■スポンサードリンク


灰色の虹



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
灰色の虹
灰色の虹 (新潮文庫)

灰色の虹の評価: 6.50/10点 レビュー 4件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点6.50pt

■スポンサードリンク


サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(4pt)

パターン

貫井さんの作品を何冊か読みましたが、貫井パターンがこだわりとしてあると思います。後悔と真実の色は見事でした。それがこの作品ではそのパターンが見えてしまい読むことが耐える行為になってしまいました。

部長
SGEH53OQ
No.1:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

灰色の虹の感想

冤罪をテーマにした物語だ。気弱で内気なタイプの男が殺人者として逮捕され、過酷な取調べに負けて自白してしまい裁判で無実を訴えても状況を覆すことが出来ず刑が確定する。昨日まで平凡な一市民だった人間が刑事事件の犯人として逮捕、起訴されるとどうなるか。世間はその家族までも容赦しない。例え冤罪と訴えても誰も聞く耳を持たない。大勢の人の人生が滅茶苦茶になる。このあたりの残酷さを作者は徹底的に描く。壊れた人生、壊れた家族。やがて主人公は決意を胸にただ一人の味方である母の元から姿を消す。そして刑事、弁護士、裁判官と事故や事件に合って死んでいく。一本の線で繫がることに気付いた一人の刑事。その彼も恋人をわずかな金を取る目的のために襲った男達に殺された過去を持っていた。復讐は是か非か。ラストの意外性はミステリーとしては弱い。つまりミステリー要素のある犯罪小説と云うところだろう。
むかし、上前 純一郎氏の書いた「支店長はなぜ死んだか」を読み冤罪の怖さを実感したことがあるが、この作品もその辺のところはうまく描かれており読み応えがあった。心情を表わす文章の使い方がうまい作家といえる。

ニコラス刑事
25MT9OHA

スポンサードリンク

  



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!