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灰色の虹



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【この小説が収録されている参考書籍】
灰色の虹
灰色の虹 (新潮文庫)

灰色の虹の評価: 6.50/10点 レビュー 4件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点6.50pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全4件 1~4 1/1ページ
No.4:
(4pt)

パターン

貫井さんの作品を何冊か読みましたが、貫井パターンがこだわりとしてあると思います。後悔と真実の色は見事でした。それがこの作品ではそのパターンが見えてしまい読むことが耐える行為になってしまいました。

部長
SGEH53OQ
No.3:
(8pt)

灰色の虹の感想

感情移入して深く読むことができる。ただ題材が題材なだけに、悲しいストーリー。

kmak
0RVCT7SX
No.2:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)
【ネタバレかも!?】 (1件の連絡あり)[]  ネタバレを表示する

冤罪と復讐

重い。非常に重く、救いようのない悲劇である。自分が江木のような目に逢ったらどうなるかを考えたらそれはもう恐ろしくなってくる。
そして自分を無実を信じてくれなかった刑事、検事、弁護士、裁判官に復讐し殺害しつづけ、さらに...
一度嵌ってしまったら抜けられない蟻地獄のようなストーリーである。結末もあまりに悲劇的である。

復讐のために刑事や検事などの所在を見極め、殺して回るなどということが可能なのかどうかで少々荒唐無稽さを感じた。もちろん、現実にあっては困るのですが。
江木の心情は察するに余りある、そして彼の家族の気持ちたるや...
復讐の対象となる彼らのサイドストーリーが少々冗長かな...

先日、ドラマ化された本作を見ました。思ったとおり、原作とはかなりの部分で乖離していましたね。確かに2時間そこそこでこの作品の全てを伝えるのは不可能だし、TV的に設定を変えざるをえない部分もあるでしょうが、原作と比較するとどうしても薄っぺらくなっていました。
配役はなかなかの粒ぞろいでしたがね。

本好き!
ZQI5NTBU
No.1:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

灰色の虹の感想

冤罪をテーマにした物語だ。気弱で内気なタイプの男が殺人者として逮捕され、過酷な取調べに負けて自白してしまい裁判で無実を訴えても状況を覆すことが出来ず刑が確定する。昨日まで平凡な一市民だった人間が刑事事件の犯人として逮捕、起訴されるとどうなるか。世間はその家族までも容赦しない。例え冤罪と訴えても誰も聞く耳を持たない。大勢の人の人生が滅茶苦茶になる。このあたりの残酷さを作者は徹底的に描く。壊れた人生、壊れた家族。やがて主人公は決意を胸にただ一人の味方である母の元から姿を消す。そして刑事、弁護士、裁判官と事故や事件に合って死んでいく。一本の線で繫がることに気付いた一人の刑事。その彼も恋人をわずかな金を取る目的のために襲った男達に殺された過去を持っていた。復讐は是か非か。ラストの意外性はミステリーとしては弱い。つまりミステリー要素のある犯罪小説と云うところだろう。
むかし、上前 純一郎氏の書いた「支店長はなぜ死んだか」を読み冤罪の怖さを実感したことがあるが、この作品もその辺のところはうまく描かれており読み応えがあった。心情を表わす文章の使い方がうまい作家といえる。

ニコラス刑事
25MT9OHA

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