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ジャム さんのレビュー一覧

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レビュー数504

全504件 481~500 25/26ページ

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No.24: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

メルカトルと美袋のための殺人の感想

悪名高き銘探偵メルカトル鮎と彼に振り回される推理作家の美袋三条のコンビが贈る7つの事件!特に美袋君の恋の裏に隠された謎を解く「遠くで瑠璃鳥の鳴く声が聞こえる」、メルの描いた犯人当てに美袋君が振り回される「ノスタルジア」、メルの悪意が頂点に達する「彷徨える美袋」の3編はミステリとしてもブラックコメディとしても秀逸!ちなみに本作は自分がアンケートをとった麻耶雄嵩ファンによる作品ランキングで1位をとりました!それだけメルというキャラの人気と本格ミステリの魅力あふれる粒ぞろいな作品が揃ったファンが選ぶベスト作だということでしょう。
メルカトルと美袋のための殺人 (集英社文庫)
麻耶雄嵩メルカトルと美袋のための殺人 についてのレビュー
No.23: 9人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

消失!の感想

マリー、裕二、純の赤毛の持ち主が何者かに殺害され、しかもその死体は犯人とともに忽然と「消失」してしまった!これはネットでネタバラシされなければまず確実に騙されていたであろう大胆なトリックだと思いました(笑)それでも本格ミステリ的に非常に良くできているので楽しめましたし、最後のドンでん返しに関しても近年多くの作家たちが意識的に取り入れているものなので新本格発生直後のしかも京大ミス研出身の著者がいち早く取り入れていたのも興味深かったですね。

▼以下、ネタバレ感想
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消失! (講談社文庫)
中西智明消失! についてのレビュー
No.22: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

ローウェル城の密室の感想

恵と保理の高校生コンビはある日「三次元物体二次元変換機」により少女漫画「ローウェル城の密室」の世界に入ってしまう!そして、そこで待ち受けていたのは世にも恐ろしい密室殺人だったのだ!密室トリックについては前代未聞の仕掛けで正に本作でしか通用しないしろものなのでそれが明かされたときは思わず唖然としましたが、密室が出てくるのは話も中盤以降にさしかかったところでそれまでは女の決闘あり、ガーベル族との諍いあり・・・と当時16歳でこれを書いたのが信じられないほどの物語の魅力に溢れておりこの世界にどっぷり嵌りました!
ローウェル城の密室 (ハルキ文庫)
小森健太朗ローウェル城の密室 についてのレビュー
No.21: 5人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

体育館の殺人の感想

麻耶雄嵩がデビューした「91年」に生まれ、麻耶さんと同じく「21歳」でデビュー。しかも体育館という密室を傘一本から推理を組み立てて解決していくという「クイーン」の論理展開で、しかも探偵役は学校内に住む学年トップの「アニヲタ」・・・。この運命的とも言える組み合わせで鮎川賞を受賞しデビューした青崎さんに少し嫉妬を覚えつつも、久しぶりに論理に論理を積み重ねるガチガチの正統派本格ミステリを紡ぐ大型新人の出現に大いに興奮してしまいました(笑)これからの本格を担っていく若手の一人だと思うので、第2作以降にも期待です!
体育館の殺人 (創元推理文庫)
青崎有吾体育館の殺人 についてのレビュー
No.20:
(6pt)

4ページミステリーの感想

ミステリーは、4ページあれば十分?たった4ページで謎と解決、そして時には笑いや恐怖、感動までをも演出した傑作全60編を収録!時間はないけどミステリを少しでも読みたいという方にぜひおすすめです!ちなみに特に自分が気にいったのはミステリ的に完成度が高い冒頭の「最後のメッセージ」、後期クイーン問題を4ページで論じてみせた「ペット探偵帰る」、見事な完全犯罪を描いた「弁護側の秘策」、そして想像力が最後に恐怖の絶頂に叩きこむラストの「懐かしい思い出」。
4ページミステリー (双葉文庫)
No.19:
(6pt)

列車消失の感想

大井川鉄道井川線を走行中の七両編成の列車から、六両目だけが三十六人の乗客を乗せたまま忽然と消失してしまった!さらに事件はこれだけでは終わらず、その乗客たちの身代金約三億の受け渡し場所に指定された「日本海2号」で同じ男が2度飛び込み自殺したばかりか、あろうことか轢断された胴体だけが車掌を抱えて車内を歩き出したのだ!そして、同じ車内からは密室で射殺された死体も発見され・・・。 タイトルの「列車消失」という核となる大がかりなトリックだけでなく、細かい不可能犯罪の連鎖も見事な目くるめくトラベルミステリツアーでした!

列車消失―綾辻・有栖川復刊セレクション (講談社ノベルス)
阿井渉介列車消失 についてのレビュー
No.18: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

人格転移の殺人の感想

西澤作品との出会いの1冊。マスカレードというSF設定を用いた異色ミステリー。結末もすっきりしているし、これはおすすめですよ!また、その後の著作のほとんどに共通していますがちょっとエッチな視点も西澤さんならではでいいです(笑)

人格転移の殺人 (講談社文庫)
西澤保彦人格転移の殺人 についてのレビュー
No.17: 4人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

密室蒐集家の感想

祝!第13回本格ミステリ大賞受賞!戦前、戦後、そして現代。異なる時代に密室殺人あれば必ずどこからともなくやってくる密室専門の名探偵。その名も、「密室蒐集家」!探偵をあくまで「推理装置」としてのみ機能させ、「密室」という本格ミステリの宝石をスマートでロジカルに輝かせてみせる著者の本格魂が炸裂の傑作短編集!特に一発ネタと少年少女の心の葛藤が見事に合わさった「少年と少女の密室」、雪密室で容疑者に仕立てられた不運な女性が巻き込まれた事件の真相が切ない「佳也子の屋根に雪ふりつむ」が良かった!また、蒐集家にほのかな想いを寄せた千鶴ちゃんの存在も良し!

密室蒐集家 (ミステリー・リーグ)
大山誠一郎密室蒐集家 についてのレビュー
No.16: 6人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

Anotherの感想

「暗黒館」が綾辻流本格ミステリの集大成なら、「Another」は綾辻流本格ホラーの集大成。26年前から続く「3年3組の呪い」により、次々と不審死していくクラスメイト達。その謎に転校してきた主人公恒一と「ミサキ・メイ」が迫る!あくまでホラー的雰囲気が漂うも、結末に至ると綾辻さんが周到な伏線を張った「ある仕掛け」が明らかに!正直、またもまんまと騙されました(笑)半分は想像がつきながら読んでいたのですが、残りの半分にはまんまと引っ掛かりましたね(笑)3年3組で過ごした半年のことはこれからもけして忘れないでしょう!
あと、清原さんの漫画版も個人的には良かったですね。ラストも感動したし、赤沢さんの暴れっぷりも良かった(笑)
アニメは途中までで、映画はまだみていませんが(笑)
Another
綾辻行人Another(アナザー) についてのレビュー
No.15: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

眼球堂の殺人 ~The Book~の感想

また一人「メフィスト賞」から正統派本格新人現る!放浪の天才数学者十和田只人は、建築界の巨星が建てた異形の館「眼球堂」にストーカーライター陸奥藍子とともに招かれる!しかし、そこで待ち受けていたのは館の構造を生かした不可能犯罪の数々だった! 森博嗣さんが久々に新人に推薦文を寄せたことも頷ける天才たちの競演による理系本格で、中学生の頃に「F」を読んだときと同じような衝撃を受けました!物理トリックはこれぞ本格!と呼べる大がかりなものでしたし、違和感を覚えつつも見破れなかったラストのドンでん返しにも眩暈しました!早くも本年度ベスト級の傑作の誕生!夏に出る第2作も楽しみです。これから本格ミステリ界で大いに活躍して欲しいですね。期待の意味も込めて、新人では異例の9評価ということで!
眼球堂の殺人 ~The Book~ (講談社文庫)
周木律眼球堂の殺人 ~The Book~ についてのレビュー
No.14:
(6pt)

天使が開けた密室の感想

高校1年生の倉西美波は、行方不明になった父を捜すため日々アルバイトに励んでいた。そんなある日、隣の家の大学生の友人から「寝ているだけで一晩5千円」というおいしいバイトを紹介されるのだが、いざ行ってみるとそれはとんでもない内容でしかも密室殺人の容疑者にされてしまったのだ! 谷原さんの作品はこれが初ですが、非常に読みやすい文体と美波の友人の二人、隣家の大学生、はたまた犬猫に至るまで非常に魅力的なキャラクターと衆人環視の密室殺人などの魅力的な謎で一気に惹きこまれました!タイトルが二重の意味を持っているのも良し。
天使が開けた密室 (創元推理文庫)
谷原秋桜子天使が開けた密室 についてのレビュー
No.13: 5人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

消失グラデーションの感想

名門私立藤野学院高校女子バスケ部のエースが、僕の目の前で屋上から転落!しかも、一瞬気を失った後目覚めると転落したはずの彼女の姿が忽然と消えていたのだ!いやあ、この手のトリックには散々やられてきたのにも関わらずまたしてもまんまとしてやられました!あのネタが明かされるまではある一人の登場人物にどうしても感情移入できず悶々としていたのですが、まさか「そういうこと」だったとは!また、登場人物のほとんどがバスケ部員ということで切ない「青春バスケ小説」として読めたのも良かった!読後感も思いのほか爽快!これは、お勧め!
消失グラデーション (角川文庫)
長沢樹消失グラデーション についてのレビュー
No.12:
(6pt)

浜村渚の計算ノートの感想

森博嗣、東野圭吾らとは違う新しいタイプの理系数学ミステリ誕生!四色問題、カルダノの公式、フィボナッチ数列、円周率という数学用語を背景に数学テロを企む天才数学者に中学2年の天才数学少女浜村渚が挑む! 数学が苦手な自分にも分かりやすく説明してくれており、大体のところは理解できたので良かった(笑 )数学嫌いの方でも本書を読めば数学の奥深さが少しは分かるかも?(笑)
浜村渚の計算ノ-ト (講談社文庫)
青柳碧人浜村渚の計算ノート についてのレビュー
No.11: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)

厭魅の如き憑くものの感想

本格ミステリと本格ホラーの融合。横溝ファンとして、横溝的な村の因習的な雰囲気と複雑な家系は好印象で、ぐいぐい読ませられた。メイントリックにもまんまと騙されて気持ち良かったし、ラストにホラーな部分を残すやり方も良かった!
厭魅の如き憑くもの (講談社文庫)
三津田信三厭魅の如き憑くもの についてのレビュー
No.10:
(9pt)

記憶の果て THE END OF MEMORYの感想

第5回メフィスト賞を史上最年少の19歳で受賞した衝撃のデビュー作!この期に連なる安藤直樹シリーズ最初の1作であり、親父の死から始まる痛々しいまでのリアルな青春が描写された青春ミステリの大傑作!ミステリの批評精神にも溢れた作品でこの作品だけ読むとこの作者は今後どの方向に向かうのかと思いましたが、青春部分は過剰に残しつつ立派なミステリ作家になってくれたので良かったです(笑)
記憶の果て(上) (講談社文庫)
浦賀和宏記憶の果て THE END OF MEMORY についてのレビュー
No.9:
(9pt)

すべてがFになるの感想

記念すべき第1回メフィスト賞受賞作にして、その後の本格ミステリのすべてを変えた記念碑的大傑作!理系の天才たちがこれでもかと出てくる作品で、密室トリックも衝撃的!犀川&萌絵の凸凹コンビも良し!
すべてがFになる―THE PERFECT INSIDER (講談社文庫)
森博嗣すべてがFになる についてのレビュー
No.8:
(8pt)

裁くのは誰か?の感想

森博嗣のルーツミステリ100から。これは、一発ネタが見事に決まった隠れた本格ミステリの傑作です!
裁くのは誰か? (創元推理文庫)
ビル・プロンジーニ裁くのは誰か? についてのレビュー
No.7:
(9pt)

僧正殺人事件の感想

哲学者探偵ファイロ・ヴァンスが挑むマザー・グース連続殺人!「そして誰もいなくなった」とともに本格の隆盛に多大な影響を与えた大傑作!緻密なロジックと狂気の元祖ともいえる本格ミステリのお手本的作品です。
僧正殺人事件 (創元推理文庫)
ヴァン・ダイン僧正殺人事件 についてのレビュー
No.6: 8人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)
【ネタバレかも!?】 (1件の連絡あり)[]   ネタバレを表示する

そして誰もいなくなったの感想

「十角館」は勿論すべてのクローズドサークルモノの本格ミステリの元祖といえるアガサ・クリスティーの最高傑作!この作品がなければ、現在の本格ミステリの隆盛はなかったといっていいでしょう!本当に何度感謝してもしたりないぐらいです。神様、仏様、クリスティー様(笑)
そして誰もいなくなった (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)
No.5: 5人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)

十角館の殺人の感想

この作品はいまさら自分ごときがおすすめするまでもない本格ミステリの大傑作ですが、麻耶さんが複雑なトリックメイカーなら綾辻さんは誰にでもわかりやすい一発ネタメイカー!その一発ネタの元祖がこの作品で、たった一言で世界がひっくり変える衝撃は他の作品にはない衝撃があります。ネタだけなら、いまだに他の作品の追随を許さない一発大トリックの最高傑作です!
十角館の殺人 (講談社文庫)
綾辻行人十角館の殺人 についてのレビュー