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ラスト・トライアル



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【この小説が収録されている参考書籍】
ラスト・トライアル (小学館文庫 ヘ 2-3)

ラスト・トライアルの評価: 8.00/10点 レビュー 1件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全1件 1~1 1/1ページ
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

さらに深みを増した第3作。絶対に第1作から読むべし!

老弁護士「トム・マクマートリー」シリーズの第3作。前2作同様というか、更に更に胸を熱くするリーガル・サスペンスの傑作である。
アラバマ州タスカルーサの川岸で射殺死体で発見された男性は、トムとリックたちと因縁深い(第1作)元運送会社経営者のジャック・ウィリストーンだった。さらに、容疑者として逮捕されたのは、ウィリストーンの裁判で最後に証言を翻してトムたちを苦境に追い込んだ元ストリッパーのウィルマだった。パートナーのリックが父親を亡くし、残された母親のために故郷に帰っていたため一人で事務所を預かっていたトムは、「母の弁護をして欲しい」と依頼して来た14歳の少女ローリー・アンがウィルマの娘だと知って驚愕する。しかも、法廷で戦うことになるのが古くからの友人のコンラッド検事、リッチー捜査官であり、さまざまな証拠もウィルマの犯行を示唆するものばかりだった。トム自身に体調不安があり、しかも圧倒的に不利な状況だけに、周囲は弁護を引受けることに反対するのだが、ローリー・アンの情にほだされたトムは、最後の法廷に臨む決意でチャレンジすることにした・・・。
前2作も圧倒的に不利な状況からの逆転劇がカタルシスを呼ぶ情熱的なストーリーだったが、本作はさらにトムの癌の進行などもあり、さらにさらに老弁護士の不屈の精神が強調されている。また、謎解きミステリーとしても最後まで犯人が分からず、終盤のどんでん返しには驚かされる。加えて、これまでトムの周囲に登場した人物たちが再登場し、重要な役割りを果たしているのもシリーズ物としての読みどころである。しかも、第1作で中途半端な印象を残したエピソードが、実は伏線であり本作でしっかり回収されているのにも驚かされる。
リーガル・ミステリーのファン、情熱的なヒューマン・ストーリーのファンには絶対の自信を持ってオススメ。なお、第1作、第2作を引き継ぐエピソードが多いため、絶対にシリーズの順に読むことをオススメする。

iisan
927253Y1

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