金色のネックチェーンをつけた女が、新宿中央公園で殺された。被害者は、かつて歌手として一世を風靡した蓼科由里―。

美貌と一枚の名刺だけを頼りに上京した若い女性。ツテも実力も無く、甘い野望を背負って来た若者たち。

資産家の木部信夫が突然失踪、直後に彼が所有する6億円もの不動産が売買されたことが判明した。

霧笛が呼ぶ襟裳岬ですれちがった謎の美女多鶴子は、新進作家白沢に死の影を落とし、朝里川温泉の火災で消息を絶つ。

東京の巨大ホテルの社長が堅牢な密室で刺殺された。

平凡なOL貴浦志鶴子には幼児期の記憶に空白がある。

轢き逃げで一人息子を喪い、妻にも先立たれた作家の成田正隆は、妻の郷里・佐賀へ、傷心を癒す旅に出た。

自衛隊第１空挺団ＯＢで、現在は代行業を営む降矢浩季のもとを学生時代の恋人・優子が訪ねてきた。

始まりは新宿発、松本方面行きの最終列車、急行「アルプス号」だった。

権威ある小説新人賞を受賞した川名純子は、専業主婦から一転、華やかな人気作家に。

忠誠を尽くした自分をゴミのように捨てた上司の米原を、衝動的に殺した桑崎。

タクシードライバーの蛭間正は深夜、新宿で若い女を乗せた。

警視庁捜査一課刑事・山科正人は殺人事件の捜査本部に参加しているが、仲間にもペアを組んだ新宿署の牛尾刑事にも「話したくない秘密」があった。

種々雑多な人間が去来集散し、人生の破片を落としていく駅・新宿。

新宿の超高層ホテルの一室で、男性の死体が発見された。被害者は女性と宿泊する予定だったらしいがその形跡はない。

ナンバーワンホストの有光は、人身売買シンジケートから逃げ出してきたタイ人女性・トウイを匿うが、彼女はある日部屋から忽然と姿を消し、廃屋で死体となって発見される。

過去を捨て、警備員として暮らす桐生。迷い猫が縁で、飼い主の少女・翔子と出合う。

三家庭に襲いかかった災いは、あの夜と関わっているのか?家庭内暴力、援助交際、恍惚老人―それぞれに家族問題を抱えながら、ある夜、三人の男は偶然同じ路線バスに乗り合わせた。

博多発東京行のひかり116号で、不動産ブローカーが刺殺された。

望遠鏡で近隣のナイトライフを覗き見するのが趣味だった一人暮らしの老女・田島あぐ。

デカは畳の上で死ねなくても、正義の上で死ぬのだ…先輩の教えを体するように警視庁捜査一課の若手刑事が殉職した。

会社のエースとして飛ぶ鳥を落とす勢いだった山名功は、突然、関連企業末端のゴルフ場に異動となった。

憧憬の女神、七条由香の無惨な死体を発見した北前真司は、無実の罪を押し付けられてしまう。真犯人はどこかで笑っている。

人と犯罪の溢れる街、渋谷。

棟居は北アルプス後立山縦走を試みる途中、唐松岳山頂でトレッキングツアーのグループに写真撮影を頼まれた。

一九八二年九月、著者は戦後三十七年にして初めて“悪魔の部隊”の痕跡を辿った…。

東京湾岸で乗用車の中からテレビ脚本家の絞殺死体が発見された。

駅のホームで突き落とされそうになる。見知らぬ車に乗せられて誘拐されそうになる―。

発端はホテルのベランダからの飛び降り自殺!?その直下に居合わせ、そば杖を食った大物政治家の息子は、大学サークルを隠れ蓑に悪業を重ねる。

「刑事は必ず正義の上で死ぬんだ」。ミステリー界の巨匠、珠玉の短編集。

一流ゲームソフト企業リューエイに就職が内定した大学生隅野はこの際、遊び相手の女子大生規子を友人に下げ渡すことにした。

東京湾臨海署──通称ベイエリア分署の管内で、テレビ局プロデューサーの落下死体が発見された。

『陰の季節』の「黒い線」で、心に深い傷を負った平野瑞穂。

山頂から愛の信号を送ると約束し、恋人を山麓に残してひとり山頂をめざした影山だが、送られてきたのは遭難信号だった。

アルプスの名峰グロスグロックナーで出逢った二人、国際刑事警察機構の若き警察官高木史朗とミステリアスな女性陽子は運命の恋に落ちた。

不慮の死を遂げた夫のポケットベルへ、ひたすらメッセージを送信し続ける女。

犯人逮捕は事件の終わりではない。そこから始まるもうひとつのドラマがある。

深夜の稲村家。女は夫に火を放とうとしている。

東京・台場で少年たちのグループの抗争があり、一人が刃物で背中を刺され死亡する事件が起きた。

警視庁捜査一課の横渡刑事は帰宅途中、暴漢に襲われた女性を助けようとして男と格闘し無念にも刃物で刺殺された。

新任教師の佐倉弥生が不良グループのリーダー・後藤龍雄に犯された。少年と級友にとって、弥生は憧れの女神だった。

交通事故で息子を失った悲しみに暮れる妻が、故郷の同窓会へ出かけていった翌日、遺体で発見された。

「母さん、僕のあの帽子、どうしたでせうね?」。西条八十の詩集を持った黒人が、ナイフで胸を刺されて殺害された。

東京湾臨海署の安積警部補のもとに、殺人事件の通報が入った。

ニュースを見ていた笹村慎介は息が止まるほどの衝撃を受けた。

都内で奇妙な事件が頻発していた。ターゲットにされた者の衣服に、突然、真紅のしみが浮かび上がる。

全国を制覇した暴力団が、町全体を組の「首都」にする大計画に着手した。

遅いデビューながら人気作家となった宮越には、胸に畳んだ青春の思い出があった。

二十五年前、群馬県榛名山中に埋めた女性の骨が発見された。

赤坂の高級クラブ「エル・ドラド」で日本最大の組織暴力団三矢組の組長が狙撃された。

アパートの一室で若い女性の絞殺死体が発見された。一方、新興宗教の元本部跡にも同様の手口で殺害された女性の死体が…。

深夜のコンビニ強盗殺人事件と、同じ夜に起きた轢き逃げ事件。

警察官桐生が気づいた時、惨劇はもはや終わっていた。下宿先の少女は凌辱され骸を晒していたのだ。

T省課長補佐が、公共事業の受注先である大手商社のビルから墜落死した。

北アルプス上空で、原子力科学者雨村の搭乗した旅客機が航空自衛隊機と衝突し、墜落した。

クリスマスイブの夜、オープンを翌日に控えた地上62階の高層ホテルの壁面に、巨大な光の十字架が浮かび上がった。