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奇跡の人
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奇跡の人の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.06pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全53件 1~20 1/3ページ
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脳挫傷による植物状態から8年のリハビリをへて、記憶喪失が残るものの社会復帰の第一歩を遂げた主人公による「過去の自分探し」 の物語が、看病をする母親の日記とクロスオーバーして展開してゆく。タフでハードな物語であり、主人公は揺るがない精神性を持っている、文章の優れたぐいぐい惹きつけられていく社会派小説だ。ただし、過去探しというミステリ仕立てではあるが、或るところまでで提示された証拠からエンディングが推論できるようなパズラーではない。そのため、結末をあれこれ考えて読むと失望する。この点で星をマイナス1つ。 | ||||
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主人公、ただただ迷惑な人なだけだった。 ネタバレあり 聡子に執着しすぎる克己も、夫と子供を捨てずに克己の母になろうとする聡子も解せない。 そもそも、克己の治療費はどうなるの? 過去の事故の時も二人分の慰謝料払って、そのあと高額な医療費をどう工面していたかも不思議だけど、 今回も行きずりの3人プラス聡子の夫の医療費負担や罪の重さを考えたら、克己に未来はないでしょう。 仮に回復しても今度こそ刑務所でしょう。 聡子はそれでも彼を母として支える? 彼女にそんな強さがあるとは思えないよね。 おもしろくなかったです。 | ||||
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他の方もたくさん言われている通り、途中まではそれなりの小説です。母親の日記が必要量の30倍くらい読まされるのが苦痛ですが。そのあとの後半はハチャメチャです。荒唐無稽な小説を嫌う方は絶対に読んではいけません。何冊か新保裕一を読みましたが、記憶に残る作品はありませんでした。これで最後にします。 | ||||
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交通事故で8年間の歳月を懸け半植物状態から奇跡的に蘇った相馬克己。彼は奇跡の人と呼ばれるようになった。しかし看病していた母が無くなり、彼も退院したが彼の過去は病院、母親から一切処分されていた。記憶喪失状態の彼は次第に自分の過去を探し始める。8年前の自分をようやく元恋人から知ることになるが、彼の20年の人生はまだ謎に包まれている。果たして本当の自分を取り戻すことができるのだろうか。意味深な作品だった。 一般文学通算1391作品目の感想。2015/03/29 08:20 | ||||
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スリリングな前半は緊張感がありましたが、「過去の自分探し」がメインとなる後半は、急にトーンダウンしていくのが残念です。 非常に面白いテーマだけに、もうひと捻りあれば、ぐっと読後感が良くなったと思います。 | ||||
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主人公が特殊な経験をして、まさに産まれ変わってしまった状態だからか、最後まで感情移入が出来なかった。 昔の彼女に対するあのしつこさはやや病的と感じるが、それが子供に戻ったせいだとしたらうまいことはうまい。 小説としてはいまいち入り込めなかったが、物語としてはまとまっていたと思う。 | ||||
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前半は大事故を起こし大怪我と共に記憶を全て失った男の再生への物語として楽しく読めたのだが、 中盤から元カノのことを知るとそれをずっとそれを追い回すだけの展開になり、 なんか唐突にいい話風にエンドと恐ろしく失速する作品 ただでさえ分厚い作品なのだから、それならそれで立ち直るところまで書いてくれよと思った 母の手紙もただ容態の推移を書いているだけで何の見所もないというのがなんとも 自分のやったことを書くとか過去のことを書くとか最低限何らかのオチが欲しかった 真保氏の作品の中では、買うほどでもない中の一冊だろう | ||||
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そもそも、過去の自分を探す旅に出る前に、昔の新聞等を探って事故の状況を調べるなどすれば良かったのではないかと思った。 12才程度の知能しかないとはいえ、警察だと欺いて昔の恋人の現住所を聞き出したり、土地勘のないところへ1人で行き、地図を片手に何日間も動き回ったり、カプセルホテルに泊まったりが出来るのだから、それくらい出来てもおかしくない。というか知能は普通に大人並みだと思う。 後半はただのキモいストーカーだし、感情移入が全く出来ない。 | ||||
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「記憶喪失者が過去を探す」というのは古典的といえばあまりにも古典的だが、古典的であるが故、安心してハラハラドキドキさせる筆力は流石。 あとは、そこにどんな過去があってそこにどんな自分がいるかだ。 そこにあったのは表裏一体の「無垢な愛情」と「狂気」。先に「無垢な愛情」を見せておいて、その正体が「狂気」であることを描く手法は巧妙だが、「無垢な愛情」も「狂気」も常軌を逸しているので、あまりリアリティを感じることができない。 そして、ストーリー展開。 伏線を読めば、かなりドギツイ過去がないと収拾できないとは感じるのだが、最後の方はやり過ぎの感があり、新たなサプライズがあるたびにリアリティが薄れていく。 | ||||
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前半は、命をとりとめ、母親の懸命な介護で日常生活が可能になった奇跡の人のストーリーとして、純粋に心動かされて読みましたが、過去の自分を探す旅に出た後の行動は、それまでの純粋さとは裏腹に執拗なまでに周りの人を不幸にしていく展開でした。そして自分までもが決してほめられない悪の回路に陥ってしまうという絶望的な結末に向かっていくところは、まさに犯罪を重ねる人のある種の心理と一致していて、救いのない無力感すら感じました。同じような内容の繰り返しも見て取れ冗長。後半は感動というよりは、怒りや苛立ちに近い感情しかわきませんでした。 | ||||
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はるか昔に「山崎まさよし」さんという ミュージシャンの方が主演していたドラマの原作。 僕はドラマを先に見てたので、本にはあまり強い 印象を抱きませんでした。 内容は、交通事故によりすべての記憶を失い、 子供のようになってしまった31歳の男性が、 一体自分がどういう人間だったのかを、 探っていくミステリー。 この作家の本が好きな人はきっと気に入ります。 (僕はあまり好きでないので) | ||||
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正直「この作家の文章スキル、低すぎ」と感じました。 でも逆の感じ方をした人もいらっしゃるようなので、 スキルというより、好き嫌いの問題なのでしょうか。 事故後の障害回復者としても、それ以前の人格としても、 偏執狂的な背景がある人のような だらだとした丁寧すぎる一人称語りと合致するとは思えません。 そもそも、設定が納得できないから、 最初から最後まで、まったく共感もできない。 母親のとってつけたような手紙も リアリティなさすぎで「下手だなこの作家」 という印象しか残りませんでした。 目の前のことを丁寧に書くのでいっばいいっばいで 母親の人生の背景とか、何もにじみ出ていないし。 後半の「疑問-答え」「疑問-答え」とたたみかける勢いが 文章エンターテイメントとして面白かった という程度でしょうか。 評判がよかったようなので釣られて読んでみましたが 自分には反面教師的な意味でしか 得るものはなかったようです。 タイトルの凡庸さから、察するべきでした。 | ||||
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多くの人がレビューに書いてある通り、小説としての出来栄えはどうなんだ…? と言う感じ。巻き添えになってしまった人達が可哀そうで仕方ないし、奇跡の人 かなんか知らないが、主人公の勝手な振る舞いは読んでいて嫌悪感をもよおす。 ただ思ったのは、この主人公のように自分の世界では絶対的に間違ったことをして いないと信じて行動している人が、実際には周りに大迷惑を巻き起こしている ケースって一杯あるんだろうな…と言う事。著者はそれを気付かせるためにこんな 不愉快な作品を書いたのかな…と言うのは考えすぎでしょうか。 | ||||
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酷い交通事故で植物状態から、母親の献身的な介護で見事に意識を取り戻す、正にタイトル通り「奇跡の人」。過去の記憶を失い、過去の自分探しに翻弄される主人公に読み手も「過去に何があったの?」と期待と適度な不安でどんどん読み進めていけるが、ラストがあまりにも期待外れ、というか非現実的。 後味が悪いというより、うそでしょ?と言う疑問がかなり残る。「連鎖」から立て続けに読みましたが、こちらの作品ははっきり言って面白くなかった。 | ||||
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皆さんが書かれているように前半は素晴らしかった。ときに涙がでそうになったり。 そんな気持ちで読み続けて、後半はなんだこりゃ。 いくら小6レベルになったといっても、言葉使いも丁寧だし知恵もありすぎる。初めて上京した小6はあんなに電車乗り継げないでしょ。カプセルホテルに泊まろうって思うのかな。 自分の過去を知りたいがためにたくさんの人に迷惑かけて嘘ついて。小6は「警察です」なんて嘘つかないし。それで娘の連絡先を親も教えないでしょ。あまりにも都合がよすぎる。しかも元彼女を襲おうとしたり。 火事の最中に消防士が冷静に「鳥のように…」って思うのか?わざとらしく感動させようとしているのががっかり。最後の「母」もばっかみたいって思った。家族がかわいそう。天涯孤独な人いっぱいいるのに。 | ||||
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記憶喪失モノ。主人公は、交通事故によって脳死となった。そこから奇跡の回復を遂げるも、記憶を失っていた。その”記憶”を知る母も死んでしまった。それどころか、過去の痕跡は、母によって徹底的に隠蔽されていた。中だるみと言うか、引き伸ばしすぎ。主人公の行動、聡子の行動に必然性がない。ここまで頑ななのは不自然。そういう精神状態だったとも言えるが、単に物語の都合で動いているように感じてしまった。 | ||||
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共感や感情移入のさせ方だけで、小説の面白さは決まらないと改めて思わされた作品。31歳だけど、中身は小6レベル。しかし言葉遣い、日々の生活に必要なマナーや知識に関しては、普通の小6とは比べ物にならないくらい持ち合わせている。そんな人間が、頼る人間がいない状況で自分の過去と愛し合っていた人を知りたくて、欲望を抑えられなくなっていく。共感出来るワケがない。しかし、『この男はどこまでやってしまうのか…病院にいた気の良い彼はどこにいってしまったのか…お母さんの愛を台無しにしてしまうのではないか…』と気が気でなく、怒りや悲しみの感情が突き動かされる。人間としての幼さや寂しさ、優しさとはをイヤな局面から上手く切り出していると思う。個人的には、やはりハッピーエンドで終わって欲しかった。克己が、今の自分を知る人達のトコロへ帰り、最後に母の手記の一節で締めくくるといったラストを期待してしまった。 | ||||
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当時リアルで見た読者の一人して、最後まで展開の面白さにドキドキしたもんだ。 そして読み終わった後のカタルシスに酔いしれた。 また、母の愛に涙した。 和己が過去の自分と交差するシーンが面白い。 非常に強い生きる意志を、主観的かつ客観的(本当の和己と記憶喪失の和己という手法)に文章で表現しているスキルが凄すぎて、 とんでもない作家だと思う。 このシーンだけでも皆に読んでもらいたい。 | ||||
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文庫発売当初に購入したものを久々に再読してみました。 母から克己への手紙から始まり、亡くなった母の日記とぼく=克己目線で語られる物語。 脳死の1歩手前の状態から奇跡的に回復し、まだ左足と左手がスムーズには動かないものの杖を使って歩けるまでになった克己。 過去の記憶は全て失って、赤ちゃんのように何もかもを一から覚えなおした克己。 8年間の長い長い入院生活を終え、周囲の人の手を借りてひとりで生活を始めた克己。 そしてずっと疑問に思っていた過去の自分を知るために調べ始めた克己… 後半は、たくさんの人に迷惑をかけストーカーのようになってしまう。 このことから厳しいレビューが多いように感じましたが、私は読んでいて何の疑問も不快感もなかったです。 事故で全ての記憶がいったんリセットされたということは、克己は8歳の子供と同じようなレベルに考えないといけないんだと思う。 お母さんや院長先生などいろんな人に社会の常識を教えられていたとしても、8年間病院で生活していた8歳児のすることだと考えれば、自分勝手に行動して周囲に迷惑をかけまくることも別に不思議でも何でもないかなと。 それもこれも他の方のレビューを読んで、自分には違和感がなかったけど何故?と考えてみて出した答えであって、読んでる最中にはそんな深くも考えませんでした。 エピローグも否定的な意見が多いようですが、母のプロローグから始まった物語なので、全体的に見ればよく出来きた作品じゃないかと思いました。 初めて読んだとき、「上手い!」と思った記憶があるし… 再読後の感想としては、あの夫は捨てて「母」になってもいいんじゃ?と思いました。 好き嫌いはあると思いますが、私にとっては奪取やホワイトアウトと並ぶくらい好きな作品です。 純粋に面白かったです。 | ||||
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久々に読んだ真保裕一の作品であったが、読めば読むほど悲しくなり、やるせなくなり、イライラする、なんとも後味の悪い作品だ。 8年前、瀕死の事故にあった主人公の相馬克己。後遺症から記憶をすべて失った、という設定。彼の記憶の失い方は、よくある「私はだれ?ここはどこ?」という状態よりもさらに上を行く失い方。このよくある記憶の失い方は、意味記憶は残っているものの、エピソード記憶を失ってしまったというものである。しかしこの主人公は、そのエピソード記憶に加えて、意味記憶、プライミング記憶、さらに手続き記憶までも忘れてしまったのだ。簡単にいうと赤ちゃんと同じ状態まで戻ってしまったということである。8年間病院で過ごして、中学生並みの知能を身につけた31歳の相馬克己が退院することから物語は動き出す。 この作品は前半、後半と分かれており、前半は病院から退院した主人公の、社会で生きるつらさ、障害者(なのかな?)に対する人間のいやらしさ、そして新たな出会いなどが描かれている。読んでいてなかなか興味深く、主人公の幼い目線による新鮮さなどが面白い。しかし後半になると、それまで伏線として扱われていた、事故が起こる前の自分探しとなる。ここから一転、物語はなんだかいやな方へ向かっていく。あまりにも過去にこだわりすぎる主人公にイライラが募るばかりの後半。人を真剣に愛したことがないおいらが読んでるから、そんな気持ちになるのかなぁ、というさびしい感想も出てしまう。 「主人公の過去」が謎となっている。この謎解きも重要ポイントではあるのだが、知ってしまうとそれはそれで、「あ、そう。。」レベル。主人公がその謎に執着する割には、あまりにも予想がつきすぎるものであり、ミステリとしてはちょいとお粗末。 物語は、母の視点である病状を記録したノートによる語りから始まり、間に同様のものを挟みつつ、同じく母の視点であるノートによる語りで終わる。最後の母のエピローグが救いであるようなイメージで書いてあるが、何も救われない印象であることは否めない。 で、今ちょっと思ったのだが、間に入る母の語りが、実はエピローグの母の語りであったなら、なかなか面白いかもしれない。ちょいと読み直してみる??あと、ドラマ化もしているんだけど、山崎まさよし、結構ハマってる気がする。ドラマで後半部分はどんな風になっているか興味はあるなぁ。 | ||||
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