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アイル・ビー・ゴーン



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【この小説が収録されている参考書籍】
アイル・ビー・ゴーン (ハヤカワ・ミステリ文庫)

アイル・ビー・ゴーンの評価: 7.50/10点 レビュー 2件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.50pt

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全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(8pt)

アイル・ビー・ゴーンの感想

「アイルビーゴーン」読了。大物テロリストで親友の捜索を引受。途中、密室殺人を解く条件でテロリストの行方を教える情報を得て・・・。密室の謎はスタンダードだが、作品内の扱い方がユニークで、ノワールな本作にマッチした秀作。島田先生の解説も自分の知り合いのあのマジシャンの言葉が出てきたりで興味深い。

氣學師
S90TRJAH
No.1:
(7pt)

二兎を追って一兎半?

北アイルランドの刑事ショーン・ダフィが主人公のシリーズ第三作。IRAのテロリスト・ハンティングに古典的密室殺人を練り込んだ二重構造の警察・ノワール・ミステリーである。
上層部に対する反抗的態度が問題になって警察を首になり、無為の日々を送っていたダフィの下をMI5が訪れ、ダフィの旧友でIRAの大物ダーモットを探して欲しいと言う。警察への復職を条件に依頼を引受けたダフィは、自分の知人でもあるダーモットの親族を訪ね、情報を得ようとするが、イギリスを嫌悪する彼らからはまともな返答を得られなかった。そんななか、ダーモットの別れた妻の母親であるメアリーから「4年前に起きた娘・リジーの殺人事件の真相を解明してくれればダーモットの居場所を教える」という取引を持ちかけられた。しかし、その事件は完全な密室で起きた事件であり、謎を解く手がかりは全く見つけることができなかった・・・。
本シリーズははぐれ狼の刑事を主人公にした警察小説だが、本作は紛争まっただ中の北アイルランドで大物テロリストを追うという、フォーサイスばりの政治謀略小説であり、また密室殺人の謎を解くという古典的ミステリーでもある。ふつうであれば2本の作品になるような贅沢な構成になっている。本筋のテロリスト・ハンティングは実際に起きた出来事をベースにしているため時代背景、登場人物ともに真に迫っている。さらに密室殺人は古典のルールに忠実で謎解きとして面白い。ただ、それぞれに完成度が高い二つが主張し合った結果、物語全体としては落ち着かない部分がある。
自分の趣向に合わせていろいろな読み方ができるので、どなたにもオススメできる作品と言える。

iisan
927253Y1

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