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邂逅の森
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邂逅の森の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.64pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全133件 41~60 3/7ページ
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マタギの風習、時代背景、登場人物の巧みな性格描写、すべてが気に入りました。 初めて熊谷達也の著作を読んだのですが、アタリでした! 普段の、自分自身の生活からは全くかけ離れた世界を充分に堪能できました。 | ||||
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東北の険しい山々に住む獣、熊、アオシシ(ニホンカモシカ)を追って狩りをするマタギ、猟師の話だ。 マタギという言葉は聞いたことはあっても、どんなことをして、どんな日々を送る人たちかを知っている人は少ないだろう。 秋田の貧しい小作農の次男に生まれた富治は伝統のマタギをはじめる。 マタギたちが獲った獣の毛皮は、山間部の貧しい村に現金収入をもたらす。 熊とアオシシ(ニホンカモシカ)はお金になる。 14歳の富治は初めての狩りでマタギの覚悟が生まれる。 吹雪の中での巻き狩り、熊と人間のかけひきと闘い。 富治の男の成長の物語であり大自然の掟、禁忌、を通して、厳しい自然への畏怖、畏敬、が全体を圧倒する。 地主の一人娘に夜這いをかけ、土地を追われる。鉱山に生き、マタギにもどり、山の主ともいえる熊との一騎打ちまで、一気に話に惹きこまれた。 東北の女の白い柔肌が荒ぶるマタギの身も心も揺さぶる。 二人の対照的な女の間で揺れる男の性と時代の波。 マタギの獣と対峙して生きていく男の生き方が、熊を仕留めた時の鬨の声「勝負!」に集約される。 東北の険しい山々を獣を追って暮らすマタギと熊の匂いや咆え声まで聞こえてきそうな、雄大で厳しい物語に終始圧倒された。 日清、日露戦争が軍用毛皮の需要を高めた時代の東北の寒村地帯。次第に失われつつある日本の風土を余すことなく伝えてくれた。 直木賞、山本周五郎賞のダブル受賞作品。 読了後、眼をあげた時、あたりの世界が変わって見えた。久しぶりの感動の読後体験だった。 言葉の力、文学の力ってすごい! | ||||
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さすが、直木賞作品である。主人公が生きている。読んでいるうちに、主人公に乗り移ってしまう。内容が、また、秀逸。こんなに面白い本に出合ったのは、久しぶりである。 | ||||
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映像化して欲しくない、いや、映像化できないであろう、物語を読む醍醐味を久々に味あわせてくれた作品。全ての方にオススメします。 | ||||
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読み終えた瞬間、大声で 「勝負ー!勝負ー!」 と、叫んでしまった・・・ | ||||
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最初の40ページほどはややとっつきにくい印象を受けたが、その後あっという間に引き込まれ、2日で読み終わった。 澄み渡った冬山の景色や舞い散る粉雪、じめじめとした炭鉱や採掘の音などが目の前に浮かんでくるようであった。さすがは山本周五郎賞の受賞作にして直木賞を受賞した作品である。 性描写にやや異質な印象を受けたが、間髪いれずに次の展開があるため、そこばかり強調されるわけではない。とはいえ多くのタブーをよくも一つの作品にこれだけ詰め込んだものだと思う。 ラストについては予想していた内容ではあったものの、しかし予想を大幅に超える描写であった。あそこまで描く意図は何なのか?という疑問も残る。山本周五郎と比較すると、過度な表現や直接的な表現が多いと感じる。 色々と差し引く部分はあるが、それをもってしても素晴らしい作品といえる。 | ||||
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松橋富治というマタギの物語。冬山の真っ白い雪の中で、真っ青な空が映像として残っている。明治から昭和にかけて、 奔放に生きていく富治の生き方。お嬢様としての初恋の人、女郎から富治の女房になっていく女の生き方。マタギのしきたり、採鉱夫の友子同盟などのギルド世界。そのような世界が、工業化の時代を迎えて、少しずつ変節していくさまなどが描かれている。 流れゆく時代、変わらぬ大自然、その両方に翻弄されつつも、自分に忠実に生きた人間の物語があった。読んで損はない本です。 | ||||
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歳のせいか、このところフィクションを読み進めるのが苦痛であったが、本作は違った。一気に読めた。もともと、東北の土着の文化に興味があったのも、手伝ったのかもしれない。とにかく面白かった。 | ||||
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人間は、苦労して生きて行くものなんだなあ!救急箱にある六神丸のくまのいも、マタギが捕った物なのだろうか。 | ||||
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生、自然、信仰、人間の業・・。 当たり前のことに気づかされた。 人間はもっと謙虚にならないといけない。 己が思うほどは高等な存在ではなく、かといって下等な存在でもない。 人智が及ばぬことには畏怖し、受け入れ、そのまま生かされよう。 熊谷氏にしか描けない唯一無二の世界観だろう。 映像化がほぼ不可能な圧倒的なスケール感と人間を描き切る凄みのある筆致に 何人にも媚を売らない作家の矜持を見た。 | ||||
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東北の出身なら多少は共感できる部分があるやもしれぬ。 祖父母世代の方言のような山言葉が頻繁に出てきます。 人間臭いやり取り、男女の肉欲もあり、思いやりのある愛もあり、傑作でしょう。 大変面白かったです。 | ||||
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たくさんの方がレビューしているのですが、書かずにはいられないのです。 人生をずいぶん生きてきたけれど、新しい発見をさせてくれました。 日本・東北・自然・山・人・・・そして自分にも。 感謝。九拝合掌。 | ||||
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何回か声を出して笑った箇所があった。かと思うと後半seriousな場面もあり、飽きさせない。 主人公のキャラクターが実に人間くさいというか憎めないというか、とにかく好感を持った。 あと、これは人の好みになると思うのだが、カバーのデザインはもうチョットマタギっぽいものを採用すれば良いのにと感じた。 | ||||
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マタギの主人公をを通して別人生を体験しました。感動しました。直木賞以上の価値ありです。作家の熊谷さんがお亡くなりになったですね。残念!合掌 | ||||
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マタギの生涯のストーリーと言ってしまうとそれまでですが、その主人公のマタギの人生で起こる様々な出来事が生々しく描写されています、読み進むうちに、すっかりハマってしまう本です。性描写も何度も出て電車で読み難いかな。 | ||||
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秋田、山形での「マタギ」の生活を追った迫真のフィクション。物語の構成は緻密ながらも波乱万丈で、主人公のみならずその妻の半生、雪の中のクマ狩り、鉱山での労働などが濃密な筆づかいで描かれている。もう今はない「山の神」を畏怖するマタギたちの山の中での行動に最も迫力があり、手に汗握るとはこのこと、と次々にページをくった。もし映画化されるとしたら、やはり主人公の富治には、若いころの高倉健しか考えられない、か。 | ||||
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マタギとして一人前になる様を描く部分はとても地味ですが興味深いです。他のレビューにもありますが、色恋沙汰はゴルゴ13のHシーンみたいなものです。 | ||||
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第3章を読んでいる時点では、久しぶりに骨太の小説らしい小説にそれこそ”邂逅”したと思い、まだ残り7章もあるわいとワクワクしていました。読み難い秋田弁全開ですが、その分物語に臨場感があって濃密に感じられました。しかし、第4章に読み進むとそうでもないかとがっかりしたのでした。 4章でマタギの話から、鉱夫の話に変わります。後ろの章で主人公は再びマタギになりますし、途中で転職するのも物語の展開の内なのでしょうが、何だか第3章までが一番目の短編という感じです。それを強く助長するのが、話し言葉の違いです。主人公が鉱夫になるのは、マタギの里近隣の阿仁銅山なのに、言葉が標準語かそれにごく近い言葉にがらりと変わります。阿仁の山の中で成人した人が、ある日を境に標準語を操れるはずがなく、ものすごく違和感があります。物語が急に軽くなりましたし、話の作り物臭さが強くなってしまいました。 以降、物語の紆余曲折に沿ってそれなりに楽しめはしましたが、最初の方で感じた期待感を満たすところまで戻ることはありませんでした。 | ||||
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読者を完全に小説世界に引き込み、素晴らしい読書体験をさせてくれる作品だった。 直木賞と山本周五郎賞の受賞もうなずける。 阿仁のマタギ:富治の物語が軸であるが、マタギや鉱山を取りまく当時の時代背景や、集落の慣習・風習が色濃く描かれている点が、すばらしい小説世界を生み出している。当然、これらは物語の背景を成しているだけでなく、そこで生きる個々の人生にも光と影を落していく… その光と影の綾が、緻密に作品として構成されており、娯楽的に楽しめる作品である以上に、人と自然、人生とは、いのちとは、愛とは、深く読者の心を打ってくる作品となっている。 まず、「夜這い」という習俗から、物語の事態が進展していくてんが象徴的だと感じた。作品中にある情事のシーンも一つひとつが意味を持ったものに感じられる。というのも、欲から獣を乱獲する人と、欲から姦通を犯してしまう人が対照的に見える。この作品を通底するテーマに「欲」というものがあると感じられた。この「欲」というのも、ネガティブな意味ではなく、ポジティブなものも含めてである。 「山の神」はマタギの壮大な世界観からのものであるが、このマタギの持つ壮大な自然観、世界観と人間の「欲」との葛藤や対比が、また興味深い点でもあると思う。 勇壮な狩人とであるマタギとその世界観を通して、誰もが持つ人の本質的な「欲」を深くえぐった名作であると思う。 | ||||
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流石に直木賞受賞、第一級の文学作品。 東北の凍てつく雪山のマタギの富治と、もっと、ずっと一緒に居たい、、、 読み終えるのが、いかにも惜しい、 久しぶりの徹夜本。 | ||||
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