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(短編集)

化石少女



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【この小説が収録されている参考書籍】
化石少女 (文芸書)
化石少女 (徳間文庫 ま)

化石少女の評価: 6.75/10点 レビュー 4件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点6.75pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全4件 1~4 1/1ページ
No.4:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

化石少女の感想


▼以下、ネタバレ感想

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AliceinAbyss
RG0JBP5M
No.3:
(6pt)

化石少女の感想

連作短編集のような構成になっている学園ミステリ。
ですが、そこは麻耶雄嵩。
これを敷居が高いとは言いたくないですが、麻耶未読者にもはっきり分かりやすい「変な作品」です。
というのも、探偵役の推理が何の検証もされなく否定され、読み手に結末が明かされることなく章が終了するからです。

化石オタクの赤点女・神舞まりあが探偵役、事情あってまりあのおつきあいをしている秀才(?)・桑原彰がワトソン役。
ワトソンが一枚上手に見える設定であり、探偵まりあの推理は、毎回毎回ことごとくワトソン彰に却下されます。
それもそのはず、まりあの推理は、敵対する「生徒会メンバの誰かが犯人」が前提で、そこを起点に無理矢理こじつけていくという推理で、説得力などあるわけなく、読み手にも、まともに推理しているようには思えない、そんな印象を与えています。
まず犯人を決めて、それが成立するように推理を組み立てるというまりあの推理は、作者の「神様シリーズ」と似たパターンになりますかね。
探偵役とワトソン役との関係に一石を投じるのは、この作者が以前から試みている事です。
なので、この消化不良になりかねない章立ても、麻耶作品を何作か読んでいる読み手、特に「さよなら神様」を既読の読み手には、先の展開も比較的容易に予想できたんじゃないかなと思いますね。

梁山泊
MTNH2G0O
No.2:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

化石少女の感想

本を読むと云っても有名人の気楽なエッセイとか、そんな類の本ばかりを読んでた人が仮にこの本を読んだとしたら「何これ?」と思うでしょうね。ミステリに特化した内容であって学園内で起きる殺人にあれこれとツッコミは不要で
すから予めお断りを申しておきます。最後の章のために書かれた殺人事件のお話です。麻耶雄嵩という作家を端的に表したオチでこれがこの人の特徴です。いい意味でも悪い意味でもミステリ小説の評価を左右する問題の書を書く人です。
しかし、そろそろ読む方は疲れてきました。この辺で方向転換も必要ではないかと思います。正攻法で攻めたミステリを読ませて欲しいと思います。古来の本格物が書ける人だと思うからです。しかし、1章から6章そしてエピローグまで計算された構成はお見事です。すべてはそこにってことですが、プロットの段階でそう決められていたのか、書きながらそうなったのか分かりませんが着地はそれまでの流れから当然の帰結でしょう。
職人芸と云える内容です。

ニコラス刑事
25MT9OHA
No.1:
(7pt)

化石少女の感想

「名探偵 木更津悠也」・「貴族探偵」・「神様ゲーム」等、「名探偵とワトソン役」の関係性に対する問題提議は今作も健在。名探偵から信頼感を取っ払った、若しくは探偵小説から解明のカタルシスを取り除いた感じがする。最終章までに読者に植え付けた仕掛けが最終章で発動す構成が秀逸でした。化石の蘊蓄も面白く読めました。

水生
89I2I7TQ

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