■スポンサードリンク
(短編集)
貴族探偵
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
貴族探偵の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.64pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全8件 1~8 1/1ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
毎回新たな「名探偵」を創造する著者の本作の探偵は貴族。あくまでわたしが読んだのが「今回は」というだけで、貴族探偵初登場は2001年だが……。 ミステリ史において、貴族の探偵は何人かいる。 最も有名どころで、ピーター・ラムジィ卿。最近読んだのは「奇妙な跡」の探偵、おそらくはオーストリア貴族のダゴベルト。プリンス・ザレツキーというのもいる。 足を使って汗を流しての捜査は「貴族」という属性に似つかわしくないので、こういった物語では、聞き込み等の作業は家臣(使用人)が行い、それを聞いて「貴族」が推理する流れだ。 ところが、本作の貴族探偵は推理すらしない。使用人にまかせっきりである。 ただし、場を与えるのは貴族探偵にしかできないということは言える。 著者の作品だから、ここに深い意味があるのかと考えてしまうが、最初の二篇と次の作品で六年の間が空いていることからも、まぁ短篇用のネタ探偵だろう。 事件の調査は使用人に任せきりで、貴族探偵は紅茶をくゆらせながら、女性にちょっかいをかけるのが毎度のお約束である。 それよりも、個人的に興味深かったのは、この貴族探偵の名前は開示されないのだが、毎度々々執拗に呼称される「貴族」という称号。 乱歩の『化人幻戯』の第一章のタイトルは、「大貴族」wなのだが、日本では、「貴族的な」という形容以外に、貴族という階級が存在したことがない。貴人という言い方はあるが。 それを云うなら「華族」であろう。 華族探偵、いや彼の台詞の端々からは、華族どころか皇族探偵のようだw おそらく現代を舞台にした物語で、「皇族」や「華族」を名乗れば、あちらこちらからクレームが入る可能性を考えて、貴族としたのではないだろうか。著者が、というよりも日本社会の空気として情けない話である。 そーだ。「殿さま探偵」にしておけばよかったのでは。 使用人に「殿さま」とだけ呼ばせておけば、中身は華族で問題なかった。 ピーター卿の話を読んで、「御前」という名称に違和感があったのだが、実際にそんな呼び方はあったのかな。下々なのでわからないが……。 うーん、皇族の場合は、殿さまはないか……。 【注3】と云いながら、 (2021/6/25記) | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
着想は面白いと思いますが、先の展開が推測しやすい構成だし、推理小説としてのトリックは驚きや感銘を受けることが少なかったです。 シリーズ第2作と合わせて現在放送中のドラマの原作になっていることを知りました。ドラマは辛口の批評を浴びているようですが、原作に忠実であろうとした結果ではないかと感じます。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
まあまあ面白いかと思います。 気になったのは言葉の使い方。 嘘を吐く。ため息を吐く。 方言でしょうか?若い女性が使うには違和感があります。 嘘をつく。ため息をつく。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
麻耶雄嵩作品には既成の概念をぶっ壊す破天荒さを期待してしまうが、本作品集は真っ当な本格ものであり、フツ―に楽しく読むことができる。多少目をひくのは、得体が知れぬ高貴な身分の探偵と、彼の手足となって事件の謎を(実際に)解き明かす執事、運転手、メイドというキャラクター設定の妙。 主人公の鼻もちらならない言動や女ったらしっぷりはご愛敬だが、素人探偵が捜査に強引に介入するくだりはあの有名作品を思い起こしてしまった。 本作品集は、事件の発生から解決まで短編ならではでスッキリとまとまっているし、衒学的なくどさがないので読みやすくはある。「こうもり」の現実離れしたトリックやオチは著者の作品らしいが、全体的に物足りなさを感じるのは長編でみられる”らしさ”が希薄だからだろうか。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「相変わらずの麻耶雄嵩」なひねくれ振りが素晴らしい短編集です。中でも、解決編を読んでいて、一瞬、何が起きていたのかが分からなくなる「こうもり」は白眉。 ということで、少なくとも星4つは付けたいところ。 ですが、「加速度円舞曲」に本来付いていた見取り図が、KIndle版では省かれてしまったのが、かなり致命的。あれでは、状況を理解できる人は殆どいないと思います。本格ミステリにおいては、図の有無が作品の理解を大きく左右しかねないということに十分配慮して、出版社は電子版を作成して欲しいものです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
帯紙によれば、「職業=貴族、趣味=探偵」。 麻耶は作品に少々エキセントリックな探偵を登場させることがあるが、これもご多分にもれずかなりの変わり種だ。 ピーターウイムジィ卿がモチーフかと思えばそういうわけでもない。 強権を用いて強引に現場に割り込んでくる「貴族探偵」。彼が伴っている運転手やら執事、メイドやらも強烈な個性の持ち主である。 中身はかなりのドタバタ推理劇だが、各話の終盤になると読者は一旦は茫然、2度目は水戸黄門を見ているがごとくの境地となる、というものだ。 本作は、ストレートないわゆる推理小説をだいぶん読みつけた擦れた読者は、それなりに面白がって読めると思う。 が、まだまだこれから推理小説を読もうという読者層には、あまり向かないかもしれない。 ミステリのお約束ごとをわざわざ引っくり返してみせているところがあるので、前提をよく知らないと何が面白いのか、ということになりかねないのだ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
麻耶雄嵩作品は初めてでした。 その点を恐れずにレビューを書きますが・・・ 文体はごく自然な気がするのですが、 文章全体としてみると非常に読み進めにくかったです。 読み手側に場面のイメージ化を 強いる部分が多いような気がします。 肝心のストーリーは、日テレ土曜9時枠あたりで ドラマ化しそうだなーと思いました。 そういう意味では、本格推理小説というよりも、 エンタメ小説というほうが近いのでは。 推理部分もちゃんと練られていたとは思いますが、 場面イメージが上手くできなかったので、 私には推理部分に面白さは感じられませんでした。 既存の筆者ファンであれば問題ないのかもしれませんが、 あまり万人受けする本ではないな、という感想です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
麻耶雄嵩作品は初めてでした。 その点を恐れずにレビューを書きますが・・・ 文体はごく自然な気がするのですが、 文章全体としてみると非常に読み進めにくかったです。 読み手側に場面のイメージ化を 強いる部分が多いような気がします。 肝心のストーリーは、日テレ土曜9時枠あたりで ドラマ化しそうだなーと思いました。 そういう意味では、本格推理小説というよりも、 エンタメ小説というほうが近いのでは。 推理部分もちゃんと練られていたとは思いますが、 場面イメージが上手くできなかったので、 私には推理部分に面白さは感じられませんでした。 既存の筆者ファンであれば問題ないのかもしれませんが、 あまり万人受けする本ではないな、という感想です。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!