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秋の花
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秋の花の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.16pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全19件 1~19 1/1ページ
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★★★★☆ | ||||
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主人公の「私」がである日常の謎、そしてそれを解いてくれる落語家の円紫師匠。このパターンはシリーズの前作である「空飛ぶ馬」「夜の蝉」 と同じである。異なるのは、今回の「謎」は学校の屋上から女子高生が転落死するという、日常生活の中にある不思議とはレベルの違う セリアスな出来事であること、そしてシリーズ初の長編(といっても文庫で260ページほど)であるということ。勿論、このシリーズを読み間違っては いけないのは、謎解きがメインテーマではなく、人生における深い意味合いを感じることが大事だということ。まるで女性作家が書いたかの ような繊細なタッチで、かつ登場人物は円紫師匠以外はほぼ女性、その女性たちが感じる温かさ、寒さ、冷たさなどを感覚として共感できる かどうかでこの作品への評価も異なるということだろう。転落した女子高生と、その親友でありこの事件に関与する女子高生、この二人の 人生が交差し、この事件後、一人は死に一人は生き残らされるという残酷さ。悲しいが暗くはなく、寂しいが将来がある。そんなことを 感じさせてくれる作品である。 | ||||
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殺人事件の推理よりも、なお物悲しい。 人が一生懸命生きている中で、糸の掛け違えのような事は、 いつも起こりうる。 それだけに、そこを間違えて戻り損なった時に どうやって軌道修正を図ればよいのか?? 決していい加減に生きていた訳では無い筈なのに、その一言が どうしても出なかったら?! 許せないが救うことは出来るとの円紫さんの発言が 深くしみ込みつつ読了となった。 | ||||
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「空飛ぶ馬」「夜の蝉」と読んでみたが、私にはそれほど面白いとは感じなかった。 しかし、三作目の本書はかなり面白かった。 幼馴染の親友である真理子と利恵。真理子が学校の屋上から謎の転落死を遂げ、利恵の方は抜け殻のようになる。 ミステリーとしては、転落の謎を解くだけの単純なものなのだが、事件に関わる周囲の人間の描き方が秀逸。 冒頭で久世光彦氏が 「読みながら一度本を伏せ、しばらくの間、ここまで歩いてきた自分の人生の日々について考えたり、ずっと昔にほんの小さな関わりを持った人をふと思い出したりする―そんな推理小説はなかったと思う。」 と書いているが、まさにそのとおりで、私も読んでいる途中で何度も高校時代の友人やエピソードを思い出した。 思春期特有の青臭い思い出をいっぱい思い出させてくれた。 そういう意味ではある程度年齢がいってから読んだ方がより楽しめる本かもしれない。 ただ、ミステリーとしての難点が一つ。 謎を解く円紫師匠があまりにもスーパーマン過ぎるのだ。 終盤にちょっと登場するだけなのだが、「私」から話を聞いただけでアッと言う間に謎を解いてしまうのだ。 ミステリーとしてはそれが少し白けるかな。なので星一個減点。 それ以外は満足でした。 懐かしい青春時代を思い出させてくれる一冊です。 | ||||
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アマゾンで買った本のみレビューしています。物語・作り話が好きなので小説しか読みません。リアリテイー等は関係ありません。事実と違うなどと言ってる人がいますが、なぜ事実じゃないと知っているのでしょうか?学者が書いているから?不思議で仕方がありません。物語では信長は本能寺で死ななくてもいいのです。面白いか面白くないかのみが判断基準です。それではよろしくお願いします。 | ||||
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世の中にはどうしようもなく理不尽で、でも受け入れて前に進まないといけないこともあるんだなあ。 シリーズものと知らずにこれから読んだので、落語家の人が急に出てきて全てを解決してしまったことが受け入れがたいものがあった。しかしテーマとしては考えさせられるもので、ストーリーも基本的には楽しく読めた。 | ||||
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女子高生の墜落死をめぐる事件です。 事件とその伏線と謎ときの部分だけなら、短編にまとめられる程度のものだと思います。 でもこの「円紫さんと私」シリーズは、日常の謎を扱ってきた現実的な世界であり、人の死というテーマを物語るには、短編形式の軽妙なスタイルを採ることが難しかったのではないかと思います。 通常のミステリーは、動機を知るために被害者の負の面を探り、そして事件の真相をつきとめて事件も物語も終わりますが、本作は、亡くなった少女がどんな人間でどう生きようとしていたのか、そして彼女の生はいったい何を残したのかが、全編のテーマであり、事件の真相を知ることよりも、もっと重要で困難なことが存在し、事件は決して最終的には解決できないことを物語ります。 作品中の”本当にいいもの”の部分は名言だと思います。心に沁みます。 | ||||
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内容は、他のレビューのとおりなので、省く。 お一人のレビュアーの方と重なってしまって申しわけないが、同じ感想を持っていたので、書かせていただく。 誤ってとはいえ、最愛の娘を死なせてしまった親友、その子に母親がかける「許すことはできなくても、救うことはできる」というセリフを、いつまでもいつまでも考え続ける。わかるようで、わからない。それは私が「親」ではないからだろうか。人を「救う」ことと「許す」ことは果たして本当に両立するのだろうか。多分、一生頭を離れないテーマになると思う。 蛇足。名前の響きも字面も含めて割と好きだった花の別名は、知識は一つ増えたけれど、知りたくはなかった。 | ||||
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おなじみの円紫シリーズ。今回の話は、「私」の後輩にまつわる話だ。 真理子と利恵、この二人の後輩は「夜の蝉」の中でもほんの少し顔を出す。 今までも、そしてこれからも一緒だったはずの二人。だが、ある日突然 二人の関係は断ち切られる。残った者と残された者。どうしてこんなことに なってしまったのか?二人がどれほど仲がよかったか、その深さを知れば 知るほど読んでいてつらさが増していく。特に利恵の心中を思うと胸が痛い。 人の命とはこんなに脆いときもあるのだ。「生と死」「いのち」、重い テーマを作者は見事に描いている。結末もよかった。「許すことはでき なくても、救うことはできる。」このひと言の意味はとても大きいと思う。 | ||||
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「空飛ぶ馬」から続くシリーズ物。 主人公の私が出くわした奇妙な出来事を推理が得意な落語家円紫さんが見事に解いて見せるという筋書き。 今回の話は、私の後輩にまつわる話。近所に住む三歳年下の高校生。彼女と幼馴染で大の仲良しが事故でなくなった。それ以来落ち込む少女。なぜ、死んだ友達は一人で人気のない学校の屋上に上がったのか。そしてなぜ墜落死したのか。 推理することは後輩の死についての謎である。話はその謎に終始するのではなく、私の友人、正ちゃんや恵美ちゃんとの大学生活の様子なども書かれている。一見接点を見せないこの二つの行動だが、友人二人に事件のことを話すことによって、はたまた、友人たちとの出かけた場所や行動がヒントになって事件の真相に迫っていく。 結局円紫さんが出てきて、謎を解いちゃうんだけど、途中のあれこれ考えるところがなかなか面白い。それからこの私は正ちゃん相手にいろいろ語るのだが、今回はフロベールというフランス人作家と「野菊の墓」も少し出てくる。推理だけじゃなく、文学も学べてしまう優れものなのだ。 北村氏のミステリーといえば、人が死なないんだけど、今回は殺人事件ではないが、死人が出る。 個人的には面白い話ではあるが、少し後味の悪い話でもある。 | ||||
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推理小説(あるいはその形式を採った作品)の利点は色々あるのだろうけれど、個人的には作中でのターゲットの心の動きを分析することが、巡りめぐって読者自身の心を分析することを可能にする点が面白い。また、本について語ることはつまり自分について語ることだ、とは作中で主人公が語るセリフだけれど、ならば「語るに足る推理小説」は二重の自己分析を可能にするのではないだろうか。一度は物語が与えるメソッドで。そしてもう一度、今度は自分のやり方で。 本作の種明かしはまことに可愛いもので、それに割かれるページ数からもわかる通り、それ自体に重点はほとんど置かれていない(ように見える)し、悪く言えば実際、それほど面白くもない(ように思える)。ただし曖昧模糊とした状況で主人公が語る「稲穂の蔭」のような数々のヒントが、読者を事件の真相にではなく、それをどのように受け止めるのかという「意味づけ」にこそ導くように、結局のところ、この物語は自分自身に対する推理小説なのである。 真理子という示唆的な名を持つ、既に止まった時間を核に、利恵、私、そして読者はそれぞれ「彼女」の心を読み解こうと試み、やがて「自分」の位置に思いを馳せる。あるものは倒れ、あるものは絶望し、あるものは迷い続けるその途上に、彼女の残した「きっと」という言葉。それは運命、その意味へと向き合う人の希望であり、なによりも祈りなのである。最終項、母のまぎれもない鎮魂のことばが、本作の本質を物語る。 ――, 永遠の安息を彼らに。絶えざる光を、かれらの上に。 | ||||
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切なく、胸にこたえる小説でした。テーマも重くて、考えさせられます。 「円紫さんと私」シリーズの第三弾ということで、ここまで、頑張って読んできましたが…、どうしても我慢できないことがあるんです。 皆さんの評価がものすごーく高いので、書きづらいのですが…。 まず、話の進行がとろく感じてしまいます。文学的な作品なのだから、こうでなくちゃいけない、文学的でない自分がわるい! と、こちらは納得できます。 もう一つ、「私」とその友人達の思考や会話が、嫌味ったらしく感じて仕方ありません。どこがどう…と聞かれても、さっぱり分かりません。文学部の女の子はこうなのかな??? 話は、おもしろく、引きこまれるので、また困ります。会話の部分で白けてしまい、なんともチグハグな思いで、読み進むことになるからです。 こんな風に感じてしまう人も、ごく稀にいるということで、レビューを書いてみました。 | ||||
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痛々しくて、苦しくて、生きていくというのはそんなにつらいことなのか、と思う。楽しかった毎日が、ある一瞬を境に音とたてて崩れていく。昨日までの自分が取り戻せない。昨日まではあんなに笑えたのに、その世界には二度と戻れない。誰もが自分には関係ないと思っているでしょうが、そんな人生の落とし穴は誰にでも口を開けて待っているような気がします。 それでも、円紫師匠の言う通り、「今生きているということが大事」なのです。生まれてきたからには、今を一生懸命生きていかなくてはならない。 巻頭に、先日なくなった久世光彦さんの寄せた文章には「〜読みながら一度本を伏せ、しばらくの間、ここまで歩いてきた自分の人生の日々について考えたり、ずっと昔にほんの小さな関わりを持った人をふと思い出したりするーそんな推理小説はなかったと思う。」とあります。まさに、この通りの小説です。墜落死した真理子と親友を失った利恵の二人を通して生と死を描き出し、生きるってどういうこと?と改めて考えさせられます。 テーマは重い。簡単に答えが出るようなものでもありません。だけど、いつものように円紫師匠の言葉に心が救われるようなラストです。 合間に出てくる<私>と正ちゃんと江美ちゃんの”文学散歩”は自分も一緒に歩いているような気になるし、たまにはこういう純文学や古典文学と言われる作品を読み返すのもいいかなと思いました。 また、円紫師匠の落語に関しては、落語を知らない私でも、なかなかおもしろそうな話だと思えるような解説が楽しいです。 これらの挿入があって、つらい話も楽しく読めるのでしょうね。 | ||||
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初めて北村薫の本だったので期待して読んだが、期待しすぎたのかも。。。ストーリー自体は、大学生の主人公や後輩の高校生の青春独特の心の揺れ方や感性が込められて共感できるものがあったが、別に推理小説仕立ての作品にしなくてもって感じがした。それと円紫さんがあれだけの材料で謎を解き明かしてしまうのには違和感を覚えた。ありゃ絶対無理がある。推理小説ファンとしては、少し首を斜めにして読み終わってしまった。 | ||||
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私は、北村薫さんのこのシリーズが好きなんですが。特にこの話はとても良かったなと思いました。秋海棠別名断腸花。読み終わった後、この花がとても鮮やかに残りました。なにか、悲しみを誘うような痛々しい感じして、泣きそうになったほどです。この人の分の流れというか世界はすごいなあと思います。秋という一つの世界の中でシンプルにこのなかに入っていけるんです。一度でもいいから円紫さんと話がしてみたいな♪ | ||||
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日常の謎シリーズの代表とも言える「円紫師匠と私」シリーズの第三作目。テイストは前2作と変わらない。私は正ちゃんや江美ちゃんと大学生活を楽しみむさぼるように本を読み、落語に触れて生活している。そこに突然、「近所にすむ後輩の死」が舞い込んでくる。私たちは、「死は遠いところにある」と勘違いしがちだ。だが、死は決して遠いものではない。本来、死は日常と隣り合わせに存在しているのだ、と静かに気づかされる。「私たちってそんなにもろいものなんでしょうか」読後、私たちに向かって帯文句のこの言葉が静かに訴えかけてくる。 | ||||
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高校で起きたひとつの事故死からはじまる、死と再生の物語。「御神酒徳利」(作中、円紫さんの語る落語です)のように、その人生をいつも並んで歩んでいた2人の女子高生に起こった事件。2人が離ればなれになったその不安定さと不条理さ。そして事故に込められた謎が暴かれようとする叫び・・・。ただのミステリーではありません。そこここにちりばめられたシリーズを通じた登場人物の成長と、彼らの語る文学への想い。そして、死に際して、残されたものができること、すべきこと。最後に発せられた、死んだ「真理子」の母の愛にあふれたせりふに涙がとまりません。 | ||||
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学生時代の友人が、唐突に命を絶ってしまったときのあの衝撃を思い出しました。「死」とは、目の前から人が消えてしまうこと、そして、二度ともう会えないこと。話したいこと、言いたいこと、まだたくさん会ったのに、もう、できない。友人の死の重みに押しつぶされながら、雨に打たれていた後輩の姿。彼女を救うことはできなくても、彼女が何とか伝えたいと思っている真実を解き明かしてあげることはできる、、、けれど、それが果たして何になるのか、、、そんな思いを抱いている、「わたし」の心が痛々しい。そう、この作品の中では誰もが重たい心を抱いています。それなのに、重たくなりすぎない、それが、北村マジックでしょうか。不思議な読後感。そして、とにかく前を向いて歩いていこうと思わせる、そんな作品です。 | ||||
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