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夏、19歳の肖像



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夏、19歳の肖像の評価: 8.00/10点 レビュー 3件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

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全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(9pt)

こういう話に弱いんです

ある男のひと夏の燃えるような恋の物語。島田氏の青春グラフィティかもしれない。『異邦の騎士』然り、とにかくこういう話に弱いのが私。冷静に一歩引いて本作を観察してみれば、実は喜劇であるという事実に気付くのだけれども。

物語の流れとしては何とも都合のいい展開だなという印象が強い。気の弱いストーカーが冴えない手際で不器用に憧れの君と交際するようになるという展開からしてチープであり、何らかの捻りがあるのかとずっと疑念を抱いて読んでいた。
主人公がヤクザに絡まれ、傷だらけになり、それを謎の多い彼女が看病してメイクラブに至る。更に追っ手に捕まり、かつて夢中になったバイクを駆り、救出に向かう。極々使い古された手である。

困難の末に行き着いた真相は、主人公が可哀想になるくらい呆気ないものだった。ここで生じるのはなぜ彼女が家を飛び出して1人暮らしを始めたかである。

感傷的な島田氏の筆致は上のような陳腐さを頭で解っていても、心にはびしびしと響いてくる。
こういう作品を読むと、結局、小説とは斬新さがなくとも、技術で佳作・傑作が生まれるのだなぁと改めて思った次第。


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Tetchy
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