男女のすれ違いと愛憎、人生に待ち受ける思わぬ陥穽、驚愕の結末―夏樹静子氏がその作品でミステリー界に残した足跡はあまりに大きい。

パーティの夜、ただ一度、衝動的に夫の友人に身をまかせてしまった厚子。堅物の夫は疑いもしないように思えた。

念願の新居に引っ越した僕たち家族は、いきなり隣家の犬・ミリーの鳴き声に悩まされることになった。

二十九歳の桐子は、求婚してきた吉森と萩の温泉に来ていた。だがその夜、桐子は宿を抜け出し別の温泉宿へと向かう。

東京下町、荒川土手下にある小さな共同ビルの一階に店を構える田辺書店。

勤め先の小学校で、ヒロインは「あそぼ」とささやく子供の幻に出会う。そんな折、校内プールに女性の死体が…。

晩秋のパリ郊外。時ならぬ嵐で雷鳴が轟き、バルビゾン村の古びた小さなホテルで停電となった。

満席で飛び立ったジェット機内から、一人の女が消えた!?新聞記者の冬木悟郎は、人妻・朝岡美那子失踪の謎を追って、彼女の郷里・福岡へ。

新雪に包まれた山中湖畔。

「動くな」。終電帰りに寄ったコンビニで遭遇したピストル強盗は、尻ポケットから赤ちゃんの玩具、ガラガラを落として去った。

「クローズの晩に泊まると誰かが行方不明になる」という奇怪な噂が伝わるホテル精進湖。

一九九三年から約三年間、激しい腰痛のため、死まで考えた作家の衝撃の闘病記。

不倫の恋に走る人妻へ見えない影が迫る…。若い陶芸家・卓也と愛しあう雅子に脅迫状が届く。

ある朝、ルリ子を起こしにいったらベビーベッドはカラだった。窓から誰かに連れ去られたのか…。

愛人宅で男が怪死！情事の最中、彼に頼まれて首を締めたと主張する愛人。

嵐の晩だった。雑誌記者の高坂昭吾は、車で東京に向かう道すがら、道端で自転車をパンクさせ、立ち往生していた少年を拾った。

満席で飛び立ったジェット機内から、一人の女が消えた!?新聞記者の冬木悟郎は、人妻・朝岡美那子失踪の謎を追って、彼女の郷里・福岡へ。

小さな出版社を経営する紺野美也子は、ベストセラーをねらって大流行作家に近づき、その魅力で書下ろし小説を依頼する。

いつも通り上機嫌で出勤していった夫の謎の失踪。妻の祥子は惑乱と絶望のなかで夫を探す。

名古屋地検の検事・千鳥朱子は、秘めた関係にある服飾MD・郷原の誘いを断れず、飛騨へ旅に出かけた。

田園調布の路上に乗り捨てられた朱いジャガーの中で、一流デパートの重役夫人が絞殺されていた。

松山地検庁舎の怪火で事務官が焼死、事故として処理された。

君と、死にたいな大学生の立夏子は、不倫相手の朝永にそう言われ、思わずうなずいた。

日本列島を北から南へ連続して起った6つの変死事件――奇妙な新婚旅行の男の変死と花嫁の失踪。

藪原法律事務所の居候弁護士となって五年、朝吹里矢子はようやく独立し、自分だけの事務所を構えることになった。

八尋由花は、恵まれた境遇にありながら、育児疲れとストレスから、わが子を窒息死させてしまう。

老朽化した自動車や家電製品を解体する場所で、車のトランクの中から焼死体が発見された。他殺か、それとも焼身自殺。

広告代理店で働くシングルマザーの千晶は、会議出席のため、喘息の発作が起きた子供を家に残して出社、死なせてしまう。

最愛の娘が行方不明の末、惨殺死体で発見された!母親の朔子は、携帯メールから娘の孤独を知り、愕然とする。

テレビのシナリオライターである勝彦は深夜、仕事場のマンションで愛人の圭子と激しい情事に溺れていた。

日本のミステリー界の旗手として、世界的にも名を馳せた著者がつねに完成度の高い作品を描きつづけて25年。

新聞社の文化部で各界の著名人たちと交流し、活躍していた姉信子に憧れていた妹の笠原祥子。

東京・杉並区の善福寺公園で、崖から落ちそうな少年を助けた中年の男は、その朝発生した金融業者殺しの犯人なのか?夫の出張中、愛する男と密会の帰途、偶然二人を目撃した桂木麻子は、その後、少年の身が狙われていることを知るが、名乗り出ることもできない。

九州テレビ放送でディレクターを勤める杉原渓子、二十九歳。

造園設計家・恵門は、記憶の中にぽっかりと空白があるのに気付いた。

ひき逃げ！最愛の夫と愛娘を一瞬にして奪われた女のもとへ、犯人からの1通の手紙が届く。

アートフラワーに隠された濃紺の風呂敷包みを届ける途中、上村岬は母娘を車ではねた。

大手建設会社部長・曽根寛の足どりは、帰宅途中の東京駅で見かけられたのを最後に、消えた。

雅男は、サッカーが好きなごくふつうの中学生。

野末総子はバンクーバーへの独り旅の折り、ホテルで素敵なカップルを見かけた。

夏樹ミステリーの円熟を示す傑作中篇集 夫殺しの嫌疑をかけられた妻のアリバイの鍵をにぎる「幻の男」とは誰か。

旅客機が爆破され、乗客全員が死亡。

2番ホールのティーショットのボールがフックして隣りの12番ホールでプレー中の税理士の側頭部を直撃、意識不明のまま70年後に死亡した。

ホステスが扼殺された。彼女は常連客の誰かを強請っていたらしい。

恋人に会うため高知行の大型フェリー“さんふらわあ号”で東京を離れた総子。

幼馴染みに長年抱いていた恨みが発端の、すぐ解決すると思われた放火事件。

夕子は北海道釧路地検に転勤になった。東京とはすべてスケールの違う生活に戸惑うなか、事件が発生した。

名古屋の建設会社社長・時津逸人は、すい臓ガンの疑いを告げられたとき、これまでの人生を振り返り、若き日の苦い恋の記憶が蘇った。

湘南・葉山マリーナから沖縄を目指す豪華クルーザーのインディアナ号が出港した。

バツイチのOL美幸は、孤独をかみしめながら39回目の誕生日を迎えた。

染織工芸界の巨匠が破門中の弟子の恨みを買い、メッタ突きされて殺された。しかし、事件はいっこうに報じられない。

殺された母親が隠していた意外な人間関係が犯人探しの鍵となる「ひめごと」、謎の死を遂げた音楽家をめぐる女たちの葛藤を描く「あやまち」ほか、「ほころび」「ぬれぎぬ」「うらぐち」「やぶへび」と、心の闇をゆさぶられ、思わぬ事件にはまりこんでいく人間の心理を四文字の