても時系列や戦況を必要以上に
説明してしまい物語のテーマが薄れ
教養ものになってしまう作品が多い。
しかしこの作品はしっかりと
人間を基準として描いているため読みやすいです。
しかし参考文献の数はなかなか凄いですね。
現実と虚構をうまく融合させる
桐野夏生のテクニックが光る一冊です。
ナニカアルAmazon書評・レビュー:ナニカアルより
410466703X
No.18:
(1pt)

大好きな作家の一人頃

グロテスク、柔らかな頬他にも大好きな作品はいっぱいある。ナニカアル、戦時中の放浪記の林先生とかかれても頭に浮かぶのはでんぐり返しの森光子さんしか浮かばない。ナンニモナイつまんない、ナンニモナイ終わり
ナニカアルAmazon書評・レビュー:ナニカアルより
410466703X
No.17:
(4pt)

やりたい放題の女の主人公

不倫やらやりたい放題の主人公。
40歳くらいなのにえらい熱い不倫をしたかと思えば
口げんかであっさりと仲をきる。
女性の読者はこのような人生に憧れるのでしょうか、
それとも軽蔑か。
ナニカアルAmazon書評・レビュー:ナニカアルより
410466703X
No.16:
(4pt)

第5位です。

【桐野夏生ベスト5】
1,メタボラ
沖縄人気質も含め、よく書けた。実際に沖縄に何度も足を運んだだろうし、現地の人とかなり会話したのではないか。文句なしのエンターテインメント作品。迷い無く選べた。

2,東京島
孤島(つまり封鎖空間)にたどり着いた男女の織りなす悲喜劇。尖閣に迫る中国の不気味な動きを強烈に風刺。同時に日本で徹底的な悪事を働く中国人犯罪者に怯える都会人の心理でもある。映画は木村多江主演と知って未見。木村が下手な役者なのでなく、不似合いだから。清川虹子が生きていれば若ければ、彼女以外に無い。

3,柔らかな頬
他の候補者が赤面したであろう、ダントツの直木賞受賞作。
複雑な人間関係、性欲、名誉…諸々の人間模様。犯罪も美しさを伴うのだと読者に思わせる確かな筆力。

4,OUT
彼女をスターダムにのし上げた一作。「だって殺しちゃったんだから仕方ないじゃない」からエスカレートする描写が見事。
映画も原作と少しストーリーを変えてあるが、これはこれで面白い。原田美枝子と室井滋が好演。『学校の怪談』シリーズで子どもを沸かせた平山秀幸が撮った、大人のエンタテイメント。

5,ナニカアル
疑心暗鬼を小説にすれば…。

※私の中の位置づけ。
ナニカアルAmazon書評・レビュー:ナニカアルより
410466703X
No.15:
(3pt)

実在の人物を創造すること

林芙美子を自伝的に描いた小説。
林芙美子といえば「放浪記」、放浪記といえば森光子の公演とそのくらいの知識しかなかったが、どうやら戦前、戦中と活躍した作家であるらしい。驚いたのは林芙美子しかり、当時の著名な作家たちが太平洋戦争中、戦地に赴き、戦意昂揚のため、美辞麗句を書きたてていたこと。小説などで人の心を動かす作家たちの文章は、力をもっている。それを利用するのは国家として当然かもしれない。そうしていろいろな特殊技能が、戦争に惜しみなく利用されていった、そういった苦い背景もうかがえる小説だった。しかし、話の中心は秘められた恋に重点が置かれていたのでその部分はありきたりな印象をもった。林芙美子という人物そのものにもともと興味がなければ楽しめない。
実在の人物の人生の軌跡を、想像に任せて描き切る力量は、なんだかすごいなーと思った。
ナニカアルAmazon書評・レビュー:ナニカアルより
410466703X
No.14:
(5pt)

小説を書くという業

桐野夏生という作家が描きだす、小説を書くという業を背負った生き様に圧倒される。クライマックスに向けて痛快。
ナニカアルAmazon書評・レビュー:ナニカアルより
410466703X
No.13:
(3pt)

これでいいのか?

実在の女性作家の太平洋戦争中の活動と秘密を描いた作品.

戦時中の戦地や占領地での作家の活動が大変よく調べられていて新鮮である.
高名な作家も登場したりして,実在の作家を描いていると知らずに読むとちょっとびっくりする..
偽装船での渡航や占領地の意外に豊かな生活など,
モデルとなった林芙美子氏自身が記録を残しているのかもしれないが,
リアリティがあって面白い.

一方で,このような状況下で船の中で男と関係を持ったり,
派遣先でもひたすら不倫相手のことを考えている女性像には少々呆れてしまう.
この辺はいつもの桐野調ではあるが,このテーマでしか書けないのだなぁと思ってしまう.

何より,養子として育てられた子が不倫相手との間にできた実子だというストーリーは,
現実に血縁者が存命の可能性もあるのにいくらなんでも無神経では?
ナニカアルAmazon書評・レビュー:ナニカアルより
410466703X
No.12:
(5pt)

意外に

桐野夏生が、林芙美子の私小説を書いたと言うことで、興味たっぷりに、読んでみた。面白い、時代背景の雰囲気も旨く描けている。
ナニカアルAmazon書評・レビュー:ナニカアルより
410466703X
No.11:
(5pt)

芙美子と夏生

林 芙美子さんを読んだ事がないので、「桐野さんの芙美子」しか知りませんが、
とても魅力的で勇気とエネルギ−を持った人ですね・・
勿論、小説ですからということは、承知の上で肩入れします。

あの時代は、大変でしたね・・作家先生もマスコミも・・
その時代の中で、何でも見てやろう、恋もしますよ・・という姿勢は
大したものです。そんな「芙美子」の、生きる力を鮮やかに著しています。

芙美子さんの直系のご遺族は、いらっしゃらないのですね。
晋ちゃんが、亡くなっていたから書けたのでしょうか?
芙美子さんを通して、したたかに生きる女流作家と当時の世相と占領地の様子
軍の怖さや憲兵の姿がよく描かれています。
アメリカが、スパイもどきを仕立てる怖さも知りました。
また、当時の文壇の方々・新聞社の様子が垣間見られて面白いです。

「桐野さんの芙美子」の生き様に浸って欲しい一冊です・・・・
ナニカアルAmazon書評・レビュー:ナニカアルより
410466703X
No.10:
(4pt)

現実と重ね合わせるおもしろさ

林芙美子は毀誉褒貶激しい作家だということは知っていた。私が読んだのは、「風琴と魚の町」「放浪記」「浮雲」だが、詩情のある文章を書く人だと思った。また「浮雲」の女性は殺しても死なないタイプ、というか、生きるエネルギーが有り余っているといった感じであったが、この「ナニカアル」に描かれた林芙美子にも同じ匂いがあった。
作者は林芙美子の手記に擬してこの物語を書いているのだが、いかにも林芙美子が書きそうな文章(詩情あふれる文章)であったのがおもしろかった。戦時中の異常な空気が迫真に迫って描けていて、ボルネオの農園の人々の悲哀、言いたいことも思うとおり書けない現実、そんなものが心に強く残った。また、芙美子の当番兵野口と松本のなんともいえない気味悪さが良く描けている。デング熱にかかった野口が「放浪記」を読んでいるところが、一人の人間の行動としていかにも納得でき、そしておもしろく、思わず笑ってしまった。
芙美子の情事の相手となった架空の人物、謙太郎がいかにも弱そうなインテリで、ここにも「浮雲」の男性の影を思わず重ねてしまった。
私にとって、この小説のおもしろさは、そういった現実世界の林芙美子とこの小説の中の林芙美子を重ね合わせるおもしろさにあったように思う。
世の中には道徳があって、皆それに交通整理され整然と生きているが、素のままに生きればこの主人公の芙美子のようなものかもしれない。それはまた、いつ死が訪れるかもしれない戦争の中にあったからこそではないか、とも感じた。

ナニカアルAmazon書評・レビュー:ナニカアルより
410466703X
No.9:
(3pt)

林芙美子をあくまで女として描いている

従軍記者としての林芙美子というと、私はどうしても井上ひさし作、大竹しのぶ主演の『たいこどんどん』と比較してしまう。

そのせいか、文学者として戦争に協力したことへの懺悔の気持ちというよりは、一人の女として極限状況で恋愛しその子を産んだという部分が際立って印象づけられてしまう。

つまり、戦争は女としての業を描くための背景のように遠ざかってしまう。そのことによって、この小説の主題が拡散しているのが惜しい。
ナニカアルAmazon書評・レビュー:ナニカアルより
410466703X
No.8:
(2pt)

浮雲理解が深まるか?

南方占領地域を転々とした林芙美子は戦後越南を舞台に浮雲を書き、程なく死去したが、現地を訪れたかどうかは定かでない。ナニカアルの記述を追う限りインドネシア体験を越南に置き換えたもののようだが、たいして説得力は感じられない。林芙美子の名が冠してなければどうということのない不倫小説。
ナニカアルAmazon書評・レビュー:ナニカアルより
410466703X
No.7:
(2pt)

浮雲理解が深まるか?

南方占領地域を転々とした林芙美子は戦後越南を舞台に浮雲を書き、程なく死去したが、現地を訪れたかどうかは定かでない。ナニカアルの記述を追う限りインドネシア体験を越南に置き換えたもののようだが、たいして説得力は感じられない。林芙美子の名が冠してなければどうということのない不倫小説。
ナニカアルAmazon書評・レビュー:ナニカアルより
410466703X
No.6:
(5pt)

林芙美子は”野性”の魅力を持つ人

前作「IN」は島尾敏雄を未読なせいなのか、どんなに本人に重大事でも他人から見ると「不倫」の一言ですんでしまう、どこかシラケてしまう処があった。
同じく不倫が語られていても、さらに主人公に全く共感できなくても「柔らかな頬」の物語に魅了された一読者としては 桐野夏生が力強さをなくしたように思えて残念だった。
その点、林芙美子は読んだことのない人でも(森光子のおかげで)少しは知識があるだろう。
かく言う私も昔「放浪記」を斜め読みしただけで、よく覚えていない。
作者は林芙美子になりきって文体模写しているらしいのだが、林芙美子ファンにはその辺もたまらない魅力だろう。
しかし私のように林芙美子に知識がなくても、林芙美子の「野性」とでもいうべき魅力はよ〜く伝わる。
ここでの林芙美子はすっかり作家として成功し、温厚な理解者の夫と最愛の母と大きな屋敷に住んでいる。
しかし年下の記者と不倫関係にあり、戦地へ向かう船の中で行きずりの男と関係を持ち、40にして不倫の子を産む決断も深刻な様相を見せない。
さらに同時代の作家たちとの関係も面白い。被害妄想的な敵意を抱いたり、女流作家同士の複雑な感情、反対に心からの共感を持って詫びたり、どうも知的で平和な関係を築くのは苦手のようである。変な言い方をすると”育ちの悪い”魅力全開な人なのである。
林芙美子本人の著作を読みたくなる作品である。
ナニカアルAmazon書評・レビュー:ナニカアルより
410466703X

スポンサードリンク

  



12>>
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!