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ジャム さんのレビュー一覧

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レビュー数90

全90件 1~20 1/5ページ

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No.90: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

紅楼夢の殺人の感想

中国の古典「紅楼夢」を舞台に繰り広げられる絢爛豪華な不可能犯罪絵巻!謎に挑むは園の主で美少年貴公子「賈宝玉」と数々の事件を解決してきた名司法官「頼尚栄」のコンビ! 「大観園」を舞台に日本の「大奥」かと思われるほど美女また美女が登場し、しかも不可能犯罪で一人また一人と殺されていくのを読むのは大いに興奮しました!その二転三転する真相もこの園ならではのもので良かったです! 原典の「紅楼夢」も読んでみたいなあ。
紅楼夢の殺人 (文春文庫)
芦辺拓紅楼夢の殺人 についてのレビュー
No.89:
(8pt)

グラン・ギニョール城の感想

欧州の古城「グラン・ギニョール城」に招かれた名探偵ナイジェルソープは、そこで密室からの転落死、甲冑から消える犯人、そして衆人環視の中での密室殺人・・・と次々と起こる不可能犯罪に遭遇。一方その頃現実世界では弁護士の森江春策はある事件をきっかけに小説「グラン・ギニョール城」に辿りつき・・・。 現実と小説、二つの世界が交錯する芦辺拓、渾身の本格ミステリ!最後の最後まで古き良き古典ミステリ好きの著者らしいトリックが仕掛けられた遊び心溢れる快作でした! 最後のショートショートもちゃんと「読者への挑戦」があって良し!
グラン・ギニョール城 (創元推理文庫)
芦辺拓グラン・ギニョール城 についてのレビュー
No.88:
(8pt)

名被害者・一条(仮名)の事件簿の感想

世に「名探偵」は数あれど、その裏に「名被害者」が存在していることを知るものは少ない。なぜなら彼らはその体質ゆえにすぐに殺される運命だから! そして、平凡でちょっと下ネタ好き?の女子校生一条(仮名)はその「名被害者」の中でもさらに希少な存在「殺人未遂名被害者」であり、彼女は今日も間抜けな犯罪者たちに日々命を狙われ続けるのだった・・・。 4話までは所々に挿入される下ネタに笑いながらのほほんと読み進めていましたが、最終話になると流水ばりのスケールのでかさになっててびっくり!でも、こういう作品自分は大好きです!
名被害者・一条(仮名)の事件簿 (講談社ノベルス)
山本弘名被害者・一条(仮名)の事件簿 についてのレビュー
No.87: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

恋恋蓮歩の演習の感想

シリーズ第6弾にして最高傑作!殺人事件が起きない中でここまで謎解きの魅力を感じさせてくれる作品に久々に出会った。
恋恋蓮歩の演習―A Sea of Deceits (講談社文庫)
森博嗣恋恋蓮歩の演習 についてのレビュー
No.86:
(8pt)

デンデラの感想

村から捨てられた老婆たちで構成されるもう一つの社会「デンデラ」。そこには、表の社会と同じく老婆たちの対立があり、疑心暗鬼があり、怒りがあった!そして、そこに現れる一匹の熊!かくして、老婆Vs.熊の生きるか死ぬかのデス・マッチが始まったのだった!とにかく、この小説は凄い!の一言です。登場人物全員が老婆であるにも関わらず、全く飽きずにむしろ最後までハラハラドキドキさせられました。佐藤友哉がついに到達した「怒り」をテーマにした小説の最高峰だと思います!
デンデラ (新潮文庫)
佐藤友哉デンデラ についてのレビュー
No.85: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

私を知らないでの感想

中学生のころ僕は転校した学校で「キヨコ」と呼ばれる美しい少女に強く惹かれる。しかし、彼女には「ある秘密」があったのだ・・・。、中学生の男女の機微を時に友情、時に恋愛、時にどうしようない現実への痛切な叫びとなって印象に残る言葉や文章の数々で描き切った新たな青春群像劇の傑作の誕生!ラストの主人公の決断は物語的には最良の選択でハッピーエンドといえるものでしたが、主人公的にはある意味でバッドエンドといっていいものだったので読み終えた後も何とも言えない切なさが残りましたね!
私を知らないで (集英社文庫)
白河三兎私を知らないで についてのレビュー
No.84:
(8pt)

女王暗殺 Ordinary World Special Worldの感想

待望の安藤シリーズシーズン2、第2弾!何不自由なく育った主人公武田の母がある日、謎のダイイング・メッセージを残して殺された!そして、現われた記憶喪失の女との出会いから彼の平凡な「日常」は「特別」へと変わっていく!果たして、世界の裏に潜む巨大な陰謀とは?前作を読んでいるとさらに楽しめること間違いなしの浦賀小説の真骨頂!相変わらず、主要登場人物への扱いが容赦ないです(笑)あと、第3作こそ安藤君が登場しそうなので次回作が楽しみ!世界を救えるのは、もはや君だけだ!多分(笑)
女王暗殺 (講談社ノベルス)
浦賀和宏女王暗殺 Ordinary World Special World についてのレビュー
No.83:
(8pt)

萩原重化学工業連続殺人事件 Knockin' on Heaven's Doorの感想

待望の安藤シリーズシーズン2の第1作目にして、浦賀史上最厚のページ数!萩原良二以外すべて新キャラだったけれど、「脳のない死体」ということから個人的に第3作の「頭蓋骨の中の楽園」を思い出した。新キャラでは、やっぱり「すべてを知る家政婦」が良かった(笑)また、タイトルが長すぎるのが気になったけれど、真相を読み終えて「そういうことか」と納得。個人的に最高傑作かは判断に迷うが、浦賀SFミステリの極北という位置づけは間違いないであろう内容の濃さにファンとしては大満足だった。
HEAVEN 萩原重化学工業連続殺人事件 (幻冬舎文庫)
No.82: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

コズミック・ゼロの感想

久々の流水大説にして、著者の新たな到達点であり新たな出発点!今までで一番読後感がすっきりでした!JDCが出てこなくてもやっぱり流水は凄い!何より読みやすいので、流水初心者にもぜひおすすめです。
コズミック・ゼロ: 日本絶滅計画 (文春文庫)
清涼院流水コズミック・ゼロ についてのレビュー
No.81:
(8pt)

生まれ来る子供たちのために But,we are not a mistakeの感想

純菜シリーズ、ここに堂々完結!異なる2パターンの結末と、最後に明かされる秘密。伏線も含めて、ミステリ的にも青春小説的にも浦賀のひとつの到達点といえる作品だと思いました!
生まれ来る子供たちのために (講談社ノベルス)
No.80: 3人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

奇面館の殺人の感想

登場人物全員が仮面をかぶせられるという前代未聞の状況で起こる殺人事件!鹿谷門実が「奇面館」で起こったこの難事件に挑む館シリーズ待望の最新作! 正直最初に犯人の指名されたときあまり驚きというのはなくて、奇面館のあの仕掛けがメインだったのかな?と思いきや・・・まさかああいう仕掛けが隠されていようとは!またしてもまんまといい意味でしてやられましたね!でも、これまでと違ったのはあのトリックが明かされたとき思わず大爆笑してまったことかな(笑)わけが知りたい方はぜひ本書のご一読をお勧めします!
奇面館の殺人(上) (講談社文庫)
綾辻行人奇面館の殺人 についてのレビュー
No.79: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

武士道エイティーンの感想

やっぱり、武士道シリーズ最高です!これまでの香織と早苗の相互視点に加え、緑子、桐谷先生、吉野先生、美緒のこれまで語られなかったそれぞれの物語も挿入されていて、シリーズとしての幅がぐんと広がり、それにより小説としての完成度が高くなったのでとても良かったです。そして、なんといっても早苗対香織、レナ対香織のライバル対決が最高に盛り上がりました。「ナインティーン」は出るのか出ないのか・・・でも待つのは香織同様、自由だと思います(笑)
武士道エイティーン (文春文庫)
誉田哲也武士道エイティーン についてのレビュー
No.78: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

リカーシブルの感想

この町はどこかおかしい。血の繋がらない姉弟が「ママ」に連れられてその町に来たとき、弟はなぜか予知能力に開花し、不穏な出来事を次々当てていく。そして、その裏には町に昔から伝わるタマナヒメ伝説があるらしく・・・。ミステリ的には収束しきれない謎も残ったし(わざとでしょうが)、あの大がかりなネタ自体は良かったんですがやや肩透かしだったかな?でも、物語的には中1の主人公ハルカが何もかもに裏切られながらも最初は疎ましがっていた泣き虫の血の繋がらない弟サトルとある意味本物の姉弟以上の絆を深めていく様が心地よかった!
リカーシブル (新潮文庫)
米澤穂信リカーシブル についてのレビュー
No.77: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

暗黒館の殺人の感想

(一)構想、執筆に10余年を費やした館シリーズの集大成、ここに開幕!佳多山大地さんが解説で言っていた通り、RPGを小説で体験しているような面白さ。第1巻は、この怪しげな館の探索から。

(二)第2巻ではついに殺人事件発生!怪しげなシャム双生児の姉妹にも注目。

(三)第3巻ではついに謎に包まれた浦登家の秘密が明らかに!

(四)最終第4巻ではついに館を包むすべての謎が明らかに!シリーズ集大成的な内容に大満足の大長編!全編を包む騙しのスケールの大きさもシリーズ1!

暗黒館の殺人〈1〉 (講談社文庫)
綾辻行人暗黒館の殺人 についてのレビュー
No.76: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

武士道シックスティーンの感想

(ハードカバー版)久々にミステリ以外で心から感動した!自分も中学時代に剣道をやっていたので、当時のことも思い出しつつ懐かしい香りがしたことも良かった。剛の香織と柔の早苗の交互視点でのテンポが非常によく、ほぼ一気読みできた!勝ち負けの意味、そして剣道をすることの意味にも触れられていたのも良し。セブンティーンも楽しみ!
(文庫版)文庫で再読!やっぱり、面白い本は何回読んでも面白い!再読とは思えないほど、夢中になって読めた(しかも、ミステリ以外で)本はそうそうないです!間違いなく今後も語り継がれていくだろう「青春小説」の金字塔であると思います!剣道に今まで興味なかった人もこれを読んだら、「剣道」の奥深さの虜になること間違いなし!自分も中学時代以来、久々にやりたくなってきました(笑)
武士道シックスティーン (文春文庫)
誉田哲也武士道シックスティーン についてのレビュー
No.75:
(8pt)

GOTH リストカット事件の感想

これまでの乙一作品集の中で、もっともミステリ部分が高い第3回本格ミステリ大賞受賞作!特に収録作の中では、森野夜の過去が描かれる「記憶」が乙一ミステリの真骨頂だと思いました!
GOTH 夜の章 (角川文庫)
乙一GOTH リストカット事件 についてのレビュー
No.74: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

龍臥亭事件の感想

(上)島田荘司版「八つ墓村」。助手の石岡君が今までになく前面に押し出されてる作品。

(下)解決編。意外な犯人も良かったが、やはりこれは石岡君の物語!

龍臥亭事件〈上〉 (光文社文庫)
島田荘司龍臥亭事件 についてのレビュー
No.73: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)
【ネタバレかも!?】 (5件の連絡あり)[]   ネタバレを表示する

新世界よりの感想

(上)これは、今から1000年後の日本の物語。「呪力」と呼ばれるサイコキネシスを操る人類たちは、周囲を注連縄で囲み外から穢れが入り込むことのない「理想郷」を作り上げていた。そんな世界で生まれた5人の少年少女たちは夏のキャンプ実習で古代社会の驚くべき秘密を知ってしまい・・・。まず、1000年後の日本の中心が茨城で霞ヶ浦が日本一の湖になっていたり、早季たちの住むところが「神栖」66町だったりしたのが良かった(笑)物語的にも未来のスポーツ「搬球」や人間の味方のバケネズミと敵のバケネズミの戦争など読みどころ満載!

(中)悪夢のようなキャンプが終わり早季たちを待ち受けていたのは普段と変わらない平穏な生活だった。しかし、その2年後14歳となった彼女たちを待ち受けていたのは仲間の危機と世界が恐れる「悪鬼」と「業魔」の恐るべき正体だったのだ!世界設定が完璧に出来上がっているので中巻も一気に引き込まれて読めました!個人的にバケネズミのスクィ-ラのキャラが好きです(笑)一見調子がいいだけのやつにみえますけど、実は狡猾に物事を考えているので最終章となる下巻ではどういう風に立ち回っていくのか楽しみですね!

(下)そして、時は流れて26歳になった早季たちを待ち受けていたのは夏祭りの夜の大殺戮だった!最終巻は、中巻からの流れからいっておそらくこうなるだろうなと思っていたことがそのまま起き、さらに廃墟と化した「東京洞窟」の大冒険、「悪鬼」との最終決戦と最後までRPGをプレイするが如くドキドキして読み終えました!最初から「バケネズミ」に感情移入して読んでいただけに上巻の時点で想像はついていた彼らの正体とその末路は切なかったですね!一体本当の「正義」とはどこにあるのか?人類の未来について考えさせられたSF大作でした!

新世界より(上) (講談社文庫)
貴志祐介新世界より についてのレビュー
No.72:
(8pt)

青銅の悲劇 瀕死の王の感想

矢吹駆日本編第1作!駆の代わりに日本に来たナディアが探偵役に。「誰が鷹見澤家当主、信輔にアコニチンを混入することができたのか?」という単純にして難解な問題を徹底的に推論を重ねていく「論理小説の臨界」!駆不在でも傑作!
青銅の悲劇(上) 瀕死の王 (講談社文庫)
笠井潔青銅の悲劇 瀕死の王 についてのレビュー
No.71: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

さみしさの周波数の感想

収録作すべてが粒揃いの乙一の短編集の中でも最高傑作だと思います!特におすすめは、「未来予報」。せつないです!
さみしさの周波数 (角川スニーカー文庫)
乙一さみしさの周波数 についてのレビュー