日本ホラー小説大賞、山本周五郎賞受賞作、待望の文庫化！ 岡山の遊郭で醜い女郎が客に自分の身の上を語り始める。

暗黒の森の中で銃声とともにこだまするうめき声。「来た。

美貌と才能とお金、そして幸せな家庭。全てに恵まれた作家の「私」は、執筆に専念するため、マンションを借りる。

ひとり旅で訪れたベトナムで、私は恋に落ちた。この男と寝たい、という狂おしい思いを恋と呼ぶならば。

屈託のない笑顔で嘘をつく男。出会い系サイトで知り合った奇妙な女。

新築・格安、都心に位置するという抜群の条件の瀟洒なマンションに移り住んだ哲平一家。問題は何一つないはずだった。

さらりと驚くような都市伝説を語る女。芸能界との繋がりを自慢する主婦。

「弟を殺そう」―身長195cm、体重105kgという異形な巨体を持つ小学生の雷太。

幻妖、ここに極まれり。

それは百年ほど前の、岡山でのこと。

夢の中でも浮気をする女、家では口をきかない男。それでも二人は周囲からごく普通の夫婦だと思われていた。

死霊が彷徨い、腐臭漂う岡山の寒村。

奇妙な古着。事件現場の臭い。

何でも売っている不思議な市場「夜市」。幼いころ夜市に迷い込んだ祐司は、弟と引き換えに「野球選手の才能」を手に入れた。

普段から恨みを買っていた不良女の交通事故。共依存する母子がお互いに抱く心の闇。

「自殺した彼女の人生を代わりに生きてます」―滔々と壮絶な体験を語る作家志望の女。傷害事件にまで発展した気まぐれな作り話。

岩井志麻子が明かす、占い師となった“あの女”との衝撃の実話の数々。

この地獄に、魅せられる。

忌まわしき蝶が乱れ舞う、灼熱無惨浪漫紀行。 明治三十八年、岡山。

刑務所で病に伏せる罪人に高額な医療費を送りつける逆・死神。古書店で入手した一般人の日記帳に綴られた壮絶な書き込み。

このままじゃあ、殺される！　幼い頃からの凄絶ないじめ。

玩具修理者は何でも直してくれる。独楽でも、凧でも、ラジコンカーでも…死んだ猫だって。

時は明治。

年の離れた奇妙な姉妹。彼女らと関わってから、著者の周りに次々と奇怪な事件が巻き起こる。

奇妙な赤ちゃんの夢を見る女。モデルの女性が怯える、忌まわしい村のしきたり。

“あれ”が来たら、絶対に答えたり、入れたりしてはいかん―。幸せな新婚生活を送る田原秀樹の会社に、とある来訪者があった。

現代ホラー小説30年の至宝を一挙収録。

ダイヤが原因で滅びてしまった一家。夫が妻に語ったある夏の出来事。

庭にある鳥の巣箱に棲みついた邪悪な目。絶対に語ってはいけない話。

士族出身の上流家庭・花村家にやってきた若い女性運転手。

テレビで岩井志麻子を見るたび、私は姉である本間切美を思い出す。生前、姉は芸術家になりたかった。

現世から冥界へ下っていく道を、古事記では“黄泉比良坂”と呼ぶ―。なだらかな坂を行く私に、登山姿の青年が声をかけてきた。

エッセイと呼ぶにはあまりに怖い物語。ホラー大賞を受賞して上京間もないイワイに、ぶんぶん寄って来るヤバイ人々。

若槻慎二は、生命保険会社の京都支社で保険金の支払い査定に忙殺されていた。

すべてのものには終わりがくる。生命が終わり、死を迎えること―終焉。

メディアで活躍中の岩井志麻子と徳光正行による禍々しさ満載の実話怪談第二弾! ・父が突然別人に…違和感の奥底に隠された真実の恐怖…「父の話」 ・コンビニの向こうは、ふしぎの国⁉奇妙な異世界奇譚…「トイレ」 ・全員違う記憶をもつ、不気味すぎる著者の実体験…「呪

――「傍目には、とても普通の家庭というか、円満な一家に見えたんですけどね」 志麻子さんと同郷で同世代のとある女性は、志麻子さんの長年のファンで、怪談話のネタになれば、と岡山県の北にある故郷の話を語ってくれた――。

一家惨殺事件のただひとりの生き残りとして、新たな人生を歩み始めた十歳の少女。だが、彼女の人生は、いつしか狂い始めた。

清楚な檻にも似た女学校。儚い夢。

大正歌壇の寵児・苑田岳葉。二度の心中未遂事件で、二人の女を死に迫いやり、その情死行を歌に遺して自害した天才歌人。

墨田区・大川公園で若い女性の右腕とハンドバッグが発見された。

事件はなぜ起こったか。殺されたのは「誰」で、いったい「誰」が殺人者であったのか―。

レベル7まで行ったら戻れない―。謎の言葉を残して失踪した女子高生。

嵐の晩だった。雑誌記者の高坂昭吾は、車で東京に向かう道すがら、道端で自転車をパンクさせ、立ち往生していた少年を拾った。

マンションの屋上からの飛び降り、地下鉄への飛び込み、そしてタクシーへの飛び出し。

灼熱の夏が永遠に続く国ベトナム。ホーチミンを訪れた「私」は夏の国の男に出会う。

ホラー作家・鹿角南のもとに、旧友からメールが届く。ある廃墟で「肝試し」をしてから、奇妙な事が続いているというのだ。

「朱実になりたかったのかな、真佐子って」―美人で人気者の朱実が殺され、不美人で嫌われ者の真佐子が疑惑の対象に。

「先祖代代、片倉の女は殺される定めだとか。

人は恨み辛みが生きる肥やしとなる。我が子への愛より腐臭漂う己の人生を謳歌する。

北島早苗は、ホスピスで終末期医療に携わる精神科医。

「神楽坂を舞台に怪談を書きませんか」突然の依頼に、作家の〈私〉は驚愕する。

17歳の少女が自ら警察に保護を求めてきた。その背景を探る刑事に鑑識から報告が入る。

名門Q女子高に渦巻く女子高生たちの悪意と欺瞞。「ここは嫌らしいほどの階級社会なのよ」。

国民学校初等科に通う堀川真樹夫と中沢大吉は、ある時同級生の月ノ森雪麻呂から自宅に招待された。

都内で起こった幽霊騒動。