閨閥

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種別
長編
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あらすじ

1981年08月31日 閨閥 (文春文庫 184-6)

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評判

閨閥の評価:

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閨閥の総合評価:

8.00/10点 レビュー 1件。

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No.1
(4pt)

あの手この手で警察を悩ませる悪賢くて計算高い奴らの犯罪を描く実力派女流の傑作集。

派手な大トリックはありませんが堅実な作風で推理ファンを常に満足させてくれる実力派女流・夏樹静子の傑作集です。著者の作品には女性主人公の視点で描かれた物が数多いですが、さすがにそれ一辺倒ではなく本書には警察側からの普通の捜査小説も収められておりまして、あの手この手で警察を悩ませる悪賢くて計算高い奴らの犯罪のヴァリエーションをたっぷりと堪能させてくれますね。また、それぞれに読後全く違った感慨を抱かせる小説作法に地味ながらも改めて著者の真の実力を確信しましたね。
『一億円は安すぎる』深刻な不況に苦しむ京都の織物会社の社長が自宅で首を吊った姿で見つかるが発見者の妻は警察に夫が自殺するはずはないと訴えるのだった。関西弁の会話が多く出て来る著者には珍しいユーモア味のある一編ですね。登場人物達は何処か間が抜けていて同じ関西人として気持ちはよく解りますし憎めませんね。『闇の演出』嘗ての名映画監督の男が殺され、同時期に別の高級マンションである主婦の変死体が見つかるが、一見無関係なこの二つの事件に繋がりが見出される。それぞれの夫婦が不倫関係だから素直に考えて交換殺人かと思いきや、所がどっこい二人には鉄壁のアリバイがあるという警察官泣かせの難事件の真相は?本書中最も意外性の高い一編で、こんな普通では考えられない常識外れの真相を見抜くのだから人間の想像力は果てしなく凄い物だなと心の底から感嘆しましたね。『帰路』定年後も嘱託として働いていたベテランの温厚な社員の男が殺された。刑事が捜査を進める内にやがて浮かび上がる意外な動機とは?物騒な世の中とは言えこんな理由で殺されるなんて酷い話で堪ったものじゃないですね。『突然の朝』平凡な主婦に或る朝突然に昔縁のあった知人からの遺産相続の話が舞い込むが、何とその後思わぬ殺人事件に発展するのだった。単純な金銭の損得勘定だけでなくそこに複雑な人間関係のもつれを絡ませて、効果的なアリバイ工作トリックで味付けした好短編ですね。『崖ふちの真実』熱海の温泉ホテルの近くの野原の先にある温泉タンクに転落死したと見られる男の死体が発見され、ホテルに宿泊した連れの女の存在が判明して事件は早期解決するかに思われたのだが・・・・。本編の眼目は犯人の意外性にはなく、その特異な犯罪動機のひとつにあり、この袋小路に嵌まり込んだ果てしない膠着状態にはひたすら心が暗澹となり気が滅入るばかりですね。『閨閥』名古屋にある食品会社の若手有望社員が突然に姿を消し会社から警察に失踪届けが出される。警察官の心理を利用した盲点を突くトリックが秀逸ですが、それ以上に恐ろしいのが厳密には犯罪ではないとは言えライバルを蹴落とそうとして動いた男の陰湿で卑劣な行為ですね。ラストで部長の娘が男に下した決断は天晴れその物で暗いばかりの物語の中でせめてもの救いですね。
閨閥 (1978年) Amazon書評・レビュー: 閨閥 (1978年)より
B000J8M6HI
No.0
(4pt)

あの手この手で警察を悩ませる悪賢くて計算高い奴らの犯罪を描く実力派女流の傑作集。

派手な大トリックはありませんが堅実な作風で推理ファンを常に満足させてくれる実力派女流・夏樹静子の傑作集です。著者の作品には女性主人公の視点で描かれた物が数多いですが、さすがにそれ一辺倒ではなく本書には警察側からの普通の捜査小説も収められておりまして、あの手この手で警察を悩ませる悪賢くて計算高い奴らの犯罪のヴァリエーションをたっぷりと堪能させてくれますね。また、それぞれに読後全く違った感慨を抱かせる小説作法に地味ながらも改めて著者の真の実力を確信しましたね。
『一億円は安すぎる』深刻な不況に苦しむ京都の織物会社の社長が自宅で首を吊った姿で見つかるが発見者の妻は警察に夫が自殺するはずはないと訴えるのだった。関西弁の会話が多く出て来る著者には珍しいユーモア味のある一編ですね。登場人物達は何処か間が抜けていて同じ関西人として気持ちはよく解りますし憎めませんね。『闇の演出』嘗ての名映画監督の男が殺され、同時期に別の高級マンションである主婦の変死体が見つかるが、一見無関係なこの二つの事件に繋がりが見出される。それぞれの夫婦が不倫関係だから素直に考えて交換殺人かと思いきや、所がどっこい二人には鉄壁のアリバイがあるという警察官泣かせの難事件の真相は?本書中最も意外性の高い一編で、こんな普通では考えられない常識外れの真相を見抜くのだから人間の想像力は果てしなく凄い物だなと心の底から感嘆しましたね。『帰路』定年後も嘱託として働いていたベテランの温厚な社員の男が殺された。刑事が捜査を進める内にやがて浮かび上がる意外な動機とは?物騒な世の中とは言えこんな理由で殺されるなんて酷い話で堪ったものじゃないですね。『突然の朝』平凡な主婦に或る朝突然に昔縁のあった知人からの遺産相続の話が舞い込むが、何とその後思わぬ殺人事件に発展するのだった。単純な金銭の損得勘定だけでなくそこに複雑な人間関係のもつれを絡ませて、効果的なアリバイ工作トリックで味付けした好短編ですね。『崖ふちの真実』熱海の温泉ホテルの近くの野原の先にある温泉タンクに転落死したと見られる男の死体が発見され、ホテルに宿泊した連れの女の存在が判明して事件は早期解決するかに思われたのだが・・・・。本編の眼目は犯人の意外性にはなく、その特異な犯罪動機のひとつにあり、この袋小路に嵌まり込んだ果てしない膠着状態にはひたすら心が暗澹となり気が滅入るばかりですね。『閨閥』名古屋にある食品会社の若手有望社員が突然に姿を消し会社から警察に失踪届けが出される。警察官の心理を利用した盲点を突くトリックが秀逸ですが、それ以上に恐ろしいのが厳密には犯罪ではないとは言えライバルを蹴落とそうとして動いた男の陰湿で卑劣な行為ですね。ラストで部長の娘が男に下した決断は天晴れその物で暗いばかりの物語の中でせめてもの救いですね。
閨閥 (1981年) (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 閨閥 (1981年) (文春文庫)より
B000J7VX46
No.-1
(4pt)

あの手この手で警察を悩ませる悪賢くて計算高い奴らの犯罪を描く実力派女流の傑作集。

派手な大トリックはありませんが堅実な作風で推理ファンを常に満足させてくれる実力派女流・夏樹静子の傑作集です。著者の作品には女性主人公の視点で描かれた物が数多いですが、さすがにそれ一辺倒ではなく本書には警察側からの普通の捜査小説も収められておりまして、あの手この手で警察を悩ませる悪賢くて計算高い奴らの犯罪のヴァリエーションをたっぷりと堪能させてくれますね。また、それぞれに読後全く違った感慨を抱かせる小説作法に地味ながらも改めて著者の真の実力を確信しましたね。
『一億円は安すぎる』深刻な不況に苦しむ京都の織物会社の社長が自宅で首を吊った姿で見つかるが発見者の妻は警察に夫が自殺するはずはないと訴えるのだった。関西弁の会話が多く出て来る著者には珍しいユーモア味のある一編ですね。登場人物達は何処か間が抜けていて同じ関西人として気持ちはよく解りますし憎めませんね。『闇の演出』嘗ての名映画監督の男が殺され、同時期に別の高級マンションである主婦の変死体が見つかるが、一見無関係なこの二つの事件に繋がりが見出される。それぞれの夫婦が不倫関係だから素直に考えて交換殺人かと思いきや、所がどっこい二人には鉄壁のアリバイがあるという警察官泣かせの難事件の真相は?本書中最も意外性の高い一編で、こんな普通では考えられない常識外れの真相を見抜くのだから人間の想像力は果てしなく凄い物だなと心の底から感嘆しましたね。『帰路』定年後も嘱託として働いていたベテランの温厚な社員の男が殺された。刑事が捜査を進める内にやがて浮かび上がる意外な動機とは?物騒な世の中とは言えこんな理由で殺されるなんて酷い話で堪ったものじゃないですね。『突然の朝』平凡な主婦に或る朝突然に昔縁のあった知人からの遺産相続の話が舞い込むが、何とその後思わぬ殺人事件に発展するのだった。単純な金銭の損得勘定だけでなくそこに複雑な人間関係のもつれを絡ませて、効果的なアリバイ工作トリックで味付けした好短編ですね。『崖ふちの真実』熱海の温泉ホテルの近くの野原の先にある温泉タンクに転落死したと見られる男の死体が発見され、ホテルに宿泊した連れの女の存在が判明して事件は早期解決するかに思われたのだが・・・・。本編の眼目は犯人の意外性にはなく、その特異な犯罪動機のひとつにあり、この袋小路に嵌まり込んだ果てしない膠着状態にはひたすら心が暗澹となり気が滅入るばかりですね。『閨閥』名古屋にある食品会社の若手有望社員が突然に姿を消し会社から警察に失踪届けが出される。警察官の心理を利用した盲点を突くトリックが秀逸ですが、それ以上に恐ろしいのが厳密には犯罪ではないとは言えライバルを蹴落とそうとして動いた男の陰湿で卑劣な行為ですね。ラストで部長の娘が男に下した決断は天晴れその物で暗いばかりの物語の中でせめてもの救いですね。
閨閥 (文春文庫 184-6) Amazon書評・レビュー: 閨閥 (文春文庫 184-6)より
4167184060

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