タクシー運転手である主人に長年仕えた一冊の道路地図帖。

訳アリの遺品と「不幸」をコレクションするオギーの依頼を受けた俺は、我が子の首を切断した母親の元に赴く。

凄絶な死の瞬間、破裂する電球、捻曲がる銀食器…。“顕現”と名付けたそれを蒐集するため、男は女たちを惨殺し続ける。

「症例A」の多島斗志之が贈る感慨深い読後感をご体験ください 謎の女を描く「マリア観音」、清水の次郎長の三人目の妻・お蝶が死に至るまでを書いた「お蝶殺し」など、多島さんならではのエモーショナルで心地良い読後感の短編を厳選しました

ひょんなことから、プロの殺し屋が集う会員制ダイナーでウェイトレスをする羽目になったオオバカナコ。

「六甲山に小さな別荘があるんだ。きみと同い年のひとり息子がいるので、きっといい遊び相手になる。

この祈りを、神は聞いているか? 標的はわが子の命を奪った日本人少女。 復讐鬼と化した女性警官vs.日系FBI捜査官。

母親を高校の同級生・渡部に殺されたライターの銀次郎。

二之浦ゆり子は青年医師・里見に誘われ、瀬戸内海の小島巡りに同行するが、その際、ひとつの無人島を目にしたことで、過去の悪夢が甦る。

女はこわいと言うけれど、本当のこわさをあなたは知らない。―ある芸能人のファンになってしまった私。

昼はピエロに扮装して子供たちを喜ばせながら、夜は少年を次々に襲う青年実業家。

分け入った山里の木洩れ日のなかで、手のひらの方位磁針がそっと行く先を指し示す。

ライター・銀次郎は、元妻・聡美が引き起こした医療ミス事件の真相を探ることに。

とある精神科病棟。重い過去を引きずり、家族や世間から疎まれ遠ざけられながらも、明るく生きようとする患者たち。

いまだかつて、これほど哀しいホラーはなかった。これほど恐ろしいファンタジーはなかった。

「私を誘拐してください」小宮山佐緒理は潤んだ瞳で俺の手を握りしめた―。

何の変哲もない家で、主婦の死体が発見された。

海賊が跋扈する17世紀末。 海賊討伐の命を受けて出帆するも自ら海賊船へと姿を変えた「アドヴェンチャー・ギャレー」号。

スーパーの保安責任者の男と、万引き犯の女。

糖尿病の妹・理奈がいる敦士は、妹が群馬県の川で見たイルカを探すため、彼女と友人とともに群馬へ向かう。

第二次大戦末期の砲火の下、フランスからドイツへ脱出する列車で出会った日本人少年と少女の淡い恋心を描いた表題作の他、主婦の足下に忍び寄る謎の女を追う「マリア観音」、清水の次郎長の三人目の妻・お蝶が男女のもつれから死に至るまでを書いた「お蝶殺し」など魅力の五篇

賀茂由香里は、人の強い感情を読みとることができるエンパスだった。

富士樹海近くで合宿中の高校生文芸部員達が次々と殺されていく。

昔の美貌を残しながらも無表情、徹底して人とのかかわりを好まなかった藍子叔母。

ささやかでありふれた日々の中で、たとえどんなに愛し合っていても、人は知らずにすれ違い、お互いを追いつめ、傷つけてしまうものなのか…。

洋楽専門誌にビートルズの評論を書くことだけが、社会との繋がりだった鈴木誠。

盲目の美女ロザリンドとのロマンスを描いた表題作他、全十編の最新小説集。

再会は地獄への扉だった。十七年前、霧の霊峰で少年たちが起こした聖なる事件が、今鮮やかに蘇る―。

「何でもやってやろう屋」を自称する元私立探偵・成瀬将虎は、同じフィットネスクラブに通う愛子から悪質な霊感商法の調査を依頼された。

乱歩の未発表作品が発見された!?『白骨記』というタイトルで雑誌に掲載されるや大反響を呼ぶ―南紀・白浜で女装の学生が首吊り自殺を遂げる。

“シュール”かつ“泥沼”のような状況を乾いた“ユーモア”とともにお届けする、異才の作家・平山夢明“最悪劇場”全四話。

村上和久は孫に腎臓を移植しようとするが、検査の結果、適さないことが分かる。

中2の太刀川照音は、いじめられる苦しみを「絶望ノート」と名づけた日記帳に書き連ねた。

ライターの銀次郎の同業者、青葉が殺された。青葉が特ダネを追っていたことを知った銀次郎はそのネタを探り始める。

青山墓地で発生した幼女惨殺事件。その被告人は、独房で奇妙な独白を始めた。

金のためなら財産どころか命も狙う闇金融を営む富樫組若頭の桐生は膨大な借金を抱えたエステサロンのトップセールスマンの玉城をカモにしようとする。

大学で犯罪心理学を教える高倉は、妻と二人、一戸建てに暮らす。

黒鷲―不良債務者を地の果てまでも追いつめる凄腕ぶりから、誰もが黒木をそう呼んだ。

脅迫電話に呼び出された医師とその娘婿が、白衣を着せられ、首に針金を巻きつけられた奇妙な姿で遺体となって発見された。

イギリス東インド会社に勤めるクレイは、インド東海岸にある港街、マドラスに到着した。

美少女を殺害し、研ぎあげたハサミを首に突き立てる猟奇殺人犯「ハサミ男」。

復讐代行屋・幸福企画。幸福な人の人生を破壊することだけが生き甲斐の男たち。

五つの島々をまわって数人ずつ客を拾い、合計二十五人を輸送してほしい、但し目的地は全員が乗船するまで秘密―奇妙な依頼の目的は?潮見島と風見島、瀬戸内海に浮かぶ二つの島の対立に心ならずも巻き込まれた海上タクシー船長・寺田の前に、さらに不審死の謎が立ち塞がる。

以前生涯学習センターで男の料理講座の講師を務めた美由紀。

十角形の奇妙な館が建つ孤島・角島を大学ミステリ研の七人が訪れた。

16ノットで1時間、これで尾道に着くことはできますか。

懸賞で当たった映画の試写会で私が目にしたのは、自分の行動が盗撮された映像だった。

人生に敗れ、詐欺を生業として生きる中年二人組。ある日、彼らの生活に一人の少女が舞い込む。

何なんだこれは!天才・乙一のジャンル分け不能の傑作短編集が「1」、「2」に分かれて、ついに文庫化。

飼育係になりたいがために嘘をついてしまったマサオは、大好きだった羽田先生から嫌われてしまう。

濃霧の湖の中、兄妹が乗るボートに近づく水音と、湖面から這い上がろうとする手「霧嫌い」。

第15回『このミステリーがすごい! 』大賞・隠し玉作品の本作は、“白いどんでん返し"です! 僕が大学とバイトを終えてアパートに帰宅すると、部屋の前に見知らぬ美女がしゃがみこんでいた。

ライターの銀次郎が昏睡状態から目覚めると、謎の男が現れた。男は「この病院で目覚めた人は自殺する」と告げる。

突然の事故で記憶と左眼を失ってしまった女子高生の「私」。

永遠の愛をつかみたいと男は願った―。東京の繁華街で次々と猟奇的殺人を重ねるサイコ・キラーが出現した。

目覚めると、私は闇の中にいた。交通事故により全身不随のうえ音も視覚も、五感の全てを奪われていたのだ。