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Tetchy さんのレビュー一覧

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レビュー数87

全87件 61~80 4/5ページ

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No.27:
(3pt)

作者自身、途中で背負い投げ?

柔道をテーマにミステリが書けるかを主題にしたかどうかは判らないが、恐らくは織口哲という一人の武士を主役に所謂立身伝みたいなものを書いてみたかったのではないだろうか?
しかしプロットは上滑りしているような感じで、特に登場人物の相関が何ともまあ、少女漫画的である。織口哲のストイックさ、実直さは今の我々にないものであり、ある意味ハードボイルドかもしれない。
だが、作者は最終的に本作が失敗作だと自覚したのではあるまいか?結末を読むとどうもそう思えてならない。
旋風 (集英社文庫)
泡坂妻夫旋風 についてのレビュー
No.26: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(3pt)

歴史的名作?

フランス人は「悪の英雄」というのがどうも好きらしい。その最たる代表はルパンであるが、本作も希代の詐欺師パルメイエなる者を設定している。

果たして本作の歴史的地位というのは一体何に起因するのだろうか?誰か教えてくれ!

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黄色い部屋の謎 (創元推理文庫)
ガストン・ルルー黄色い部屋の謎 についてのレビュー
No.25:
(3pt)

名作は何を語る?

意外にも“顔”の見えない小説だった。
ニックとコーラ、そして主人公のフランクの3人で暮らし始める冒頭からニック殺害までは、実に際立っていたのだが、その後の裁判において弁護士や検事が出てくる辺りから、全体像がぼやけて非常に散漫な印象を受けた。主題が見えないのだ。


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郵便配達は二度ベルを鳴らす (光文社古典新訳文庫)
No.24:
(3pt)

本当に長い夜だった。

レンデルが、ヴァインとして描く作品はハッピーエンドが多い(まだ2作しか読んでないが)。しかし、今回は重厚かつ陰鬱で北方の凍てつく寒さのイメージが物語全体を覆っていて、なかなかノレなかった。
正味560ページの長い物語の中で、延々謎として設定されていた諸々の事象が最後に何とも呆気なく明かされる辺り、結局今までの物語は何だったの?と呆れてしまった。
『アスタの日記』の、最後のこの上なく温かみのあるシーンに匹敵するものを本作でも盛り込んで欲しかった。
長い夜の果てに (扶桑社ミステリー)
バーバラ・ヴァイン長い夜の果てに についてのレビュー
No.23:
(3pt)

作者の都合に振りくり回されます。

少年漫画のような、とにかくこういう風になっているんだから全て受け入れてくれぃとでも云っているぐらいのとんでもなく御都合主義な小説だった。
発端からして、祖母には予知能力があるのだから、島に行けと云うのなら行こうという展開には参った!
その後も殺人事件が4つ起きても警察が介入するのは最初に発覚した1件のみ!しかも主人公はなぜかやたらとモテる!
あまりに現実からかけ離れている。
唯一現実的だったのは最後の美波の独白。これは名探偵のパラドックスとしても面白かった。
闇かがやく島へ―長編ミステリー
岩崎正吾闇かがやく島へ についてのレビュー
No.22:
(3pt)

どうした、レンデル!?

レンデルにしては珍しく整然さを欠いている。
ストーリー展開は確かに従来の作品群同様、全く読めないのだが、今回はそれが読書の牽引力になっていない。
昔から失語症など些細なハンディキャップを素材にして普段到底あり得ないような事態を丹念に心理描写を重ねることで絶大な説得力を持って読書を引っ張ってきたのだが、今回はあまりに魔術や心霊に寄りかかってしまったため、今一歩説得力に欠け、ノレなかった。


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殺す人形 (ハヤカワ・ミステリ文庫)
ルース・レンデル殺す人形 についてのレビュー
No.21:
(3pt)

期待に応えてくれませんでした。

期待していたのだが、十分応えてはくれなかった。
探偵リュウ・アーチャー初登場ということで、「質問者」という位置付けはある程度規定されているものの、どうも三文役者に成り下がっている印象が濃い。人の間の渡り方がどうにも不器用で、未熟である。
もしかしたら作者は今後のシリーズを見込んでそんな設定にしたのかもしれないが。またプロットが平板で落ち着くであろう場所に落ち着いたという感じ。
う~ん、残念。
動く標的【新訳版】 (創元推理文庫)
ロス・マクドナルド動く標的 についてのレビュー
No.20:
(3pt)

映画化もされた作品だが。

う~ん、冒頭の逮捕劇を読んだ瞬間は、傑作の匂いを感じたんだが、最終的には今一つ突き抜けないという気持ちで一杯だ。確かに、なんやかんやあったせいで集中力に欠けたのもあるが、登場人物各々に魅力をさほど感じなかったのも事実。それに文体も三人称と一人称とが混在し、文豪らしくない。
あと、どうもこれはミステリではないような気がする。心を病んだ1人の青年の破滅を描いた普通小説のように読めたのだが。
引き攣る肉 (角川文庫)
ルース・レンデル引き攣る肉 についてのレビュー
No.19:
(3pt)

これは残念!

トレヴェニアン。
この作家の名を久々に見つけて、しかもこの作品が我々の前に再び御目見えすると聞いて、期待して読んだのだが…。
期待が過ぎたのだろうか…。
まず文章が読みにくい。いや、文章が読みにくいのは『シブミ』や『アイガー・サンクション』で経験済みであるから、それは些細な瑕疵に過ぎない。やはり内容が魅力的ではなかったということか。
「冒険小説の」トレヴェニアンに関しては8ツ星だが、「サイコスリラーの」トレヴェニアンは上の評価が精一杯。
バスク、真夏の死 (角川文庫)
トレヴェニアンバスク、真夏の死 についてのレビュー
No.18:
(3pt)

再読しなきゃいけないかも?

評価は3点だが、これは全く以って正当な評価ではない。私事に於いて煩わしい事があり過ぎて、読書に没頭出来なかったために、こうならざるを得なかった。ほとんど失語症である。文字と情景とが乖離して、ストーリーが、プロットが流れ込んで来ないのだ。
ただそれでも内容は冗長すぎるきらいがあるとは感じた。だが前述のような理由から全然サスペンスとして盛り上がらないのだ。だが収穫はあった。そう、G・K・チェスタトンのあの名言が。
指に傷のある女 (角川文庫 (6290))
ルース・レンデル指に傷のある女 についてのレビュー
No.17:
(3pt)

フランス的な1作?

内容的にはリュパンの息子(らしき男)が出てきていつもよりも好奇心が沸いたが…。まあ、犯人の判明の仕方が実にフランス的だったとだけ書いておこう。
カリオストロの復讐 (偕成社文庫)
モーリス・ルブランカリオストロの復讐 についてのレビュー
No.16:
(3pt)

宗教色濃くてレナードらしくない。

久々のレナード。期待がその分籠もっていたためか、小味な印象が…。
レナードの最たる特徴は一癖も二癖も、また更に三癖もある連中が錯綜し合い、共鳴し合い、またまた反転し合い、全くどういう風に収束していくのか皆目見当がつかない点にあるのだが、今回は宗教というテーマ1本に絞ったためか、宗教についての衒学小説になってしまったきらいがあり、エンターテインメント性に欠けた。
次回に期待しよう。
タッチ (ハヤカワ・ミステリ文庫)
エルモア・レナードタッチ についてのレビュー
No.15: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(3pt)

トンデモ真相に驚き、愛の囁きに驚く。

今回初めて気付いたのだが、恋をしている時にフランスミステリの、普通ならば鼻で嗤ってしまうような愛の囁きが自分の心にビンビン響いてきた。特に「アントニーヌ、笑って下さい」の台詞は感性に直撃だった。唯一、その事実に気付いたことが何よりもの救いだった。

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二つの微笑を持つ女 (創元推理文庫 107-11 アルセーヌ・リュパン・シリーズ)
モーリス・ルブラン二つの微笑を持つ女 についてのレビュー
No.14: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(3pt)
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あの失踪トリックはないだろう!

確かに犯人は解らなかった。カー特有の怪奇趣味が横溢してもいる。秘密の通路も今回は多めに見よう。
が、しかしそれら全てをもってしても、こちらの知的好奇心をそそらなかった。
実際、昨今は本格ミステリを読んで世界が止まる感覚、いや驚愕を味わった記憶が無い。でも欲しているんだ、あの感触を再び。
初期の作品だから円熟味は無いとは云え、メイルジャア失踪のトリックの真相は荒唐無稽すぎる。俳優は万能じゃないんだぜ。
髑髏城【新訳版】 (創元推理文庫)
ジョン・ディクスン・カー髑髏城 についてのレビュー
No.13:
(3pt)

やっぱり続くのか。

この一冊で話が完結するものだと思っていただけに、この結末は肩透かしを食らった感がある。結局、最初に提示された謎は何一つ解明される事なく、欲求不満が残ってしまった。
しかし、ルノルマン=ルパンの設定は食傷気味。読者の興味を繋ぎ留めておく為か、はたまた下世話なサービス精神の産物か。
ともかく『続813』に期待しよう。
813 (偕成社文庫)
モーリス・ルブラン813 についてのレビュー
No.12:
(3pt)

これもルパン物?

題名はあくまで主題ではない。唯一の救いは最後に解決編があったことか。
オルヌカン城の謎 (創元推理文庫 107-16 アルセーヌ・リュパン・シリーズ)
モーリス・ルブランオルヌカン城の謎 についてのレビュー
No.11:
(3pt)

なかなか分かり合えません。

リュパンはえげつない。勝手すぎる。信念がない。そんな事ばかり目に付いた。
カリオストロ伯爵夫人 (偕成社文庫)
No.10:
(3pt)

ストーリーは解りやすいが…。

今までのリュパン物でストーリーを一貫して理解できた。だけどトリックや翻訳が悪くて、×。
金三角 (アルセーヌ・ルパン全集 (10))
モーリス・ルブラン金三角 についてのレビュー
No.9:
(3pt)

色々と不満があります。

最後の水晶の栓の隠し場所のトリックがなければ絶対に駄作。しかし、日本語が堅苦しいなぁ。
水晶栓―ルパン傑作集〈6〉 (新潮文庫)
モーリス・ルブラン水晶の栓 についてのレビュー
No.8:
(3pt)

やっぱり相性が悪いみたいだ。

導入部を読んだ時は期待大だったが、結局、何がなんだかさっぱり解らなかった。
空に浮かぶ子供 (創元推理文庫)
ジョナサン・キャロル空に浮かぶ子供 についてのレビュー