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悪と仮面のルール
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悪と仮面のルールの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.60pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全52件 21~40 2/3ページ
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漠然と伝わってきていた、人を殺してしまった後の苦悩が 実感を伴うように伝わってきます。 なぜ、人を殺してはいけないのか。 その理由が明確に表されている物語だと思います。 読んだ後も脳に残る物語でした。 本能を乗り越えて、人を想う気持ちに救われた物語でもありました。 | ||||
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小さな世界を描いていた、これまでの作品は結構好きでしたが、これはダメでした。 文章が上手いので、一気に読めますが、第二次世界大戦の話とか、軍需産業の話とか、とにかく薄い。 国際連盟脱退の話や、太平洋戦争多数ののエピソードなど、理解が薄く、かつ根拠のない自虐史観ベースで、物語に入り込むことを大きく阻害させられました。 大きな世界を描くことに挑戦するのはいいけど、あまりに参考文献が乏しいのではないでしょうか? 自虐史観ベースなので、ウォールストリートジャーナル10傑に選ばれるのも納得です。 | ||||
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少女が出てくるまでは面白かった。 それ以降が長くていつまでもおわらない、いつになったら終わるんでしょうか?という疲労が出てしまいました。 さくっと終わりにできるのも小説家の文才を使ったらできるんじゃないかな。 もったいないです。 | ||||
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奇妙な題名が印象的だ。「ルール」は悪にかかるのか、悪と仮面の双方にかかるのか(ちなみに英訳 タイトルはEvil and the Mask)。内容から判断すれば「仮面のルール」だが、「悪のルール」とい ってもいいのだろう。絶対的な悪があるとすれば、悪を体現する個人を内包する社会は「悪のルール」 によって機能している。この「邪」に抗ってルールから逸脱した代償として、主人公は「仮面のルー ル」に従わざるを得なくなる。 幼い主人公の「僕」と父の対決、同じ屋敷で暮らす幼馴染の少女、莫大な財産、整形。下手をすれば 中2病的誇大妄想となりかねない現実離れした設定が、主人公を拘束する「仮面のルール」の息苦し さと相まって、物語全般にいびつな印象を与えていることは否めない。『掏摸』が同じようにドスト エフスキー的な悪の問題を取り上げつつも、スマートで緊迫した筋展開を繰り広げていたのとは対照 的に、本作の物語のリズムはどこかしらぎこちない。また、思弁的な深みも掘り下げられているとは 言いがたい。 本作はそれでも、幼児期の傷と歪みを抱えながら大人になりきれない青年という中村文則の他の小説 と同じテーマを取り上げながら、ファンタジー的な装いをまとうことによって、明るい光の差しこむ ような解放的な答えを提示することに成功している。 | ||||
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奇妙な題名が印象的だ。「ルール」が「悪と仮面」の双方に係るのか判然としないからだ(ちなみに英訳タイトルはEvil and the Mask)。内容から判断すればもちろん「仮面のルール」だが、「悪のルール」とも解しうる。「悪のルール」で機能する社会は、絶対的な悪を体現する個人によって動かされ、それに反逆した主人公は代償として「仮面のルール」に従うことになる。 「邪」の父との対決、同じ屋敷で暮らす幼馴染の少女との関係、莫大な財産、整形後の仮面の人生。下手をすれば、中二病的誇大妄想となりかねない現実離れした設定が、「仮面のルール」による息苦しさと相まって、物語全般に閉塞感をもたらしている。『掏摸』がやはりドストエフスキー的な悪の問題を取り上げつつ、スマートで緊迫した筋展開を繰り広げていたのとは対照的に、本作の物語のリズムは、主人公の生き方を反映するかのようにぎこちない。思弁的な深みも掘り下げられているとは言いがたい。 本作はそれでも、幼児期の傷と歪みを抱えながら大人になりきれない青年という中村文則の他の小説と同じ設定に立脚しながらも、非現実的な装いをより一層まとうことによって、他の作品にはあまりみられない、明るい光の差す答えを示すことに成功している。 | ||||
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主人公の深層心理を事細かく描く純文学の内省的な姿勢を 貫きながらも、探偵や謎の犯罪組織、その背後で暗躍する強大な悪といった クライムノベル、ノワール的なエンターテイメントのスリリングなプロットがあり、 なかなか実験的な作品ではあるように感じた。 大雑把にいえば、純文学とエンターテイメントの両立だろうか。 内向きな視点だけでなく、より広い視点を用いてテーマを追おうというのだろう。 カミュのオマージュからどうも抜けきれない印象があった、初期の「銃」や「遮光」 と比べると著者自身の独自の魅力が出てきた気もするが、どうだろう。判断は難しい。 プロットに工夫が見られる分、初期の人物描写の巧みさが 少し薄れてしまった気がしないでもない。(アメリカではノワールの文学賞を受賞し、 純文学というよりは、ノワールのポジションの模様) 今作の場合、悪の因果とその解放という複雑に絡めたプロットのためか、 主人公が悪の因果に巻き込まれるシチュエーションありきで 他の登場人物が動かされている印象が否めない。 物語の中核を成す久喜一族の存在だが、陰惨な戦争の記録、犯罪組織の保持などから 久喜一族が物語上悪を象徴する存在だということは伝わるのだが、 人物の内面に踏み込んだ描写が弱く、久喜という家系の異質さや凄みがいまいち伝わってこない。 過去の所業を詳細にまとめただけで「悪」を語ろうというのは、些か安直な表現ではなかろうか。 ヒロインである香織ももう少し描いてほしいところがあった。 主人公が全てを賭けてまで守ろうと思える大切な存在なのは分かるが、 探偵を通した描写しかない為に、彼女との結末にもカタルシスを感じることが出来なかった。 と、ここまで色々と書いてきたが、純文学とエンターテイメント、 彼の中でこれからどう組み立てていくのか、それにはとても興味がある | ||||
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文章と内容は期待を裏切らない思った通りに楽しめるものです。5感を刺激してくれます。 中村先生の次の作品がでれたら読みたいと思います。 ただ、インパクトを意識しすぎてなのか、力みやぶっとんでいる印象を受けることが評価3の理由です。 無理がある・・かも、と、思う部分が多少あります。 世の中の評価が高くなると、書きたいものより、評判のよいものを書きたくなるのが作家心理なんでしょうか。 | ||||
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中村文則の小説には一種独特の雰囲気と我々読者の心に訴えてくる強いメッセージを持っている。この作品もまた現代社会の寓話的な側面があり、読みながら様々な思いが頭の中をよぎった。 主人公・久喜文宏は父親から『邪』を植え付けられるのだが、我々が幼い頃に親から与えられた幸せな暮らしを裏返しに表現しているように感じた。中村文則は、決して『悪』を描こうとしたのではなく、与えられることの窮屈さ、親の束縛から逃れようとする人間の成長過程を逆説的に描こうとしたのではないだろうか。 最初に読んだ『掏摸』が素晴らしく、続けて『何もかも憂鬱な夜』を読み、中村文則の作家としての力量を感じた。 | ||||
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ちょっとどうかと思うけど…。 このタイトルと装丁は。 表紙だけ見たら、中学生向けの作品か?って思いますよね。 どちらもあまりにもあまりにもベタで…。 本屋でも、普通の精神状態なら手に取ろうとは思わないよう な表紙です。 (図書館で借りたので、面白くなくても時間潰しになれば… くらいの軽い気持ちで借りました。) でも、中味はしっかりとした筆致で、人物描写もしっかりと できています。 ストーリーもなかなか面白いし、作者の世界観も伝わって きます。 流れからすると、破滅的なエンディングを迎えると予想させ ておいて、程々のハッピーエンドに仕上げているのも好感が 持てます。 タイトルと装丁でマイナス1点の、4点という評価でお願い します。 | ||||
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何度見ても表紙の絵が下手くそ過ぎてそれが気になってしまう本。 イラストのプロとはとても思えないし著者が書いてるんですかね。 特に左手とか面白い。プロに頼む予算がなかったのかな | ||||
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いやぁ、なんだろう。 すごいな。 小説家だな。 塔、あるんですね、本当に。 仮面か。 三島も被ってたな。 悪にもルールがあるのか。 確かに… よいな。 | ||||
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物語としても面白く、かつ文学としても深い…とも言ってます。 でも、だとしたらどちらもちょっとずつ物足りない。 「邪」の概念も純愛小説チックなストーリー展開も… | ||||
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◆芥川賞作家によるサスペンス長編 主人公は軍需産業で財を成した一族に生まれた。「邪」の家系。父より、この世界を不幸にする存在(邪)として育てると宣告される。養女として引き取られてきた少女と主人公は愛し合う。少女が父の慰めものとされていると思った主人公は、父を殺す。 十数年後の主人公は整形手術で別人になりすます。居場所がわからなくなっていた少女の調査を探偵に依頼する。街ではテログループが爆発騒ぎを起こし、政治家を狙った連続殺人事件が起こっている。主人公の周りには刑事がうろつき始める。 成人した少女には過去の繰り返しのように、悪の影がつきまとっていた。それは自らの邪悪な家系の男だった。主人公を執拗に追う刑事も現われる。 秘密の地下室、近親相姦的愛情、アルコール中毒、父殺し、薬物乱用、カルト教団による原発テロ、整形して別人になる、戦時下の虐殺行為、戦争ビジネスのからくり、双子の兄弟、など「仕掛け」が盛りだくさん。 ◆不満な点も多い 主人公が愛する女性を守るために、テロリストや闇の組織と渡り合うという物語なのだが、整形手術で別人になりすまして、探偵を使うなど、自分が積極的に戦っていこうとしない。こそこそしている印象がある。女を守るために何人かを殺したが、罠にかけてだますような殺し方で後味が悪い。戦って倒した形ではないからだ。 邪悪とされる「父」「兄弟」もうだうだ能書きをたれるような悪党であり、簡単に自死してしまう淡白さに拍子抜けする。戦争や歴史を使って悪に対する考察を述べているが、書物の引き写し程度にとどまっており、甘っちょろい。 アリバイ工作を頼んだ女との安易なむすびつきでラストをまとめているが、安っぽい。登場人物がしょっちゅう酒を飲んでおり、喫煙しているのがいまどき珍しいとも思う。 | ||||
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◆芥川賞作家によるサスペンス長編 主人公は軍需産業で財を成した一族に生まれた。「邪」の家系。父より、この世界を不幸にする存在(邪)として育てると宣告される。養女として引き取られてきた少女と主人公は愛し合う。少女が父の慰めものとされていると思った主人公は、父を殺す。 十数年後の主人公は整形手術で別人になりすます。居場所がわからなくなっていた少女の調査を探偵に依頼する。街ではテログループが爆発騒ぎを起こし、政治家を狙った連続殺人事件が起こっている。主人公の周りには刑事がうろつき始める。 成人した少女には過去の繰り返しのように、悪の影がつきまとっていた。それは自らの邪悪な家系の男だった。主人公を執拗に追う刑事も現われる。 秘密の地下室、近親相姦的愛情、アルコール中毒、父殺し、薬物乱用、カルト教団による原発テロ、整形して別人になる、戦時下の虐殺行為、戦争ビジネスのからくり、双子の兄弟、など「仕掛け」が盛りだくさん。 ◆不満な点も多い 主人公が愛する女性を守るために、テロリストや闇の組織と渡り合うという物語なのだが、整形手術で別人になりすまして、探偵を使うなど、自分が積極的に戦っていこうとしない。こそこそしている印象がある。女を守るために何人かを殺したが、罠にかけてだますような殺し方で後味が悪い。戦って倒した形ではないからだ。 邪悪とされる「父」「兄弟」もうだうだ能書きをたれるような悪党であり、簡単に自死してしまう淡白さに拍子抜けする。戦争や歴史を使って悪に対する考察を述べているが、書物の引き写し程度にとどまっており、甘っちょろい。 アリバイ工作を頼んだ女との安易なむすびつきでラストをまとめているが、安っぽい。登場人物がしょっちゅう酒を飲んでおり、喫煙しているのがいまどき珍しいとも思う。 | ||||
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刑事の回想という、冒頭からいいかんじで。物語の設定もいいし。謀略もの私好きだし。それになにより、著者の良好なお人柄がしのばれる文章がいいんだけれど。人を殺すということ、この行為は人間の精神を殺し、二度とふたたび世界と融和できないということを主人公が懸命に説いていて、それはとても胸に響くし、いいのだけれど。エンタテインメントとして、ミステリとして、そっちがな〜残念。やはり文学系の著者なんだな。あまりにも独白が多くて、もう、あなたの気持ちはもういいから、ミステリとしての世界をじっくりつくりあげてほしかった。不満たらたらだが、著者の世界観、人間観という根底にあるものにひかれるので、ふたつ星です。 | ||||
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刑事の回想という、冒頭からいいかんじで。 物語の設定もいいし。 謀略もの私好きだし。 それになにより、著者の良好なお人柄がしのばれる文章がいいんだけれど。 人を殺すということ、この行為は人間の精神を殺し、二度とふたたび世界と融和できないということを主人公が懸命に説いていて、 それはとても胸に響くし、いいのだけれど。 エンタテインメントとして、ミステリとして、そっちがな〜残念。 やはり文学系の著者なんだな。 あまりにも独白が多くて、もう、あなたの気持ちはもういいから、ミステリとしての世界をじっくりつくりあげてほしかった。 不満たらたらだが、著者の世界観、人間観という根底にあるものにひかれるので、ふたつ星です。 | ||||
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中村氏の作品は「掏摸」に続いて2作目だが、両者には共通したテーマを感じた。それは絶対的かつ理不尽な悪の存在である。本書では「邪」という言葉でそれを表現している。主人公の父親は「邪」であり、息子も「邪」にすると宣言する。そのために少年である息子が愛する香織に危害を加えることを示唆する。そして主人公である少年はそれを妨げるために父親を殺害する。このような感じで始まる本書はかなり現実離れした小説である。本書を楽しむためには読者は作者が用意したこの設定を素直に受け入れなければいけないだろう。一方自分のように素直にこの世界に入り込めないものにとっては、最後まで違和感を拭えないまま読み進めることになると思う。とはいいつつも最後まで読み終えることができたのは作者の力量によるものだと思うが。 | ||||
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中村氏の作品は「掏摸」に続いて2作目だが、両者には共通したテーマを感じた。それは絶対的かつ理不尽な悪の存在である。本書では「邪」という言葉でそれを表現している。 主人公の父親は「邪」であり、息子も「邪」にすると宣言する。そのために少年である息子が愛する香織に危害を加えることを示唆する。そして主人公である少年はそれを妨げるために父親を殺害する。 このような感じで始まる本書はかなり現実離れした小説である。本書を楽しむためには読者は作者が用意したこの設定を素直に受け入れなければいけないだろう。 一方自分のように素直にこの世界に入り込めないものにとっては、最後まで違和感を拭えないまま読み進めることになると思う。とはいいつつも最後まで読み終えることができたのは作者の力量によるものだと思うが。 | ||||
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一番有用と沢山の人に評価されているレビューを読んでワクワクしながら読んだが掘り下げが足りない為に言う程脇役は魅力的じゃなかった。ただそれでは何故星一つでないかと言うと悪が栄える為にこの国を大混乱に陥れる仮定の手段が魅力的だったから。それと悪についてはよく分かったが仮面のルールについてはよく分からなかった。 | ||||
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設定も内容も気持ちが悪い。中村文則の作品だから、と頑張って読み進めたけれど、最後の方になっても、トーンは変わらず、最後は飛ばし読みにしてしまった。読んだことを公開する作品だった。 | ||||
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