親子三代で菓子を商う「南星屋」は、売り切れご免の繁盛店。

騙されて江戸に来た13歳の少女・お末の奉公先「鱗や」は、料理茶屋とは名ばかりの三流店だった。

「雪の形をどうしても確かめたく―」下総古河藩の物書見習・小松尚七は、学問への情熱を買われ御目見以下の身分から藩主の若君の御学問相手となった。

直木賞作家の真骨頂! ほっこり笑えてじーんと泣ける江戸人情物語 巣鴨で六代続く糸問屋の主人を務めた徳兵衛。

善い人ばかりが住むと評判の長屋に、ひょんなことから錠前職人の加助が住み始めた。

周囲から「善人長屋」と呼ばれる千七長屋。差配も店子も表向きは堅気のお人好し揃いだが、実は裏稼業を営む悪党だらけ。

最低亭主から逃げた女房は江戸の離縁請負人のもとで働くことに。

競争率300倍の難関を潜り抜け、日本から江戸国へ入国を果たした大学生の辰次郎。

江戸国からの阿片流出事件について、日本から査察が入った。団長は大御所議員の印西茂樹。

猫町に暮らす野良猫のミスジは、憧れていた順松の後を継いで傀儡師となった。

武家の庶子でありながら、家族に疎まれ寒村の寺に預けられた久斎は、兄僧たちからも辛く当たられていた。

武士から菓子職人に転身した変わり種の主、治兵衛。父を助ける出戻り娘、お永。

高校生になった滝本望は祖母と神楽坂でふたり暮らしをしている。

中学生の望と祖母のお蔦さんが暮らす神楽坂。けれど周囲では次々と事件が発生し、2人暮らしの日々は何かと騒がしい……。

小日向水道町にある、いちょうの大樹が看板の『銀杏堂』は、嶋村夫妻が二十五年に亘って切り盛りしてきた手習指南所。

優雅な余生を送るはずの隠居家は、今日も子供たちで大にぎわい。

中学3年生の滝本望は祖母と神楽坂でふたり暮らしをしている。

「誰の心にも淀みはある。

万両店の末弟、鷺之介が齢十一にして悩みがつきない原因とは――。 時代小説の名手が描く、ホロリと泣かせる大江戸謎解き物語。

長屋の平和を守るため、悪党たちしぶしぶ大奮闘!スリに詐欺師に美人局、実は凄腕ばかりの善人長屋に迷い込んだ本物の善人・加助。

人が月に住む近未来の日本に、独立を宣言し、鎖国状態の「江戸国」が出現した。

堂島で紙油問屋を営んでいた上田秋成は大火によって焼け出され、幼馴染の雨月が結ぶ香具波志庵に転がりこんだ。

越すか、越さぬか――。ここは人生の峠を迎えた者に決断を迫る場所。

荒れ狂う海と未知の島、そして異国の民。

僕のおばあちゃんの手にかかれば どんな騒動もたちまち解決！ 粋も人情も美味しい手料理も たっぷり味わえるシリーズ第4弾！ 高校生の望と祖母のお蔦さんが暮らす神楽坂では、近頃万引きが多発しているという。

被害者の記憶を加害者に追体験させることができる機械“0号”。

死者の未練はミステリー。三途の川で出会った生意気な小学6年生と江戸の侍2人。

江戸は神田の袋物屋・三島屋は風変わりな百物語で知られている。語り手一人に聞き手も一人。

8歳の清少納言は、帝の后である17歳の中宮定子様に仕え始めた。

磨きをかけた悪の手管で、しぶしぶ善をなす、あの長屋の面々が帰ってきた！ 表向きは善人ばかり、実は悪党揃いの善人長屋に、大事な根付を失くして憔悴するお内儀が訪ねてきた。

一人の武士の遺骸が河岸で見つかった。男は村塾の教師・梶与五郎。

小間物問屋『遠野屋』の主清之介は、生国嵯波の紅花産業に莫大な金を注ぎ込んできた。その紅餅を積んだ船が突然消えた。

念願かない警察広報職員から刑事になった森口泉。記憶力や語学力を買われ、希望していた機動分析係へ配属された。

かつて一刀流道場の四天王と謳われた勘定方の瓜生新兵衛は、上役の不正を訴え藩を追われた。

江戸で噂の、「持つ者は子宝に恵まれる」という宝船の絵。

イケメンで社交性の高さがこうじて幽霊まで見える警官向谷と、毒舌で聡明オタク気質の警官権田が働く秋葉原では、今日も地域に根ざした小さな謎が進行中。

「我慢しなくていいんですよ」　 天才的揉み師のお梅が、 あなたの身体と心の闇まで ほぐします。

江戸の華〈祭り〉をテーマに人気時代小説作家が競作! 宮部みゆき「三島屋変調百物語」の最新作など、読み応え十分のアンソロジー。

無宿者と寂れた旅籠。

緻密な構図や大胆な題材、新たな手法で京画壇を席巻した天才・伊藤若冲は、なぜ奇妙な絵を生涯描き続けたのか――。

１７音の奥に潜む誰も知らない物語。

晩年に建仁寺の「雲龍図」を描いた男・海北友松の生涯とは。

真心を学び、患者と向き合う少女の感動の成長物語! 「お父つぁん、おっ母さん、もうすぐ私もいくからね」 流行り病で両親を亡くし、奉公先のいじめに耐えきれず、川に身を投げたお葉。

人情の深さに触れる100分間。

小舞藩が大火に見舞われた。執政たちの対応が遅く、苛立ちを募らせた樫井透馬は、側近の新里正近らと人々の救済に奔走する。

直木賞作家が描く、珠玉の短編集。 清水寺の稚児としてたくましく生きる花月。

湯治旅の帰途、若夫婦が雨で足止めになった老女との相部屋を引き受けた。

江戸、四代将軍家綱の御代。ある「プロジェクト」が立ちあがった。

江戸の根津宮永町に、鯖縞模様の三毛猫が一番いばっている長屋があった。人呼んで「鯖猫長屋」。

日本橋の裏店に集う、一癖もふた癖もある住人たち。

三島屋伊兵衛の姪・おちか一人が聞いては聞き捨てる変わり百物語が始まって一年。

天性の色彩感覚を持ち、色のことになると寝食忘れてしまう江戸っ子・お彩。

浅草の油屋・利根屋の娘お玉に、本所随一の大店の主人との縁談が持ち上がった。

少年は繰り返していた。空腹に耐えかねて、目の前にいる男の握り飯を奪う行為を何度も。

幕府御徒組頭の寺西封元は、突然、老中首座の松平定信に呼び出された。

父のような医者になりたいと願う娘にぴったりの医塾が開かれることになり、おいちは希望に胸を膨らませる。