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天才たちの値段



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天才たちの値段の評価: 4.00/10点 レビュー 1件。 Dランク
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No.1:
(4pt)

「天才たちの値段」の感想

「東京帝大叡古教授」が、153回直木賞の候補になったことで、この作者の名前を知りました。
と言う事で、最初の作品集から読んでみようと、本書を購入しました。
美術関係のことについては門外漢の私なので、中学校の美術の本などでも紹介されているような絵が登場すればそれなりに理解は出来ますが、未知の絵についての説明をされると、上手くイメージが出来ません。
特に、『天才たちの値段』に登場する、ボッティチェッリの「春」と対をなす作品らしき贋作で、「秋」であろうと思われる作品の説明では、「葡萄畑で饗宴が繰り広げられている」「側に居るのはディオニソス」だとか、『早朝ねはん』に登場する仏陀の涅槃図の説明が、「お釈迦様はエアロビクスをするような不思議な格好で悶絶して死んでおり」「絵の周りにバラバラの七福神が描かれていた」と書かれているのですが、はたまたこれがどんな絵なのか、全くイメージできないので困ってしまいました。

でも、真贋を「舌」で判断できるという神永美有(みゆう)の特技(?)を、うまく読者を煙に巻く方法として使っているのは感心しました。
また、それぞれの短編は、(難しい漢字が使われているという評判でしたが、そんなに苦も無く読めましたので)それなりに面白かったと思いますが、読後にはほとんどその余韻が残ってきませんでした。読み終えても、「あっ、そうなの・・・」と言う程度の印象でした。
一番残念だったのは、主人公であるはずの美術講師・佐々木先生と美術コンサルタントの神永美有の人物像が全くイメージ出来ないし、彼らの行動や言動に共感が出来なかったと言うことです。
登場人物(特に主人公のワトソン役と探偵)に魅力が無いと、ミステリって面白くないですね。

トラ
WFY887SY

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