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脳男
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脳男の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.31pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全50件 41~50 3/3ページ
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つまらないで当たり前、とまで言われた江戸川乱歩賞の概念をひっくり返した話題作。 脳男の人物を探るまでですでにスリリングであり、それは後半の爆弾事件でさらに加速する。読み応えたっぷりの作品。 だけど、ラストがちょっとあっさりしすぎかな。もう一回どんでん返しみたいのがあってもよかったと思うけど。 | ||||
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心や体に障害を持って生まれてくる人がいる。鈴木一郎もその一人だった。一見ほかの人となんら変わるところがないように見えるが、彼の本質は驚くべきものだった。一郎のしだいに明らかになる過去、そして本性を暴こうとする真梨子と一郎の緊迫したやり取りは、読み手を物語の中へのめり込ませる。一郎には卓越した能力もあった。この能力が別の形で生かされたなら、彼にはもっと違う人生もあったのではないだろうか。そう考えると哀れさを感じた。後半の息詰まる展開、そしてラスト・・・。見事にまとめられた、読み応えのある作品だった。 | ||||
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名古屋に次ぐ中部地方の大都市、愛宕(おたぎ)市を揺るがせた連続爆破事件の犯人逮捕の現場に居合わせた鈴木一郎。この、他人の経歴と痛みを感じぬ異常な身体能力をもち、感情と魂を欠き、ただ脳だけで生きている謎の男の過去をめぐって、巨漢の刑事・茶屋と男の鑑定を委ねられた精神科医・鷲谷真梨子といった、それぞれシリーズもののヒーロー、ヒロインになれる魅力的な登場人物がからんでいく。やがて病院中に爆弾が仕掛けられる緊迫した状況の中で、男はついにその本性を露わにする。鮮やかな発端、ストーリー展開の緻密さ、人物造形の見事さ、そのいずれをとっても第一級のミステリーの名にふさわしく、さらにマルクス・アウレリウスの引用や随所に挿入された脳神経科学の知見(「わたしという自我をひとつにまとめている力が感情だ」)、『ヨハネの黙示録』をなぞった謎解きなど細部の魅力にも満ちている。だが、いかんせん贅沢に繰り出されるそれらの素材と趣向が一点に凝縮しない。もう少し切りつめるか、もっと書き込むか。そうすれば、まぎれもない傑作になったろう。 | ||||
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前半でかなり引き込まれたが、中盤以降それ以上話が広がらない事がわかりちょっとがっかり。かなり狭い話にまとまってしまってもったいないような気がした。後、無痛についても便利な点だけを起用しているが、実際、無痛の弊害は生命にかかわるものなのでもう少し掘り下げてほしかった。 | ||||
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タイトルに良い意味で裏切られました。おどろおどろしい怪奇サスペンスかと思いましたが、バットマンのようなダークヒーローの誕生秘話のようで、私は大満足して終わりました。次回作に期待します。 | ||||
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皆様厳しいご意見のようですが、私は楽しめました。思わず手に取ってしまう「脳男」というタイトルもすごいと思うし、それで?どうなるの?と、ドキドキしながら読み進めました。他の作品も読んでみたいので、早く文庫になって欲しいです。 | ||||
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爆弾魔とそれを幇助するかのように思えた青年。この2人の関係が物語が進行するに従い明らかになっていく。その過程の描写は非常に丁寧であり好感が持てる。また、鈴木がなぜ暴力的な手段に訴えたのかという未消化な部分もあるものの、これは作者が仕掛けたものかもしれない。いずれにしても面白い作品なので、一読をお勧めする。 | ||||
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すごい!という前評判だったので、読みたくて読みたくて、とうとう読みました。タイトルもすごいし、表紙もなんだかおっかない。この本を読んだ知人が、映画の「セブン」や「T2」を思わせるって言ってた通り、確かにそうです。でもね、この物語は、爆弾を仕掛けた緑川を追いかけるミステリーではありません!と言っちゃおう。鈴木一郎さんという人の人生と、鷲谷真梨子さんという自閉症に詳しい精神科医の人生との、交わりの部分を思って読むと、とても面白いです。ゆっくりと、頭の中に絵を浮かべて読んだ方がいいです。感情を持たない男:鈴木一郎さんと、正式な「単なるちょい役」の青木さんや、あまりストーリーの進行上、重要ではないと思う人達以外は、ほとんど、苫米地さん、茶屋さん、入陶(いりす)さん、空身(うつみ)さん、など、いわゆる珍名の人ばかりというところも、工夫してあるのでしょうか?考えすぎでしょうか?固有組織名等が、若干覚えにくいというところもありましたが、私は楽しめました。なんか続編がありそうだけど、かなり難しいかも。書いて欲しい来もするが、やめといたほうがいいような気もします。江戸川乱歩賞なのは、なんとなくわかる。 | ||||
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第46回江戸川乱歩賞受賞作2000年・文春傑作ミステリーベスト10で1位。2001年度版このミスで16位を獲得した。 ある地方都市でおきた爆破事件で、茶屋刑事は容疑緑川を特定し、ヤサに踏み込むが、そこで緑川と格闘する鈴木一郎を発見する。緑川を取り逃がしたものの、鈴木を逮捕。取り調べで何の語らない鈴木は精神鑑定に回される。前半から中盤過ぎまでは「脳男」が形成される過程が描かれ、終盤は爆弾犯との対決のまわるという構成である。「脳男」が形成される過程は非常に面白いのだが、そこにページが割かれたため、「脳男」のキャラクターを生かし切れないまま、終盤が終わってしまう。総ページ数が制限される乱歩賞受賞作にありがちなことであるが、残念であった。 それにしてもインパクトのある!題名だ。江戸川乱歩賞受賞作、という看板がなければ、ミステリーだとわからない。本作品はまさに、感情と行動の解離した「脳男」こと鈴木一郎(本名○○○○)の造型によるインパクトのみで成り立っていると言っても過言ではない。その設定のみで300ページ強を読ませるパワーは持っていると思う しかし、この作品設定、O坂氏の「さまよえる・・・」と似ていると感じたのは、私だけだろうか? | ||||
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「私のどこが私なのだろう」などと哲学めいたことを考えたことがあるが、このように科学(医学?)の方向から考えることもできるのかと、とても興味深かった。皮膚移植のあたりは少しできすぎでないかと感じたが、テーマが新鮮で、登場人物のネーミングもおもしろく、ぐいぐいと引き込まれる。 この著者自身にも興味をひかれた。次作が楽しみである。 | ||||
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