勤め先の二階にある「名探偵・巫弓彦」の事務所。

若手編集者の岡部良介が担当する覆面作家こと新妻千秋の正体は、天国的な美貌を持つ可憐な大富豪のご令嬢。

19歳でデビューした覆面作家の正体は、大富豪のご令嬢・新妻千秋。

ある夏の夜、酔って遅く帰ってきた姉から、失恋の顛末を聞かされる。

帝都に忍び寄る不穏な足音。ルンペン、ブッポウソウ、ドッペルゲンガー…。

昭和初期の帝都を舞台に、令嬢と女性運転手が不思議に挑むベッキーさんシリーズ第二弾。

前作『六の宮の姫君』で着手した卒業論文を書き上げ、巣立ちの時を迎えたヒロインは、出版社の編集者として社会人生活のスタートを切る。

昭和40年代の初め。わたし一ノ瀬真理子は17歳、千葉の海近くの女子高二年。

絵に描いたような幼なじみの真理子と利恵を苛酷な運命が待ち受けていた。

見合い話に苛立ち、後輩の若さがふと眩しい美也子の淡々とした日々に鳴り響く謎の電話。そして一年が過ぎて…「恋愛小説」。

最終学年を迎えた「私」は卒論のテーマ「芥川龍之介」を掘り下げていく一方、田崎信全集の編集作業に追われる出版社で初めてのアルバイトを経験する。

女子大生と円紫師匠の名コンビここに始まる。爽快な論理展開の妙と心暖まる物語。

天国的な美貌を持つご令嬢・新妻千秋のもう一つの顔は、覆面作家。お嬢様の推理力が光るのは、小説の中だけじゃない。

士族出身の上流家庭・花村家にやってきた若い女性運転手。

40歳目前、文芸誌の副編集長をしている“わたし”。

時を重ねて変わらぬ本への想い……《私》は作家の創作の謎を探り行く――。

真希は29歳の版画家。夏の午後、ダンプと衝突する。

猟銃を持った殺人犯(黒のキング)が、妻・友貴子(白のクイーン)を人質に我が家に立てこもる。

遠く、近く、求めあう二つの魂。想いはきっと、時を超える。

”原作者”と”盗作者”の緊迫する駆け引きに息を呑む。

「頼子が死んだ」。

9歳のさきちゃんと作家のお母さんは二人暮し。毎日を、とても大事に、楽しく積み重ねています。

体育会系な文芸編集者の娘&定年間際の高校国語教師の父が挑むのは、出版界に秘められた《日常の謎》! □「応募してませんよ、わたしは」 新人賞最終選考に残った候補者からの思いがけない一言は?(夢の風車) □「実は、扱いに困っている手紙がありましてね」 あ

神降市に勃発した連続猫殺し事件。芳雄憧れの同級生ミチルの愛猫も殺された。

“私の事を、父は「ガラスの人形」だと呼んでいた。脆い、脆い、透き通ったガラスの人形だと。

わたしは「みんな」を信じない、だからあんたと一緒にいる―。

雪に閉ざされた山荘に、UFO研究家、スターウォッチャー、売れっ子女性作家、癖の強い面々が集められた。

記憶が80分しか持続しない天才数学者は、通いの家政婦の「私」と阪神タイガースファンの10歳の息子に、世界が驚きと喜びに満ちていることをたった1つの数式で示した…。

ニューヨークの小さなラジオ局で、ニュース・ディレクターをしているジェフは、43歳の秋に死亡した。

名作には、こんなにも尽きせぬ謎があったとは！ホームズの相棒ワトソンの知られざるミドルネーム。

人生の大切なことは、本とお酒に教わった―日々読み、日々飲み、本創りのために、好奇心を力に突き進む女性文芸編集者・小酒井都。

タイム・マシンを発明して、直前に起った出来事を眺める「笑うな」など、ユニークな発想とブラックユーモアのショートショート集。

馬鹿にしたければ笑えばいい。あたしは、とっても「しあわせ」だった。

愛する女性を失い、己を罰するように生きてきた鷲田完治。

子どもの頃に読んだ童話や昔ばなしに、スクリーンに映し出される奔馬の姿に、『吾輩は猫である』のなかの一文に――本格ミステリをこよなく愛する著者は、多岐に亘る読書や経験のなかから、鮮やかな手つきでミステリのきらめきを探りだす。

「野球って、こうやって、誰かと誰かを結び付けてくれるものなんだね」忘れがたい面影とともに、あのときの私がよみがえる…。

富豪の一人娘が、別荘で不審な事故死を遂げる。

コーヒーの香りとともに蘇る、学生時代の思い出とほろ苦い暗号。いまは亡き夫が、俳句と和菓子に隠した想い。

日常の謎の名手・北村薫による自選集!表題作「遠い唇」のその後とは――? コーヒーの香りで思い出す学生時代。

本を愛する作家が、言葉と物語の発する光を掬（すく）い取り、その輝きを伝える7篇。

小説誌編集者・田川美希は本にまつわる謎にてんてこ舞いの日々だ。

人生の岐路に立つ六人の女の運命を変えたのは、ひとりの女の“幸せ”だった。

映画製作への出資金を持ち逃げされたヤクザの桑原と建設コンサルタントの二宮。

家族のことが、好きですか?郊外のダンチで暮らす京橋家のモットーは「何ごともつつみかくさず」。

逃げて、逃げて、逃げのびたら、私はあなたの母になれるだろうか…。東京から名古屋へ、女たちにかくまわれながら、小豆島へ。

わかば銀行から契約社員・梅澤梨花(41歳)が1億円を横領した。梨花は海外へ逃亡する。

望むことは、罪ですか？　誰もが顔見知りの小さな町で盗みを繰り返す友達のお母さん、結婚をせっつく田舎体質にうんざりしている女の周囲で続くボヤ、出会い系サイトで知り合ったＤＶ男との逃避行──。

あいつの人生が終わり、僕たちの長い旅が始まった。

村内先生は中学の臨時講師。言葉がつっかえて、うまくしゃべれない。

菊池寛の将棋小説への疑問、志ん生のCDに隠された秘密、小津映画の原作をめぐる謎……国語教師の父と編集者の娘が解き明かす。

1975年、偉大なる総統の死の直後、愛すべき祖父は何者かに殺された。17歳。

おかっぱ頭のやんちゃ娘ヘガティーと、絵が得意でやせっぽちの麦くん。

ミステリ作家にして名探偵エラリー・クイーンが出版社の招きで来日、公式日程をこなすかたわら、東京に発生していた幼児連続殺害事件に関心を持つ。

海辺の街に小部屋を借りて、潮騒の響く窓辺に寝椅子を引き寄せ横になり、訪れた女の話を聞く―さまざまな女が男に自分の体験を語り始める。

北海道の道東を舞台とし、普通の田舎町とは一味違う渇いた閉塞感と、北の大地の生活感あふれる性を描く。

就職活動を目前に控えた拓人は、同居人・光太郎の引退ライブに足を運んだ。光太郎と別れた瑞月も来ると知っていたから――。