謎の絵師といわれた東洲斎写楽は、一体何者だったか。後世の美術史家はこの謎に没頭する。

ボストン美術館で殺された老日本人画家とは何者か。

広重は幕府に暗殺された?若い浮世絵学者津田良平が“天童広重”発見をもとに立てた説は、ある画商を通して世に出た。

土地の記憶を読み取る霊能力者・火明継比古により、秋田県鹿角市の大湯ストーンサークルに残された太古の記憶が解き放たれる表題作ほか、道に迷い母親が自殺した別荘に辿り着いてしまった男の恐怖を描いた「母の死んだ家」や、盛岡の裏長屋を舞台にした幽霊譚「玄関の人」など

出羽三山の一つ、湯殿山麓の映画ロケ現場から素性の知れないミイラが発見された。

ある新人賞に驚異的な小説が応募されたことから物語は始まる。

奥山に紅葉踏み分け鳴く鹿の声聞くときぞ秋は悲しき―百人一首にも登場する伝説の歌人、猿丸太夫が詠んだ歌に秘められた謎。

事件の発端は青森県の板留温泉だ

岡倉先生は、いはゆる筆を持たない芸術家でありました―。近代日本美術の父・岡倉天心の直筆画が発見されたという。

地球征服を狙う悪魔と超能力者との凄絶死闘東北でのUFO目撃事件を端緒に、超能力者霧神顕の活躍がはじまる。

名画に秘められた真実と事件の謎を解き明かす名推理！ 作品の鑑定と修復のため、東京総合美術研究所に持ち込まれた 古い絵画のなかに、ゴッホの死の謎を解く手がかりが見つかったという。

地獄から復活した屍魔たちの跳梁が誕生直後の平安京を恐怖に陥れる。

伝蔵こと、稀代の人気戯作者・山東京伝が、風来山人・平賀源内、安兵衛、蘭陽らの仲間とともに、奇怪な事件に挑む。

明治18年(1885)、日本ブームに沸くロンドンで日本風俗博覧会が好評を博していた。

「じつはフランス製じゃないんだ、フランス人形は」「そうなの?」ある春の日、八駒家に持ち込まれたプラスチックの箱の中身は「冬の室内」といった趣の舞台装置と、その右のほうで行儀よく椅子に腰かけている少女の人形。

ロンドンのオークションでゴッホ作「医師ガシェの肖像」を日本人が競り落とした。落札価格は約百八十億円。

からくり展のポスター制作を依頼するため、国際的デザイナー矢的遙を訪ねた広告代理店スタッフ池上佐和子。

歌麿の「幻の傑作」が発見された?美術界をゆるがすかもしれぬ事件に雑誌編集者の杉原は勇み立ち、研究家の塔馬双太郎の助力をたのむ。

民俗学者・蓮丈那智と助手の内藤三國は差出人不明のメールを受け取った。「鬼無里がなくなる……」と。

異界に漂う小説家の念が死者の魂を引き寄せる…… 締切りを数時間後に控えた私の周囲に、何者かの気配が……(『声にしてごらん』)。

ミケランジェロの聖地で老女の心臓を止めたもの、 そして名画「最後の審判」に秘められた謎とは…!? イタリア・フィレンツェのシスティーナ礼拝堂でミケランジェロが描いた 大壁画の修復作業を担当する絵画修復士の御倉瞬介。

助言あり〼(ます)――。スーパーの駐車場で“相談屋”を営む稲垣さんの下で働くことになった浜田青年。

織田信長が天下布武を掲げた頃、陸奥の南部家では内紛が続いていた。

一枚の絵が「もし贋物なら、見た瞬間、苦味を感じ、本物なら甘みをおぼえる」という天才美術コンサルタント・神永美有が、短大の美術講師・佐々木昭友と二人で鑑定にまつわる五つの難題に挑戦。

明治11年5月、英語が堪能で腕も立つ伊藤鶴吉は、 イザベラ・バードという英国人女性冒険家の北海道行きの旅に同行することとなる。

新米刑事の三田村豪気が配属されたのは、警視庁捜査二課美術犯罪捜査班。そこは、美術品犯罪に対応する警視庁唯一の部署。

古い住宅地図に閉じ込められた思い出の町、あの少女の家は空き地とだけ記されていた…。

物語の主人公・宇野辺叡古(うのべえーこ)は、東京帝国大学法科大学の教授である。

龍神伝説を追うために津軽、信濃、出雲と列島縦断して調査を進める九鬼虹人たちアクト・ナインのメンバー。

季節外れの大雪に見舞われた盛岡で、夜間、7歳の少女がひき逃げに遭った。

1枚の贋作、3枚の真作に描かれたゴッホの「顔」の謎を解く…闇に満ちたゴッホ像に新たな光をあてる渾身のノンフィクション!日本推理作家協会賞受賞第一作。

画家でもある著者が、ゴッホの代表的な作品とされる、或る「スケッチ」について絵画法の観点や弟テオとの間で取り交わされた書簡等の解読により、贋作であることを証明しつつ、ゴッホの最期のメッセージを読み解き、自殺の真相を鮮やかに描き出す。

大手企業に就職したものの、うだつの上がらない日々に塞ぐ井上雅也。

「悪趣味だな。仲間で最初に死んだ人間の十三回忌に開くタイムカプセルだなんて…」。

冥界を支配する怨魔王は地上世界の征服を目指して、怨魔として甦らせた厩戸、半人半獣の美女シバを内裏に送りこむ。

根来忍者の頭領・左甚五郎を追って鬼九郎たちは会津へと向かった。

盛岡で古書店を営む結城恒一郎の姪・怜の意識の中には、交通事故をきっかけに甦った江戸時代の天才人形師・泉目吉が棲んでいる。

村上和久は孫に腎臓を移植しようとするが、検査の結果、適さないことが分かる。

わずか十ヶ月間の活躍、突然の消息不明。写楽を知る同時代の絵師、板元の不可解な沈黙。

煙草屋の老婆が殺された夜、ゴーグルで顔を隠した男が闇に消えた…。

進々堂。京都大学の裏に佇む老舗珈琲店に、世界一周の旅を終えた若き御手洗潔は、日々顔を出していた。

銀座の花師・佐月恭壱のもう一つの顔は絵画修復師。

密室状態のホテルの一室から女性が蒸発した。それはあたかも透明人間の仕業のように…。

オリンピックで4つの金メダルを獲得した天才女性スウィマーが30年後、リスボンで拳銃自殺を遂げた同じ夜、彼女を破滅に追い込んだ医師が射殺された。

正義感を発揮するあまり組織の枠をはみ出してしまう文科省新米女性一般職・水鏡瑞希(みかがみみずき)。

昭和四十年代まで、「衛生博覧会」という見世物があった。ビーカー詰めの奇形動物の死体、さまざまな疾病の人体模型。

時は平安、都では鬼が疫病を予言したという噂が。

姉を見殺しにされ天涯孤独となった青年。愛弟子の企てに気づいたとき、湯川がとった驚愕の行動とは。

盛岡市にある喫茶店・ドールズ。

一九三九年十一月二日、ワシントンDCの森で、娼婦の死体が発見された。

1955年7月、パイ屋敷の家政婦の葬儀がしめやかにおこなわれた。

「誘拐犯の娘が新聞社の記者に内定」。

「アルキメデス」という不可解な言葉だけを残して、女子高生・美雪は絶命。

著者“初”の自伝的連作集! 少年時代から作家デビューを果すまでの来し方を投影した自伝的連作集。

吉原近くの堀端で若い女の全裸死体が見つかった。首を切り落とされた上に、背中の皮が剥がされている。

母の死の翌日海水浴に行き、女と関係を結び、映画をみて笑いころげ、友人の女出入りに関係して人を殺害し、動機について「太陽のせい」と答える。