生れながらに人の心を読むことができる超能力者、美しきテレパス火田七瀬は、人に超能力者だと悟られるのを恐れて、お手伝いの仕事をやめ、旅に出る。

精神医学研究所に勤める千葉敦子はノーベル賞級の研究者/サイコセラピスト。だが、彼女にはもうひとつの秘密の顔があった。

ある日、少年の頭上でボールが割れた。

ドタバタとは手足がケイレンし、血液が逆流し、脳が耳からこぼれるほど笑ってしまう芸術表現のことである。

タイム・マシンを発明して、直前に起った出来事を眺める「笑うな」など、ユニークな発想とブラックユーモアのショートショート集。

鼬族の惑星クォールの刑紀999年6月3日、国籍不明の2基の核弾頭ミサイルによって国際都市ククモが攻撃され、翌4日、無数の小型単座戦闘艇に乗ったオオカマキリを従えた文房具の殺戮部隊が天空から飛来した。

七瀬、18歳。テレパシー力をもつ可愛いお手伝いさんが知った8つの家庭の意外な事実とは…。

地球規模の地殻変動で、日本を除くほとんどの陸地が海没してしまった。

北から南へ、そして南から北へ。

放課後の誰もいない理科実験室でガラスの割れる音がした。壊れた試験管の液体からただようあまい香り。

狂気じみたにぎやかな未来への警告を軽妙なタッチで笑いの中に描く短篇傑作集。

これは究極のパロディか，抱腹絶倒のメタフィクションか！　大学に内緒で小説を発表している唯野先生は，グロテスクな日常を乗り切りながら，講義では印象批評からポスト構造主義まで壮観な文学理論を展開して行くのであったが…．「大学」と「文学」という2

文学の道化にして帝王。この男のおかげで世界は黒い嗤いに満ちてきた――。

1972年夏、キクとハシはコインロッカーで生まれた。

年金暮らしの老女が芸能人の“おっかけ”にハマり、乏しい財産を使い果たしていく「おつかけバアさん」、“タヌキには超能力がある、UFOの正体は文福茶釜である”という説に命を賭ける男の「超たぬき理論」、周りの人間たちが人間以外の動物に見えてしまう中学生の悲劇「動

ＳＮＳで取り上げられ、令和になってリバイバルヒットした伝説の作品を、刊行当時大きな話題を呼んだ「袋とじ」ごと復刻！ 「あ」が使えなくなると、「愛」も「あなた」も消えてしまった。

著者自ら「わが最高傑作にして、おそらくは最後の長篇」と宣言する究極の小説、ついに刊行! 河川敷で発見された片腕はバラバラ事件の発端と思われた。

塾にお稽古に家庭教師にと、VIPなみに忙しい孫。

人類の進化の果てで起こる驚愕の事態。

同時に、しかも別々に誘拐された美貌の妻と娘の悲鳴がはるかに聞こえる。

「いらっしゃーい」。伊良部総合病院地下にある神経科を訪ねた患者たちは、甲高い声に迎えられる。

増大した老齢人口調節のため、ついに政府は70歳以上の国民に殺し合いさせる「老人相互処刑制度」を開始した!和菓子司の隠居、宇谷九一郎の住む宮脇町には、もと自衛官、プロレスラー、好色な神父など「強敵」が犇めいている。

キャデラックを乗り廻し、最高のハバナの葉巻をくわえた富豪刑事こと、神戸大助が難事件を解決してゆく。

人口わずか三百人。主な産物はカンピョウ、ヘラチョンペ、オロロ豆。

雪に閉ざされた山荘に、UFO研究家、スターウォッチャー、売れっ子女性作家、癖の強い面々が集められた。

人類復活をかけて金星に飛ぶ博士、社長秘書との忍法対決、信州信濃の怪異譚…ドタバタが炸裂! 筒井康隆ショートショート・短編集。

あらゆる男子生徒から熱視線を浴びまくる超絶美少女・ビアンカ北町は、生物研究部員としての生殖の研究が大好き。

幼少より慈しみ育ててくれた組織のボスを射殺し、海外逃亡をはかる無軌道な青年(「ゴウイング・マイ・ウェイ」)、市民や学生のデモ隊が街にあふれ騒然とする中、外相の首を狙う孤独なテロリスト(「陽光の下、若者は死ぬ」)など、強烈なジャズ・ビートをバ

夏の終わり、郊外の瀟洒な洋館に将来を約束された青年たちと美貌の娘たちが集まった。

はじめに袋とじのまま、短編小説の「消える短編小説」をお読みください。

蠱毒(こどく)の小説集 開けば毒に包まれ 読めば笑いと戦慄で震え…… 筒井康隆の小説は蠱毒である。

著者曰く「これがおそらくわが最後の作品集になるだろう」（編集者「信じていません！」）。

”原作者”と”盗作者”の緊迫する駆け引きに息を呑む。

1945年の東京。空襲のさなか、浜田少年は息絶えようとする隣人の「先生」から奇妙な頼まれごとをする。

三年前、ふと働くのが嫌になって仕事を辞め、毎日酒を飲んでぶらぶらしていたら妻が家を出て行った。

美少女を殺害し、研ぎあげたハサミを首に突き立てる猟奇殺人犯「ハサミ男」。

湖畔に佇む別荘に8人の男女が集まった。 車で転落死した婚約者を偲ぶ会だったはずが、 そこに逃亡中の銀行強盗が侵入する。

9歳のさきちゃんと作家のお母さんは二人暮し。毎日を、とても大事に、楽しく積み重ねています。

おなかがすいたら料理をつくり、あとかたづけに、へやのそうじ、退屈すれば話し相手に。

コンピューター・ゲーム『まぼろしの遊撃隊』に熱中する金剛商事常務貴野原の美貌の妻聡子は株の投資に失敗し、夫の全財産を抵当に、巨額の負債を作っていた。

筒井康隆の世紀の奇書が“定本”として三十七年ぶりに復刊!“ドンドンはドンドコの父なり。

北関東のある町で、中学二年生の名倉祐一が転落死した。

永遠の愛をつかみたいと男は願った―。東京の繁華街で次々と猟奇的殺人を重ねるサイコ・キラーが出現した。

テレビのドキュメンタリー制作者のキャサリン。彼女は順風満帆の生活を送っていた。

『星を継ぐもの』シリーズ4作品 新版化 月面で発見された5万年前の死体はどこからやってきたのか？ ハードSFの巨匠ホーガン不朽の名作 第12回星雲賞海外長編部門受賞作 【創元ＳＦ文庫60周年記念新版】 月面調査員が、真紅の宇宙服をまとった死体を発見し

1000年後の日本。豊かな自然に抱かれた集落、神栖66町には純粋無垢な子どもたちの歓声が響く。

「あなたの人生の物語」を映画化した「メッセージ」で、世界的にブレイクしたテッド・チャン。待望の最新作品集がついに刊行。

「宿命」の顔合せ、ついに実現！ 同世代の巨人ふたりが胸襟を開いた豪奢極まる対話と往復書簡集、いよいよ刊行。

情報工学の天才、島津圭助は花崗岩石室に刻まれた謎の“古代文字”を調査中に落盤事故にあう。

狎れあいの文学賞選考会に辟易し、究極の実験小説を執筆して胃に穴をあけ、大学の醜怪なる実態を暴き出す壮絶な日々。

記憶が80分しか持続しない天才数学者は、通いの家政婦の「私」と阪神タイガースファンの10歳の息子に、世界が驚きと喜びに満ちていることをたった1つの数式で示した…。

惑星ソラリス――この静謐なる星は意思を持った海に表面を覆われていた。

伊豆・鳥島の東北東で一夜にして小島が海中に没した。

地球を遠く離れた暗黒星雲で発見された犬似の 知的生物──サチャ・ビ族。

雨降る夜に瀕死の女をひろった男。

高齢者が国民の三割を超え、破綻寸前の日本政府は「七十歳死亡法案」を強行採決。