4月。桜祭りで開放された米軍横須賀基地。

『元気ですか?浮上したら漁火がきれいだったので送ります』彼からの2ヶ月ぶりのメールはそれだけだった。

「自衛隊員の皆さんに恋愛や結婚の経験談を語ってもらいたいんです」。

200X年、謎の航空機事故が相次ぎ、メーカーの担当者と生き残った自衛隊パイロットは調査のために高空へ飛んだ。

きっかけは「忘れられない本」。そこから始まったメールの交換。

小劇団「シアターフラッグ」―ファンも多いが、解散の危機が迫っていた…そう、お金がないのだ!!その負債額なんと300万円!悩んだ主宰の春川巧は兄の司に泣きつく。

「2年間で、劇団の収益から300万を返せ。

とある県庁に生まれた新部署「おもてなし課」。

隣に座った女性は、よく行く図書館で見かけるあの人だった…。片道わずか15分のローカル線で起きる小さな奇跡の数々。

就職先を3カ月で辞めて以来、自堕落気侭に親の臑を齧って暮らす“甘ったれ”25歳が、母親の病を機に一念発起。

お嬢さん、よかったら俺を拾ってくれませんか。咬みません。

元・戦闘機P(ファイターパイロット・29歳)meetsどん詰まりの美人テレビD(ディレクター)。

さあ、行こう。これは僕らの最後の旅だ。

京都の美大に通うぼくが一目惚れした女の子。高嶺の花に見えた彼女に意を決して声をかけ、交際にこぎつけた。

小説家と、彼女を支える夫を襲ったあまりにも過酷な運命。

“タイムマシンがあったらいつに戻りたい？”　図書隊副隊長緒形は、静かに答えた――「大学生の頃かな」。

正義の味方、図書館を駆ける!―公序良俗を乱し人権を侵害する表現を取り締まる法律として『メディア良化法』が成立・施行された現代。

正化32年の秋、同期の手塚光の兄から「王子様」の正体を告げられ、郁はどうしていいかわからなくなり……。

成南電気工科大学機械制御研究部略称「機研」。

図書隊の中でも最も危険な任務を負う防衛隊員として、日々訓練に励む郁は、中澤毬江という耳の不自由な女の子と出会う。

夏休み、一人の少女が校舎の四階から飛び降りて自殺した。

想いがつらなり響く時、昨日と違う明日が待っている! 児童養護施設を舞台に繰り広げられるドラマティック長篇。

「三匹のおっさん」とは…定年退職後、近所のゲーセンに再就職した剣道の達人キヨ。柔道家で居酒屋「酔いどれ鯨」の元亭主シゲ。

正化33年12月14日、図書隊を創設した稲嶺が勇退。図書隊は新しい時代に突入する。

ご近所限定正義の味方、見参!武闘派二匹&頭脳派一匹が町のトラブルに立ち向かう還歴ヒーロー活劇シリーズ最新刊。

クリスマスに倒産が決まった子供服メーカーの社員・大和俊介。同僚で元恋人の柊子に秘かな思いを残していた。

晴れて彼氏彼女の関係となった堂上と郁。しかし、その不器用さと経験値の低さが邪魔をして、キスから先になかなか進めない。

郵便配達員として働く三十歳の僕。ちょっと映画オタク。

全知の天に運命を委ねる占の国ヴィオン。生まれながらにして毒と呪いの言葉を吐き、下町に生きる姫がいた。

普通の高校生だった「ぼく」、須玉明が得た力は、この世に留まる霊の姿が視えるというものだった。

「黒髪の乙女」にひそかに想いを寄せる「先輩」は、夜の先斗町に、下鴨神社の古本市に、大学の学園祭に、彼女の姿を追い求めた。

「朝五時。渋谷、宮益坂上」。

櫛森秀一は、湘南の高校に通う十七歳。女手一つで家計を担う母と素直で明るい妹との三人暮らし。

休暇で沖縄に帰ってきたリョウは、親孝行のため「おかあさん」と3日間島内を観光する。

高校卒業と同時に三重県の山村に放り込まれた平野勇気19歳。林業の現場に生きる人々の1年間のドラマと勇気の成長を描く。

幼馴染みと十年ぶりに再会した俺。

あの日、あんなことをしなければ…。心ならずも親友を裏切ってしまった中学生さくら。

玄武書房に勤める馬締光也は営業部では変人として持て余されていたが、新しい辞書『大渡海』編纂メンバーとして辞書編集部に迎えられる。

どうして恋に落ちたとき、人はそれを恋だと分かるのだろう。

浅木晴也は、奨学金とアルバイトで学費を払いながら大学に通う貧乏青年。

毎日が黄金に輝いていた12歳の夏、少年は川辺の流木に奇妙な印を残して忽然と姿を消した。

伝えられなかった言葉。忘れられない後悔。

不倫する奴なんて馬鹿だと思っていた。ところが僕はその台詞を自分に対して発しなければならなくなる―。

真也は30歳。出版社で編集の仕事をしている。

その日、兄とあたしは、必死に山を登っていた。見つけたくない「あるもの」を見つけてしまうために。

古書店『無窮堂』の若き当主、真

大好きだった妻の澪が亡くなって1年、身体にさまざまな不具合を抱えた巧は、町の小さな司法書士事務所に勤めながら、6歳になる一人息子の佑司とひっそりと暮らしていた。

自分以外の人間が“ロボット”に見えるという紫色の瞳を持った中学生・毬井ゆかり。

５２ヘルツのクジラとは、他のクジラが聞き取れない高い周波数で鳴く世界で一頭だけのクジラ。何も届かない、何も届けられない。

幼い息子の仇討ちを企てる、酒びたりの元殺し屋「木村」。優等生面の裏に悪魔のような心を隠し持つ中学生「王子」。

尾木遼平、46歳、元刑事。

高校生活最後を飾るイベント「歩行祭」。それは全校生徒が夜を徹して80キロ歩き通すという、北高の伝統行事だった。

ゴールデンウィークの行楽地で、手品が趣味のチンピラ・大二郎が、大観覧車をジャックした。

どうやら俺の人生には、今後何一つ良いことがないらしい。寿命の“査定価格”が一年につき一万円ぽっちだったのは、そのせいだ。

恩人の命令は、思いがけないものだった。 不当な理由で職場を解雇され、腹いせに罪を犯して逮捕された玲斗。

川沿いの桜並木のそばに佇む喫茶店「マーブル・カフェ」。